81. 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993)<TVM>
《ネタバレ》 中盤から、「もし足を怪我しなかったら」という想像の世界。幻想の世界。 幻想を観たのは誰? 主人公の少年のようで、実は全く違う。 じゃあ誰の観た幻想? 書いたのはもちろん脚本家(監督)なわけだが、そうじゃない。 みんなが観たい「もしも」の世界だから、共感を呼ぶ作品なんだろう。 ところで花火は四方八方に破裂する。平べったいというのは馬鹿か。 だけど子供視点の映画だからね。キッカケは何でもいいのだ。 父親「いつも悪いねえ」 娘「それは言わない約束でしょ」 タイトルが有名なので、ずっと観たかったTVM。 1993年の作品だが、昨夜が私には初見。 良い映画だし、観れて良かった。 [インターネット(字幕)] 7点(2016-08-19 09:15:14) |
82. 天空の城ラピュタ
《ネタバレ》 主人公パズーは、炭鉱で働く一人暮らしの少年。 いつか、父親の追い求めた天空の城ラピュタに行くことを夢見ている。 そんなパズーのもとへ、美少女シータが舞い降りた。ラピュタは本当にあったんだ! 少年パズーの大冒険が、いま始まる! 映画『ナウシカ』の次回作は何だろう。 当時、月刊アニメージュの最新記事がとても楽しみだった。 宮崎駿はまだ四十代半ばだった。 【追記 2017年2月11日】 さて、ストーリーというのは「受け手主義の人」にとって、二度目は退屈だ。 この映画の話は、分かりやすく消化・吸収しやすいから尚更。 それでたぶん、『ラピュタ』は退屈という感想が多いのだろう。 だが「創り手視点」で観る癖がついてる人にとって、この映画のスジは興味深い。 確かに初見でも予想しやすいスジだが、驚きのエピソードも多いので感心してしまう。 何より、各キャラのバックストーリーの存在が楽しい(つい想像してしまうのである)。 [映画館(邦画)] 10点(2016-08-13 08:22:27)(良:2票) |
83. 告白(2010)
《ネタバレ》 超スッキリ! 笑っちゃうほど後味もサイコーに良い映画です。 また近いうちに観たいですし観るでしょう。 それから愛情とは何かを確認できました。 少年Aの母親への愛情こそ、「本当の愛」ですね、現実の。 馬鹿馬鹿しい。 爆弾を外したとき、主人公はAを赦すことで救われたかと思った。 が、甘かった! まさかあっちに仕掛けなおすとは(参りました)。 映画って本当にいいものですね。 【余談】冒頭の教室で「能年玲奈?」と思って確認したら、やっぱりそうでした。 ネットで『あまちゃん』以前の顔を知っているので(つまり知らなかったら気付かなかった)。 さて、命の重さのついて。知らない他人の(現実の)死は、目の前の水槽の中の…小魚の死より小さい。 なしとあり、ゼロと1だから。 [DVD(邦画)] 10点(2016-07-17 00:49:15) |
84. インサイド・ヘッド
可愛い女性の性格は可愛い。 美人の内面は美しいに決まっている。 イケメンは考え方もカッコイイよね。 そう決め付ける人には全く理解できない映画。 この映画と似てる映画は、全世界に一つもない! そう断言できる映画。 ビンボンはいい奴だ。 余談だが、私は人間には「心はない」と考えている。 [DVD(字幕)] 8点(2016-07-06 16:52:41) |
85. スペル
