Menu
 > レビュワー
 > tubird さんの口コミ一覧。4ページ目
tubirdさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 159
性別
自己紹介

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678
>> カレンダー表示
>> 通常表示
61.  アントマン 《ネタバレ》 
「小さくなる能力」なんかで一体どうやったらヒーロー物できるんだ??と思ってたら、あら上手いじゃない。ミクロの世界でしか表現できない造形は実に新鮮。町破壊するのとかいいかげん飽きてきたしなー。  映画全体は常に細かいギャグを入れていくスタイルだが序盤がやや重い。シリアスに見せて実は・・・という狙いだろうが、この接続はうまく行っていない気がする。ただでも設定飲み込むのにハードルがあるんだから序盤と中盤以降で雰囲気が変わるのは余計だ。主人公は最初からもっとふざけるべきだし連れのメキシカンは拳だけは硬いとか見せとくべき。あとクライマックスシーンの映像、途中までは良かったんだが「量子の世界」てもうちょっと容赦ない感じだと思うんでそこはもうちょっと科学的な想像力が欲しかったというか・・。  とはいえ文句はここまで。キャストは全員キャラが立って少し間抜けでチャーミング。ホープ役のエヴァンジェリン・リリーは美人じゃないが魅力と貫禄があってどちらの大女優様でしたっけ?と思ったら『ホビット』のタウリエルか。元嫁役のジュディ・グリアは綺麗だなーと思ったら1975年生まれでこの時すでに40歳か。あとキャシー役の子、向こうの子役は上手いというが、まだ永久歯揃わないのに上手すぎでしょ。  そして良いのはテーマ音楽。恐ろしくシンプルなテーマでシリアスなのにそのシリアスさに自分で吹き出すような、この映画にぴったりな雰囲気でいつまでも耳に残る。もっともこの映画がクソ映画だったら思い切り神経を逆撫でされそうな曲だが(笑)。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-25 21:59:38)
62.  マイティ・ソー/ダーク・ワールド 《ネタバレ》 
自分にとってアメコミ映画はいつもリアリティラインをどこに置いたら良いのか分からない。北欧神話の神々は実は宇宙人でした!という理解でよろしいか?  これはSFなのだなという見方で言うと、あの「神々の世界」は頑張って作ってはいるが、ディテールは見事であるもののあそこで人が生活している、できるようには見えない。あくまで生活感のない「天空の世界」なんだよな。このへんの解釈の揺れがこの映画の世界観をあやふやなものにしてしまっている。  とはいえ前作に続いてこのシリーズはキャラクターに魅力があるので楽しく観ていられる。特に4人の年代を超えた仲間感はうらやましい。俺もあんな友人が欲しいが、そのためにはあの博士くらいはっちゃけないといけないようだな。
[インターネット(字幕)] 7点(2021-01-10 21:53:05)
63.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 
まず、とてもよくできた映画なので良いめの点付けます。そして正直な感想言います。  演者の「汚し忘れ」多いよねー。顔にはリアルな傷付けたり(特にアイアンマンスーツの汚しは偏執的なほど)と一応気は使ってるけど髪の毛が常に乾いてセットされてるし、だいいち汗を一切かかない。着替えてない気持ち悪さもない。ここまで荒唐無稽な話にリアリティを与えたいならそこは一番頑張らないといけないポイントでは?特にキャプテン・アメリカのスーツは最後までピカピカ。  話の無茶さは、そういう話なんだから別にいいでしょう。「神」っつったって要は単に宇宙人なわけだし。ただ『マイティ・ソー』のクリス・ヘムズワースが地上に降り立った瞬間から人間と尺度が違うスケール感を醸し出すのにトム・ヒドルストンのロキはあくまでセコくて「心の闇」を抱えた一般人のまま。いや、演技は上手いですよ?むしろ最高級ですよ?でも「神」のスケール感はない。  ホークアイとブラック・ウィドウという生身の人間がちゃんと活躍するのは良かった。でも、実際は無理だよね。そして結局はハルクが宇宙最強?マーク・ラファロは素晴らしかったがそれでいいの?  個人的にはどうもフューリー、サミュエル・L・ジャクソンが演じる、巷で評判の良い、この話の扇の要になる人物にどうも乗れないんだよね。なんかこいつ嘘臭くね?物語じゃなくて映画的に。そして話は別にいいと言ってはみたが、戦闘機に搭載できる核ミサイルで沈められる敵なんか、素の人類で十分勝てるよね?
