101. カリートの道
なんかこういう任侠もの、邦画にもなかったっけ?アル・パチーノが高倉健に見えた。パチーノはどんな役をやっても魅力的だけど、このカリート・ブリガンテは特に「どんなにかっこよくても絶対惚れちゃダメ」系男の最高峰としてはまり役だと思う。うわごとですらシビレます。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-02-03 14:25:15) |
102. 赤い風船
差し色の赤がとにかく美しい映像。昔この映画の1シーンをポストカードにしたものを持っていた。この作品だったんだと気がついて軽く感動した。今だったら造作もない撮影トリックだろうが、56年の当時にはさぞ世間を驚かせたのではないだろうか。ラストは解釈にやや悩む。一緒に観ていた小学生の子ども達は「ええーっ!」と驚き、不安がっていた。アニメ「フランダースの犬」の最終回が脳裏に浮かび、ニコニコと笑ってはいられない気分になった。 [試写会(字幕)] 8点(2011-02-03 14:04:44)(良:1票) |
103. おとうと(2009)
鶴瓶のヨレヨレ演技があまりにも自然で逆に見入ってしまったが、身内にああいう人間がいるかいないかで、だいぶ鑑賞後の感想が違ってくる映画ではないだろうか。甲斐性無しのダメ親父と、そんな男に尽くすのが生き甲斐の優しくしっかりものの妻…それが結局夫婦双方を不幸にする様を身近で見て育ったせいか、この作品の「姉弟愛」にはかなり冷ややかな感想を持たざるを得なかった。それでも、健気な小春の姿が思春期に差し掛かった自分の娘と重なり、母として胸が締め付けられるような思いがした。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2011-02-03 13:57:31)(良:1票) |
104. アバター(2009)
《ネタバレ》 偏頭痛持ちには禁忌と聞いたので、普通に2Dで観た。ダンス・ウィズ・ウルブスをベースに、ナウシカともののけ姫とラピュタと・・あとナニ? あ、スターウォーズエピソード6か。しかしアメリカ人は侵略戦争と「俺たちの正義」ものが好きだね~。CGがウリの映画と聞いていたので(確かに一見の価値在り)、最初の方に出てきた実写の俳優達も全部CGかと思って「すっげーリアルだなぁおい!!」と無駄に感動してしまったアホは私だけ? [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-02 10:24:42) |
105. マイ・フェア・レディ
《ネタバレ》 イライザの親父の「運が良けりゃ」はチキ・チキ・バン・バンの「栄光のバラに」を思い出させるコミカルさが楽しい。こういうスーダラ節的なおやじキャラって万国共通なんだろうか…。それよりもまたか!と思ったのが、うら若き純粋無垢な乙女が同世代のイケメンをさしおいてかなり年の離れたのオッサンに熱を上げる、というオードリー得意のファザコンベースな役どころ。かの時代の流行りだったのか、いやいつの時代も「若い生娘にモテモテなチョイ悪な俺」が妄想激しいオヤジの夢であることに変わりはないが、かつてはいわゆる玉の輿こそが女性にとって成功人生の王道として広く社会的に認知されていたということだろうか。それにしても長かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-01 23:56:34) |
106. インスタント沼
《ネタバレ》 大好きな三木聡作品だがこれはちょっと中途半端だった。パジャマのゴムはちょっと緩いぐらいが着心地がいいが、ゆるすぎて腰骨でかろうじて留まってるようだとちょっとスッキリしない。だったらいっそこのまま今日は家に引きこもってテレビ観てダラダラしようと思っていたのに、突然画面から貞子が出てきちゃって勘弁してくれよ、みたいな龍の登場もちょっと困る。でも、まいっか。と思ってしまうところがさすが三木作品。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-02-01 17:32:18) |
107. eatrip イートリップ
出演者の面子に惹かれて観たが、色に関する割と当たり前の話を延々と語られ、例えばこれが各人とサシで飲みながら語り合う内容ならそれなりに面白い時間になるだろうが、一方的に淡々とそれを聞かされても眠くなるばかりというか…。途中で寝そうになっても最後まで頑張って観ると美味そうな食事シーンが出てきて少し元気が出るので、その勢いでなんか旨いモノでも食べに行くと良いのでは。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-02-01 16:58:30) |
108. ジャッキー・ブラウン
ながっ!!と何度思ったことか。観客にその長尺を気付かせる時点でその映画の評価がほぼ決まってしまう。タランティーノ作品でよくある登場人物のキャラクター描写の一環(?)とも思えるダラダラ続く会話シーンはむしろ好きなのだが、この作品ではそういうシーンはあまりない。にも関わらず妙に話の展開が冗長すぎて少々退屈した。そもそも、男前な女が主人公の映画が大好きなのでジャッキーにもそういうキャラを期待していたのだが、レディースの頭崩れが女の情念を語るような演歌っぽいキャラ設定で、どうにも好感が持てず感情移入できなかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2011-02-01 16:52:32)(良:1票) |
109. 変身(2005)
《ネタバレ》 脳移植云々のメインテーマは展開がバレバレ&わざとらしく、そこだけ観ていると高校生が文化祭用に撮ったおふざけ映画のよう。別の視点から観れば、どこにでもいそうな平凡で真面目な女の子が突然の豹変した彼氏にいじめまくられるDV映画。蒼井優好きなので観てて辛かったが、逆に言えばそこしか見所はなかったような。連続殺人を犯してもさらっと流して場面が展開していくし、色々と突っ込みどころ満載でサスペンスとしては超駄作。のだめの玉木宏が好きでその後彼の出演作を色々観ているが、ドラマも映画も観れば観るほどがっかりで、良くも悪くものだめの千秋が彼の頂点だったのだと思い知らされる。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-02-01 16:35:51) |
