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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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61.  わが町(1956)
大阪を舞台に明治・大正・昭和の時代を豪快に生き抜いた一人の男の一生を描いた川島雄三監督の映画。川島監督の映画というと、これまで見た限りではちょっと風変わりな映画が多いという印象だが、この映画はとてもオーソドックスな人情劇となっていて久しぶりにとても温かい感動を味わうことができた。主人公のターやんがとても魅力的で演じる辰巳柳太郎が「無法松の一生」のバンツマを思わせていて素晴らしく、特に人力車を引く姿は思わずダブってしまう。ほかにも、妻と孫娘の一人二役を演じる南田洋子(孫娘がターやんを批判して殴ってしまう後半のシーンがなんだか切ない。)は勿論、殿山泰司、小沢昭一、北林谷栄なども実にいい。三橋達也も今回はダメ男ではない孫娘の幼馴染を実にうまく演じていて好印象。既に他の二人の方も書かれているが写真屋で孫娘がマラソン大会の写真を見て自分の両親の存在を知るシーンとラストのプラネタリウムのシーンはこの映画の中でも特に感動的で思わず涙が出そうだった。川島監督、こういう直球ストレートな映画でもこんな名作を作ってしまうなんてやっぱりただ者ではない監督だと思う。
[DVD(邦画)] 9点(2008-01-30 18:57:41)(良:1票)
62.  河内カルメン
「悪名」の今東光の原作を鈴木清順監督が映画化した風俗映画。ストーリーだけ見ればドロドロした内容なのだが、テンポのいいストーリー運びと清順監督のスタイリッシュな演出のおかげで、変な言い方かもしれないが、暗い映画のはずなのにとても楽しく見られた。野川由美子がバイタリティーあふれる主人公を熱演しており、すごくかっこよかった。主人公が使う河内弁の響きも「悪名」の勝新と同じくとてもいい。
[DVD(邦画)] 9点(2007-11-26 02:22:05)
63.  ハウス/HOUSE(1977)
山口百恵主演の「泥だらけの純情」の同時上映作品として公開された大林宣彦監督のデビュー作で中学生の原案をもとに作られたB級ホラー映画。普通、映画監督のデビュー作というのはまだ作風や映像のスタイルなど何も確立していない場合が多いと思うのだが、デビュー作とは思えないような異様に凝った映像や少女たちを主役にしているなど、既にこの頃から大林監督独特の世界観が確立されちゃってる感じがしてとても楽しい映画だった。主人公の家の表札が「木枯」(父親を演じているのは笹沢左保。)だったり、監督一家がチラリと出ていたり、無声映画風のシーンがあったり、ラーメン屋に寅さんがいたり(松竹に許可はたぶんとってあるんだろなあ。)と遊び心も満載。
[DVD(邦画)] 9点(2007-10-22 02:41:30)(良:1票)
64.  新・座頭市 破れ!唐人剣 《ネタバレ》 
座頭市が中国人の使い手と対決するシリーズ第22作。これが最大のウリで映画としてはいつものような感じなのかなあなんて思ってたけど、座頭市が盲目なのと互いの言葉が分からないという点がうまく生かされていて、二人が対決に至るまでの展開はけっこう重く、対決がいつものように勧善懲悪の上に成り立っていないのがドラマを盛り上げていて見ごたえがある。その対決シーンも勝新の殺陣とジミー・ウォングの殺陣のぶつかり合いがすさまじく、印象に残る名勝負になっている。全体的にシリアスな中にてんぷくトリオ(伊東四朗、若い。)の笑いがバランスよく盛り込まれ、雰囲気を和ませているのも良かった。シリーズものって末期に近づくほど面白くなくなっていく印象があるけど、これは1作目につぐ傑作だと思う。
[DVD(邦画)] 9点(2007-05-17 11:39:13)
65.  十二人の怒れる男(1957)
最初から最後まで裁判所の一室での陪審員たちの討論を描いているので内容的にはものすごく地味なのにだんだん白熱していく討論に目が離せなくなり、引き込まれていった。シドニー・ルメット監督のデビュー作らしいが、今まで見たこの監督の映画(といってもこれを含めて3本くらいしか見てないが。)の中ではいちばん面白い映画だと思う。白黒映画なのも効果が出ていて良かった。ラストシーンも印象的。
