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sayzinさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2394
性別 男性
ホームページ http://sayzin.tumblr.com/
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841.  沙羅双樹
大したストーリーじゃない所為もあって、河瀬直美にしては短い作品でしたけど、それにしたって、やっぱ退屈な映画であることに変わりはない。普通の人はまず観れないと思うし、仏教的な死生観も伝わってこない。それに、この矢鱈滅多ら使用する長回しは何とかならんのか。ドキュメンタリー・タッチと言えば聞こえは良いけど、不安定な手持ちカメラが如何にも「いま写してますっ!」という撮影手法は、逆にカメラの存在を際立たせて、もの凄く不自然で作為を感じさせる。それに、単に事実をダラダラ写したものがドキュメンタリーでもない筈。そういうことで、私的には2点献上。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2005-05-17 00:35:42)
842.  卒業 (2002) 《ネタバレ》 
最後まで観れば内山理名が、堤真一と貯金通帳の人との間の娘なんだなってことは察しがつきますけど、描くべきことを描かな過ぎだと思う。一体、堤と通帳の女性との間に何があったのか? 内山はどーゆーつもりで父親の前に現れたのか? 自分の娘と気づきながら、堤が最後まで白を切り通したのは何故か? これらを一々ナレーションや回想シーンで説明してくれという訳じゃない。もっと人物の心情に寄った演出をして欲しい。だから、この映画のテーマが何だったのかさっぱり判らなかった。それに、私は内山理名ってバラエティでたまに見かける位の認識しかなかったんですけど、この娘の何処が良いのかも判らない。全然可愛くない…てか、積極的にブスと言ってしまっていいんじゃないか…、4点献上。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2005-05-17 00:35:09)
843.  夢なら醒めて……
傑作サイコ・スリラー・アニメーション「PERFECT BLUE」と原作を同じくする、クズの様なビデオ映画。アニメ版のサイコ・スリラー路線と違い、相手と同化することを究極の愛とする、一種のホラー路線(ちっとも怖くはないですけど…)も悪くない。しかし、この映画の関係者全員合わせても、才能や熱意は今敏の1/50,000にも満たない。駄作なのは大目に見るとしても、このやる気の無さだけは看過できんゾ。低予算を創意や熱意でカバーすることなんて全然してない。とにかくディティールが安すぎる。マネージャーと駆け出しアイドルしか登場しない芸能界。絶対に売れそうもない曲(これが劇中、耳障りな位リフレインされる!)。ルックスや演技同様の前田綾花の酷い歌。金かける所にかけずに、一体何処に遣ったんだ? 1点献上。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2005-05-17 00:34:41)
844.  ロックンロールミシン
「コンペに優勝してめでたしめでたし」ってよりは格段に良いストーリーだとは思いますけど、私には終盤の凌一の心境の変化に具体性が見えにくく、同時に、優柔不断な賢司が優柔不断そのままのラストを迎えてしまうので、本物を追求し、傷つき、挫折し、しかし諦めず突き進む若者の物語の筈が、【カズゥー柔術(紫帯)】さん同様、「甘ちゃんサラリーマンのちょっとした夏休み」にしか見えません。凌一を中心に観ればそれなりの青春映画かもしれませんが、私の様に賢司を中心に観てしまうと、どうしても彼のキャラクターと同じ中途半端な印象が残ってしまいます、5点献上。
[地上波(字幕)] 5点(2005-05-17 00:34:16)(良:1票)
845.  アカシアの道
痴呆の話ということで、福祉系のくだらない映画かと高を括ってたら、良い意味で期待を裏切られました。本作のテーマは痴呆や介護ではなく、親子関係と過去からの解放。教師という職業柄、そして母子家庭という負い目から、母親は人一倍厳格に娘を育ててきた。一旦は息の詰まりそうな家から避難した娘は、母親の病気で家に戻らざるを得なくなる。逃げ場の無い暮らしの中で、一々過去を思い出させる痴呆の進む母親の言動。やがて娘は、再び窒息寸前まで追い込まれていく。最後に娘を救うのは、親子愛だの周囲の協力だのといった訳の判らないものではなく、「赦す」という行為。母親を赦すことで自らが過去の呪縛から解放され、初めて娘は、これからの母親との関係に向き合える様になったのです、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-17 00:33:47)