[インターネット(字幕)] 7点(2020-09-26 23:55:07)
64.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 
日本やヨーロッパのコミックと違い、アメコミにはいわゆるヒーロー物しか存在しない、らしい。通常創作物というのは時代劇・現代劇・SF・ファンタジーと世界設定のジャンルが分かれているものだが、アメコミはどこまでも「まんが」なのでこの垣根を乗り越える。というかテーマが一つしかないのでジャンルくらいは乗り越えざるをえない。  通常は別々であるはずの世界観をごっちゃにすれば普通はリアリティ度外視になってしまう。それをアメリカの映画人は金と才能と労力を湯水のようにつぎ込んで昼日中シラフで見れる形にしようとする。そんなものを作れる国はアメリカしかない。  この無謀な試みの最前線にいるのがクリス・ヘムズワース。途中までは大根にしか見えないが、地球に来た瞬間からまさにその大根ぶりこそが「素の神様」のリアリティに変換される。本当に悠久の命と力を持った神がいればあんな感じだろう。そう思わせる無謀さ、無神経さ、純粋さ、そして優しさ、そこに「底」がない、そう思わせる演技だ。  この映画はしっかりと作られていて普通に面白くはあるのだが、おそらく制作陣が力を入れた点はことごとく外している。すべては「地球に落ちてきた神様」にリアリティを与えたヘムズワースの功績だ。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-26 21:23:42)
65.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 《ネタバレ》 
端から端までSW新三部作プリークエルのテイスト。あの派手さ、軽さが見事にアニメで再現されています。良かったのはEP1~3で表現しきれなかったアナキンの人間性とオビ=ワンとの信頼関係が表現されていたこと。あいつは単に黒いカス野郎じゃないことがやっと(アニメで)証明された。オビ=ワンが意外に口ほどにもないのもプリークエルテイスト。  セイバー戦やドロイドのアクションは見事ではあるが、問題は新キャラのアソーカ。あんな普通のギャルに突然この世界に飛び込まれても困る。この後のTVシリーズではたしかに大活躍するが、初登場のここで大きな顔をされる意味合いがよくわからない。  ストーリーは一見まともに見えるが、ハット族の内紛は意味わからんしそれに大銀河共和国が振り回されるのも意味わからん。わからんだらけで色々と観終わってから「?」が湧き出す映画ではあるが、とにかく「プリークエルのアナキン」はこの作品で救済された。ヘイデン・クリステンセンもこれで(存命だしむしろまだ若いが)浮かばれただろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2020-07-12 00:27:44)
66.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 
僕はJ・J・エイブラムズが大嫌いなので今回は完全に諦めモードで観に行った。結果、見事な着地。黒歴史にするのではないかと言われていた前作の展開も活かし、初代から続く物語全部ひっくるめての大団円。JJ見直したぞ。  まあ文句言いたい所は山ほどある。偶然頼りのご都合主義、わざとらしい丁々発止のやり取り、シーンの格調を下げるぐるっと回るカメラワーク、見るからに安っぽいマクガフィン・・・etc.。  142分は大作映画としてはそうめちゃくちゃ長い方でもないが、途中いつまで続くんだこれ?と思うほど長く感じる。とにかくプロット詰め込みすぎ。丁寧に撮れば良いシーンもあるはずなのにチャッチャカチャッチャカ進んでいく。こういうのを「テンポが良い」とは言わない。ただのすし詰めだ。  個人的に最大の残念ポイントは惑星破壊シーン。『ローグ・ワン』であれほどリアリティのある大規模破壊描写を作り上げたのに、今作では旧三部作の「バァーン!!」に戻ってしまっている。