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-04 19:33:43)(良:1票)
66.  父と暮せば
黒木和雄監督の映画を見るのは「浪人街」に続いて2本目で、黒木監督の「戦争レクイエム三部作」と呼ばれる作品群の中では初めて見る映画。最初は地味な二人芝居にちょっと退屈するのではと心配していたが、見ているうちに不思議と惹き込まれていった。宮沢りえと原田芳雄演じる親子の会話の内容が原爆のことだけに偏っていないのであまり難い雰囲気にならずに見ることができるのがいい。でも、やっぱりこの映画の主題は広島原爆。原田芳雄が一人芝居を演じるシーンや宮沢りえが原爆投下後に友達が死んでいくのを語るシーンではその光景を思い浮かべてしまい辛かった。映画ってのは映像で見せるものだけど、こうやって映像を見せないで語られてることを想像するのは映像見るよりリアルに感じられる。見てとても良かったと思えたし、文句なしで傑作だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-09-05 02:34:32)
67.  チャップリンの消防夫
消防署内での同僚たちとのやりとり(とくにそのうちの一人である大男との)や、火事の通報のあったそばからチェスをしているシーンで大笑いしてしまった。そしてなんといっても最後、火災現場に取り残されたエドナを助けるためにマンションの壁をよじ登るチャップリン。サイレントのコメディーでこういうスタントを演じるのはキートンというイメージが強いけど、チャップリンもキートンに負けないくらいのスタントを披露していてすごすぎる。全体的は8点かと思ったけど、このシーンがあまりにもすごかったので9点。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-08-03 02:52:02)
68.  必殺4 恨みはらします 《ネタバレ》 
このシリーズは今まで全く見たことがなかったが、(それでも「ちゃららーん♪」という音楽だけはどこかで聴いて知っていた。)深作欣ニ監督の作品というただそれだけの理由で本作を見た。もしかしたらシリーズについての予備知識がないと面白くないのではと思ったが、独立した1本の深作映画として思った以上に楽しめた。いちばん印象に残ったのはやはりみなさんと同じで千葉真一と蟹江敬三の決闘シーン。同じ深作の「魔界転生」の若山富三郎と千葉真一の対決シーンもすごかったが、本作のこのシーンもそれに負けず劣らずすごい。おかげで映画の見せ場を全部千葉真一が持っていってしまったような気もするが、このシーンに1点プラス。敵の親玉を演じる真田広之もなかなか。音楽も良かった。
[ビデオ(邦画)] 9点(2006-07-18 03:39:35)
69.  キッド(1921) 《ネタバレ》 
チャップリンの映画かなり久しぶりに見たけど、笑いと感動のバランスが絶妙で、やっぱりいいなあと感じた。特に子供が孤児院に連れて行かれそうになるシーンは赤の他人であるはずのチャップリンと子供との「親子愛」を感じられ、とても感動した。もちろん、笑えるシーンもたくさんあって楽しめる。ラストがハッピーエンドで良かった。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-06-24 18:56:16)(良:1票)
70.  ガメラ2  レギオン襲来
十数年前の初見以来、かなり久しぶりに見た。以前見た時は仙台の壊滅などに衝撃を受けながらも前作「ガメラ 大怪獣空中決戦」のインパクトが強すぎてこの2作目は全体としてはそれほど印象に残っていなかったが、今回改めて見てみると前作より面白かった。前作もかなりリアリティーを持った怪獣映画だったが、本作はそれ以上にリアリティーを感じさせており、自衛隊の描写も「機動警察パトレイバー2」で自衛隊のクーデター事件をリアルに描いていた伊藤和典が書いている上に全面協力のもとで撮影しているだけあって今まで見たどの怪獣映画よりもリアルさが際立っている。ただ、いささか自衛隊の広報のようになってしまった気もするが。後半の自衛隊とレギオンの攻防も自衛隊側に非現実的な描写がないのがいい。