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six-coinさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 210
性別 男性
ホームページ http://mixi.jp/show_friend.pl?id=8512182
年齢 49歳
自己紹介 映画は娯楽である。笑ったり泣いたり学んだり、空想という鑑賞時間を過ごす「芸術作品」である。実際に映画づくりを体験していない人間に、映画批評が出来るとは思えない。プロの批評家でもなく映画を作った経験も無いのだから、作品のシナリオや背景など、基本設定に理屈っぽくケチをつけるようなナンセンスな行為はなるべく止めにしたい。映画好きのハシクレとして、作家が作った作品を、素直に楽しみ、感動できる姿勢を何よりも大事にしたいと思う。

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121.  オリバー・ツイスト(2005) 《ネタバレ》 
「大いなる遺産」や「クリスマス・キャロル」で有名な文豪チャールズ・ディケンズの作品の映画化。原作は未読だが、最後にはフェイギンやドジャーが恩赦されることを願っていたので、牢獄での告別シーンにはジンときた。哀れな心優しき悪党フェイギン、あの絞首台に吊るされる別れの時でも、正気を失ってしまった心の中で最後まで自分の子分を思いやっていた。‥‥‥身勝手な大人達の中でも純粋に生きる主人公オリバーにそれほど感情移入できず、むしろフェイギンに同情したのは、私の心が汚れてしまっているからだろうか。「生きるために、仕方がなくやったこと」フェイギンやドジャー達と同じように、この理屈に納得してしまっている自分に気付いてしまう。‥‥‥近代化が進んだロンドンの、町並みのリアルなことには心底驚いた。貧しい人々の不衛生な生活、あんなところには絶対住みたくない。文学作品を筋書きだけでなく、映像でも忠実に体現した良い映画だ。
[映画館(字幕)] 6点(2006-01-30 19:33:11)
122.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 
おいおい仮にも教育機関で、しかもその教育の一環で生徒を殺してどうするんだよ、と、余りにデンジャラズな学校に野暮なツッコミを入れてみたり。回を重ねるごとに学校の危険度が増している気がするのは私だけだろうか?原作は未読なため、特に悪役の絡みがよく分からず、前作を観直してから行くべきだったとちょっと後悔した。今までに増して大迫力の演出には満足!他のふたつの学校は男女共学じゃないんだね。
[映画館(字幕)] 6点(2005-11-25 13:11:02)
123.  ドミノ(2005) 《ネタバレ》 
独特の陰影を強調した画像が、賞金稼ぎというアウトローな世界観にぴったりで、実に絵になった映画。一旦事実として物語を進行させてしまう回想シーンなどの作り方は斬新で凝っており、今回の作品は彼の撮る手法が、映画の演出たる演出になっていると思う。以前の「マイ・ボディーガード」の時には、やたらチカチカとした映像にウンザリしたものだが、今回は当初から回想シーンで進行する物語に、この台詞や映像を断片的に繰り返すフラッシュバックを思わせる手法が効果的に働いていて、すんなり受け入れられた。女優キーラのワイルドな化けっぷりは見事、言われなければ彼女とは分からなかったかもしれない。ノンフィクションを基にした映画というから驚き、「賞金稼ぎ」という商売が現代に実在することも知らなかった。決められたレールのような人生よりも、むしろセレブな世界をあれほど忌み嫌っていた彼女が最後に母親と理解し合えた理由、それだけがどうもしっくりこない。
[映画館(字幕)] 6点(2005-10-24 22:26:14)
124.  ボルケーノ
人種、性別、職、全てを超えた人々の一致団結と自己犠牲。その昔、映画館で観たが、祈りの言葉と共に怪我人を背負い、溶解する地下鉄を進んだ男の姿に感動した。実際にありえない話ではないそうで、自然災害って本当に恐いもんだと思った。
[映画館(字幕)] 6点(2005-09-26 00:20:07)
125.  亡国のイージス
寺尾聡、中井貴一、真田広之の演技力は流石だが。如月演じる勝地涼の台詞が、まだ少し棒読みに聞こえて違和感があった。アクションや演出は従来の日本映画に比べて中々のものがあったし、特に駆逐艦同士の近代戦は自衛隊の全面協力を得ただけあってリアルな凄みがあった。ベストセラーとなった原作を読んでいないが、伏線が十分描ききれてない気がする。副館長の息子が死んだ理由、その論文の内容、副館長が前妻と別れ、如月を捨てた理由など、もっと話を盛り上げられる要素を十分に描く時間が欲しかった。‥‥‥ただ、テーマは非常に重く、(今までタイトルの意味を知らなかったが)この「亡国のイージス」というタイトルは大変考えさせられる。守るべき郷土があってこその盾。盾となる力を持つなら、平和を守るに値する国が必要だ。盾の是非ばかりを論じる平和論が、いかに薄っぺらで偽善的なものであるか。副館長の反乱は、最終的には私怨によるものに思えたけれど、自衛隊の方々の心の疑問は理解できる気がする。
