121. 誰かに見られてる
R・スコットは好きな監督の一人だが、映像美だけでは最後まで観せきることができないことを証明した作品。『ブラック・レイン』・『ハンニバル』とあわせて、もうこの手の脚本には手を出さないほうがいいのではないか? T・ベレンジャーは決して器用な役者ではないと思うが、このような役柄は見事にはまっている。 5点(2003-12-07 17:37:56) |
122. ダブル・インパクト
ヴァン・ダムVSヴァン・ダム。まさにインパクトがダブルになるのでは、と少しだけ期待して観たが・・・ヴァン・ダム特有のリアル感のないアクションが増えただけで暑苦しかった。詳しいことは何も覚えていないが、脚本も彼が担当していたのか。本作でスタローンの才能を再認識。それにしても・・・彼のようなエアロビインストラクターがいたら確かに有閑マダムにはもてもてだろうなぁ。 4点(2003-12-07 17:32:47) |
123. TAXi3
《ネタバレ》 第1作があまりにもひどい出来で観るつもりはなかったが、我が心のヒーロー・スライがカメオ出演すると聞き劇場へ。本編はあまりにもプロットが練られていなく、解決はあれでいいのか? そんな些末はともかく、久しぶりにかっこいいスライが観られてよかった。しかし・・・どうして吹き替え?! まぁ、スライにフランス語は似合わないし、どうせ聞き取れないんだから仕方がないが・・・。スライに免じて3点献上する。 3点(2003-12-07 17:20:34) |
124. TAXi
思えば「リュック・ベッソン制作」という肩書きが大きくフューチャーされた第1作だったのではないか? 終始笑いを意識しつつも、カーチェイスをたくさん観せれば客は魅せられると勘違いした演出は見ていられない。名前も覚えていないが、本作の監督は映画というものがわかっているのだろうか? 本年、井筒監督がやりたがっていた(はずはない)車のおまけビデオも低レベルな出来で辟易したものだ。 2点(2003-12-07 17:10:53) |
125. 大誘拐 RAINBOW KIDS
誘拐されたものが逆に誘拐犯を操る。これまでにもなかったパターンではないが、その老婆の真意がわかると心地よい感動が広がってくる。映画版では北林谷栄の好演が光っている。岡本喜八演出も少々テンポが間延びしている部分があるものの概ね快調。惜しむらくは、犯人グループ3人の演技の拙さ。特に風間トオルは本作で役者として認知されていたが、以前よりはマシという程度でまだまだ観ていられるレベルではないのが残念。 7点(2003-12-07 17:02:39) |
126. ダイヤルMを廻せ!
サスペンスの名手A・ヒッチコックは、常に新しい手法を模索し、サスペンスの可能性を広げようとしていた。本作もその実験的な意味合いを強く持っているが、先に犯行計画をすべて観客に知らせながら最後までひきつけていく工夫がなされている点はさすがである。本来ならば8点をあげたいところだが、ヒッチコックのような巨匠の作品は一部を除けば8点クラスが多いので、あえて厳しく7点。 7点(2003-12-07 15:49:23) |
127. タイムマシン(2002)
どうして素人のS・ウェルズに演出を任せたのだろうか? 途中で息詰まり『ザ・リング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』のG・ヴァービンスキーにバトンは渡されたが、時すでに遅し。元々破綻していた後半を渡され責任をなすりつけられたヴァービンスキーは不幸である。また、G・ピアースはいい役者だが、本作のような娯楽大作の主役としてのオーラはないように思える。それにしても、J・アイアンズはただの無駄遣いに終わってしまった。 2点(2003-12-07 15:37:21) |
128. タイムボンバー
いわゆるアイデンティティー模索もので、製作当時であればまだまだいくらでも面白く作る余地がのこされていたはずである。しかし、結局プロットは中途半端なアクションに頼って進行してしまう。ビーン、ケンジットらの魅力もあまり発揮されていない。ちなみに、LAのスタジアムでケンジットを見かけたがとってもcuteだった。ついつい後ろをつけていき、VIP席で黒人係員に首根っこつかまれそうになったのも今となってはいい思い出だ。 3点(2003-12-07 15:29:58) |
129. タイムコップ
職人P・ハイアムズがよくも悪くもその手腕を発揮した作品。破綻はあるものの手堅くまとまった脚本を過不足のない手堅い演出で見せる。その結果楽しめることは間違いないのだが、やはり突き抜けた爆発力はない。ヴァン・ダムもそこそこの輝きを見せるが、観客をぐいぐい引っ張っていく力には欠ける。B級アクション作品のお手本的な作品と言えるのだろうが、制作側はA級を目指していた感もあり、物足りなさも残る。 6点(2003-12-07 15:18:07)(良:1票) |
130. 第三の男
本作をレビューするのには正直勇気がいる。緻密なプロット。役者の的確な演技。シンプルだが雄弁なカメラワーク。どこをとっても非はない。しかし、なぜか俺はノレなかった。理由を知るために対訳シナリオ本も読んだ。そして、ようやくわかった。本作はプロットが完璧すぎるのだ。スキがなさすぎ、骨子が表に出過ぎている。C・リードのように完璧に準備をしても人の心を動かせるとは限らない。創作とは恐ろしいものである。 6点(2003-12-07 14:52:49)(良:1票) |
131. 大怪獣東京に現わる
《ネタバレ》 予算がないのを逆手にとり、怪獣の出ない怪獣映画を成立させた脚本家NAKA雅MURAの発想が秀逸。宮坂監督の演出は手堅くまとめていて爆発力に欠けるのが残念だが、本作こそが「パニック映画」の冠にふさわしいことは確か。窮地に追い込まれると人間は本性をさらけだしていく。今ひとつ実感のわかぬまま人々がTVを観ている序盤も含め、人間描写は興味深い。それにしても・・・竹内力はへたな怪獣よりも迫力満点! 7点(2003-12-06 14:05:29) |
132. 大災難P.T.A.
