1121. ベイマックス
《ネタバレ》 いろんなところに日本的要素を登場させていて、全体として好感は持てるのですが、まぁストーリー運びとしては王道だなと。 可もなく不可もなくぐらいの作品かなと思います。 唯一特筆すべきだなと感じたのは、やっぱりロボットとか物に人の気持ちが入り込んでいくというのは、 小惑星探査機はやぶさの例を挙げるまでもなく日本らしいとこだと思うんだけど、それを物語として見せてくれてる、という点ですかね。 ベイマックスは、亡くなった兄ちゃんの熱い思いそのものなわけですね。 兄ちゃんの思いが、生き続けているっていう。ベイマックスのプヨプヨとした、ロボットらしくないキャラクターも良かったと思います。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-05-03 22:55:40) |
1122. 美女と野獣(2014)
《ネタバレ》 てっきり、ディズニーの「美女と野獣」の実写化かなにかかと思って観てみたのですが、ディズニーのとは全くの別物でした。 おそらくは、原作により近い内容なんでしょうね。CGもよくできてるしかなりお金がかかってそうだけど、ハリウッド資本じゃないのよね。 フランス・ドイツの映画。原作もフランスのものだから、彼らなりのプライドみたいのがあったんじゃないかな? 「美女と野獣はほんとはこういう話なんだ。正統なものを作ってみせる!」みたいな。 んで、どんな話かというと、ちょっとシュールさを感じつつも、野獣がなぜああいう姿になったのかのエピソードや、 ベルの気丈さ、父への愛情など、いいなと思わせるところも随所にあり。 でも個人的にはヴィジュアル的な面のほうが印象深く、美しいなと思わせるシーンがいつくかあり、目にも楽しい。 ベル役の女性が「美女」かどうかは賛否あろうが、全体的に美的センスにこだわっている作品であることは間違いない。 野獣の顔とか、最初は着ぐるみかなと思いきや動きはCGで作ってるのかな。すごくよく出来てる。 ハリウッドとは一味違った、でも見た目にすごくこだわった、フランス製ファンタジー作品。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-05-01 21:34:50) |
1123. 寄生獣
《ネタバレ》 テレビでやっていたので鑑賞しました。すごいですね〜。もうテレビ放送?レンタル前に放送するというのは珍しい。でも、いい出来だったので宣伝としては良かったんじゃないかしら。漫画のほうは存在は知っていても読んだことはありませんでした。なので予備知識ゼロだったのですが、すんなりと入り込めるしストーリーもしっかりしてる。基本的には、親子愛を軸にしたお話ですよね。他人のために、自分を犠牲にする、まさに人間らしい愛の形。それをこういう形で再認識させる手法が素晴らしいです。 [地上波(邦画)] 7点(2015-04-26 22:30:38) |
1124. 奴隷区 僕と23人の奴隷
《ネタバレ》 原作のことは知らんが、何が面白いのかさっぱりわからない。 人を奴隷にできるSCMという器具。その道具でいかようにも話を 面白くできそうなもんだが、アホみたいな奴らがアホみたいなことを 延々やっているだけで、楽しむどころかイライラしてしまった。 秋元才加ちゃんがそれなりに頑張って演技しているだけに、 こんなアホみたいな映画のために頑張っちゃって可哀想に感じてしまった。 [DVD(邦画)] 2点(2015-04-17 20:33:40) |
1125. 誰よりも狙われた男
《ネタバレ》 フィリップ・シーモア・ホフマンのいぶし銀の演技が光りますね。彼が亡くなってしまったというのは本当に残念。全体的に静かなトーンで進むが故に、ラストの急展開にはやはりショックを覚えます。直接的な描き方は無かったけど、アナベルはイッサに好意を持っていたのかな?レイチェル・マクアダムスの美しさを再認識。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-16 23:57:24) |
1126. 荒野はつらいよ~アリゾナより愛をこめて~