JJお前、映画にリアリティなんか不要だと思っているだろ?ん?  鑑賞中に思った。時計の針は戻せないのだと。かつての『スター・ウォーズ』が持っていた堅牢な世界は物語の都合でどんどん書き換えられる。人も物もストーリーの都合のために現れたり消えたりする。もうこれはSFでもファンタジーでもない。とても良くできた、ただのエンタメだ。  とにかく『スター・ウォーズ』はいったんこれで終わった。JJがちゃんと終わらせてくれた。JJお疲れ。素晴らしい演技のキャストお疲れ。死後も大活躍のキャリーお疲れ。大活躍させたスタッフお疲れ。そしてSWファンみんなお疲れ。
[映画館(字幕)] 7点(2019-12-21 14:22:41)(良:1票)
67.  ロッキー2 《ネタバレ》 
もし『ロッキー』が初代で終わっていたら映画単体としてはさらに高い評価を受けていたかもしれない。しかしアポロには周囲の反対を押し切ってでも再戦する必要があった。ロッキーは転職がうまく行かない上に妻が過労で倒れ子供も出来る。そんな登場人物たちと同じく映画の制作者側もおそらく「再戦」に追い込まれた。どうしてもこの続編で前作の決着を付けなければならない。  最初から本気になったアポロは本当に強いチャンピオンに見えて恐い。しかしながら映画全体は前作同様ボクシングより人生に焦点が当てられる。一発屋の悲哀、「普通の暮らし」の厳しさ。そして闘志を失ったロッキーが再起へ折り返す一点、その一点はエイドリアンの一言だけ。そこが劇的ではあるのだが、いかにも劇的にしましたという作為が垣間見えるのが残念。そのせいでディテールが堅牢なこの作品が全体の構成としてもろく感じられてしまう。(そしてもうひとつ、ミッキーのオーソドックスチェンジ作戦、あれ意味あった?)  たぶんだが一般的に「ロッキー」シリーズに抱くイメージが全部揃ってるのは実はこの『2』だよね。みんなが知ってるロッキーはこの『2』のロッキー。貧しい境遇、不器用で打たれ強いハードパンチャー、厳しくも熱い頑固じじいトレーナー、乗り越えるべき強いチャンピオン、純愛、そしてダブルノックアウト。『ロッキー2』は最高の映画でも最高のボクシング映画でも最高のロッキー映画でもないかもしれないが、あらゆる映画や漫画その他の文化に最も大きな影響を与えているような気がする。
[インターネット(字幕)] 7点(2019-08-18 23:25:31)
68.  ネメシス/S.T.X 《ネタバレ》 
冒頭から映像の見事さに感心する。TNGのTVシリーズは未見だが、とにかくスター・トレック映画のシリーズは映像のリアリティは二の次三の次な所があって、そこをきちんとやっているのは良かった。シンゾン役のトム・ハーディがパトリック・スチュワートと唇こそかなり違うものの鼻と頭の形がほぼ同じ。メイクだと思うが、ちゃんと似せようとする努力は買う。そのシンゾンが死期に近づくにつれて変化するメイクも説得力がある。話の中心はピカードとデータのアイデンティティをめぐっていく。基本的に無神論であるスター・トレック世界観で、人間の可能性を遺伝子や設計で決められないとするのはシリーズ最後の映画にふさわしいヒューマニズムの原点に立ち返ったテーマだ。  というわけで全体的に良質のSF映画と言えると思うだが、不満な点ももちろんある。まず映画オリジナルのレムス人の設定がご都合主義的すぎる。虐げられてた割にはえらい科学力を持っているもんだな。おまけに超能力まであるし、こいつらが下風に立たざるを得なかった理由はなんだ?造形も『ロード・オブ・ザ・リング』のオークよろしくひと目で「こいつワルモン」とわかる外見で、実際そうなんだからちょっと深みがない。あとレムスの副官がロン・パールマン?あのメイクと役柄じゃ誰がやっても同じじゃないか(笑)?稀代の怪優の無駄遣いだ。  個人的にはよくできた作品だと思うので良い目の点数付けるが、この映画がスター・トレック・ファンにそっぽを向かれる理由もなんとなくわかる。主要キャラの死についてはこの作品においては十分納得がいくものだと思う。(過去作の二例については全く納得いかないけどね!)