846.  炎のメモリアル
一人の消防士の入隊からの10年間を綴った、消防庁肝煎りの消防映画。消火活動と人命救助に命をかける消防士達にケチをつける気など毛頭ありませんが、申し訳ないけど映画にはケチをつけたい。隊の連帯感、友情、親友の死、恋愛、危険な仕事に対する家族の不安、そして主人公の葛藤等と、ここで描かれる全てのエピソードは、「バックドラフト」以外でも既視感に溢れるものばかり。登場人物達も全くお馴染みのキャラクター設定なので、ストーリーや台詞の一言一言に至るまで先が読めてしまう。今時の映画にしては珍しいくらい馬鹿正直に作ってある。だからこそ感動する人もいるとは思いますが、私は退屈してしまいました。何か新しい視点が欲しかった所です。ま、「リベラ・メ」よりは良かったということで、4点献上。
[試写会(字幕)] 4点(2005-05-13 00:13:27)
847.  バタフライ・エフェクト/劇場公開版
過去を振り返り、「もし、あの時こうしていたら…」という人生シミュレーションを描く映画は珍しくありませんが、その多くは「現状が一番幸せ」的な教訓めいた話になってしまう。本作がそれらの映画と違うのは、主人公が納得するまで際限なく人生シミュレーションが繰り返される所。これを新しいと感じた方(若しくはアシュトン・カッチャーを少しでも長く見ていたい方)は宣伝通りの「切ないハッピーエンド」を迎えられ、しつこいと感じた方は「ようやく辿り着いた結末」を迎えることになります。私は後者に近い。しかも、良く練られた脚本に見えて、この主人公のタイム・トラベル能力(?)とその「エフェクト」には非常に大きな穴がある(タイトルも大袈裟すぎる気がするし…)。これは細かいことを気にしないで楽しむのが得策です、5点献上。
[試写会(字幕)] 5点(2005-05-13 00:13:03)
848.  プライド 栄光への絆
1988年、テキサス州の高校アメリカン・フットボール・トーナメントを勝ち上がる、田舎町のチームを描いた実話の映画化。弱小チームが奇跡を起こす様な陳腐な話ではなく、舞台になるチームはスタッフ・施設等も充実し、伝統もある普通に強いチーム。特殊なのは、見渡す限り何も無い田舎町では、そのチームの「勝利」だけが関心の的だということ。選手の親も含めた全住民を挙げたプレッシャーの中で、挫折し成長する高校生達が描かれていきます。高校生達それぞれのエピソード自体に新味は感じませんし、前半は激しく動く手持ちカメラのクローズ・アップ映像ばかりなので、どうにも取っ付きにくかったんですけど、クライマックスのアストロドームでの決勝戦は、私も流石に熱くなってしまいました。そういうことで、6点献上。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-13 00:12:40)
849.  Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)
ここまでくると、脚本は“Screenplay”じゃなくて“English Adaptation”とクレジットして欲しい。その位のまんまリメイク。比較的ハリウッド・リメイク好きの私ですが、今回はオリジナルに軍配を上げたい。J.Loの心情や背景が大幅に削られた上、主人公の持つ漠然とした不満の解消が「夫婦仲」だけに矮小化されてしまっては、「人生の輝きを取り戻す」というこの物語の大きなテーマは表現できない。最後も全員がカップルになってめでたしめでたしって…、これじゃ単なるラヴ・コメディです。ダンス・シーンの、出来るだけカットを割らない流れる様なカメラ・ワークも珍しく日本の勝ち。期待のJ.Loも、優雅さや繊細さでは草刈民代に及ばない。決して出来は悪くないと思いますが、本作を観てオリジナルの評価が上がりました、6点献上。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-13 00:12:16)(良:1票)
850.  海を飛ぶ夢
(長々と失礼します) 愛と生と死を描いた、言わば禅問答の様な作品。私はこれまで、深く考えずに「尊厳死」なるものを支持してたと思う。しかし驚いたことに、本作を観てその考えが変わりました。これは明らかに単なる自殺です。借金を苦にしてビルから飛び降りるのと何ら変わりません。本作の主人公が他の人と違うのは、その自殺に人の手を借りなければならないということ。ここが最大のポイントです。「愛する人に殺させるか?」、若しくは「愛する人を殺せるか?」と問われれば、私にはとても無理です。愛とはエゴイスティックな感情。例え相手が植物状態で回復の見込みが無くても、ただ生きていて欲しいと願うのが人情ってもんです。植物状態の人間にとって命に意味は無いかもしれませんが、周りの人達にとっては、その人が「生きていること」こそ重要。