《ネタバレ》 これすごく面白かったですね~。ほとんどがお下品ネタなんですけど、自分にはドンピシャでした(笑)。終始笑いっぱなし。 ニール・パトリック・ハリスや リーアム・ニーソンは、よくぞ出演してくれましたね。西部劇とか19世紀末の時代そのものを茶化していくスタイルが新鮮で、下品なだけでなくウェットにも富んでるなぁなんて思ったり。アルバートの面白キャラもすごくツボでした。クリスチャンで初夜まで純潔を守ろうとする売春婦とか馬鹿らしくて最高なんですけど、一番ツボッたのはリーアム兄さんをノックアウトさせてお尻丸出しになったところを「これじゃいけない」って。そこでズボンあげてあげるのかと思いきや、お花をケツに差し込んで「可愛いわ」って。いやほんと、抱腹絶倒でした。あとは、先住民族に薬飲まされてアホみたいな幻覚を見るシーンとか。シャーリーズ・セロンもいつにもまして綺麗に見えました。いやほんと、こんな西部劇は他にありません。お下品なのが好物な人は、ぜひ一度ご覧あれ。 [DVD(字幕)] 8点(2015-04-13 23:21:21) |
1127. ケープタウン(2013)
《ネタバレ》 美しい自然と恐ろしい治安。これが南アフリカという国なのかな、、、というのが感想です。ゴロツキどものヤバさ加減がすごいですね。鉈で景観をサクサクっとやっちゃうとか。屍体もやたらとリアリティがあったし、本格的。やさぐれ刑事役のオーランド・ブルームがすごくはまり役でしたね。彼はこれまで、キレイめな二枚目役ばかりだったから、役者として幅を広げた感がありますね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-04-12 22:33:55) |
1128. インターステラー
《ネタバレ》 相対性理論とか、事象の地平線といった題材をベースに一家の感動物語を作り上げるなんて大変だ思うのですが、まぁちょっと難しいなと感じるところも多々ありながらもそれなりに感動させられたというか、うまくまるめこまれた感じがします。感動ポイントは個人的に2点あって、1つは最初の星での数時間が地球での二十数年間で、自分の息子や娘が成長して父が亡くなってというビデオを一気に見せられるシーン。それから終盤の「幽霊」が父のことだとわかって、マーフが兄に告げるシーン。監督さんは、SFそのものにはそれほど興味がないみたいで、星の風景も地味そのものなんだけど、それでもおっと思われるシーンがちらほら。例えば筒型コロニーのクーパーステーション。5次元空間のなんともいえない光景。それから、長方形を3つつなげてできたみたいな相棒ロボットもユニークでしたね。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-04-10 23:12:38) |
1129. ドラキュラZERO
《ネタバレ》 まさに月並みという表現がぴったりの作品でした。自分の家族と国の民を守るためにドラキュラになり、そのために妻を失い国民から悪魔だと殺されかけるその不憫さは辛いものがありますが、本当にそれだけというか、ひねりがないですね。串刺し公と言われたヴラド・ドラキュラは実在の人で、彼の生き様と創作としての悪魔ドラキュラを絡めリアルに描くという、その試みは面白いと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-04-09 21:54:22) |
1130. ゴーン・ガール
《ネタバレ》 カミソリの刃のようにシャープな映像構成、作り込まれた無機質な質感、これぞフィンチャーですね。完璧主義者なんだな~というのが伝わってきます。とても面白く鑑賞いたしましたが、見終わってからどっと疲れたといいますか、気持ちがどよ~んと沈んじゃいますね。あそこまでサイコで徹底して嘘で丸め込む女性は少ないでしょうが、大勢を保つために裏腹なことを演じるとか、「事件後」の異常なはずの夫婦の姿がわりと共感持てるといいますか、大なり小なり、世間体をみなさん気にしてますからね。まぁしかし、ありゃ生き地獄だね。特に姉さんは辛いだろうなぁ。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-07 23:51:42) |
1131. プロミスト・ランド(2012)