S・マーチンは本当に素晴らしいコメディアンだ。これだけ次から次へと問題が起き悲惨なことになっていくのに、哀愁をしっかり漂わせつつ笑いへと転化させていく。残念ながら日本ではマイナーだが、アメリカでは大ヒットを連発していたのも納得だ。「家に帰れないもの」「迷惑な隣人もの」「バディもの」を融合したプロットも練られていて、マーチン・キャンディのコンビを最大限に引き出している。 8点(2003-12-06 13:37:29)(良:1票) |
133. 大逆転(1983)
《ネタバレ》 マーフィー、エイクロイドといった人気コメディアンたちについつい目が奪われがちだが、ドン・アメチーもやっぱりいいねぇ。彼が出てくるだけでハリウッドコメディの気品を感じさせてくれて、観ていて気持ちいい。J・ランディス演出も快調。それにしても・・・メスゴリラの気持ちを考えると切ないよね。愛しいオスの皮を剥ぐとおっさん二人が現れてくるなんて!(笑) 8点(2003-12-06 13:27:53) |
134. タイ・カップ
本作は決して出来のいい映画ではない。売りのはずのトミー・リー・ジョーンズも強烈なカッブの個性を表現しようとしすぎ、いつも以上の演技過剰。眠くて仕方がないのに心地よい睡魔に身を任せることすら許してくれない。勘弁してくれ。とはいえ、本作では「取材」という形態を取ることで、伝記ものが陥りがちな主人公の美化に説得力をもたせようと努めている点は評価できる。 4点(2003-12-06 13:18:14) |
135. ターナー&フーチ / すてきな相棒
《ネタバレ》 T・ハンクスのコメディアンぶりはさすがだし、R・スポティスウッドの演出も手堅い。ゆえにそこそこは楽しめたのだが、いかんせん『K-9』との類似点が多く、印象が薄い。他の方も書かれている通り、ラストは『K-9』の方が好きかな。オチをつけているとはいえ、ファミリーピクチャーとして考えると、フーチが死んでしまうのは後味がよくない。これを観た子供達はどんな心境になったのだろうか? 少々心配である。 4点(2003-12-03 23:08:06) |
136. ダークマン
やっぱりこれぐらいのバジェットで好き放題やらせると、サム・ライミはやってくれるなぁ。当時はまだあまり有名ではなかったリーアム・ニーソンもヒーローは似合わぬ風貌にも関わらず、設定ゆえか輝いていた。悪役(名前わからず)も、いかにもといった感じだがノリがよくていい。アメコミものは大物俳優が悪役をやることが多いが、実は彼のような役者が暴れた方がくどくなりすぎず、作品のバランスはとれるのかもしれない。 8点(2003-12-03 23:01:26) |
137. ダーク・ハーフ
キング×ロメロという夢の組み合わせに期待感が高まったが、残念ながら、今ひとつ盛り上がりに欠けた。特にクライマックスに至るまで、緊張感が持続しないのが難点で、「眠ってはビデオを巻戻す」の繰り返しで何とか最後まで鑑賞した次第。まぁ、俺のコンディションの問題もあったのかもしれないが、見返したい気が起きないのが正直なところ。T・ハットンに存在感がないのも痛い。 3点(2003-12-03 22:55:53) |
138. ダークシティ
監督が描きたかった世界観はしっかりと伝わってくる。T・バートンの構築力に慣れてしまった身としては物足りなく感じるのは事実だが、それは致し方がないところだろう。人間の記憶の曖昧さを題材としているのも興味深いが、プロットが破綻してしまっているのが気になる。後半に説得力をもたせられるよう、序盤からもう少しうまくプロットを組み立ててほしかった。役者では、キーファー・サザーランドの使い方がもったいなかったように感じた。 5点(2003-12-03 22:50:23) |
139. その男、凶暴につき
北野作品では文句なく一番の出来。そして、日本映画界を揺るがす事件性をも持った傑作。では、以後の作品とは何が違うのか? それは野沢尚の骨子がしっかりとした脚本の有無だろう。ラストでは、北野は野沢脚本に手を加え改竄しているのだが、それも撮影前にビジョンを作れたからこそ成しえたこと。すべてにおいて無駄のないシャープな映像を作り得た本作の撮影時のことを、北野監督には思い出してもらいたい。 9点(2003-12-02 21:03:39)(良:1票) |
140. ソナチネ(1993)
やくざもやくざある前に普通の人間である。この視点はとても好きなのだが、やはり全体の計算ができていないのが気になる。撮影前に脚本を用意しないと、北野のように感性が鋭い人は、どんどん脱線していってしまう。間違いなく感性は一流だけに、しっかりと理念を持ち、一貫性を持たせた作品を作ってほしいと思うのは欲張りすぎなのだろうか? 5点(2003-12-02 20:56:10)(良:1票) |