61. チャッピー
AI/ロボット技術の深いところは ほぼ触れずに、「ロボットかわいい」にかなり振っている。これは「ロボットは怖い」思想が主流派っぽい欧米では正しいアプローチなのかも知れない。『2001年宇宙の旅』『ロボコップ』『ターミネーター』なんかの影響もありそう。「ロボットかっこいい」に振ろうとすると、「怖い」に傾きがちなんだろう。 日本には『ガンダム』『ドラえもん』の影響もあるのか「ロボットかっこいい、怖くない」を素直に受け入れる人(主に男性?)が多そうなので、こんなアプローチは必要ないのかも知れない。 (ウィーバーさんにはロボットに立ち向かって欲しい派なので、ちょっと残念・・・) [CS・衛星(吹替)] 7点(2020-11-26 22:23:56) |
62. 恐怖の報酬【オリジナル完全版】
序盤がかなりとっ散らかっていて混乱する。制作会社?がカットしたんであれば正解と思う。本編が始まってからもシーンが途中でぶった切られることもあるが、こちらはまあ視聴者に想像させることを意図したんだろうと思えば、納得できる。 で本編部分だけれど、1953年の『オリジナル』を過去に観ていたので、楽しみが半減してしまったことは確か。それでもやっぱり手に汗握る展開は面白いと言えるレベルに仕上がっている。まだCGやらが整ってない時代に、どうやって撮ったんだろうと思わせる技術は見事。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-24 17:31:07) |
63. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 描き方がコロコロ変わって、一つのテーマなのに飽きずに見させるのはさすがだと思う。 そしてKマートのくだりは素晴らしい。企業のイメージアップにつながることと 売上減を天秤にかけたんだろうけど、監督本人の言う通り 思ってた以上の大成果が得られた。とはいえ、それをスケールアップして アメリカの銃産業全体を転換させられるような産業を見出すのは難しい。 自由が阻害されると言って、周りで何十万人が死んでもマスクを拒否するアメリカ人。銃もアイデンティティに組み込まれちゃってるんだろうなあ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-17 17:20:03) |
64. ニコライとアレクサンドラ
歴史を学ぶことができるという点では貴重な映画。ただし物語としては、史実に忠実でないといけないという縛りからなのか、あまり面白いとは思えなかった。 途中イースターの場面で、「6000人」を「1600人」と誤訳していてズッコケた。sixtyとsixteenを聞き違えるレベルで翻訳していいのかなあ? [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-13 17:44:05) |
65. 愛情物語(1956)
うーん。天は二物を与えずってことがテーマなのかなあ。ピアニストとしての努力が描かれていないので、感情移入しにくかったです。 あと時代もあるとはいえ、この邦題のセンスの無さは・・・ [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-04 09:47:58) |
66. ファイト・クラブ
《ネタバレ》 現代を舞台にしたマッド・マックス的なものを感じた。二重人格だったと判明するまでの内容は9点。 でもオチにリアリティが無くて、ちょっと残念だった。裏人格になった時に あそこまでの統率力・計画性を持てるものなのか かなり疑問。そして片方の人格は もう一方を認識できないと思うので、二人が会話してしまうことに違和感が大きい。観客を驚かせようという意図が先走ってしまっていて、禁じ手的なミスリーディング脚本になっていると思われるのが惜しい。「セブン」での成功体験がそうさせてしまったのかな? 他の映画にはあるけど、人格が切り替わるタイミングで片方を映さないようにして 破綻のない描写にすべきだったと思う。それか 二重人格設定を隠し続けて 最後にかすかに匂わせるぐらいにする。 あるいはいっそのこと別人のままという設定にして、ブラピは突然姿を消し、ノートンのその後を描く。 全てがノートンの見た幻覚だったという設定もありえるが、それはいわゆる夢オチで つまらない。 厳しいコメントになってしまったが、それ以外の内容・雰囲気がとても良かったからこその指摘。少し設定が変わっていれば、9点クラスだと思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-24 21:49:11) |
67. 東京オリンピック
当時は中継があって、競技そのものに興味がある人は そちらを観ていたんだから、映画では別の撮り方をしなければ ならないのは分かる。でも これはあまりに芸術的に撮ることに寄り過ぎていて、時に面白みを損なっていると思う。 スポーツは それそのものが芸術であり、加工の必要は余りないと思う自分にとっては合わない内容だった。歴史的な知識を得られることだけが収穫。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-24 21:30:51) |
68. バニー・レークは行方不明
出てくる登場人物全員が怪しいっていうか、言動がおかしい。謎解きをするって感じではなく、一体何がテーマになっているのか分からなくて 霧の中にいるような心境になる。 結末は今となっては それほど珍しいものでもなかったが、この物語展開は当時は斬新だったのかも知れない。色々後世の映画にも影響を与えていそう。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-12 08:54:03) |
69. マイ・ブラザー(2009)