[インターネット(字幕)] 7点(2018-08-08 20:22:16)
69.  42~世界を変えた男~
映像が美しく物語がサクサク進んでテンポが良い。ジャッキーとその妻役が魅力的だし久々に2時間が長く感じない映画だった。ただ当時のジャッキー・ロビンソンが受けた困難の描写は生ぬるいように感じる。どこにでも黒人ファンやコミュニティが支えていて四面楚歌な感じが薄い。そして問題なのは音楽。効果的なシーンもあるが、冒頭と最後を感動的な音楽だけで盛り上げようというのは安易過ぎないか?妻役も美しいがあんなに出す必要あるか?それならチームメイトとの葛藤をもっと描いたほうが良いような気がするのだが。  とはいえブランチ・リッキー役のハリソン・フォードは凄い。片方の口だけ上げるいつもの演技はしてみせるものの、最後までハン・ソロとは別人の気骨ある老オーナーの姿だった。映画評論家の町山智浩さんによるとハリソン・フォードという人はいつもやる気がないらしい。その気だるい演技で評判を取ってきた。『ブレードランナー』の演技も評価が高いが、劣悪な撮影環境でうんざりする気持ちをそのまま演技に出して成功した。要は天才なのだ。その天才が本気を出すとどうなるか。このブランチ・リッキーは本当に時代を変えた男に見える。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-03-10 23:07:46)
70.  フィフス・エレメント
リュック・ベッソンが実はフザけた野郎だということはもうみなさん周知の事と思うが(『グラン・ブルー』だって結構ひどいネタあるぞ)、この映画は重々しいオープニングから一転して最初のシーンが始まった瞬間に「あ、これ真面目にやる気が一切ないな」というのがわかる。そのままラストまで延々フザけ倒し。正直ギャグというより「フザけ」なのでこれで笑うには「徹夜明けのテンション」みたいなのが必要だろう。ブルース・ウィリスが終始うんざりした顔してるがこっちも同じ気分なので共感できる(笑)。ミラ・ジョボビッチに対した時だけ演技のテンション上がるがそれもこちらと同様だ。  結構テンポ良くサクサク進むし終盤の展開はなかなか熱い。スター・ウォーズのパロディが目立つがコントロールルーム?などはスター・トレック風味か。他にもブレードランナーや2001年などの雑な引用がカラフルな画面に押し込まれてデタラメな未来世界観を構築している。個人的に観終わった後の後味が良かったので良い目の点付けるが、うっかり人に勧めるとどう思われるか予想できない映画。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-14 01:30:37)
71.  ホビット/竜に奪われた王国 《ネタバレ》 
前作に比べるとテンポが良くて見やすい。エルフ2人のスーパーテクニカルアクションが格好良いが、原作にないらしい場面が最大の見どころというのはどうなのか(笑)。そしてイケメンにはやっぱりイケメン向きの役割があったか。  前作以上にドワーフやホビットの「小ささ」の表現が磨かれていて、189cmのトーリン役アーミテージを始めドワーフだけやホビット1人の場面でもしっかり小さく見える。この点は『ロード・オブ・ザ・リング』で常に違和感があったので技術の進歩というのは素晴らしい。  今作ではドワーフの頑固さや傑出したリーダーであるトーリンの独善性が描かれる。「勇敢な種族」は勇敢であるだけに潔い。つまり諦めも早い。まあこの回はドワーフがめんどくさい奴らであることを強調する回なんでしょう。そろそろビルボも活躍させないといけないし。  竜のおしゃべりはカンバーバッチだからつい長くしたかったんだろうな。この竜は「悪いことするために存在する悪役」であり、物語上の作為的な障害物と言える。しかしそもそもこの世界はオークが完全に邪悪でマシな奴すらいない世界なので役割的な作為性はある程度は仕方がない。  映像表現は素晴らしいがその表現に唯一不満が。ファンタジーとはいえ人間が演じるので仕方がないが、一応前日譚なので『ロード・オブ・ザ・リング』の登場人物はもう少し若く見せる工夫があってもいいんじゃないかと思った。全部CGで化粧するのは大変だろうが、せめてガンダルフのヒゲはちょっと短く黒めにするとかしたらいいのに。
[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-06 04:19:27)
72.  ホビット/思いがけない冒険 《ネタバレ》 
『ロード・オブ・ザ・リング』が原作読み込んだファン向け(としか思えない)のに比べるとこちらはいちげんさんにも優しい。ストーリーも状況もよく分かる。進まないんだけどね。  個人的には序盤のしつこい食事風景が良かった。登場人物がちゃんと血の通う人間類(?)で文化や様式は異なっているがそれぞれの生活があることが想像できる。ホビットはただのひ弱な小人ではなくて立派な文明人なのだ。  『ロード~』に比べるとドワーフやホビットの「小ささ」がきちんと表現されているシーンが多いのも良い。そしてこれまでヒゲオヤジしかいなかったドワーフにちゃんと若いヒゲイケメンがいる。これファンタジー作品として画期的じゃない?そしてヒゲオヤジ連中もみんな個性的で味がある。  相変わらずガンダルフは何が出来て何が出来ないのかよく分からないしストーリー展開は偶然に頼りすぎだが、ドワーフのキャラ、特にトーリン王子が格好良いので2時間ついていける。2時間ならね。でも3時間なんだよな。原作薄いらしいのになぜそう長くしたがる?
