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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2593
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1501.  ゴーストバスターズ(1984)
昨年公開されたリブート版のせいか(観ていないけど)、発端となる動機が定かではないけれど、ふいにこの僕自身が3歳の時に公開された娯楽映画を観たくなり、Netflixで観た。 こういう“衝動”に対して、動画配信サービスはとても便利だ。  そして、何年かぶりに観たこの娯楽映画は、そうやって衝動的に、気楽に観るに「ちょうどいい」作品として、今に息づく作品だと思う。 10年前ならただ絶妙に古臭くて退屈な娯楽映画として思ってしまったかもしれないけれど、今となればもはや「この時代の娯楽」として古典的な価値さえ感じる。 こうやって、本当に面白くて、愛される映画は、時代を超えて、その時々で価値観を変えながらも、存在感を放ち続けていくのだろうなと思う。  若いビル・マーレイやダン・エイクロイド、シガニー・ウィーバーは当然目立つが、リック・モラニス演じる色々な意味で“ギリギリ”な会計士が堪らない。
[インターネット(邦画)] 7点(2003-10-03 18:02:33)
1502.  ビバリーヒルズ・コップ
“エディ・マーフィ”という「娯楽」を確立させたこの映画の立ち位置は、いろいろな面でエポックメイキングだったのだと思う。 今作のアクセル・フォーリー刑事という役柄そのままに、この黒人俳優が風靡したエンターテイメント性は、年月が経過していく程に映画的価値を高めていくだろう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2003-09-29 21:19:24)
1503.  フォーエヴァー・ヤング/時を越えた告白
物語の性質上とても気持ちの良い映画に仕上がっている。とても普遍的なテーマとストーリー展開だと思うけど、最近この手の映画が少ない気もする。どうも最近は混沌とした内容の映画が多いように思う。気持ちが良い映画さえ蔓延しない世界の闇に大いに不安と寂しさを感じる。
7点(2003-09-29 13:55:18)
1504.  キングコング対ゴジラ
そりゃあ突っ込みどころは満載だし、キングコングの振る舞いをはじめとしてギャグシーンも多く、完全に“怪獣コメディ映画”と言いたくなる。 今作はシリーズ第三作目だが、1954年の第一作目に満ち溢れる恐怖と悲壮感からは、映画としての気質自体があまりに乖離しているように見える。 けれども、全編に渡ってつくり手の「愛情」を強く感じることが出来る。「娯楽」を真剣に作っているという気概に溢れている。 だからこそ、笑える映画ではあるけれど、決して馬鹿になんて出来ないし、製作から何年経っても楽しめる映画に仕上がっているのだと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2003-09-29 12:19:01)(良:1票)
1505.  ミクロキッズ
小さくなって自分ちの庭で大冒険を繰り広げるというアイデアはとてもファミリー向けでよかった。必死になって小さくなった子供たちを探すリック・モラニスの様が笑える。
7点(2003-09-29 11:51:52)
1506.  ビッグ
今や偉大な俳優であるトム・ハンクスの出世作。大人からまた子供に戻ってしまうラストがとても切なくて印象的。出世作という言葉の通り、ハンクスの演技者としての偉大な可能性を見せた映画だったと思う。
7点(2003-09-29 11:46:52)
1507.  メジャーリーグ2
前作の二番煎じという感は拭えないけど、新しいキャラクターによりコメディ要素は上がっていて、観ていて楽しいことに変わりはない。
7点(2003-09-29 11:29:43)
1508.  メジャーリーグ