[映画館(字幕)] 6点(2005-08-08 19:36:43)
126.  火垂るの墓(1988)
アニメーションであればこそ表現できる手法を(防空壕での蛍のシーン等)効果的に用いてあるのが印象的。純情な高校生の頃は授業の時間に見せられたこの映画を真に受け、「あのオバサン殴りたくなったよ」と呟いてたヤツもいたっけ。別にこの映画には涙しないが、妹が死んだからとて兄の行動も身勝手と批判する気にはならない。身を寄せた親戚のおばさんも、兄妹が出て行くときに「ほな、気をつけてなぁ」と、別に心配する素振りも見せなかった。兄にしてみれば、未熟な年で兄なりに選んだ精一杯の選択だったのだから。この映画と「ビルマの竪琴」を見てから、あの「ホーム・スイート・ホーム」が戦争音楽に聴こえて仕方がない。‥‥‥今では毎年TVで放映され、反戦の象徴たるアニメとなってしまったが、この作品だけではなく様々な戦争映画もTVでやってもらいたい。一般民の悲惨な視点の作品だけではなく、郷里を守りたい一念で戦った人々も描いた映画があるだろう。それら全ての人々の尊い犠牲の上に、今の私たちの豊かな生活があることを、もっと私たちは理解し感謝しなければいけない。「戦争は悲惨」「平和は大事」確かに正論だが、それだけを繰り返すだけの薄っぺらな平和論はもう沢山だ。‥‥‥付け加えるなら、サクマドロップ様、いくらこの映画でメジャーになったからって、それに乗っかって商品を販売するのはいかがなものか?ボロ傘さしてヤツれたセッちゃんを背負ったお兄ちゃんがデザインされたドロップ缶を見たときは少々ショックを受けた。リアルすぎてシャレになってない。
[地上波(吹替)] 6点(2005-08-08 19:16:13)(良:3票)
127.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 
いかにもマイケルらしい映像は、エンターテインメントとしては大いに結構なので文句なしに楽しめたが、問題は展開。まず予告編でほぼ全てをネタバレさせるのはやめていただきたい。予告編も映画自体もネタバレが早すぎる。このレビューの「ネタバレ有チェック」を入れる前に、この映画を観る人はほぼ全てが概ねストーリーを事前に知ってしまったに違いない。自らが誰かのクローンだと知る、という筋書きを事前に知るだけで、この映画のクライマックスのほぼ8割は終わってしまったも同然だ。自分達の存在の意味を知るまで、もっと引っ張って盛り上がらせて欲しかった。あとはひたすら追っかけっこと仕返しのアクションが見せ場、この映画のテーマはアクションではなくサスペンスにした方が遥かに面白かったに違いない。記憶だけでエアバイクをバリバリ運転できるのも、仲間まで殺されておきながら自分の倫理観だけで突然裏切るあの傭兵も無理がある。下品な話をすれば性の知識が無いというなら当然避妊の知識も無いわけだ。‥‥‥‥無理を言えばキリがないのだが、テーマ性はリアルで深く、特に代理母が「処分」される場面では苦々しい気分になった。怪我をした時、近眼の目に不便を感じる時、これで身体の代替品があったらどんなにか便利だろうと思った時もある。「肉塊では意味が無い、年齢や生活や感情や経験がなければ全く同じ肉体は作れない」というような台詞があったが、その通りではないか。遺伝子が同じだって、人間は育ち方や生活の仕方次第でどうにでもなる。そう考えれば、合法にしろ非合法にしろ、遠くない未来にクローン人間は誕生するだろう。戦死んでも誰一人泣くことない兵隊、過労死しても問題ない労働力、売買されても問題にされない性の対象。‥‥‥死んで誰も悲しまない人間はゴマンと居るかもしれない。だけど、善人であれ悪人であれ、初めから存在すら認められない様な人間は生まれて欲しくない。
[映画館(字幕)] 6点(2005-07-24 23:41:27)
128.  スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