他人の為に命を投げ打つのが崇高な行為なら、他人の為に生き続けることもまた崇高な行為の筈。そこに命の意味が生まれるのです。恐らくフリアはそのことに気づいたのでしょう。中身のスッカラカンなロサは気づかない。最も複雑な感情を体現していたのはマヌエラ。主人公の意思を尊重したい気持ちもあるし、愛する家族を失いたくないとも思っている。介護を負担にも感じているし、世話することに喜びを見出してもいる。ここに答はありません、たぶん何処にも無いでしょう…。それにしてもアレハンドロ・アメナーバルという人は、ホントに映画作りが巧いですね。特に序盤の、主人公の過去の見せ方には惚れ惚れしました。それでも私的に特別な感動はありませんでしたが(隣に座った女性は号泣してますた)、色々と考えるきっかけを与えて貰ったので、7点献上。
[映画館(字幕)] 7点(2005-05-13 00:11:44)
851.  みなさん、さようなら(2003)
前半は凄く面白かった。カナダの社会体制どころか、あらゆる主義主張、宗教、経済、国家に対する辛辣な視線。登場する時代遅れのインテリ馬鹿達も、たぶん監督の自分自身に対するアイロニーだと思う。これは確実に批評家(=インテリ)受けする内容なので、各国での受賞歴には非常に納得した次第(「たそがれ清兵衛」の良さは日本人にしか解らないと思う)。しかし後半は一転、やたら繰り返されるフェード・アウトでどんどんと物語がブツ切りにされ、いつの間にやらエロ親父も神妙になり、主題が何だったのか解らなくなってしまった。インテリ層には原題や9.11の意味する所が解るのかもしれませんけど、私の様な凡人にはイミフ。どうせなら、「死」そのものも茶化して終わらせるくらいして欲しかったと思います、5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2005-05-13 00:11:18)
852.  名もなきアフリカの地で
ドイツ映画だけあって、単純なナチスによるユダヤ人迫害映画ではなく、祖国を持たないユダヤ人のアイデンティティを巡る物語になっている。アフリカに逃れた一家族だけの「さすらいの航海」って感じでしょうか。妻はドイツという国家ではなく、ドイツでの暮らしを懐かしむ。だから戦後は、ユダヤ人を徹底して弾圧したドイツに一切の未練は無い。しかし夫は、自分達の祖国はドイツしかないことを知っている。帰る場所など他には無いのです。テーマの盛り込み過ぎが本サイトでの不評の一因だと思いますが、一番の失敗は、物語の視点を妻と娘の二人に分けてしまったことだと思う。これをどちらかに統一すれば、自動的にいくつかのテーマは削除されたし、時間もここまで長くならなかった筈です。そんなことで、惜しくも5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-13 00:10:52)
853.  テキサス・レンジャーズ
若手俳優を集めて作った、もの凄く軽いノリのティーン向け西部劇。実話を基にしたと言っても、それは単にテキサス・レンジャーズの設定だけを拝借したに過ぎないと思う。一応は主人公の成長や、復讐という個人的感情と法の執行という大儀の狭間に揺れる苦悩等が描かれますけど、全て表層的に流されるだけ。ガン・ファイトにも全然迫力無し。タイトルから本格ウエスタンを期待すると酷い目に遭いますので、ご注意あれ、3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2005-05-13 00:10:25)
854.  リチャードを探して
本作は単に映画「リチャード三世」のメイキング・フィルムではなく、まず初めに戯曲「リチャード三世」を掘り下げる為のドキュメンタリー企画があり、その企画の為に映画版「リチャード三世」を擬似的に、且つ本格的に製作し、その過程を取材しつつ一本の映画を作り上げていくという、これは何と言うか、手段の為に目的を設定すると言うか…、正に実験作という肩書が相応しいドキュメンタリー作品です。優秀なドキュメンタリーに備わる、ある種のミステリー的面白さが本作でも充分味わえたので、アル・パチーノの「実験」は一応成功したものと思われます。特に編集の切れ味は抜群(この作業は大変だったと思う)。「戯曲の真の理解者であり、民への伝達者は俳優である」という、役者馬鹿的主張も気持ち良いです、7点献上。
[ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-13 00:10:00)
855.  アタメ