こういう映画はいかに観客を盛り上げれるかが重要である。その点で今作は秀でている。細かく丁寧に描かれた映画ではないけど、観る者の高揚感を高めるツボをおさえているから観ていて楽しいし、細かいところは気にならない。先日、邦画の「ミスタールーキー」を観たけど、そのツボをおさえていないから粗が目立って仕方なかった。
7点(2003-09-29 11:26:06)
1509.  ホーム・アローン
アメリカのコメディ映画というものは日本人から見るとどうも「やりすぎ感」が漂う。この映画もその部類ではあるのだけれど、ラストの泥棒コンビ撃退の顛末に集約されている分、丁度良く爽快感につながっているのだと思う。
7点(2003-09-28 17:15:35)
1510.  ラスト・ボーイスカウト
「ダイ・ハード」で確立されたキャラクターを踏襲しただけのアクション映画だという印象だったが、ものすごく久しぶりに観てみると、想定外にぶっとんだ娯楽性を楽しめた。 改めて観てみると、続編が製作されなかったことが不思議に思える程だった。  何と言ってもこの時点ですっかり“定着”しているブルース・ウィリスのキャラクターが良い。 伝説の元シークレットサービスでありながら、堕落ししがない私立探偵に成り下がっているというキャラクターは、他に演じるべき俳優が思いつかないくらいに彼にフィットしている。 この作品の後、今作と同様の性質をもったキャラクターを何作も演じ続けていることを考えると、いかにそのフィット感が揺るぎないものだったかが分かる。  と言うと、実にありきたりなブルース・ウィリス映画だと思われがちだが、この映画そのもののキャラクター性は極めて独特だ。  冒頭から映し出されるのは豪雨のアメリカンフットボールの試合シーン。意図的に闇が強調された映像の中で、八百長試合に溺れたプレイヤーが相手プレイヤーに向けて拳銃をぶっ放し、挙げ句自らのこめかみを撃ち抜く。(しかもこの選手役があのビリーズブートキャンプのビリー隊長だというだから驚く) また後のアカデミー賞女優ハル・ベリーがストーリーの発端となるストリッパーとして登場し、序盤に悪党どもによって蜂の巣にされてしまう。 主人公の親友だった男は、彼の妻を寝取った上に、非常に危険な仕事を押し付けた途端に爆死する。  と、序盤からぶっ飛んだハードボイルド展開が連続し、初見ではないのに面食らってしまった。 果たしてどうなってしまうのだと思うが、最終的には痛快な娯楽性で締めてくれる。 このトータル的なエンターテイメント性の高さは、監督のトニー・スコットの流石の力量だと思う。  他にも娘からの助け舟を受けての強烈なぬいぐるみジョークや、随所に挟み込まれる小気味良い台詞回し、そしてラストの“ダンス”に至るまで、時を経て観ると意外なほどに見所に溢れたアクション映画だ。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2003-09-28 02:08:55)
1511.  ゴースト/ニューヨークの幻
ストーリーや展開はわりとありきたりで先は読める話なんだけど、最後まで観客を引き付ける力がこの映画にはあり、それが魅力であると思う。例えば、主人公がだんだんと物を触れるようになる過程やインチキ霊媒師に自分の存在を気付かせる様などがテンポ良く描かれているあたりが観ていて楽しく、キャラクターに好感を持たせる要因となっている。結果、感情移入しやすくラストでは上手く感動させてくれる。
7点(2003-09-28 01:46:29)
1512.  クリフハンガー
断崖絶壁の雪山をTシャツ一枚で動き回るスタローンの超人ぶりはインパクトがあり、アクション映画としては大いにアリだと思う。ああいう設定はアクションスターというポジションを確立している俳優だからこそ出来る離れ業である。雪山という設定や悪党のボス役のジョン・リスゴーの悪役っぷりが良いエッセンスになってなかなかオリジナリティのある映画に仕上がっていて面白い。
7点(2003-09-28 01:37:11)
1513.  沈黙の戦艦