特に熱烈なSWファンでもない私だが、それでも十分に楽しめる。主人公がダークサイドに堕ちた理由が余すところなく演出され、熱烈なファンの方々にとってはさぞかし感慨深い出来なのだろうと羨ましい。エピソード1,2を観ていたので気軽に見に行ったが、正義感溢れる若者であったアナキンが、愛する人を救いたいがために、分かっていながら暗黒面へと足を踏み入れていく姿が痛々しかった。ふと気が付いてみれば、初作から長い時を経た今でも、ダースベイダーのデザインが古さを感じさせないのがすごい。TVであっていたエピソード4を観たが、古さを感じさせないダースベイダーに対して、CGが無いせいか、やたら前時代的に見える一兵卒の人々がおかしかった。自分の価値観からこの点数をつけるが、もう一度、全作品をじっくり観たいと思わせる、価値ある一作であると思う。
[映画館(字幕)] 6点(2005-07-05 18:43:51)(良:1票)
129.  里見八犬伝(1983)
きっと今観ると、陳腐な映画に見えてしまうのだろうと思う。仲間と、団結と、悪との戦いと、愛と、それでも最初に観た時の感動は否定出来ない。鮮やかな後ろ回し蹴りから釜で敵の首を吹き飛ばし、それに思わず怖じ気づく敵軍。敵城の中で奮戦する真田広之のアクションが冴え渡っていた。最後の駆け落ち的なハッピーエンドも期待を裏切らず、素晴らしいテーマ曲は当時学校のブラスバンド部の十八番だった。あと覚えているのは、現・長渕剛のお嫁さんの女優さん。「命惜しくば、邪魔立ていたすな!!」剣道の経験があるせいか、女性の演じる殺陣はいつも違和感を感じるのだが、女性でありながら男以上に力強く早い、大迫力のチャンバラが印象に残っている。後にも先にも、彼女ほどの女性殺陣師は現れないに違いない。
[ビデオ(吹替)] 6点(2005-06-21 00:14:04)
130.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 
古びた納屋にアイヴィーが案内されるあたりから先が読めてしまった。怪物はもっと引っ張って恐い演出が欲しかったし、ネタバレやクライマックスがもっと引き延ばされても良いと思うが、視点も面白く全体に良く出来た映画だと思う。心に深い傷を負った人々が選んだ「ユートピア」。家や服を作る為の資材はどうすんだ、とか自給自足というにはあちこち突っ込みどころはあるが、極論として考えてみるには「有り」かもしれない。あまりに奇麗すぎるあの一見理想社会、しかし人間も社会も、暗い部分があってこそ明るい部分も美しいわけで。暗い部分部分は、人間の心からは絶対になくならないわけで。そのバランスの中で、誰もが暗い部分から逃げずにそれを見据えて、強く生きていかなければならないわけで。誰もが幸せな、濁りの1点もない美しい社会なんて幼稚な共産主義を体現すると、あの村のかわいそうなノアのように、どこかに歪みがでてきてしまうんじゃないかと思う。
[ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-27 12:10:06)
131.  ザ・インタープリター 《ネタバレ》 
物語そのものにはド派手なエンディングもないのだが、伏線が凝っていてスリルがある。様々な伏線が全て種明かしにつながっている訳でもないが、暗殺の対象が悪名高い独裁者、通訳者の複雑な出身と背景、この二つの設定がサスペンスをグッと魅力的な物語にしている。何より主役のショーン・ペンとニコール・キッドマン、二人の絶妙な距離感の表現は素晴らしい。特に警護中、道路向かいの建物の窓越しに行われるやりとりがいい。安直なベッドインではなく、素晴らしい表情の演技で心に傷を持つ二人の微妙な距離感が変化していく様子を表現したふたりの名優には大拍手である。
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-22 02:59:36)
132.  キングダム・オブ・ヘブン
「トロイ」では情けない弟役だったが、オーランド・ブルーム演じるヒーロー再び!監督のお陰で「グラディエーター」のラッセル・クロウと比較されがちみたいだが、そこまで彼が役不足だとは思わない。一介の鍛冶屋だった青年が指名にかられて人々を救える器になるまでの筋書きを考えると、男臭く汗臭く勇猛果敢なイメージよりも、彼のようなサワヤカで純朴な印象のキャラの方がむしろ適していると思う。十字軍に身を投じるまでの過程はさすがに荒らく都合良すぎだとは思ったが、リドリー・スコットらしく人海戦術を投じた戦場の様子は大変リアルで驚いた。城郭に乗り込むためのあの櫓は、砂漠の彼方から引っ張って来るのか、それとも城を包囲した後に現地で組み立てるのか。‥‥‥「神の伝道師を崇めている。そして人々の幸せの為、道徳の為に宗教は存在する」どんな宗教でも同じ簡単な理屈なのに、それを受け入れられない宗教同士の戦争は理解が難しい。宗教に必要以上に縛られて無駄に血を流すより、人々の幸せのために現実を選ぶなんてことは、今も続く紛争地域の一部の人々にとっては到底受け入れられない考えなんだろう。‥‥‥戦の最中にロバに裸で乗せられてたあの元王様、彼は結局どうなったんだろう?