《ネタバレ》 男性なら、となりに、美女や美少女が座ったら嬉しいものです。 でも! 実はオカマとわかった瞬間、嬉しくないものでしょう。 さて、この映画はサムライミ監督作です。それを前提に観たかどうかで評価が大きく変わります。 原題は「私を地獄へ連れて行って」です。 観る前にタイトルでネタバレしてる馬鹿映画、コメディ映画なんですね。 さてあらすじ。 主人公は、老婆の住宅ローン延期(三度目)を断ります。 その理由は、いま出世争い中で、上司から決断力を試されているからです。 私の知る限り日本の会社員は、主人公と同じ事をして出世していくものでしょう。 だから主人公はごく普通の会社員であり、何も悪い事はしていない、そのはずなのです。 って、アメリカが舞台の映画ですが。 がっ! 老婆は死の呪いをかけました。三日後に確実に死ぬ恐ろしい呪いです。 ひでェ~婆ァです。 ところで主人公は結婚前の若い女性です。 金持ちで優しいフィアンセもいます。 そんな将来ある主人公を、老婆はものすごく苦しめたあげくに殺したわけです。 ラミアの呪いを知った上でかけたのだから、殺したと同じことです。 だから老婆は徹底的に悪人です。 主人公は何も悪くないのです(現代社会的には)。 主人公は子猫を殺しましたが、命が助かるなら誰でも同じことをするはず! みんな、牛豚鶏の身体を食べてるでしょ? 何が悪いんでしょう? 仕方なかったのです。 もし私が老婆と同じような立場なら……、主人公をすごく怨むことでしょう。 が、殺すなんてとんでもない。せいぜいが、一週間寝込む程度の呪いで充分です。 これはあくまで映画で、面白ければ良いのです。 私は最高に楽しみました。だから10点満点なのです! [DVD(字幕)] 10点(2016-06-27 16:20:56)(良:2票) |
86. メン・イン・ブラック3
《ネタバレ》 (ネタバレしてるんで、注意してね) さて、映像が好きだし、観ていて楽しいので、とりあえず7点。 だが観た翌日、「昨日は何の映画を観たんだっけ?」状態。 大好きなシリーズなのに。 なんて……実は、二作目は退屈だった。映像は色々と印象に残っているけど。 二作目は観て良かったと思う。Kの過去が楽しめたから。 だがこの三作目は微妙だ。Jの父親やJとKの初対面のことなど、特に必要と思えない。 一作目に伏線があったわけじゃなし。 ところでKは本当に強い。極悪宇宙人が相手でも、「それが何か?」といった感じ。 そこが良いところだが、たまに納得できない。宇宙一強いんじゃないか? とすら思えるから。 [DVD(字幕)] 7点(2016-06-04 21:51:45) |
87. ブロブ/宇宙からの不明物体
《ネタバレ》 超さわやかな映画! 楽しませて頂きました。 脚本がダラボンなので期待して、期待どおりでした。 やっぱり脚本が素晴らしい。 最初から丁寧に、分かりやすく描いてくれます。 伏線の回収が丁寧なのも嬉しいです。 悪い奴には、相応の結末が待っていて、とても嬉しいですね。 「さざ波」には笑いました。新聞を下げた時には。 何から何までよく出来ているので、もう安心して観ていられます。 初めてなのに、すごい安心感。八十年代の傑作映画です。 超さわやかになりたい時にオススメです(自分自身に)。 [DVD(字幕)] 9点(2016-06-02 23:23:51) |
88. 崖の上のポニョ
《ネタバレ》 「男の子と女の子が出会って、相思相愛になって良かったね」という内容。 幼児だからキス止まりだが、もし大人ならベッドシーンがある内容。 男の子は元気な少年で、両親が健在。やる気満々の両親だ。 女の子は男の子を上回る元気さで、両親が健在だ。 やる気満々の男女の恋愛ストーリー。 女の子がすごい積極的! とりあえず私にとって必要な内容じゃない。 古屋勝悟氏の仕事を貶した宮崎駿監督の発言が不愉快。すごく不愉快。 監督が原作と脚本を兼ねている。 誰のために作ったのだろうか。 幼児は楽しめたのだろうか。 私は楽しめなかった。 私は幼児じゃない。 金魚は水道水で死ぬ。海水でも死ぬ。 宮崎駿は死んだのか? 制作当時、すでに死んでいたようだ(作家として)。 