110. ザ・ロック
頭が切れるはずなのにおよそ合理的とは思えないハメルの言動にでっかい疑問符が付いたまま話が進行するのがなんとも鬱陶しいが、アメリカ人らしい「俺こそが正義」イデオロギーにのっとればこんなものかと渋々納得。しかし外人のハゲのフェロモン指数の高さは異常。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-01 16:14:07) |
111. 氷点
《ネタバレ》 妻の不貞に対し、罪のない他人の子を利用して陰湿の極みのような復讐を実行する男、その思惑通り、自分のしたことを思いきり棚に上げて罪もない養子を憎む女・・その姿に男・女それぞれの暗い性を見た。その中身の醜悪さを際だたせてなお余りある若尾文子の美貌がまた恐ろしい。SFでもファンタジーでもない現実にあり得る設定であっても、銀幕の中は常に一般庶民の生活とはかけ離れたオーラを放っていた時代の邦画らしい、観る者を突き放すようなよそよそしさがたまらない。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2011-02-01 16:07:33) |
112. その日のまえに
高評価にびっくり。重松清は好きな作家だがこの映画の原作は未読だったので、「本当にこれが重松清原作?そんなまさか…」と思い、あわてて原作を読んだ次第。原作を読んでホッと一安心、改めてこの映画を語るに、あんまりな演出では?喫茶店で出される妙に凝った盛り付けがおぞましくも不味そうなシフォンケーキが象徴的。大林監督のはっちゃけた作風がお好きな方には良いのかも知れないが、重松作品に流れる独特の空気感や丁寧な人物描写を心地よく思う人にとっては、気持ちよく観ていられる作品ではないと思う。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2011-01-15 22:19:11) |
113. いけちゃんとぼく
うちの小3と小6が見て、共に歌い踊り爆笑し、最後には号泣していた。彼らの評価がこの映画の正しい評価なのだろうと私は思う。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2010-11-09 12:31:19) |
114. ジェイン・オースティンの読書会
《ネタバレ》 オースティン作品自体を1作しか読んだことがないので、これはやはり実際にオースティンマニアだとか作品の多くを愛読しているような人が観ればもっと楽しめるのでは?と思いつつ観た。でも、最期まで観た結果、あえてオースティンの長編を何冊も読了してから再度この映画を観ようという気にはなれなかった。知的なムードとこじゃれた演出でオトナ女子の心をつかむお洒落映画にまとめたかったのかもしれないが、残念ながら生き方が憧れの対象になるような女性キャラが一人もいない。自分勝手で魅力のない出戻り夫なんていらないし!傷心の女友達にお慰みとして見知らぬ男を押しつけるとかあり得ないし、それをさも女の友情のように思って悦に入ってる女たちに違和感を覚えた。ちなみにこの映画を人に勧められたことをきっかけに実際に某ジャンルの読書会を主宰するようになった。(苦笑) [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-29 22:25:37) |
115. ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~
松たか子はあんまり好きじゃなかったが、この作品で見直した。文才あれど人格劣等感の塊のような男をひたすら圧倒する、無学な女の眩しいほどの精神の健全さを好演していた。20年ぐらい歳を取ってからもう一度観たい。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-10-29 22:05:09) |
116. 落下の王国
《ネタバレ》 オープニングから映像美にうっとり。見た目は愛くるしくて無垢なアレクサンドリアだけれど、失恋を受け止めきれずに死のうとするロイに対し、その空想の中で彼を踏みとどまらせて救った彼女の方がずっと強くて大人。冒険ストーリーはなかなか面白かったのに、肝心なクライマックスの対決シーンが何とも迫力に欠けてちょっと残念だった。それにしても、弱い大人の病んだ行動とはいえ、幼い子供が嫌がるストーリーをあえて語って泣かせるのってとても残酷で、見ていて心が痛かった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-21 15:41:14) |
117. ハサミを持って突っ走る
タイトルだけが突っ走ってます。あの時代だから何となく容認されてしまったけれど、今だったら児童虐待もいいとこ、そんな家族の話。変な人大好きですがここに出てくる変人は変人を装った偽善者ばかりに思えて印象が悪い。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2010-10-20 12:51:05) |
118. 息子の部屋
喪失感が伝わるはずのところで肩すかしされたり、文化の違いなのかあまりにも淡々としすぎていて感情移入しどころがなかった。ドキュメンタリー風の抑えた演出が味なのかも知れないが、正直乗り切れなかった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2010-10-20 12:46:15) |
119. 女帝〔エンペラー〕
綺麗な女性を眺めるのが好きな私にはチャン・ツィイーを観ているだけでお腹一杯。加えて背景の美しいこと。ゴージャスな中国版シルクドソレイユみたいなもんだと思ってみれば、ワイヤーアクションも手を叩いて素直に楽しめるというもの。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-10-20 12:39:28) |
120. 悲しみよこんにちは
奔放な父親に倣って自由気ままな暮らしを気取ってはいても、実は自分で思っているよりずっと幼い小娘の、お洒落で優雅で空虚な人生。ジーン・セバーグがキュートすぎる。彼女のPVとしてなら10点あげたいほど。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-20 12:30:33) |