《ネタバレ》 実際に、水が汚染されただとか配管から火ができたなどといった話はあるそうですけど、天然ガスはせ行きや石炭よりCO2は少ないですからね。エネルギーの話は一筋縄ではいきません。さて、映画としてはなかなか面白く拝見いたしましたよ。インテリのマット・デイモンらしい硬派なストーリー。環境保護団体のダスティンが現れ、熾烈な戦いをやりあう様子は見てて面白い。そのダスティンが実は~のオチは少々映画的すぎるけれど、スティーヴにとっては仕事よりアリスを選んだ、と言ってもいいのかも。 [DVD(字幕)] 7点(2015-04-07 20:26:15) |
1132. NY心霊捜査官
《ネタバレ》 実話をもとにした映画だとのことですが、実際のところどの程度まで真実なのかしら。原作を読んでみないとわかりませんが、悪霊というものが存在することを前提とした内容なので、日本人にはなかなかとっつきにくいものがあります。本作は、そういう類いのものが存在するんじゃないか、という気持ちが観る人にないと、なかなか入り込むのは難しいでしょう。ストーリー的には悪魔払いなので、古典では「エクソシスト」なんかと同じなわけですが、こちらはニューヨークが舞台だからでしょうか。神父さんは見た目が神父っぽくなく、悪霊役の彼もスタイリッシュ系スキンヘッドのにいちゃん。エクソシストを都会的に焼き直しましたみたいな感じです。意外とグロいシーンもあったりなんかして要注意。でも、怖くはありません。 [DVD(字幕)] 5点(2015-04-04 19:58:49) |
1133. 小さいおうち
《ネタバレ》 いや~おもしろかったですわ。何が面白いって、まさに「昼ドラ」ですやん(笑)。そりゃ、上流の奥様が、しがらみにもまれながらも不倫を続ける話なんざ、見てて楽しいに決まってますもん。家政婦は見た、じゃなくて、タキちゃんは見た、ですね。そしてまた、その当時の時代背景も知れて興味深い。妻夫木くんのポジションは、まさに教科書でしか当時を知らない現世代そのもの。この年代だから食べ物はなにもないだろうにとかそういう単純さでみちゃいけませんね。やはり生き証人の言葉は大切です。 [地上波(邦画)] 8点(2015-04-01 22:52:55) |
1134. 思い出のマーニー
《ネタバレ》 「借りぐらしのアリエッティ」が実に薄い映画だったもんで、本作もまた雰囲気だけのアニメなんだろうな~なんて思っていたのですが、これがどっこい、実に素晴らしい作品になってましたね~。夏休みの間だけ、療養目的で田舎に居候。その湿地先には誰も住んでいない洋館が。そこに金髪の少女が、、、という入り方はいかにもオカルト的で自分好みであります。こういう展開だから、幽霊か、妄想オチのどっちかかな。まぁなんにせよ友情話に終始するのだろう、と思っていたら、いい意味で裏切られたんだな。実は、三代にわたる家族のお話だったんだ。自分が嫌いだ、と、自分にも育ての親のおばちゃんにも嫌悪していた少女が、自らの境遇と人々の思いを知り、すっかり心晴れ晴れとなって成長する物語。ストーリーに無理がなく、見終わって穏やかな感動が心に染み渡りました。難しい年頃の子は、なにかと心に問題を抱えるもの。そんな少女たちに向けて、とてもいい作品を作ってくれた。感謝。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-04-01 22:00:39) |
1135. 小野寺の弟・小野寺の姉
《ネタバレ》 向井理も片桐はいりも、うまいこと演技してましたね。特に、片桐はいりはまさにドンピシャの役柄。アホみたいなやりとりして日常を楽しむ二人の姿が見ていて微笑ましい。恋に不器用になっている姉と弟。なんとか成就してほしいな~と思う自分がいる。なので、終盤の失恋して一人落ち込んでる時のはいりさんの表情は、あまりにリアルすぎて見ていて胸がはりさけそうだった(笑)。 [DVD(邦画)] 6点(2015-03-29 23:49:53) |
1136. ボーグマン
《ネタバレ》 なんだこりゃ、、、、、。いつになったら、種明かしされるのかな~って観てたけど、最後までわからずじまいでした(笑)。シュールを貫き通すという、まぁ、こういうのもたまにはアリなのかな?唯一良かったのは、随所に見られるバイオレンスシーンで、北野映画にも通じるような唐突感ある暴力が効いてましたね。頭に重入りの入ったバケツをつけて湖の底にさかさまに沈んでいく画が印象的だった。 [DVD(字幕)] 5点(2015-03-25 21:14:14) |