[インターネット(字幕)] 7点(2018-01-05 01:46:55)(良:1票)
73.  グリーン・ランタン 《ネタバレ》 
評価が低いので気軽に流し見するつもりで観たらけっこう楽しめた。ていうかむしろ出来が良い部類なのでは?ライアン・レイノルズの3枚目っぷり、ヒロインの完璧彼女ぶり、親友と屈折したライバル、いかにも議員ぽい議員と演技のレベルは高い。スーパーマンを遥かに凌ぐ大設定ながらみんなそんなに強くなさそうなのはご愛嬌。  この映画は明るく楽しく爽快で「ちょっと」無理があるという正統派アメコミ映画だと思うが、生まれた2011年はシリアスヒーローが大流行の時代。おそらくそういう風潮に抗いたかったのだろうがあえなく撃沈した。しかし主人公ハルの苦悩はもうちょっと前面に出しても良かったのでは?そして「恐怖に立ち向かう勇気」という手垢まみれのテーマをもうちょっと刺さる言葉で鋭く表現してほしかった。せっかく雰囲気は良いシーンなのに。  良いシーンと言えば基本的にシーンはどれも丁寧で退屈しないのだが、特に群衆のシーンは良かった。どんなにCGが発達しても「必死で逃げ惑う大群衆」を撮るのは意外に難しい。よく見ると画面のすみで「ジョギング(ただ指示通りに走っている)している人」が写ってる名作映画はいくらでもある。この映画の悪役は「恐怖」を餌にするという設定だからこの点は重要だ。子供の集団まで必死感を出していたのは感心した。  この映画はコケてしまったせいか劇中で「予告」される続編はアニメになったようだ。制作陣は同じらしい。つまり彼らはきちんと志とヴィジョンを持って作っていたわけだ。時流に合わずに敗れたがいずれ再評価されることを願う。(とまで言っておいてなんだがそれほど深いメッセージ性とか感動があるわけではないのがつらいところ。)
[インターネット(字幕)] 7点(2017-12-31 18:00:05)(良:1票)
74.  スーパーマン(1978)
何十年かぶりに観てみました。特撮は今でも意外に見れる。質感は明らかにプラスチックだったり発泡スチロールだったりするのだが、シーンが要求する風景をきちんと作り上げている。なにせ原作があるのでスター・ウォーズみたいに上手く作れるシーンだけで構成するわけにはいかない。そのほぼ翻案なしのアメコミ世界を現代(当時)に直でつなげてしまうのが凄い。  しかし悪役のおもしろ演出はいいかげんくどい。笑ってる間に垣間見える残虐さにドキッとする展開は上手いがあざとい。他にも変なところ、矛盾してるところ、ダサいところ、冗長なところは山ほどあります。それを全部救ってしまうのがクリストファー・リーヴ。  あの顔、あの体格はスーパーな男そのもの。スーパーな笑顔、スーパーな怒り、スーパーなイケメン声、それがメガネ一個でガラリと印象を変える。よくあんな俳優を見つけてこられたものだ。  CGなんかなくても超人のパワーを感じさせるクリストファー・リーヴ。赤青スーツが史上唯一似合う男クリストファー・リーヴ。クリストファー・リーヴはスーパーマンでスーパーマンはクリストファー・リーヴ。クリストファー・リーヴよ永遠なれ。
[インターネット(字幕)] 7点(2017-08-18 23:03:10)(良:2票)
75.  故郷への長い道/スター・トレック4 《ネタバレ》 