先日気まぐれに観た2000年代の“セガール映画”があまりにも酷かったので、スティーヴン・セガールというアクションスターの“存在”を再確認しようと、彼の代名詞ともなった「沈黙シリーズ」の発端である今作を何年かぶりに観た。  スティーブン・セガールのアクション映画スターとしての地位を確立したと言える今作の最大の成功要因は、やはり主人公のキャラ設定に尽きると思う。 “コック”の主人公の素性が、実は海軍きっての最強軍人だったというアイデア一発で、このアクション映画は成り立っていると言っていい。 このキャラ設定にバッチリとハマったスティーヴン・セガールが扮したケーシー・ライバックというヒーローそのものが、この作品の娯楽性の中心である。  したがって、このアクションヒーローのファンとしては、もっと作品として数多くシリーズ化してほしかった。 「沈黙シリーズ」などという名ばかりの呼称ではなく、今作の正当な続編「暴走特急」に続く第三弾、第四弾、第五段……と様々なステージでテロ事件に巻き込まれ、当然のようにテロリストを駆逐するケーシー・ライバックの活躍を観たかったものだ。  何せ“コック”という手に職を持っているのだから、ホワイトハウス篇、日本大使館篇、エアフォースワン篇、サミット篇, etc.「職場」は次々にあった筈だ。
[インターネット(字幕)] 7点(2003-09-28 01:17:30)
1514.  マイ・ライフ(1993)
実力俳優マイケル・キートンの演技がとにかく良い。自身の死期迫る人生を真摯に見つめ家族にビデオレターを残していく様は涙なしでは見られない。彼を支える妻役のニコール・キッドマンの演技も光る。夫婦愛・家族愛の美しさをせつなく見せてくれる秀作。
[地上波(吹替)] 7点(2003-09-28 01:03:23)
1515.  マイ・フレンド・フォーエバー
自分自身の厳しすぎる運命を強く見つめる少年を演じたジョゼフ・マゼロの演技が秀逸。美しい友情と美しい映像の中で過酷な運命をつづる演出がせつない。
7点(2003-09-27 19:07:35)
1516.  映画『からかい上手の高木さん』
原作ファン。瑞々しい二人の日常がアニメーションで観られるのは嬉しいけれど、世界観の性質上、やっぱりショートストーリーをTVアニメで見るほうが適していたと思う。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-04-14 15:23:19)
1517.  マーベルズ
MCUのドラマシリーズを追えておらず、必然的にフェーズ4以降の映画作品も劇場へ二の足を踏むことが続いている。本作も、公開時に思案したものの、結局劇場鑑賞はスルーしてしまっていた。 フェーズ4から現在進行中のフェーズ5まで、映画作品はなんとか全作観てきているけれど、本作を鑑賞して、さすがにドラマシリーズの各作品をまったく観ていないことに限界を感じた。 特に冒頭の各シーンにおいては、ドラマの「ワンダヴィジョン」や「ミズ・マーベル」は最低限観ておかないと、正直“しんどいな”という印象は拭えない。  それも当然で、本作は「マーベルズ」というタイトルの通り、ブリー・ラーソンが演じるキャロル・ダンヴァースが主人公の「キャプテン・マーベル」の続編というよりは、モニカ・ランボー、“ミズ・マーベル”ことカマラ・カーンを含めた3人組の物語だったからだ。したがって、モニカ・ランボーやカマラ・カーンが登場する前述の各ドラマを観ていないと、とてもじゃないけれど“置いてけぼり”を食らってしまった。  MCUの娯楽映画として全く面白くなかったということはなく、随所に本作ならではのエンターテイメントは確実に存在していたし、ヒーロー映画としてアガる要素がある映画であったことは否定しない。ただやはり、ドラマシリーズとのクロスオーバー要素が大き過ぎることもあり、彼女たちの活躍に対して終始のめり込めない。 のめり込めない大きな要因はもう一つあって、“主人公たち”の中心であるキャロル・ダンヴァース(キャプテン・マーベル)にまつわる描くべきストーリーがおざなりになりすぎていたことだ。  “キャプテン・マーベル”自体が、フェーズ3の最終盤において突如描き出されたスーパーヒーローである。演じるブリー・ラーソンの想像以上のマッチングぶりと、「エンドゲーム」においてサノスすらも圧倒する無双ぶりによって、キャラクター的には短期間でその地位を確立した感があるけれど、前作「キャプテン・マーベル」では描ききれていない要素や真相が謎の部分も多々あった。 キャプテン・マーベルのキャラクターそのものに対しての深堀りや、彼女の出自の詳細がこの続編ではもう少しきちんと明確に描き出されるべきだったと思う。  そういったくだりがなく、いきなり“私たちはマーベルズよ”と言われても、ちょっと同調しづらかった。 実際本作のヴィランの“怨み”の発端は、キャプテン・マーベルによる過去の功罪によるものなのだから、その部分は本作内でもう少し丁寧に描くべきだったろう。 そして、さらに苦言を加えると、「エンドゲーム」におけるキャプテン・マーベルの無双感を経たあとでは、モブキャラ相手にドタバタと格闘を繰り広げるシーンも違和感を禁じ得なかった。本作のヴィランもそれほど圧倒的な強者というわけではないので、やはり鼻白んでしまったことは否めない。  ただその一方で、“ミズ・マーベル”ことカマラ・カーンのキャラクター性は抜群にユニークでキュートで娯楽性に溢れていたと思える。 キャプテン・マーベルのことを完全に“推し”目線で捉えて、「新人」ヒーローとして奮闘する姿は、終始観ていて楽しかった。そのさまは、「シビルウォー」で初登場した“スパイダーマン”を彷彿とさせた。 光を具現化して戦う彼女の能力とそのビジュアルも、良い意味でマンガ的で面白かった。何よりも演じるイアン・ヴェラーニによるザ・ハイティーンな風貌や言動が魅力的だったと。後追いになってしまうが、「ミズ・マーベル」はいの一番に観てみようと思う。  さて、“マルチバース”の裾野を四方八方に広げたフェーズ4を経て、フェーズ5ではいよいよあらゆる“次元”と“世界”が入り交じることは必至なようだ。(今年公開の「デッドプール&ウルヴァリン」によってその“タガ”は更に遠慮なく外れていくことだろう) “インフィニティ・サーガ”までの統合性とそれに伴うクオリティの安定性はもはや期待できないかもしれないけれど、可能な範囲でドラマも後追いしつつ楽しんでいこう。(Disney+を契約しているうちに……)
[インターネット(字幕)] 6点(2024-02-24 23:54:38)
1518.  かがみの孤城 《ネタバレ》 
今年の4月から中学生に上がる長女が、学校の図書館で借りてきた原作小説を読んでいた。その翌週、たまたま地上波放送で放映されていたので、子どもたちと共に鑑賞。  “居場所”を見失った中学生たちが集い、各々の存在の意義を見出す物語。 映画の作品上では、その物語の発端や、事の真相が、少々ご都合主義に感じてしまったことは否めないけれど、登場する少年少女たちの悲痛な現実は、そのファンタジーを許容させていた。 ネタバレになるが、想像の世界を生み出すことしか叶わなかった一人の少女の願いが、6人の未来を救ったのだと捉えると、とても切なくもあるが、心を揺さぶられるには充分だった。  原作を読んだばかりの娘が、「小説のほうが面白かった」とぽつりと言った通り、辻村深月の小説は、当然ながら更に深い深い物語世界を構築していたのだろうと想像するに難くない。機会があれば是非小説も読んでみたいと思う。  その一方で、確実に残念だったポイントとしては、アニメ映画としてアニメーションのクオリティや創造性において、あまりに魅力が乏しかったことだ。 アニメーションそのものがもっと独創的で魅力的であれば、小説に対するストーリーテリング的な不備はもっと補えていただろうと思う。 全体的にキャラクターの作図のバランスが悪かったり、動きや、構図が稚拙に見えてしまったことは、これがアニメ映画である以上、致命的な欠陥だった言わざるを得ない。 多数の制作実績を誇る原恵一監督作品だけに、ことさらに残念なことだと思う。 監督の力量不足というよりは、アニメーターのリソース不足のようにも思える。  根本的なアニメづくりがもっとアメージングなものだったならば、それに付随してこの映画作品の価値は、飛躍的に増幅していただろうと思う。 (まあかと言って、宮崎駿が映画化していたならば、まったく原型を止めない作品世界になっていただろうけれど)  ただ、558ページの長編小説をしっかり読んで、同じ年頃の主人公たちの物語に感動することができるようになった娘の成長は嬉しい。 中学生になって、これまで感じることはなかった辛さも、苦しさも、いろいろ渦巻くだろうけれど、一つ一つ踏みしめていってほしいものだ。