黒澤監督の晩年は悲しかった。宮崎監督の晩年も同じになった(そんな気がする)。 【追記 2022.01.29】 この映画はフィクションだし、そもそもアニメだが(主人公の)児童を乗せてとても危険な運転をする母親が出てくる。それを不愉快に思った観客はとても多いようだ。 なぜ児童は自分の母を呼び捨てにするのか。母親は一度も注意しないが、監督が意図的にやったことで、理由があり、明確な意図があるはずである。監督は一度も言及していないと思うが。 さて、宮崎駿監督は81歳だが、今も自動車を運転しているのだろうか。20代から(フランスの)シトロエンを運転していたようだが。 新作の公開予定は来年2023年以降で、もし公開中に飯塚幸三受刑者(90)のように交通死傷事故を起こしたら、公開中止になるのだろうか。「なぜ免許返納しなかった」などの非難を浴びるのだろうか。既に返納したのかもしれないが、そんな気がしないのである。彼は理屈より感情を優先する人のイメージだし、世界的に引退宣言をしたのに…反故にした人だから。 [地上波(邦画)] 5点(2016-05-31 14:20:52) |
89. 最強のふたり
《ネタバレ》 すごく面白かったから、私にとって良い映画だし、また観たい。 青年ドリスはとてもコミュニケーション能力があって、楽しい奴だ。 大富豪のフィリップは笑顔がいい(役者たちの話だが)。 実話だいうことだが、果汁1%でも果汁入りだから。 久しぶりに、メジャータイプのいい映画を観た気がする。 だけどさ、たまたま二人の相性が良かっただけかもよ。 フィリップの求めるものは、面接段階で判断できるだろうに、次に型通りの介護士を雇うのは、雇われた側としては納得いかないよ。 フィリップは、すごく嫌な奴だ。この映画ではいい奴に見えるけど、後半の態度が現実のワガママな富豪だろう。 最後にその後の二人が短文だけで知らされるが、あるとないとじゃ大違い。 金持ちっていいね。 (邦題の)最強なのは金があるから。 世の中、金の有無で大きく変わるが、たまには金持ちの話もいいね。 ★9点差し上げる。 [DVD(字幕)] 9点(2016-04-26 02:50:01) |
90. マラソン マン
《ネタバレ》 30年前にテレビで吹き替えで観たのが最初。 「無事なのかね」の歯科医(?)が怖かった。 「あの悪魔だ」と被害者の爺さんが気付いて、追いかけるシーンも記憶に残る。 強欲と復讐と人間不信。 この映画は、私の心のふるさとのような映画。 人間ほど汚い生物は地球にいない。 ステキな女性も、カッコイイ男も現実には存在しない。 世の中、理不尽なことだらけだが、それが当たり前なのである。 殺し殺され、嘘ついて競争に勝つ! 勝った者だけが正義なのである。 [地上波(吹替)] 10点(2016-04-10 05:44:40) |
91. じゃりン子チエ
原作とテレビ版を楽しんだ。この映画版はテレビ放送で観た。 どれも面白いが映画版は声優に違和感がある。チエとテツはテレビ版と同じで最高だけど。 この映画版(1981年4月公開)があるから、テレビ版(1981年10月から)がある。 大塚氏の著作を五冊読んだ。会って話したこともある(名刺もらった)。 テレコムの原画マンを確認する私にとって、この映画は「良いもの」。 この感覚は私のような、アニメ技術が好きな者にしか分らないだろう。 ところで私はビールが好きでワインは飲まない。千円と十万円のワインの違いが全く分らないだろう。 だからワインの悪口は言わないというか、言えないし、言いたくない。 アメリカのテレビには『ザ・シンプソンズ』があるが、日本のテレビには『じゃりン子チエ』がある。 [地上波(邦画)] 8点(2016-02-25 11:09:55)(良:2票) |
92. サンダーパンツ!