SFは基本的に現在の延長線上にあるので現代劇よりもむしろその時代性を反映しすぎるということがある。この映画もそういうところがあるが、スター・トレックは昔からその困難な未来予測SFというミッションに真正面から取り組んでいるシリーズだ。  23世紀の世界と20世紀のギャップを描くのはオリジナルTVシリーズの得意技だが、この映画ではタイム・トラベルを扱いながらタイム・パラドックスを避けるシナリオの妙を見せる(完全に避けきれてはいない点はご愛嬌)。珍しくチェコフにスポットライトが当たるが冷戦時代のこのソ連ネタが面白い。キャストはみな年齢を経てもろ中年集団ではあるが年齢なりの輝きを放っている。ドタバタコメディのくだりもオリジナルTVシリーズによく見られたパターンだが、これも時代変化に対してスタトレが本来持つ社会的洞察があってこそだ。  かようにスタトレらしいスタトレな本作だが物足りなさは残る。それは映画版1作目にあったような哲学性と芸術性だ。スター・トレックという作品はただでもシリアスな成立が難しいSFというジャンルに哲学性と芸術性を持ち込むことでことで別格の存在になった。このシリーズは単なるエンタメではない。クジラと交信を試みて地球を危機に陥れる謎の存在、あれこそがスタトレ世界のテーマになるはずなのだが、この映画では単なる「設定役」としてだけ現れ消えていき、結論をクジラ・エコ・スピリチュアリズムに丸投げしてしまった。  音楽は最初のファンファーレ以外はTVシリーズとも映画シリーズとも違う本作オリジナル。楽曲自体は素晴らしいのだがシリーズにはシリーズの音楽が必要と改めて思わされた。良い音楽だけにもったいない。字幕で観た後で吹き替え版も観たが、よく言われるようにスタトレは吹き替えが良い。まず字幕版はSF設定やストーリーに必要な情報量が少なすぎる。吹き替え版は矢島正明のカークが圧倒的なだけでなく他のキャストも力が入っている。正直力入り過ぎで全体的にくどめだが、元が薄すぎるので素直に感動したければ吹替版だ。
[DVD(字幕)] 7点(2017-05-28 00:06:47)(良:1票)
76.  スター・ウォーズ/フォースの覚醒 《ネタバレ》 
自分はどうもJ・J・エイブラムズとは相性が悪いらしく、観終わった後に釈然としない思いが渦巻いている。観ている間はすごく面白いが後から思い出すと、おい、ちょ待てよ!と言いたくなる。  新シリーズになっても敵はまた帝国・皇帝・シス卿・ナチス官僚のセット?おまけにもまたもやデス・スター登場。親玉の大豪院邪鬼(胎児)はハリポタやロード・オブ・ザ・リングで見たようなデザインでげんなり。ルーカス版と違って(←重要)各役者の演技はとても良いのでつい引き込まれるが、よくよく考えると全体の話がおかしい。かっこいいポー・ダメロン、お前のせいで何人死んだよ?虐殺シーンとかやりすぎなんだよ。ルークは反省して隠れたが隠れたせいでまた騒動になる。この話だけじゃルークは駄目過ぎるぞ。ヒトラーばりの凄演説をする総督は頑張っているがいくらなんでも若すぎる。なんだこの愚連隊組織。ソロも駄目親父になってしまっているし息子はもっと駄目だしこの映画駄目人間ばかりじゃないか。  そしてJ・Jお得意の「がけっぷち危機一髪×3回」。い い か げ ん に し ろ 。映画を観てる時に「これは単なる作り物のエンターティメントなんだ」なんてことを思い出したくないんだよ。BB-8も可愛いと評判だが、ちょっとあざとすぎる。そしてインフレ状態のデス・スターは恒星を吸い取ってビームってもはやSF要素は完全放棄か。  これだけ文句言ってなぜ7点も入れているのかというと、キャリー・フィッシャーの演技に胸を打たれたからだ。この人はこんな名優だったのか。亡くなってしまったことを今さら再び嘆くことになるとは。ハリソン・フォードとの熟年(元)夫婦喧嘩シーンもとても良いが、ここで開口一番クソ台詞「髪型変えたね」。これで古い観客をクスっとさせようってか?何年経ってると思ってるんだ脚本家表へ出ろ。(え?『帝国の逆襲』の人なの?)