レギオンの生態解明に迫っていく部分が前作のギャオスのそれよりもさらに凝っていてよりミステリーとしての面白さがある。特撮部分も草体レギオンのシーンは「ウルトラQ」の「マンモスフラワー」を思わせていて印象的だし、小型レギオンの群れがガメラに吸い付くシーンもなかなかだと思う。レギオンの名前が聖書から取られているのは今にして思えば押井守監督の影響があるのかもしれないなあ。何はともあれ、プレッシャーもあったであろう中で前作に負けないほどの完成度の高い怪獣映画を作り上げた金子修介監督、樋口真嗣特技監督以下スタッフの力量にはおどろかされる。(この勢いが三作目まで持続しなかったのは少々残念だが。)最後に出演者について少し。渡良瀬を演じる永島敏行は「異人たちとの夏」や「地震列島」に続いて今回もレギオンに襲われる吹越満とラサール石井を助けに現れ、もうこういうのが個人的にイメージとして出来つつある。(まあ今回は自衛隊のメンバーということもあるんだけど。)川津祐介は若い頃より年を取ってからのほうが好きだな。そしてワンシーン出てくる小林昭二。「ウルトラマン」や「仮面ライダー」などで特撮ファンにはお馴染みの俳優(1976年の「犬神家の一族」以降の市川崑監督作品の常連でもある。)で、幼い頃からとても好きな俳優なのだが、特撮作品ではこれが遺作なのかと思うとなんだか切なくなってくる。(2010年4月17日更新。)
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-06-03 13:49:33)(良:1票)
71.  ダイ・ハード 《ネタバレ》 
かなり久しぶりに見たけど、めちゃくちゃ面白かった。やはりまずなんといってもいかにもヒーローという感じではない普通の男である主人公ジョン・マクレーンが訪れた別居中の妻ホリーの勤務先であるナカトミビルでテロ事件に巻き込まれ、たった一人でテロリストに立ち向かうことになるという設定自体が面白いのに脚本も緻密で、マクレーンが口が悪かったり、弱音も吐きながら孤軍奮闘する人間臭い姿(妻との間に問題を抱えているという設定も利いている。)に思わず感情移入してしまうし、ハンスたちテロリストとの戦いも派手なアクションだけではなく、心理戦も見ごたえじゅうぶんでハラハラドキドキが最後まで持続するので大味な感じは全くなく、見ていて飽きない。ハンスやカールといったテロリスト側の登場人物さえも魅力的に描かれているのがよく、やはりアクション映画は悪役にこそ魅力がなければと改めて思った。(吹き替えで見たのでちょっとこういうことを言うのはあれかもしれないが、ハンスを演じているアラン・リックマンはなんとこれが映画デビュー作とのこと。とてもそうは思えない存在感がすごい。)人質の命の軽く見ているFBIの掃討作戦ヘリがビルの屋上の爆発に巻きこまれて炎上する因果がなんとも印象深い。子供を誤射したことによるトラウマで銃を撃てなくなったパウエルが最後にしぶとく生き残ったカールを射殺するシーンは思わず感動してしまった。やはり最初に書いたようにとても緻密な脚本で、登場人物一人一人を大切に描いているからこそただのアクション映画というだけではなく、きちんと人間ドラマとしての魅力もある作品になっていて、まさにこれぞこれからもずっと残っていく名作に違いないと思う。(2022年12月31日更新)
[DVD(吹替)] 9点(2006-04-22 16:46:45)
72.  サイコ(1960) 《ネタバレ》 
見るのは16年ぶり2度目だったのだが、冒頭のクレジットタイトル部分からやっぱり引き込まれるし、序盤は4万ドルを持ち逃げしたマリオン(ジャネット・リー)の心理を巧みに描いていて、ここだけ見てもかなりの緊迫感があり、見ごたえもじゅうぶんで、このままマリオンの逃避行を描く映画なのだと思わせるのが実に見事で、そのうえで実はそうではないという構成がなかなか今見ても斬新に思えるし、モーテルの主人であるノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)と母親の関係の謎に迫る後半部に至ってもその緊迫感がずっと続くので最後まで目が離せなく、この緊迫感の持続こそが本作の見どころなのだと思う。