1137. 舞妓はレディ
《ネタバレ》 周防監督というと、最近は社会派のイメージが定着してきておりましたが、ここで一つ肩の力の抜いた、ある意味では原点に戻ったコメディを作り上げてくれましたね。いやはや、実に愉快。舞妓&京都弁&ミュージカル。これまでにないシチュエーションで、新しい地平を見せてもらった感覚です。皆さんいい演技してるけど、やっぱり主役の女の子が特に素晴らしいね。舞妓になるのは厳しいことだっていう現実もきちんと描きつつ、全体としていい意味でふんわりしてる。あの街並みも、舞台っぽさがこれまたいい感じなのよね。京都弁の良さは柔らかさであり、それをまた作風としても表現してる。誰でも楽しめるエンターテイメント作品。 [DVD(邦画)] 7点(2015-03-25 00:12:36) |
1138. フィフス・エステート/世界から狙われた男
《ネタバレ》 告発サイト、ウィキリークスの舞台裏を描くノンフィクションが原作。 突然現れた集団と謎多き創設者ジュリアン・アサンジが数々の 告発をする様を見て、この人たちは一体何者なんだろうと当時は 不思議に思っていたが、本作を見てようやく理解できた。 アサンジの行動の背景には、どうやら彼の生い立ちが関係しているらしいこと、 立ち上げ時は、ウィキリークスが大きな組織であるかのように、 「みせかけていた」こと(実際は相棒のダニエルとサーバー1台だけ)、 そして良きパートナーであったダニエルがジュリアンと対立し、 最終的には報復に至るといった驚くべき内容が描かれていく。 ウィキリークスというサイトが成り立つには、告発者の情報が 保護されて表に出ないことが絶対の条件となるがそれが崩れたり、 機密情報を告発することで関係のない人たちまで 危険にさらされるといった出来事が起こる。 はたしてアサンジは英雄なのか?それとも反逆者なのか? 権力者にとって都合の悪い、かつ民衆が知らなきゃいけない情報は 公開されるべきだが、どんな人物も、あるいはどんな行為も 真っ白でも真っ黒でもない、割り切れないのがこの世界。 そんな混沌の現実の中で、もがきながらも自分のすべきことを やろうとする、そういう人間ドラマであった。 映画としては、まぁ佳作の出来。 [DVD(字幕)] 6点(2015-03-23 23:16:12) |
1139. フューリー(2014)
《ネタバレ》 映像的には、とてもリアルでしたね。戦時の悲惨さを表現するショットが随所に出てくるし、ヴィジュアル的にも内面的にも、戦争の過酷さが伝わってきます。子供達が兵士として駆り出されてたり、戦わない者は殺されて吊るされてたりと、ドイツ帝国の末期もかなり追い込まれてたようで。それにしても、あんなスターウォーズみたいなビームっぽい砲撃って出るもんなのかな。目には面白かったけど。本作で一番の見せ場は実のところドイツ娘との食事シーンではないかと思う。ノーマンは、あそこがターニングポイントでしたね。女の子が爆撃に巻き込まれて死んじゃったけど、それで火がついたから?吹っ切れたから?彼の変化は、成長と見るべきかあるいは人格崩壊か。そしてまた、ウォーダディーの「動かない戦車に残って戦う」という決断も成否が分かれるところ。それは無謀と呼ぶべきか、勇敢と讃えるべきなのか。動かない戦車内から数多くのドイツ兵を倒す展開は正直映画的でしたけど、色々と感じ考えさせる作品にはなってました。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-03-20 23:40:02) |
1140. トランストリップ
《ネタバレ》 初めて海外旅行に出掛けた少女、アリシア。 慣れない地ということもあろうが、宿泊先の人たちが、 ちょっとばかし特殊系の人たちだったのよね。なんというか、 アリシアちゃんとは育ちが違うっていうの? そんでアリシアちゃんは、元々が繊細な子なんでしょう。 そのちょっとした「ズレ」が、だんだんと増幅していき、 しまいには取り返しのつかない状態にまで悪化してしまったと。 逃げたくでも逃げ出せない状況が、よりいっそう彼女を追い込んだのかも。 あそまで悪化することは稀であっても、自分としても気持ちはわからんでもない。 ただ、終盤の変な儀式が始まる下りは正直笑ってしまったけど。 [DVD(字幕)] 6点(2015-03-20 20:43:47) |