[映画館(字幕)] 6点(2005-05-16 12:47:46)
133.  メン・イン・ブラック
何も知らない一般人の刑事が、秘密組織に抜てきされ、未知の世界に足を踏み入れて成長していく。お約束のストーリーではあるが、見る側も主役の視点になって未知の世界に足を踏み入れるため、その過程がやはり単純明快、痛快で面白いのだ。だから、続編は正直それほど面白さを感じなかった。ウィル・スミスの主役は全く適任。あのピカッとする記憶消去装置は是非欲しい。‥‥‥しかし、いくら適任だからって、就任してわずか数日で、あんな重大任務を新人に引き継いでいいもんなんだろうか??
6点(2005-02-14 17:16:41)
134.  インデペンデンス・デイ
この映画を観ていて子供のような考えが浮かんだ。地球上が平和になる可能性のひとつは、こんな脅威が地球外からやってくることなのかな、と。思想も文化も言葉も価値観も違う多くの民族をひとつにまとめることなど無理な話だ。だからアメリカはイラク、中国は日本、いわゆる仮想敵国を作って国内の人々を教育し不満を他へ逸らし一致団結を促す。そんな意味ではこの映画はアメリカの象徴とも言えるかもしれない。もしこんな地球外生命体がホントにやってきて、地球全体が仮想敵国主義に陥ったら、みんな民族同士の争いなんてやっとる場合じゃないわなあ、と。そんな秩序をもし平和と呼べるのならば、仮想敵国主義なしに、地球上の平和なんてあり得ない気がした。弱点がコンピューターウイルスって着眼点には苦笑いながら面白い。チープには違いないがシンプルに楽しめた作品。ウィル・スミスの配役は大正解だろう。「宇宙人のケツを蹴っ飛ばしてやります!」あんな台詞をカッコ良く言ってみたいものだ。墜落した宇宙人をブン殴るあたり、あのユニークなテンポは彼ならではだと思う。アメリカ万歳の匂いは少なく、地球の危機だけでなく人々の団結、主人公の宇宙への夢とロマンスなど、伏線もあってそれなりに見応えがあった。
6点(2005-02-07 02:27:26)
135.  アルマゲドン(1998)
パールハーバーに代表されるアメリカ万歳、我こそ正義の映画に違いないのだが、インデペンデンス・デイとこの映画はなぜだか素直に感動してしまったのが悔しい。別に宇宙船に乗り込んだクルーがアメリカ人でも、世界の人種の混合チームでもこの感情は変わらない気がする。しかし押し寄せてきたのが隕石ではなく真珠湾攻撃の日本艦隊ならば頭にきただろう。頭の単純な私には、地球上が大問題の前に一致団結、大義の前の自己犠牲の精神を描いたところに不覚にも共感してしまったようだ。所々都合の良い展開はあるものの、随所にユーモアもありエンターテインメント映画としては単純に良い出来のように思う。インデペンデンスと同様、感動狙いで自己犠牲を描いたならば、戦時中の日本の特攻も理解できるだろう、アメリカ人諸君。その容貌違わず、こんなヒロイズム映画でも奇人変人を演じきったブシェーミに拍手。
6点(2005-02-07 02:06:09)
136.  北の零年 《ネタバレ》 
最初の船のシーンなど、端々に安っぽさがあるのは否めないが、物語は面白くスケールの大きい良い映画。それだけに、言葉や文化などはリアリズムが欲しかったのが惜しいところ。長く壮大な物語の中で、数々の魅せ場があるのだから、もっとドロくさく激しい演出がされていれば、更に感動できただろうと思う。年齢の部分はともかく、吉永小百合さんの役者っぷりはさすがベテラン。豊川悦司がとてもクールでカッコよかったし(どうせなら馬を逃がして華々しく散って欲しかった)、ラスト・サムライからダメサムライになってしまった渡辺謙こと小松原、どのツラ下げて帰ってきとんじゃ、腹かっさばいてお詫びせんかい!‥‥‥しかし当時の彼らからすれば、全て生きる為にしたことである。歴史の夜明けと共に激動の価値観や環境の中で、逞しく生きるしかなかった人、逃げるしかなかった人、子の為、生きる為に他の男に身を託すしかなかった人。各々の人生が肯定されており、未開の地北海道を舞台に実に大きなスケールで描かれた物語は素直に感情移入できた。薩摩長州を中心にドラマチックなイメージの強い幕末だが、その影には新しい価値観の中で苦しんだ彼らのような人々が沢山いたはずだ。まして環境も異なる北の地での苦労は、想像を絶するものがあっただろうと思う。人の手だけが頼りのあの時代、弱音を遺す事なく大自然との戦いに一生を捧げた人々には敬意を払いたい。