ヒッチコックは既にこの頃カラー映画中心になってたと思うのだが、あえて白黒で撮影しているのが映画の雰囲気にとても合っているし、本作を見たことがない人でも知っている人が多いほどに有名なマリオンがシャワー中に惨殺されるシーン(今回見ていて本作が白黒なのはこのシーンにいちばんの理由があるのではと思った。)など白黒の特色がよく出たシーンも多く、もし、これがカラーだったら印象が違ってただろうと思う。(カラーでリメイクもされているんだけど、あんまり興味わかない。)マリオンとノーマンの食事中の会話も印象的で、その中でマリオンが自分の過ちに気づいて戻ることを決めるのがこの後の展開を知っているとすごくあわれでかわいそうと思えてくる。焦点がノーマンに移ってからはやや展開が早いように思うのだが、この部分もさっき書いたように緊迫感がずっと続くのでまったく気にならずに没頭することができたし、ラストの真相もさすがに初見時ほどではないもののやっぱり衝撃的。後半になってマリオンを捜しに来たサムとライラが金目的の犯行だと思っていて、見ている側はそうではないと分かっているあたりは倒叙もののような感じだが、考えてみれば本作はやや変化球の倒叙ものと言えるかもしれない。それにしても「サイコ」というタイトルが示すとおりの映画で、ここからサイコ映画というジャンルが確立されたと思って間違いないだろう。そう考えればまさに古典的名作だ。(2022年2月20日更新)
[DVD(吹替)] 9点(2006-04-13 14:16:52)(良:2票)
73.  切腹 《ネタバレ》 
十数年ぶりに見たが、まず冒頭からもう一気に見る者を引き込む橋本忍の脚本のうまさによってグイグイと物語に引き込まれるし、主人公 津雲半四郎(仲代達矢)の口から語られる身の上話が仲代の熱演により相当な説得力を持っていて、飽きさせず、緊張感が最初から最後までずっと持続するので全くだれることがなく見入ることができる。半四郎が武士の面目が上辺だけのものとなったと批判するのは今の世の中に当てはめてもじゅうぶんに通用する。クライマックスの大立ち回りにより出た死傷者に対する勘解由(三國連太郎)の対応はおそらく現代であれば批判の矢面に立たされるであろう。このシーンこそ小林正樹監督がこの映画で言いたかったメッセージがもっともストレートに出ていると感じる。実は初めて見た時はそれまで静かに進行していた物語がこのクライマックスの半四郎の大立ち回りによって分断されてしまったような印象があったが、このシーンを見せるためには必要な展開だと今回見て思った。後半の半四郎と彦九郎(丹波哲郎)との決闘も迫力があり、見ごたえじゅうぶん。(クライマックスの大立ち回りよりこの決闘のほうが印象に残る。)求女(石浜朗)の竹光による切腹シーンは初めて見たときも強烈に印象に残ったが、久しぶりに見てもそのリアルな痛々しさが見ているこちらにも伝わってくる。あまたの時代劇映画の中でも歴史に残る名シーンだ。こんなところも本作が評価される所以かもしれないが、もちろんそれだけではなく、権力組織の慢心や傲慢さを鋭くついている内容で、ドラマとしても完成度が高く、名作とされている理由がよく分かるし、個人的にもそう思う。無論、仲代達矢、三國連太郎、丹波哲郎といった出演俳優の熱演もこの映画の完成度を高めるのに貢献しているのは言うまでもない。(2013年1月10日更新)
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-04-01 14:28:58)
74.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 
パニック映画の金字塔と呼ばれる名作。今回かなり久しぶりに見たが、やはり面白い。転覆によって上下がさかさまになった豪華客船からの脱出劇というシンプルなパニック映画だが、きちんと人間ドラマとして見ごたえのあるものになっており、そこがこの映画に深みを与えていて、ただ映像のすごさだけで魅せていくアトラクションタイプのパニック映画とは一線を画している。中でもクリスマスツリーを伝わって上に行くか、残って救助を待つかの判断を迫られて、上に行くことを選ぶスコット牧師(ジーン・ハックマン)と、残って救助を待つことを選ぶパーサー、それぞれに従った人々の運命は大きく変わることになるが、やはり運命というものは紙一重で、そこに留まるか、行動するかで大きく左右されるものなのだという事を思い知らされ、ここはとくに印象に残り、まさに同じような状況に陥った時に自分だったらどうするかを考えさせられるシーンだったと思う。