《ネタバレ》 少年が主人公の感動作。オナラが題材で、最初から最後までオナラです。 このコンセプトだけで「観たい!」と思うのですが、観てよかったです。 途中で気付いたのですが、美術が緑・みどり・グリーンです。 さて、主人公の姉は最後の最後まで弟である主人公が嫌いです。 「オナラでしょ? バッカみたい」って感じで全くブレません。 そこが良いです。 たまに観たくなります。DVD買いました。 [DVD(字幕)] 8点(2016-02-14 22:52:33) |
93. メン・イン・ブラック
《ネタバレ》 ユーモアがいっぱいの映画。だから観ると楽しくなる。 私の理想の映画。DVDあるのに何年も観てないが。 JとKの関係がいい。ベタベタしていないところ。ベテランと若僧。 実際、Jみたいな上司だとストレスがたまるだろうが、他人事だと楽しめる。 前半で主人公が、自分の過去全てを捨てるかどうか迷って夜が明ける。 その際、両親や友人などの情報が全くない。そこがいい。 迷い決断するシーンがあることで、この映画が好きになった。 映画の全体も部分も大好きだけど、深い葛藤があるので一作目が一番いい。 [DVD(字幕)] 10点(2016-02-13 02:31:52) |
94. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
《ネタバレ》 「すごく変わった映画だな」と数年、観るのを保留にしていました。 とてもキレイな映像で、まるで一緒に海を漂流していたみたいな気分。 美しい異世界に行ったようで、楽しい映画体験でした。 「虎と小さなボートで?」「そんな馬鹿な」という疑問を、納得のカタチで答えてくれました。 他にない映画ですね。好きな映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2016-02-07 22:18:57) |
95. しわ
さあ、集まれ~! 楽しいアニメが始まるよ~。 というわけで、みんな集まったようだね。じゃあプレイヤーのスイッチオン! (90分後) シゲユキさん、そうですか。タカコさん、はい、そうですよね。 みなさん満足されましたか。おや、カズヒコさん、ハンカチをどうぞ。 それにしても、ボケるということが上手く表現されていましたね。 実写じゃないからこそ、ボケが本物に見えましたね。 いくら演技しても、実写だと「演じてる」わけですからね。 おっと、じゃあ明日は『ウェイクアップ!ネッド』をやりましょうかね。 [DVD(字幕)] 8点(2016-02-05 15:28:42) |
96. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 あらすじは簡単。 馬鹿な母親が悪人に騙され、子供のために死刑になりました。 主人公の母親は、犯人を確かめた後にすぐ警察に向かえば良かった。 犯人の金の入手経由。主人公の貯金。お札の指紋。調べればすぐに分かるはず。 給料は手渡しだったから。 主人公の母親は、工場で真面目に仕事をしていなかった。 台本を作業場に持ち込んだり、機械を壊したりして解雇。 危険な工場で、一番困るタイプ。同情の余地がない。 ミュージカル部分が楽しめる人には、たぶん良い映画なのだろう。 だが私には、自己チュー馬鹿女の自己陶酔、現実逃避にしか見えなかった。 金を盗んだビル(警官)のために、小学男子を残して死刑にされる母親。 なぜ戦おうとしないんだろう。ふだんは、こだわってばかりの性格なのに。 小学生の息子には、母親の存在は大きい。それが死刑。 貯金が警官のビルに盗まれたことは、いずれ息子にも分かるだろう。 たぶん息子ジーンは、ビルの妻との縁が続くだろう。 「戦えよ、セルマ」と思うが、私はこの戦わない女性が嫌いなようだ。 [DVD(字幕)] 0点(2016-01-28 17:07:37)(良:1票) |
97. 怪獣大戦争
《ネタバレ》 本多監督は一流で、初期ゴジラ映画は傑作が多いイメージ。 だから試しに借りて観た。冒頭は音楽が良いし展開も面白そうだ。 だが、次第に失速していった。 ゴジラに思い入れがない「大人の映画好き」が観たら、損したと思う気がする。 ゴジラに思い入れがない「十歳の子供」が観たら、それも退屈と思うんじゃないか。 これは1965年公開の映画。もう五十年以上前だ。 観てよかった。なぜなら、当時の怪獣映画に決別できたから。 ゴジラより、同時代の『ウルトラセブン』をレンタルしたい。 それより、大人向けの傑作映画をレンタルしたい。 子供向け作品を大人が観ると、物足りないのは仕方がないことだ。 [DVD(邦画)] 5点(2016-01-23 17:35:05) |