私は最近の作品しか知りませんが、ペドロ・アルモドバル監督はずっと「倒錯した性愛」をテーマにしてる様ですね。本作には「私をしばって!」等という副題が付いてるもんですから、SMモノを想像してたんですけど、中身はストーカーとストーカーに監禁される女とのロマンス。女を監禁する部屋の美術や、ビクトリア・アブリルとアントニオ・バンデラスの匂い立つ様な色気は雰囲気抜群でしたけど、変態の私も話には納得しかねます。しかも【ぐるぐる】さんもお書きの通り、ハッピーエンドと言うには余りにも能天気すぎるラストの会話には着いていけません。確かに「倒錯」してるとは思いますけど、倒錯に付き物の「危うさ」みたいなものが全く無いゾ。このあっけらかんとした感じがスパニッシュ・スタイルなんでしょうか…、5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-13 00:09:32)
856.  二重スパイ
今となっては懐かしい感じさえする、東西ドイツ国境での亡命劇で幕を開ける本作は、タイトルで既に主人公が二重スパイであることを明確にしてしまってるので、サスペンスにはなり得ない。スパイの鮮やかな手口や狡猾さを描きたいにしては展開が地味すぎ。二つの祖国に引き裂かれる心情を描く人間ドラマにしては、主役男女の深みが足りない。興味を引いたのは、当時の韓国軍事政権の実情が少し垣間見える部分くらい。今現在、脱北して南に亡命する者の中にも相当数のスパイが紛れ込んでるそうですが、どうせならその辺を映画にした方が良かったと思う、5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-05-09 00:39:36)
857.  たまゆらの女
「たまゆら」は「玉響」と書き、「ほんの暫くの間」とか「一瞬」という意味だそうです。もう、この邦題からして良く解らないし(素直に「周漁の汽車」で良かったんじゃないか?)、「21グラム」でさえ鑑賞に全く支障の無かった私でも、この映画は【かーすけ】さん同様、時や場所や登場人物が中々把握できなかった。だから前半は意識が飛びそうになるのを必死で堪える有り様。孫周としては題材共々、西洋的な手法を取り入れてみたかったのかもしれませんが(邦題も、それでフランス映画的なのかも?)、これは脚本構成に難があり過ぎる完全な失敗作です。そういうことで、2点献上。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2005-05-09 00:39:14)
858.  ブルー・エンカウンター
「MIB」の、香港らしい粗悪な複製品、若しくは道端のワゴンで売られてる中国製海賊版って感じ。かの「インファナル・アフェア」と同じ製作年度で同じ監督・主演、そしてスー・チー共演とくれば、それなりのステータスの作品だと誰しも考える筈ですが、本作は最初から最後までバッタもんの匂いがプンプン。同じ監督・主演のマンガ的映画でも、「決戦・紫禁城」みたいな武侠映画はそれなりに楽しく観られましたけど、それよりも馬鹿らしい設定のSFがシリアスに展開されても白けるだけです。ま、香港映画らしいと言えばらしいんですけど、こいつは笑って済まされません、3点献上。
[地上波(吹替)] 3点(2005-05-09 00:38:47)
859.  金魚のしずく
香港の少年少女の実態をドキュメンタリー・タッチで描いたビデオ撮りのインディーズ・ムービー。ソウルのガキ共ほどじゃないにしろ、また、最近までイギリス領だったにしろ、香港のガキ共も渋谷にたむろしてるガキ共と何ら変わらないのには改めて驚かされる。いくら反日を叫ぼうとも、文化的・経済的には「追日」か「従日」というのが実情か…。アジアのインディ映画は初体験でしたが、題材が興味深かったのと、「MOON CHILD」にも出てたゼニー・クォックが可愛いので面白く鑑賞できました。映画自体の作りもインディ系邦画を踏襲してる様に見えたのは気の所為か…、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-05-09 00:38:20)
860.  リメンバー・ミー(2000)
巻頭から始まる女の方のエピソードに「何か古い少女マンガみたいな展開だなぁ」と思ってたら、20年前の話だったんですね。そして現在の男の方には、例によって「一昔前のトレンディ・ドラマみたいな設定だなぁ」という印象を持ちました(「未来の出来事で何が一番知りたいか?」という問いに、真っ先に「統一は?」と聞く所がお国柄か)。普通、こーゆー話なら、気弱な女の子が意を決して運命を切り開くってのが常套の展開ですけど、女が気弱なまま運命を受け入れて終わるってのは、ある意味新しいかもしれない。しかし、そんな話が面白いかと言えば、運命通りに事が運んで面白い訳ありません。それに多くの方のご指摘通り、何で老けメイクしないのさ?(「黒水仙」もそう!) 映画的リアリズムは重要ですよ、5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2005-05-09 00:37:55)
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