6点(2005-01-23 14:26:32)
137.  たそがれ清兵衛
この映画にノーベル賞なんかを掛けて、騒いだ現代の日本人は、この主人公に何を思ったのだろう。質素堅実な暮らし振りか、清く貧しく美しくの精神か、能ある鷹はツメを隠す謙虚さか。まして小さな幸せに生きるなどと思うのは傲慢この上ない。この映画に象徴されているのは、日本人の古い考え方かもしれないが、人の幸せのあり方だと思う。「子供の成長を見るのは、草木の成長を見るのにも似て、なかなか楽しいものです」そう語った清兵衛は貧しくはあったが、彼の生活は最初から最後まで決して不幸で退屈ではない。周囲に哀れに思われようが見下されようが、自分なりの生活、自分なりの幸せを強くしっかりと心に築いている。「おもしろき こともなき世を おもしろく すみなすものも こころなりけり」という辞世の句があるが、豊かな生活や感じる幸せの大小には基準などなく、要は本人の心の持ち方次第なんだなということを思った。発展途上の貧しい国の現地人を日本に招き、近代文明の豊かさを見せつけて彼らが驚く様を描いた某TVなんかがある。きっと幸せであろう貧しい国の彼らを、ふと気の毒に思ってしまう自分の偽善が嫌になる。 当時の家屋や貧しい武士の暮らし振りなどの再現が恐ろしく緻密。帰宅した清兵衛が足袋を脱ぐ、その足袋のオンボロ具合など細部に渡ってそのまま博物館行きとなってもいいようなセッティングぶりには感心した。あと、回想として終始語り続けるナレーションは興醒めに思う。
6点(2005-01-19 13:11:38)
138.  ジャッカル
プロの殺し屋と言う割に仕事が目立つし粗い気がするが、悪役のウィリスが格好よくて個人的には好きだ。家の中でSPを次々と殺して行く場面でバックに流れるBGM(曲名)をしらないけれど)が印象に残っている。「ジャッカルの日」という映画を観たことはないけれど、これより出来の良い作品なら観てみようと思う。 マチルダ・メイ演じるイザベラの、凛とした美しさが良かった。
6点(2005-01-17 00:34:36)
139.  コン・エアー 《ネタバレ》 
ザ・ロックではひ弱な化学者だったニコラスが一転、役柄通りのタフな人間に見えてしまう。物語は飛行機版ダイ・ハードといったところだが、同じ飛行機ハイジャック映画とは違った切り口がそれなりに面白い。極悪人向きの役者をよくあつめているが、中でもブシェーミの無気味さはその人格の異様さをよく演出していてよかった。
6点(2004-12-06 12:45:44)
140.  トゥルーライズ 《ネタバレ》 
要所のコメディ的な要素が盛り込まれていて、とても楽しめる娯楽映画だったと思う。親離れが進む子供と、倦怠感に悩む妻、この場合ヒロインの奥さんがひときわ美人というワケでもなく、(ジェイミーさんには失礼‥‥‥)どこの家庭にもある悩みがバックにあるから面白い。専業主婦に納まり、自分の存在意義に危機感を感じていた奥さんにが、次第に夫の戦いを通じて自分の存在意義をも取り戻して行く過程が痛快だ。下の「キュウリと蜂蜜」さんの言われる通り、あの超マッチョなガタイで平凡なコンピューター関係のサラリーマン??って、どう考えてもムリがあるじゃないか(笑)。
6点(2004-12-04 12:07:30)
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