98. 北斎漫画
《ネタバレ》 好きな映画。 ずいぶん前、テレビ放送で観て狂喜した記憶があります。 北斎の若いときから、ヨボヨボになるまでが描かれますが、ユーモアたっぷりで本当に楽しかったです。 でも、なんだか、あまり評判が良くないですね。 いま観たらどうだろう? もしかしたら、すごく退屈かもしれません。 最初に観た時より楽しめるのかもしれません。 主演の緒形拳が楽しそうだったのが、今も忘れられません。 広場ででかい筆で大きな何かを描いたり、映画的だったなァと思います。 [地上波(邦画)] 8点(2016-01-17 02:21:19) |
99. 思い出のマーニー
《ネタバレ》 少女アンナは、少女マーニーと友情を深めていく。 だが、幻想の少女である。どうやって会っていたのか。 それは「脳内でだけ」である。 3時間会ってた時間は、実は30秒かもしれない。 その姿、他者から見たらどうなのか。 うつろな目で、立ったままなのか。 独りで笑ったり泣いたりなのか。ブツブツ独り言なのか。 いるよね、そんな人がたまに。 疑問がある。 アンナが両親の名前を知らないことだ。 祖母がマーニーなんて名前なら、なおさら疑問だ。 「実は祖母と孫」の設定、原作には無いらしい。 原作者が知ったら、椅子から転げ落ちそうだ。 改変し過ぎ。 と思ったが、ウィキペディアを読んだら、原作にあるようだ。 改変じゃないんだね、たぶん。 米林監督の映像を監督するチカラに、最初は感心した。 しかし、映画のカタルシスがない。地味なシーンばかりだ。 もし、ジブリの名前がなかったら客は来なかったと思う。 ジブリの映像スタッフがいなければ、観る価値がない。 主人公は内気だ。育ての親に素直になれない。 「知ってる、お金もらってること。なぜ隠してるの?」 そう言えないのは、疑問に思った。 だが、それがリアルなのかも。分からない。 こんな陰気な性格の少女が主人公? ジブリらしくない。 それが嬉しかった。 「やるじゃん、ジブリ」と思った。 だが、失速したと思う。感情の爆発がなかったから。 個人的には、後半に出てきた彩夏ちゃんが楽しかった。 私には、それだけで価値がある映画だ。 論理的にかなり破綻してる映画だが、実は面白かった。 ワインは本当に呑んだのか。そんなわけない。 変な映画だった。 [DVD(邦画)] 7点(2016-01-13 15:33:47) |
100. 東京ゴッドファーザーズ
《ネタバレ》 観たのは、たぶん五回目くらい。「退屈するかな?」と思ったが、キャラが好きだし演出が良いせいか、飽きずに見終わった。色々と仕掛けが配置されているので、それを見付けるのも楽しい。 展開は、実に御都合主事。だって奇跡の映画なんだもん、もっと御都合主事でOK! それが楽しめない人には、面白さが分からない映画なんだと思う。それをたまにハナちゃんが解説するが、大人しめのせいか、客に伝わらなかったのかも。かなり馬鹿馬鹿しい映画なのだから、もっと馬鹿馬鹿しい演出が必要だったのかもしれないと「も」思う。個人的には、今のままで良いんだけど。 ハナちゃんの生まれた境遇が悲しすぎる。だが考えてみると、現実には、親の顔を知らない人間は日本だけで1万人くらいはいるのかも(全然知らないが)。 こういうハッピーエンドの話は気分が良い。今敏の監督作品は複数あるが、一番好きかも。 余談だが、EDのスタッフロールで、今敏監督は自分の名前を止めなかった。実に今敏監督らしいと思う。 【追記】2016年11月25日 今監督のアニメ映画は絵がリアル系である。 そのせいか、「実写でいいのでは?」という意見が毎度ある。 実写の場合、カメラを向ければ勝手に映る(パースも百パーセント正確だ)。だが手描きアニメの場合に映るのは、描いたものだけ(パースが正確なカットは、たぶん1秒もないだろう)。だから大違い。 また、実写だと人が映る。肌荒れやホクロなどがそのままだし、役者の私生活がダブる(知っていれば)。だがアニメの場合は外見が架空であり、前提が絵だから虚構の世界だと誰でも分かる。この違いは、ムチャクチャ大きい(!)と考えるのだが。 [DVD(邦画)] 9点(2015-12-25 01:34:41) |