[地上波(邦画)] 6点(2024-02-12 17:22:30)
1519.  ウィッシュ
「普通」に面白いファンタジー映画だが、ディズニー映画における「普通」は、やはりどうしても“不満足”に寄ってしまうことは否めない。 「100周年記念作品」ということで、新たな時代の節目を迎えた巨大帝国ディズニーの新しい挑戦を感じたかったけれど、ベクトルはむしろ逆方向に向けられており、時にあからさま過ぎるほどに懐古主義的な作品だったなと思う。  特別な才能を持っているわけではないヒロインが、魔法を操る国王の悪政に反旗を翻すというプロット自体は、極めてオーソドックスではあるが、100年という歴史を踏まえたディズニーの最新作として相応しかったと思う。 人々の“願い”を取り戻すという物語のテーマや、歌い踊る動物たちの描写、ヴィランとして立ち回る国王の存在感など、ディズニー映画の王道を踏まえたストーリーテリングそのものは、過去の名作のあらゆる要素を彷彿とさせ、ディズニーという文脈の豊潤さを醸し出していたと言える。 しかし、そこから紡ぎ出されるストーリー上の“発見”や、物語の“終着点”までもが、あまりにもこの100年の間に使い古されたものであり、新作映画としてエキサイティングだとは到底言い難かった。  ヒロインの言動の起因となる要素や、彼女に与えられた力の意味、その結果としてもたらされる人々への影響が、なんだかとても曖昧で都合よく見えてしまったことが、本作全体の希薄さに繋がっているのだと思う。 なぜ彼女の願いが“星”に届いたのか、どうして魔法を使えない彼女の歌声が人々の力を引き出せたのか、そしてこの国の人々が得た功罪の本質は何だったのか。  無論それらのことを物語上で引き出すことは極めて難しいことだけれど、これが100年という長き歴史を重ねたディズニー映画の最新作というのであれば、そういう困難なテーマこそをさらりと描き出してほしかった。 ヒロインの父親の生き様や死の真相だったり、祖父が“願い”を取り戻すことでもたらせる影響や、ヒロインとの友人たちがそれぞれ何かしらの“ハンデ”を負っていることに対するストーリー的な意図など、もっと物語を深掘りし得る要素はいくらでも存在していたと思う。  また、本作の魔法使いの国王は、闇落ちした悪役として描かれているが、彼には彼なりの信念とその発端となるトラウマが確実に存在していたわけで、それらをどこかないがしろにしたまま、ヒロインの歌声で倒して、閉じ込めて終わりというのは、少々乱暴すぎると思えた。 信念ということのみを捉えれば、ヒロインよりも国王のそれの方がよっぽど強く確固たるものだったと思えるし、ここぞとばかりに手のひら返しで夫を裏切る王妃の言動にも腑に落ちない思いが募った。 吹替版で観たのだが、福山雅治が演じる歌ウマ国王が最終的には少し不憫に思えてしまった。本作と同じ制作チームが生み出した「アナと雪の女王」も一作目で表現しきれていなかった要素を、PART2で深く描きこんだ経緯があるので、もし続編が作られたりするのであれば、ぜひ諸々の不満要素を解消してほしいものだ。  「100周年」という記念行事的なプロジェクトの意向が強く出過ぎており、単体作品としてのクオリティを追求しきれていないという印象を終始感じた。 ……であるにも関わらず、100年間のスターたちが勢ぞろいする本編前のショートムービーを見せるだけで、「あ、やっぱり“Disney+”契約したい!」とアラフォー男に強く思わせるこの大帝国の絶対的圧力はやはり恐ろしい。