《ネタバレ》 押し付け憲法だろうが何だろうが、第九条と日米同盟のおかげで戦争しなくて済んでるのが、いかに有り難いかってことが再認識される。一方でそれは、こういう戦争被害者を輸出していることになっていると言えるのかも知れない。 自らの意思で人を殺すのと、人に命じられて殺すのには、やはり大きな違いがある。正義感が強く、軍に理想を抱いて入隊した人間ほど、それが起こってしまってから 苦しむのだろう。アメリカ映画には こういう帰還軍人の苦悩を描く映画も多いが、それだけ苦しんでいる人が多く、社会問題となっているのが背景と思われる。日本は戦争が遠くなりすぎて、こういう映画は作りにくいよなあ。作ったとしても、反響にぶそう。 ギレンホールもマグワイヤも役に合っているし、いい演技だと思う。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-10-07 11:34:15) |
70. 沈黙 ーサイレンスー(2016)
キリスト教徒が原作者なのだから 当たり前だが、キリスト教徒を美化し 弾圧側は極悪非道に描かれている。 キリスト教徒が異教徒を残虐に殺したことなんて 数え切れぬ程ある訳だし、宗教というのはどっちにしても害悪でしかないという印象を強めることにしかならない。 加えて日本・日本人を蔑んでいるような描写まであって、辟易する。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-28 23:25:51) |
71. アイガー北壁
完全再現とまではいかないんだろうけど、きちんと記録が残っているから かなり忠実なのかなと感じた。 物語の進め方も、壁とホテルの二元中継みたいな感じがうまくハマっていたように思った。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-28 23:16:59) |
72. 黄金(1948)
《ネタバレ》 人の心理など普遍的なテーマを扱っていて、それがうまく描写されており、いわゆる名画という範囲に入っている作品だと思う。 ただドッブスの悪いところばかりが描かれ、それに比して残り二人の悪い側面はあまり描かれないところは、ちょっと不満。 山師なんて、大概は悪い部分を持ち合わせているはず。それを濃淡で描き分けていれば、もっと納得感があったかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-23 14:42:50)(良:1票) |
73. 20センチュリー・ウーマン
群像劇というのは焦点が散漫になってしまって、結局全員中途半端に感じることが多い。(正確には群像劇には入らないかもしれないが)この映画は途中まで同居人の正体が明らかにされず、謎のまま展開するという仕掛けがうまくいっているようで、散漫さを感じない。 そして全員がきちんとキャラ付けされていて、雑に扱われていない。キラキラしたヒーロー・ヒロインは出てこず、全員がリアルな悩みを抱え 絡み合っていく。脚本が細部まで丁寧に書かれていると感じられ、非常に面白かった。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-19 22:35:04)(良:1票) |
74. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
マイケルって「カワイイ」ってジャンルで売れたんだなあというのを改めて感じる作品。ヒロインも小柄な女優も見つけられただろうに、わざとのようにマイケルより目立って大きい。 エレベーターでの筋肉シーンとか印象に残るものもあるが、ストーリー自体は雑かな。アイドル映画という感じ。 [地上波(吹替)] 6点(2020-09-19 22:22:49) |
75. 拳銃王
ダメだ。全然面白くなかった。これならただのドンパチ見てたほうが、ずっとまし。 ガンマンの心境なんて遠すぎて、思い図ることなんて無理。だったら、うわべだけ見てたほうがいいやって思っちゃうからかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-17 17:22:29) |
76. シーズンズ 2万年の地球旅行
木村文乃はいいけど、鶴瓶は完全にミスキャスト。ナレーターが でしゃばって生きるジャンルじゃない。 内容も特別感は無く、BSのドキュメンタリーで普通に見るレベル。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2020-09-14 21:20:41) |
77. ウインド・リバー
《ネタバレ》 ストーリーは特筆するものでもないが、雰囲気は良かった。暑い時期に、雪の映画を観られたので特に。 復讐を是としちゃってるので、8以上の評価は無いな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-08 21:58:37) |
78. ボーダーライン(2015)
とても臨場感のある映画だった。監督・撮影者が相当腕が立つんだろうと思う。 ストーリーも推理小説的な謎解きではなく、状況が把握できない謎にひきずられる感じで引き込まれた。終わってみれば よくある話ではあるんだが、そこまでの持って行き方がうまいと感じた。 メキシコって本当にやばいよなあ。どうやったら改善するんだろう・・・ [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-06 22:28:58) |
79. クォ・ヴァディス(1951)
ただのキリスト教プロパガンダ映画になってしまっている。 ネロ帝が暴君なんていうのは世界史を学んだものなら常識で、それをそのまま描かれてもつまらない。実はこういう面があったとか、こういう原因があって ああなってしまった、みたいな掘り下げが無く 薄っぺらい。 「片や絶対悪、片や絶対善」みたいな映画には辟易する。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-09-05 09:16:04) |
80. ミッドナイト・イン・パリ
ストーリーはどうということは無いが、雰囲気がすてき。住んだら悪いところもたくさん見えてくるんだろうけど、訪れるには本当に花の都だと思う。そしてヒロインは、こちらまでうっとりさせる。 制作が米・スペインなところが面白い。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-08-31 22:56:02) |