でもそれがあるからこそ、牧師に従って行動した人々の勇気に感動することができるし、見ているこちらも勇気づけられた気持ちになれる。荻昌弘もこの映画の解説で「必ず前進するほうを選ぶ、こうした考え方が、我々を励ましてくれている。」と語っているが、本当にその通りだと思う。でも、ジーン・ハックマン演じる牧師はとても胡散臭く、見ていてこの牧師がイマイチ信用できないので、もし同じような状況になった時にこんな人が説得を始めたら、たぶん自分だったら残る方を選んでしまうかもしれないな。ロゴ役のアーネスト・ボーグナインはやや癖のある演技だが、いい味を出している。製作のアーウィン・アレンは本作の成功を踏まえて「タワーリング・インフェルノ」を製作していて、そちらも面白いが、やはり本作のほうが人間ドラマがよく出来ているように思え、個人的には本作のほうが好きである。そうそう、見たのが今日(大晦日)の未明だったのだが、舞台が大晦日から始まる映画なのでこの年末時期に見るにはピッタリの映画かもしれない。(2012年12月31日更新)
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-02-03 02:47:53)
75.  疑惑(1982) 《ネタバレ》 
高校の頃にテレビで見て以来、また見たいと思っていた映画だったのだが、今回ようやく念願叶って再見することができた。ストーリー自体はよくある法廷ものであるが、とにかく被告・球磨子がすごくいやな女に描かれていて、またそれを演じる桃井かおりもこの役を演じるために女優になったのではと思うほどのハマリ様で、見る者の被告に対する感情移入を許さない描き方が完璧だし、そんな彼女の弁護を引き受けたもう一人の女・佐原律子を演じる岩下志麻も一癖ある弁護士を熱演していて、ほぼ全編に渡ってこの二人の「悪女」の対決が見ごたえじゅうぶん、迫力じゅうぶんに描かれていて、以前にも見ていて裁判の結末を覚えているにもかかわらず、以前見た時よりも面白かった。とくに桃井かおり、個人的には苦手な女優で、好感も持ったことがないのだが、さっき球磨子を演じるために女優になったのかと書いたように彼女独特のキャラクターが球磨子という女にバッチリ合っていて、まさにこの球磨子はそんな桃井かおりが演じるからこそその悪女ぶりが際立っていて、本当に憎たらしく、演技もそうだが、この配役も素晴らしいとしか言いようがない。こんな誰もが有罪になることを望むような女が最後に無罪になってしまう結末なのだが、ここで終わっていたら後味が悪かったところをそうはせず、ラストで球磨子にもきちんと制裁を加えて終わっているのが良い。このラストの二人がワインをぶっかけ合うシーンは昔見た時よりも強烈で、インパクトが強く、このシーンが本作をより象徴的なものにしている。この時期の野村芳太郎監督の映画にはイマイチなものが多いが、本作は紛れもない日本映画史上に残る傑作だと思う。それは原作者の松本清張自身が脚色に参加した脚本の質の高さもそうだが、やはり主演の二人、桃井かおりと岩下志麻の起用の成功が大きかったのだろう。(2013年12月25日更新)
[DVD(邦画)] 9点(2006-01-20 01:24:48)(良:1票)
76.  家族(1970) 《ネタバレ》 
この2年後にほぼ同じスタッフ・キャストで作られた似たような内容の「故郷」を先に見ていたので、印象がかぶってしまわないかとちょっと心配だったけど、「故郷」とは違い、北海道にたどり着くという一つの目標があり、それを達成するために旅を続ける家族の姿が描かれ、また違った感動がある。東京で娘が倒れてしまい、必死に病院を探す主人公夫婦にとても感情移入してしまった。とくに、倍賞千恵子演じる妻のなんとか助けてあげたいという気持ちが痛いほど伝わってきて、かなり切ない。前田吟や笠智衆も良かった。シリアスな物語の中にあって、チョイ役で出演の森川信やハナ肇、渥美清が出てくるシーンではついほっと一息つける。ドキュメンタリーを見ているかのような撮り方もその時代の空気が伝わってくるようで効果的だと思う。しかし、「男はつらいよ」を始めたこの頃の山田洋次監督の映画は本当に外れが少ないなあ。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-01-04 14:17:00)
77.  おばあちゃんの思い出 《ネタバレ》 
感動短編シリーズ第3作。これも「ドラえもん」の有名なエピソードの一つで「STANDBYEME ドラえもん2」でも話の発端となるエピソードとして使われていたのだが、改めてこちらの映画も久しぶりに見てみることに。のび太がおばあちゃんに会うためにドラえもんと一緒にタイムマシンで向かった過去で幼い自分がおばあちゃんにわがままを言って困らせるのを見てショックを受けるところは妙なリアルさがあり、故人との思い出は美化されがちだけど、そうじゃない部分もあるよなぁということを思わずにはいられないし、そう思わせてくれるのはやっぱり「ドラえもん」ならではの良いところだ。それに「のび太の結婚前夜」を見て間を置かずに見ると小学生ののび太から熊のぬいぐるみを取り返そうとする幼いジャイアンとスネ夫にのび太への思いも感じることができて、こんな幼い頃から大人になるまで変わらず友情が続いていることに感動してしまう。そして何よりもおばあちゃんの優しさ。意を決してランドセルを背負っておばあちゃんの前に現れた小学生ののび太が正体を告白しても優しく受け入れるおばあちゃんにやっぱり泣かされるし、初めて見たのは父方の祖母が健在だった二十歳前後の頃で、もちろんその時も感動したのだが、祖父母がみんな亡くなってしまった現在になって見ると、もうたまらない。本作ではラストのオチを変えてあるのだが、このオチの部分もあたたかみがあって良かった。とにかく、全体に渡って優しさとあたたかさを感じられる作品で、やはり名作だと思う一品だ。(2023年3月12日更新)
[DVD(邦画)] 9点(2005-10-25 14:03:26)
78.  続・悪名 《ネタバレ》 
前作とストーリーが直接つながっているシリーズ第2作。ここでも朝吉と貞のコンビは最高にカッコよく、朝吉とお絹のからみシーンでは演じる二人の実生活を想像できて微笑ましい。(と、ここまでは前作のレビューでも書いたな。)オマケに今回は中村玉緒の父である中村鴈治郎(二代目)まで出演していて、まさに勝新と玉緒の結婚を祝福しているという感じである。(三人が同じ画面に登場するシーンがなかったのがちょっと残念。)しかし、この映画のいちばんのみどころはやはり貞が殺されるシーンだろう。エピソード・小ネタ情報にも書いたけど、このシーンは大映の駐車場で撮影されたもの。とてもそうは思えない出来栄えで宮川一夫の手腕が光る名シーンとなっていて、印象深かった。
[ビデオ(邦画)] 9点(2005-09-25 18:01:25)
79.  うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
確かコレ、最初見たときは「うる星やつら」自体を全く見たことがなく、内容以前に登場人物たちの関係がよく分からなかったのだが、その後、BSでテレビシリーズの再放送が始まり、それをある程度まで見たあとに見直すと、ちょっと分かりやすくなった。でも、作風はおもいっきり押井守の世界なのでそれでも何回見てもよく分からない部分はある。そんな作品だけど、好きな映画の一つなので9点。(ちょっとよく分からないレビューですいません。この映画って好きなんだけど感想述べにくいんだよなあ。)
[CS・衛星(邦画)] 9点(2005-09-02 01:41:39)(良:1票)
80.  馬鹿まるだし
喜劇としてはちょっと重たいけど、最後まで楽しく見られた。ハナ肇演じる安五郎のキャラクターが最高に面白い。「男はつらいよ」以降の山田作品では見られない展開や、「男はつらいよ」では見られなかったハナ肇と渥美清の絡み(初期の山田作品の常連であったハナ肇は「男はつらいよ」シリーズには一作も出ていないため。)が見られるのが嬉しい。ラストの植木等の使い方が「たそがれ清兵衛」の岸恵子と全く同じだったのがちょっとビックリした。 傑作とは言いにくい映画だけど、ラストの告白シーンにちょっと感動してしまったのでちょっと甘いかもしれないけど9点。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2005-08-14 17:47:05)
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