[DVD(字幕)] 7点(2017-05-09 21:48:15)(良:2票)
77.  スター・トレック3/ミスター・スポックを探せ! 《ネタバレ》 
個人的には前作のフラストレーションを解消してくれる作品。どのキャストもちゃんと活躍する。人のシーンに魅力があって、特にスポックに憑依された(?)マッコイがマッコイにあるまじきスポック台詞を吐いたり効かないバルカン・アタックを繰り出すところが最高。ドクター・マッコイという役は意外に紋切り型の場面が多いのだが、眉や口角のわずかな動きだけで異なった人格を表現するデフォレスト・ケリーは素晴らしい。スタトレのSF世界にはこの映画のように生命の再生や人格の移動などのファンタジックなぶっ飛びがある。やはりこういう要素がないとスタトレはかえって締まらない。  この映画の問題はとにかく特撮がしょぼいことだろう。これがスター・ウォーズ『ジェダイの帰還』の翌年なのだから泣けてくる。ただ当時の技術で撮るべきシーンを全て撮っている志は評価したい。上手く作れるシーンから逆算したのではなくストーリーの要請に全て答えたのだ。映画はやはりメタな計算なんかよりも演技とストーリーだ。そのストーリーにはおおむね納得はいくが、ただ死体を一から蘇らせるあの星でデヴィッドは生き返れないのかという疑問が。
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-23 06:41:08)(良:1票)
78.  見知らぬ乗客 《ネタバレ》 
この映画は見所を語るとそのままあらすじになっちゃうんで、個人的に2ヶ所を。まずテニスの場面だが、アップは役者だが引きのプレイ場面は選手のはず。かなり上手いですよ。昔の木のラケットってまるで棍棒だから!暴走メリーゴーランドのシーンは、母親が半狂乱になってるのに中にいる子供は大喜び。こんなクライマックスにほのぼのジョークを挟み込むとはさすが(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2013-10-06 16:26:26)
79.  トスカニーニ 《ネタバレ》 
フランコ・ゼフィレッリは解釈はオーソドックスながら豪華で劇的な舞台作りで人気なオペラ演出家。映画の方が実は本業だったのは今知りました。オペラというのは筋書きとかはわりとどうでも良くて場面場面の表現を堪能するものだが、この映画もその雰囲気があってどのシーンも美しい。アフリカの子供にチェロを聴かせるシーンは、創作の上に全く筋書きに関係がないが強く印象に残る。トスカニーニ役の人は元々チェロは弾けないがこの映画のために練習したらしい。さすがにゆっくりした曲しか弾かないがなかなかの腕前に見える。この映画は評判は悪くその筋の評価も低く興行成績は散々という大コケ映画らしいが、美しい品がある。変なカットインが入るクライマックスシーンはずっこけるがそれでも感動してしまった。人物はオペラ的にわかりやすくはっきりとした性格付けがなされている。こうした舞台作品感覚は映画には少々おおざっぱすぎるし、映画としては出来損ないの部類かもしれないが、それでも魅力のある作品だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2013-10-06 04:08:44)
80.  プラン9・フロム・アウター・スペース 《ネタバレ》 
「エド・ウッド」未見。この映画は意外に話のテンポも良くて楽しめるエンターティメント作品だ。「史上最低」なのは各シーンの圧倒的な低クオリティ。カーテンでごまかしまくるセット、昼・夜・内・外が目まぐるしく入れ替わる大胆不敵な編集、大声で棒読み台詞を唱え続けるパイロットの妻・・・(UFOについてはもはや何も言うまい)。アラ探しなどしなくても全編アラで出来ているので不思議な統一感がある。終始腹筋のプルプルが止まらない。大して悪くない上に強くもなく、殴り倒された挙句爆死させられる宇宙人達はとても気の毒なのだが、そんな後味の悪さを救ってくれるのがラストに登場して「これはすべて事実なのです」とぶちかますクリズウェル。色々と絶妙なバランスで成り立っていて人気があるのもうなずける。ここは正直に楽しんだ分の点数を計上しとこう。
[インターネット(字幕)] 7点(2011-09-13 07:45:21)(笑:1票) (良:3票)
000.00%
110.63%
210.63%
353.14%
474.40%
52616.35%
63421.38%
73622.64%
82817.61%
9159.43%
1063.77%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS