1201. アルゴ
《ネタバレ》 実話に基づく衝撃的なサスペンス。 オープニングから度肝をぬかれます。まさかこんなことが本当にあったとは・・・。 大使館はその国の領土ではなく、そこはアメリカの領土なんだから、こんな簡単に侵入していいものかと驚きました。 当時の情勢とか国際ルールとかよくわからない。でもアメリカは自分の領土を不当に占拠されたわけですから、なぜ強気に出られなかったのかがよくわかりませんでした。人質を取られていたから強気に出られなかったのかな・・。 映画はかなり真面目な内容になっています。 そのぶん、娯楽性が犠牲になっていることは否めません。 なにしろ、見所がオープニングとラストの国外脱出シーンしかありません。 もちろん、ラストの国外脱出に向けての準備が着々とされるわけですから、それはそれで緊迫感があります。が、しかし、なにしろ長い。 救出に来てもらっといて、文句ばかり言う大使館職員にも好感が持てない。 それに6人は救出されたかもしんないけど、残りの大多数の職員が解放されたのは444日後だそうで・・・。史実なんだから仕方ないんでしょうけど、まだ人質が大勢残っている状況で、めでたしめでたしみたいなテレビ中継がされていたのに対し、それはどうなん?って思ってしまいました。 ただ、こういった事件を知ることができたという意味では見る価値があったかと。 もちろん映画的な盛りあがりで言えば、オープニングとラストの脱出シーンは見る価値アリかと。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-12-19 04:06:32) |
1202. ゾンビ・ナイト(TVM)(2013)
《ネタバレ》 B級ホラーにしては映像がきれい。いまどき珍しい、何のヒネリもないどストレートなゾンビもの。お墓から出てくるシーンがあるの何気に嬉しい。 これはもう往年のゾンビファンに向けたファンサービスのような映画。 個人的にはこのノロノロ歩くゾンビがやっぱり好きだなあ。 ただこーゆーホラーあるあるで、とにかくみんなどんくさいの。なんかいつでもどこでもグズグズしてるの。そりゃそんなグズグズしてたらそりゃやられちゃうよねってくらいグズグズしてるの。 序盤で、女友達がなぜかお墓のほうにひたすら走りだしたときから、ちょっとだけ嫌な予感はしてたんだ。 グズグズしているだけでなく、結構ありえない行動多いから、そのあたりで面白さが半減しちゃってる感じはあります。もったいない。 そういえばこの映画って、バイオハザードっぽいシーン結構あります。映画じゃなくでゲームのほうの。しかも新しいほうではなくて、割と初期のほう。バイオ2とか。あとはロメロゾンビ、それからウォーキングデッドの影響も受けてそうです。 どれもノロノロゾンビの代名詞のよう作品ばかりですから、絶対影響受けてると思うんですよね~。 だから新しさとかは皆無なゾンビ映画なんですが、ゾンビ好きが見たいものを見せてくれるって感じです。 [DVD(字幕)] 6点(2023-12-12 04:05:39) |
1203. グリーン・インフェルノ(2013)
《ネタバレ》 そんなばかなー。あれだけひどいメに遭わされて、なぜ本当の事を言わないんだ~。ヤハ族が一網打尽にされてカタルシスを得られるようなラストでもいいじゃないか~。 そもそも飛行機の墜落現場に行けば、墜落死ではない遺体が多数あるのは一目瞭然。それともこれだけ犠牲者が出ているのに、未開の地っていうだけでろくに現場の捜索はされないものなのでしょうか。どちらにしろ主人公の報告には唖然としてしまいます。 グループのリーダーとその彼女。これがどーにもヤなやつで、終始胸糞悪い。女性のほうは矢で射殺されちゃいますが、リーダーのほうはちゃっかり生き延びて。主人公に好意を抱く気のいい黒人が、一番悲惨な最期を遂げます。このシーンがとてつもなくグロイ。そして痛い。でもそのやられ役は、リーダーかその彼女、とにかくヤな奴にやってほしかった。 その2人以外は結構まともな人が多かったので、次々犠牲になっていくのがなかなか辛い。 見る前はかなりびびっていたのですが、実際映画の中で目を覆いたくなるようなゴア描写があるのは1~2回程度。ただそれを映画中盤で見せられるものだから、いつあの惨劇を見せられるのかと思うと、ずっと緊張感が途切れない。そういった意味では、むやみにスプラッタに頼りきっていないところは好感が持てます。 もともとホラー映画で好きなシチュエーションが『脱出』なので、脱出劇としてなかなかスリリングで面白かったです。 [DVD(字幕)] 6点(2023-12-10 22:07:28) |
1204. カリフォルニア・ゾンビ逃避行
《ネタバレ》 なるほど。どちらかと言えばバカにされがちな青年アーティ。主人公のグダグダな青春をまず見せられます。ここちょっとダルいです。我慢が必要です。 そしていよいよゾンビワールドへ突入。結構待たされたぶん、最初のゾンビとの遭遇はなんだか感動。 平和な世界ではサエなかったけれど、ゾンビあふれるサバイバルの世界で成長していく主人公。どこかで聞いたよーな話ではありますが、私は好きです。こーゆーの。 あれれ?いきなり咬まれちゃったよ、主人公。でも変異しないよ、主人公。いいね、いいね。この主人公だけ特別扱いのチート設定。そしてヒロインを助けに行く王道も目的が明確で良し。 道中ヒロインよりかわいい女の子をゲット。強そうなゾンビハンター、そして親友も仲間に。いいですね。 ここから危機を乗り越えながら、アツいサバイバルアクションが見られるのか?いやいや、ここからが徐々に失速。 せっかく仲間が増えたのに、二手に分かれて別行動。もったいない。 せっかく仲間になったかわいい女の子も残念すぎる退場。ゾンビハンターあえなく撃沈。 でもラストは家族と合流できてめでたしめでたし♪ と思いきや、避難所もあっけなく陥落。家族も死亡。主人公もダウン。ヒロインが主人公の遺志をつぎ、旅を続けましたとサ。ちゃんちゃん♪ ん~、なんか思っていたのと違う結末。どうにも盛り上がり切れないまま最後は終わっちゃいましたね。 これは、ただでさえ短い映画なのに、前半に尺を使いすぎたせーだな。 [DVD(字幕)] 6点(2023-11-29 20:35:19) |
1205. 僕たちは希望という名の列車に乗った
《ネタバレ》 始まりはたった2分間の黙祷。それだけでクラスが閉鎖されて、生徒たちは家族を捨てて国外逃亡する羽目になる物語。冗談のような本当の話。これが実話だってんだから、恐ろしい。こんなん、居眠りなんてしようものなら、へたすると黙祷したと見なされて退学になっちゃうじゃない(;'∀') なんだか歴史書の1頁を見るかのような映画で、娯楽とは程遠い内容。教科書的な意味以上のものは見いだせなかったかな・・・。 知らない役者さんばかりでしたが、みなさん一様に演技は素晴らしかったです。 口裏を合わせないように一人ずつ呼び出して尋問するところなんて犯罪者扱い。しかも1人1人の弱みにつけこんで脅しをかける徹底ぶり。たった2分黙祷しただけなのに・・・・ 最後は全員エリートコースから外れ、4名を除いて国外逃亡。『希望という名の列車に乗った』は、それはそうなのかもしれませんが、故郷を捨て家族を捨て、とてもめでたしめでたしって内容ではなかったです。 何か意味があるのかと思われたテオとレナの浮気シーン。特に意味がないなら無いほうが良かったかな・・・。なぜ入れたのかわからないくらい不要なエピソード。 エリックは黙祷に反対していたのに、結局一人投獄されることになって、不憫で仕方が無かった [DVD(字幕)] 6点(2023-11-19 21:54:39) |
1206. ゼロ・ダーク・サーティ
《ネタバレ》 実話ベースのサスペンス。この映画を見ると、本当にビン・ラディンなる人物がいたのかどうかさえ疑わしくなってきますね。まあいたんでしょうけど・・。最後のマヤの涙の意味がわからなかったのですが、他の方のレビューを見て、ああ、そうゆうことかと。私はなんだか歪んだ解釈をしてしまいまして。もしかしてビン・ラディンの死体じゃなかった、あるいはどちらかわからなかった。けれど、もうこの件に終止符をうちたいマヤ。最後の最後で事実を捻じ曲げて終止符をうってしまった、そのことへの贖罪と後悔の涙なのかと思っちゃいました。これ以降アルカイダのテロって収まったんでしたっけ?う~ん・・・。 あまりにリアルに作ってしまったため、鑑賞者にはやや不親切な仕様になっているかもしれません。 衝撃的なテロシーンを定期的にはさむことで、緊張感が途切れることはありません。ですが物語の大部分を占めるのは会話劇。会話の中だけで重要人物の名が飛び交い、会話の中だけでストーリが進行していくものですから、難解な推理小説を読むときのような集中力を要求されます。けっして気楽に見られるようなエンタメ重視の映画ではないでしょう。 ラストのビンラディン襲撃のシーンは絶賛されている方が多いようですが、暗い画面が苦手な私にはいまいち。だってもう真っ暗なんですもん。建物の中に入ってからはそこまで気にならなくなりましたが。屋外では暗すぎて、正直どーゆー状況なのか、何をしているのかがわかりづらい。まあリアルではありますが・・・。 ビン・ラディンの潜伏先であるパキスタンが最前線。そこで共に働いていたCIAの同僚や上司たちは、ワシントンに戻ったり殉職したりでどんどん現場を離れていきます。伝記的な要素もある作品なので仕方ありませんが、そういったこともあって登場人物に感情移入しづらい部分はありました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-10-02 14:47:57)(良:1票) |
1207. HATCHET After Days/ハチェット アフターデイズ
《ネタバレ》 思ったよりずっと良かった。まさかの前作からの続き。前作のボートでヴィクターに襲われた直後からのスタート。 「前作のことなんてぼやっとしか覚えていない・・・」大丈夫。 「そもそも前作見ていない・・・」大丈夫。 今作は今作で楽しめます。 まあそうは言っても、前作を見ていたほうが良い気はします。なにせ前作の関係者がそろって参加。前作では高みの見物を決め込んでいた聖ゾンビをまきこんじゃう。だから前作を見ていたほうが、ちょっとだけ楽しめるかもしれません。 聖ゾンビだけでなく、前作で殺されたツアーガイドの兄ちゃんも参加。前作と違い、今作ではヴィクターの存在を確信しているメンバーが、ヴィクター殺しに沼へ行く。1作目はゴリゴリのホラーで、2作目からアクションっぽくなっちゃうのはよくある話。 ただねぇ、聖ゾンビとメアリー・ベス以外は、そこまでヴィクターの存在を信じちゃいないんですよね。 だから雰囲気がなんだかゆるい。油断しているところにヴィクター登場。なすすべもなくやられていくみなさん。銃で応戦する人たちもいますが効くわけもなく。ハゲの強面、トレントっていうおっさんだけは頑張っていましたが。あとはヴィクターの一人舞台。彼の殺戮ショーを楽しむだけの、悪趣味全開映画です。 13日の金曜日とか、そーゆースラッシャーもの、スプラッタものが好きな人のための映画です。 昔のスプラッタ映画はまだ家族で見られるレベルでしたが、最近の今作くらいの内容になってくると、家族で見るのはギリアウトかもしれないな~。 [DVD(字幕)] 6点(2023-09-24 22:39:24) |
1208. ハミングバード
《ネタバレ》 ジェイソン・ステイサム主演のサスペンスアクション。・・・となると、いつものB級エンターテイメントを期待するじゃないですか。でも今作はなんか違う。毛色がちがう。どちらかというとドラマ色の強い作品。 過去に戦場で仲間を殺された報復に、民間人を殺害してしまった主人公。軍法会議から脱走し、アル中ホームレスに。ホームレス中に親切にしてくれた女性イザベル。イザベルは後に変わり果てた姿となって川で発見される。ジェイソン・ステイサムは偶然逃げ込んだ家に住み着いて、裏社会で富を築いていく。その一方で、シスターと恋に落ちる。その一方で、イザベルを殺した犯人を捜す。その一方で、元妻と娘のことを気にかけ、稼いだ金と写真を届ける。 ・・・・・・・・・・そう、盛り込みすぎ、盛り込みすぎなのです。 メインはシスターとのラブロマンスのような気がするのですが、なんだかサスペンス色も強いんです。シスターはシスターで訳アリの過去あり。シスターも主人公も、それぞれが自分の人生を取り戻す、たぶんそんなストーリーなのです。 でもあまりにいろんなジャンルを盛り込んで、いったいどーゆー気持ちで見たらいいんだろうと思っていたら映画が終わってしまいました。 つまり、そんな映画です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-09-20 02:42:43)(良:2票) |
1209. 明日に向って撃て!
《ネタバレ》 最初はいい。最後もいい。ただ中盤の追いかけっこがねぇ・・・。ずーっと逃げてばかりでいかんせん退屈。 「まいたか。」「いや、まだだ」「もう大丈夫だろう」「いや、まだだ」の繰り返し。台詞もシチュエーションもほとんど変わり映えしないので、いい加減飽きます。 早撃ちキッドの登場シーンこそしびれるものがありましたが、結局その才能を活かすエピソードはなし。 『明日の向って撃て!』なんて希望を感じさせるタイトルですが、やっていることは強盗。当然未来なんてないわけです。案の定バッドエンドだし。それだったら『俺たちに明日はない』と、自分達の立場をわきまえているほうがまだ良いです。 女教師もあのタイミングで退場させるのだったら、なぜ連れてきたのか。せめて別れのシーンぐらい入れてほしいものです。 ブッチもサンダンスも飄々としていて、そのキャラのおかげで明るい雰囲気づくりには成功している。でも飄々としすぎて、人物が描けていないという見方もできます。主要キャラの感情があまり伝わってこないので、感情移入しづらいです。 途中で足を洗おうとするけれど、護衛任務に失敗して、すぐ断念。山賊の真似事でもしてみようなんて、なんとも中途半端な描き方。刹那的で無計画。これだったら「生涯銀行強盗!」みたいに初志貫徹しているあちらのほうがまだ好みです。 ・・・ところでこんだけ銀行強盗やれば、お金はあるんじゃないの?無理して働かなくてもさぁ。盗ったお金はどこにいったのでしょう? こーゆー映画を見ると、昔の映画って過大評価されているきらいがあるなぁと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-09-15 13:41:20) |
1210. スター・トレック/BEYOND
《ネタバレ》 相変わらずワクワクさせてくれるオープニング。オープニングの出来が一番良いんじゃないかっていうくらい楽しい。 5年探査の旅に出て3年目。その他大勢のモブクルーのみなさんの日常や人間関係をちらっとでも見せてくれるのが嬉しいじゃないですか。 そしてもうひとつワクワクさせてくれたのがヨークタウン。これは映画館や3Dで見てみたかったです。最高の未来都市。公衆転送装置とか、アトラクションのような動きを見せる乗り物とか、面白そうな仕掛けにワクワクが止まりません。でも結局このヨークタウン、あんまり見せてはくれないんですよねー。 さて、ストーリーが動き出す中盤。ここがはっきり言ってつまらない。 まずいくらなんでも一方的にやられすぎ。バリアも効かない。フェザー砲も効かないんだっけ?あまりに相手がチートすぎて、逆に手に汗握らない。ただただ不快な気分にさせられるだけです。 で、惑星に不時着したあと夜のシーンがくるのですが、もう暗すぎて何やっているのかわかりません。そして眠くなる。 後半になるとみんな合流、反撃開始。なのでちょっとだけ面白くなります。ホログラム映像のおとりや、茶色のなんかよーわからんやつなど、便利ギミックも楽しい。 更には、原理はよーわかりませんが、ロックを流して敵を撃破していくのがスーパーご都合主義で爽快。 ヨークタウンの重力が不安定になっているところでのバトルも見た目に楽しい。 よってアイデア満載で、これぞSFっていう楽しさが感じられるのは良いところ。 ただやっぱ中盤はひどくて、絶賛はしづらい映画。他の人にも勧められない。ピンチになるにしても、ピンチのなり方ってもんがあると思います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-27 03:29:19) |
1211. 激突!<TVM>
《ネタバレ》 こーゆーシンプルイズベストなスリラーは大好き。それをスティーヴン・スピルバーグが撮ったっていうんだから期待値Max。だったのですが・・・、う~ん、悪くはないんだけどって感じです。 なんか結構いらいらしちゃいました。そのイライラはトラックではなく、主人公のおっちゃんに。 他の車がときどき走っているんだから、その車の後につけるなり、前につけるなりすれば、トラックは手出しできないでしょ。 それにラジエーターホースは自分の責任でしょ。整備不良は自業自得。それでパニックになられても、うるさいだけ。そもそも長距離移動するんだったら、出発前にラジエーターホースくらい替えとけよ。 こーゆー理不尽ものっていうのは、被害者側に原因がないのがミソなんです。被害者側に落ち度があると、ハラハラよりイライラが勝っちゃう。 そんななか、個人的に出色のシーンだったのがバス。似たようなシチュエーションを、他の映画では見たことがありません。 このトラックが、主人公のおっちゃん以外には、いたって好意的なのが逆に怖い。トラックの、『お前だけは許さねーぜ』っていう無言の圧が凄い。 そしてこんなことをされると、主人公は途端に孤独に陥ってしまいます。どれだけトラックが危険でも、それは自分に対してだけ。周りの人にはまるで理解されない恐怖。まるで不良から、自分ひとりがターゲットにされてしまったような、そんな恐怖を感じるのです。 [DVD(字幕)] 6点(2023-07-25 02:54:33) |
1212. サイコ(1960)
《ネタバレ》 モノクロ映画に初挑戦。映画『ヒッチコック』を見てから、どーにもこーにも興味が湧いて見ちゃいました。 ブルーレイで見たこともあってか、思っていたより鮮明な画像で大変見やすかったです。 冒頭の横領はなんだったんだとか、あの思わせぶりな警官はいったいなんだとか、後半の展開とは全然関係のない前半。いや、もしかしてこれミスリードっていうやつじゃないですか?当時リアルタイムでこれを見た人は、予想していた展開とは全くちがう動きを見せ始めるストーリー展開に、ただただ驚いたかもしれないですね。 テンポはお世辞にも良いとは言えません。見る人によっては無駄が多いと思えるかもしれません。ですがこれを60年以上前の映画の味だととらえることもできると思います。 そして最近の映画と違って目が疲れない。カメラワークがせわしない昨今の映画と比べ、1つ1つのシーンを落ち着いて見せてくれます。これは今の映画にはない良さかもしれないですね。 現代のホラーやサスペンスと比べてしまえば、いささか刺激は足りないかもしれません。 グロい描写もほとんどないので、ホラー初心者の方はこーゆー映画から見始めていくといいのかも。 それにしても、ホラーというジャンルはあまり時代を感じさせない、良いジャンルだなぁと思う今日この頃です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-20 04:15:05) |
1213. デンジャラス・ラン
《ネタバレ》 ミステリアスな雰囲気のプロローグ。これは小難しい感じのやつかと不安に・・・。 いえいえ、実際はそんなことはなく、いたってよくある・・ごほんごほん、失礼(^_^;) まあ悪く言えばありきたり。良く言えばシンプルでわかりやすい。そのぶん新鮮さや斬新さとは無縁ですが。でも人の好奇心をくすぐるくらいのミステリー要素はあるんですけどね。定番ならではの面白さだって約束されています。 私は個人的にトビン・フロストが持っているブツが気にはなっていたのですが。要はCIAやM16といった諜報機関の不正・汚職詰め合わせファイル。CIAの役付きが、そんなものを暴露されているとは困ると暗殺者グループを差し向けただけっていう、小者臭漂う真相なのは拍子抜けでした。テロから市民を守るとか、そーゆーのだったらもう少し大儀を感じられてアツくなれるんですけどねぇ。フロストの体験談で、ぎりぎり大儀を感じられるくらいです。 ある程度映画を見慣れている人からすれば、すべて予想の範囲内でしかストーリーが動きません。 私は定番・王道・ありきたり、嫌いじゃないのでそれなりに楽しめますが。そーじゃない人には物足りないかもしれませんね。 アクションが、アップの多用。激しいカメラの切り替わり。そして暗い。だから総じてとても見づらい。特に追っかけっこのときがひどい。驚かせるのも、油断したところで突然車ドーン。狙撃バーン。の繰り返し。いや、それ自体は良いんですが、そればっかりだとあまりに芸がない・・・。技術とセンスの無さを、テンポと勢いで誤魔化しているかのよう。 ・・・・まあ、最近のアクション映画ってこんなのばかりですが。 そろそろ作り手の自己満足、独りよがりは卒業してもらって、見る側のことを考えたアクションを撮ってほしいものです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-16 05:56:55)(良:1票) |
1214. パラノーマル・アクティビティ4
《ネタバレ》 今作ではついに無関係の家族が巻き込まれてしまいます。これには賛否あるかもしれませんが、まあ私的にはアリかなと。もともとホラーに整合性なんて求めてないし。ホラーなんて理不尽でルール無用なものだし。教訓としては、隣人には必要以上に親切にするなってことですね。 今回は家族全員+娘の彼氏までやられちゃう容赦のなさ。これはシリーズでも初のような気がします。今までは第三者はなんだかんだいって犠牲にはなってませんでしたから・・・。 ストーリー的にちょっとまずかったのは、ロビーとワイエット、子供を2人も出してしまったこと。てっきりロビーがハンターなのかと思いきや、ワイエットの様子がおかしくなっていき???。この映画を作っている側はわかっているのかもしれませんが、観ている側はワケがわかりません。 結局ハンターの魂がワイエットを乗っ取ったの?それともワイエットは始めからハンターだったの?だとしたらロビーは何者なのさ?とまあムダに話を複雑にしたのはマイナスポイント。 もうひとつマイナスポイントを挙げるとしたら、撮った映像を全然両親に見せない。だから両親が全然聞く耳をもたない。これが無駄にイライラさせられます。 ただ、女の子はかわいかったし、この子中心で話が進んでいくので、そこは良かったと思いマス。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-02 23:37:12) |
1215. パラノーマル・アクティビティ3
《ネタバレ》 今回のストーリーは、過去に戻っての真相紹介V。 で、その真相っていうのが、富を求めた祖母が魔女で、家系の男子を生贄にささげる的な・・・。 なんだろう、人為的、作為的なものが感じられた瞬間、得体のしれない恐怖感というものは半減してしまいますね。 まあ、でも相変わらず、突然『わぁっ!』って人をびっくりさせる演出は健在。それがあるから、何もないシーンでも終始ドキドキしちゃう。そう、これはお化け屋敷と発想が同じ。前作でも述べてきましたが、ホラーとしてはずるいやり方。ただ、アトラクションムービーとしては期待を裏切りませんけどね。 ベビーシッターの女の子やランディのような第三者の使い方も上手です。 また、このシリーズの良い点はスプラッタ演出がほとんどないこと。 普通のホラーなら、宙に上げた包丁は、デニスやジュリーの手や頭に落としそうなもんですが、そんなことはしないのです。 つまり、グロいのが苦手な人でも見られるという点では貴重なホラーと言えるでしょう。 イライラさせるのが、やはり人の話を聞かなくなるところ。もう不自然なほどに人の話を聞かなくなる。しかも後半になればなるほど。事態が深刻になれば、普通は人の話に耳を傾けるはずです。肝心なときに人の話を聞かなくなるのが、ホラー演出に都合が良すぎる運びでイライラするし好きになれないです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-07-02 23:20:35) |
1216. ジェイソン・ボーン
《ネタバレ》 ・・・旧3部作を見直してから見るべきだったかなぁ。ニッキーは旧3部作すべてに登場しているのに、何者だったのか全然覚えていない・・・。愛着があればニッキーの再登場に喜び、そしてその死に悲しみと憤りを感じることもできたのでしょうが、残念。 ボーンシリーズは、ボーンの無敵感と、あっと驚くような機転にすごく魅力を感じていた覚えがあるのですが、あれ?こんなもんでしたっけ? そしてストーリーが決定的に面白くない。ボーンは過去をはっきりさせたいだけ。デューイはボーンが記憶を取り戻しちゃうと復讐されちゃうかもしんないから、先に殺っとけ?みたいな?ボーンもデューイも大義名分とは程遠い動機で、気持ちがノルはずもなく・・・。 例えば、『アイアンハンド』がどれだけやばい作戦で、もう自分のような工作員を増やしたくないボーンが一肌脱ぐ、みたいな内容だったらアツくなれたかも。 女CIAリーのビジュアルは最高。でも、CIAの重要な役職に就いている人が、CIAの重要機密をペラペラボーンに話しちゃうのはどうだろう。ちょっと引いてしまいます。あまりにボーンにとって都合が良すぎる味方キャラ。しかもそこまでのリスクを冒すほどの理由がリーにないまま、ボーンを手助けさせてしまっているのはホント良くない。 最後のカーチェイスはちょっとしつこい。そもそもプロの工作員が、私情でこんな派手なカーチェイスしちゃだめでしょ。 で、さんざん好き勝手やっておきながら、デューイとライバル工作員の最期は実にあっけないもの。ディープドリーム社とCIAの闇取引の暴露もうやむやにされたまま終幕。はあ、2時間見続けて、最後なんのカタルシスも得られないまま終わっちゃうとは。 う~ん、ディープドリーム社の社長をボーンが守るという展開にもっていっても良かった気がするんですけどねぇ。 ボーンの過去に決着をつける旧3部作。 なら今度は未来に目を向けたボーンシリーズにしてほしかったものですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-06-24 01:23:29) |
1217. ボーン・レガシー
《ネタバレ》 ジェイソン・ボーンの遺産ということか。ジェイソン・ボーンが前3部作で好き勝手やったから、ほかの工作員たちが証拠隠滅のために消されちゃうストーリーという認識でまちがってないですか?前3部作を断片的なシーンでしか覚えていないので、ボーンが何やらかしたのか全然覚えていないんですけど・・・。 今作のストーリーは組織の追手をかわしながら、薬、もしくは薬の代わりとなるワクチンを手に入れるというもの。だから逃げの一辺倒。アクションのレベルが高いので、逃げながら戦うスタンスでも、それはそれで面白い。面白い・・・んだけど、やはりそれだけだと物足りないですね。カタルシスに欠けます。 アーロンVS他の工作員、という夢の対決もなし。 さすがに面白味に欠けるので、美人研究員という華でも添えておくか、といった感じ。 それから、個人名がたくさん出てくるだけでも大変なのに、トレッドストーンとか、ブラックブライヤーとか、アウトカムとか・・・もうパニックです。私が前作見たとき、まだこの映画公開されていなかったので、見るのがこんなに遅くなってしまって・・・。もう覚えているわけない・・・。 え?なぜ復習しないのかって? え?いつから映画は復習しておかないといけなくなったの?娯楽なのに? [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-06-21 03:01:58) |
1218. ザ・チャイルド(2012)
《ネタバレ》 後味悪い系のホラー映画。オリジナルは未見。ってゆーか、オリジナルがあるとは知りませんでした。 仲の良い夫婦が、リゾート先で理不尽にひどい目に遭っちゃう話。最後はなんだかんだで助かるのがハリウッドですが、これはメキシコ映画。なんとも救いようのない結末です。 オリジナル版を未見なので、新鮮な気持ちで見られたのは良かったのですが、オリジナル版を見ていたら、今度はその差異を楽しんだりできたのかなぁ・・・。 ただまあ、なんと言いますか、奥さんが身重なのに、そんなちっちゃい小舟でわざわざ島に?その島に何かあるならまだしも、何があるのかよく知らないまま、よー行くもんだと思っちゃいました。『奥さんが身重なのに・・・』ってゆーのがずっとひっかかってて、なんだか気持ちがいまひとつ乗り切れない。 ただ島到着後の雰囲気は結構好き。桟橋で遊んでいる子供たちが手を貸してくれるんですが、この子供たちが実はすでに頭がおかしい・・・、でもまだ襲ってはこない・・・、この焦らしがなんか好き。誰もいない村の様子も、なんか良かったですね~。 人がいない売店。人がいないホテル。いったい何が起こっているのか。仕方ないから人や食料や水を求めて、無人の村を散策します。このいつでも何かが起きそうな雰囲気が嫌いではないんですが、やっぱ少々たるかったかなぁ・・。90分足らずの映画なのに長く感じちゃったから、テンポはよくないんだろーなー。 中心部から少し離れた海岸沿いに住む子供たちには、まだ異変が起きていないシチュエーションがかなり良かった。何もしらない気のいいおばちゃんが世話してくれます。このあたりが、リアルでなんか好き。 ま、少なくともこの作品、一般的なホラーにはない独特の味わいがあるのは確かです。 [DVD(字幕)] 6点(2023-06-17 02:19:08) |
1219. パラノーマル・アクティビティ
《ネタバレ》 低予算ということばかりに目が向きがちになりますが、ホラー映画の基本を押さえた手堅い作品だと思います。 何かが起きる前に、不安を煽る重低音が鳴り出すんですが、その演出だけ不要だったかな。最初、悪霊かなんかが出している音だと勘違いしちゃった。小さな音や、不自然な現象、そーいったささやかな超常現象で心理的な怖さを演出する前半では、この重低音が少々邪魔な気がしました。 あと、ミカが情緒不安定になるのはまだわかるのですが、ケイティがあんなにヒステリックになるのはどーなんでしょ。程度の差はあれ、8歳のときから似たような経験してきているわけでしょ?もう少し耐性があっても良いんじゃないの? 超常現象を次第にエスカレートさせていくっていうのは、この手のオカルトものではもはやお約束。 ただこの手法は、うまいこと雰囲気つくらないと、とにかく前半がダレがち。この作品も例外ではなさそうです。なぜなら前半はじゃっかん眠気が・・・。そのぶん後半のたたみかけは面白かったけど。霊能者がびびって帰っちゃうシーンなんか最高です。そんなんされたらめっちゃ怖いってwww。 で、ずっと悪くなかったんですが、最後の最後で『おどかし系』演出がきたのは至極残念。そりゃ誰だって驚きますよ。もっというなら、飛んできたのがゴルフボールであったとしても、突然カメラに飛んできたらびっくりするものです。それを『怖さ』と錯覚させようなんて、アンフェアで姑息で逃げだと思います。 そんなことしなくても十分怖かったのに・・・。 まあ、私は怖がりなので、『足跡がついたあと、今度は粘着テープを設置したらいったいどーなるんだ』とか、どーでもいいことを考えて怖さを紛らわせていました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-06-13 01:15:32)(良:1票) |
1220. 偽りなき者
《ネタバレ》 映画として非常に完成度が高く、見ごたえがあります。 相手が児童であれば、男女問わず誰にでも起こりうる事案。とても強いメッセージ性をはらむ作品。 犯罪というものは、たとえ無罪と司法が結論づけても、容疑をかけられただけで世間とは切り離されてしまうものなのですね。 しかも、いつ、どこで、自分に容疑がかかるのか。この映画を見る限り、交通事故より予測が難しいと思いました。 自然災害であれば、みんな人生が一変してしまいますが、冤罪は自分ひとりだけが人生を狂わされます。比較できるものではありませんが、よほど辛いかもしれません。 最後まで目が釘付けになったのは久しぶりです。本来であれば9点、もしくは10点の価値のある映画かもしれません。 ですが、私にとって映画は娯楽であり、エンターテイメント。やはり映画という媒体を使う以上、あやふやな結末はちょっと受け入れがたいものがあります。 ラスト10分、場面が切り替わり、突然の祝賀ムード。祝ってもらっているのはルーカスの息子ですが、ルーカスが住民から受け入れらているのが伝わってきます。あれ?容疑は晴れたのか?でもテオの奥さんはいないし。しかもあろうことか銃で狙撃されるルーカス。 ・・・・・もしかして住民たちのルーカスへの疑惑は晴れていないんじゃ・・・。月日が経ったようだから、そろそろ許してやるかみたいな?う~ん、わからん。その結論を見ている私たちのご想像にお任せしちゃっているのだとしたら、そーゆースタンスは好きじゃない。 事の発端となったクララ。先入観で住民を扇動した園長。誘導尋問をした園長の知人。おそらくクララの狂言であろうことに最後気付いたにもかかわらず、それを住民たちに打ち明けてはいないであろうテオ。その妻。犬を殺し、窓に石を投げた人間。スーパーの店長。スーパーでルーカスを蹴り、缶をぶつけルーカスに怪我をさせた若いにーちゃん。 このひとたちみーんなに、罰を与えるか、涙ながらの謝罪をさせないと、私のような人間は全然すっきりできないのです。 ルーカス、あんたも最初から全力で否定しなさいよ。 なにかってーと、『あなたはどう思う?』のスタンス。それやってる人のスタンスだから!自分から疑われるよーなことしなさんな。 [DVD(字幕)] 6点(2023-06-08 04:14:26) |