[映画館(吹替)] 6点(2023-12-23 16:33:19)
1520.  ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
ものすごく“真正直”な「スーパーマリオブラザーズ」の映画化だった。 子供から大人まで誰が観ても楽しめるだろうし、ゲーム世界を映画として具現化したそのクオリティそのものは極めて高く、隙がないと言える。 休日の昼下がり、小学3年生の息子と二人観るには、とてもちょうどいい映画だろう。  ただし、全くと言っていいほど“驚き”は無かった。 私自身、子供時代からプレイし続けてきて、先日も最新作「ワンダー」を子どもたちのために買ったばかりだが、詰まるところ、良い意味でも悪い意味でも、ゲーム世界そのままの映画であり、何かそれ以上の付加価値があるものではないと感じた。 勿論、マリオやピーチ姫、キノピオやクッパたちに登場キャラクターとしての人格は備わっているのだけれど、決してゲーム世界で想像した以上の「言動」を起こすわけではなかった。 稀代のアクションゲームの映画化において、特筆すべき“驚き”が無いということは、やはり致命的な欠落だと思う。   「スーパーマリオブラザーズ」というゲームの魅力は、そのアクション性の豊富さや、そのイマジネーション溢れるユニークな世界観もさることながら、何よりも主人公である「マリオ」や敵役である「クッパ」に対する愛着の深さにこそあると思う。 配管工のヒゲおやじが、カメが巨大化した化け物に繰り返し挑み続けるこのゲームが、世界中から愛されているのは、一重にそのキャラクターたちが魅力的だからだろう。  ではなぜキャラクターが魅力的なのだろうか? どのシリーズ作においても、マリオがピーチ姫を助けに行くに当たっての具体的な経緯や、クッパがキノコ王国を支配しようとするに至ったバックグラウンドが詳しく説明されているわけではない。 マリオはいつだって、オープニングでさらわれたピーチ姫を取り戻すために問答無用に冒険をスタートさせる。 でも面白い。それは、プレイヤー一人ひとりが彼らのキャラクター性を「想像」するからだと思う。 プレイヤーは、「1-1」がスタートした時点で、マリオがどういう人間なのかということを無意識レベルで想像し、彼に憑依する。そしてゲームを進めていくにつれて、ピーチ姫やクッパのキャラクター性に対してもより一層想像を深めていく。 その想像の深まりと共に、プレイヤーはゲーム世界に没頭し、コースをクリアしていくことに快感を覚えていく。それが、「スーパーマリオブラザーズ」のゲームの魅力、そこに登場するキャラクターたちの魅力だと思う。  つまり何がいいたいかと言うと、この映画作品で描き出されたマリオをはじめとするキャラクターには、世界中のゲームプレイヤーたちが延々と繰り広げてきた「想像」を超えるものが存在しなかったということ。 言い換えれば、極めてベタで平均的な「想像」に終止したキャラクターが、ゲーム世界そのままの映画の中で活躍する様を見ているようだった。 それはすなわち、他人がプレイしている「スーパーマリオブラザーズ」を見ているようでもあり、楽しくはあるけれど、当然ながら自分自身でプレイしている時のような、驚きや快感を伴う面白さは無かった。  「スーパーマリオブラザーズ」の映画化においてもっと追求すべきだったのは、世界中のプレイヤーたちが想像し得なかったキャラクター像の「創造」、もしくは実際にゲームをプレイしているとき以上の「体験」だったのではないかと思う。
[インターネット(吹替)] 6点(2023-11-19 22:24:37)
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1592.28%
2762.93%
31415.44%
41716.59%
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637214.35%
752720.32%
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