141. マイ・レフトフット
ダニエル・デイ・ルイスも勿論素晴らしかったけれども、あの子役の演技には本当に脱帽。少し良い役に巡り合えただけで「天才子役」などともてはやされてる子供とは、格が違うという印象を受けた。登場人物も各々ちゃんとキャラクターが確立されていて、感情移入がしやすい点もGOOD。しばらく忘れられない作品になりそうだ。 8点(2005-01-29 09:53:54) |
142. スパイダーマン(2002)
これが現代CGの限界なのだろうか?それとも単に予算がなかっただけ? 最近の「大作」と呼ばれる作品の中ではかなり映像がいただけない部類の一作だった。レンタルで済ませて本当に良かったと思えてしまった作品。続編での巻き返しに期待。 4点(2005-01-29 09:38:26) |
143. ドーン・オブ・ザ・デッド
この作品と自分がコンビを組んでお笑いの舞台に上がったら、自分はツッコミのしすぎで倒れるんじゃないだろうか・・・ 途中からはある意味コメディーに思えるような展開で、「怖い」よりも「面白い」といった感覚で観てしまった。オリジナル制作時と比べ物にならないくらい「敵に対する(国家的・個人的)装備」が充実している現代のアメリカを舞台に、当時と比べて足が速くなっただけのゾンビなど出る幕ではないですよ~(笑) 5点(2005-01-22 09:42:44) |
144. モンスーン・ウェディング
どうしても「歌って踊ってハッピーエンド」というインド映画が好きになれないのですが、今回も・・・という感じでした。シリアスな場面であっても、全編を流れるあの陽気な雰囲気のせいであまり深く共感できないんですよね。他国では作ろうと思っても作れない神秘的なムードがある国なので、それを生かしてもっと重い作品を作ってみても面白いと思うのですが、、、やはり国民性は変え難いものなのでしょうね。 3点(2005-01-22 09:01:01) |
145. ブラザーフッド(2004)
CMで予告編を観ていた時が、一番良かったかもしれない。実際に作品を観てみると、既に皆さんがおっしゃられているような「アラ」が、見つけたくもないのにどうしても目に付いてしまう。企画や構成の段階では非常に面白そうだったのに、無理な脚本で名作になり損ねたような印象でした。 6点(2005-01-15 09:09:14) |
146. 死に花
《ネタバレ》 あの年代の役者さんだからこそ醸し出す事の出来る「親近感」のようなものが映画全体を包んでいて、純粋に楽しめました。盗んだお金の使い方も彼らのキャラクターに合っているし、山崎努のラストも切なさの中にもどこか開放感が感じられて、最後の最後まで味のある作品に仕上がっていたように思います。 7点(2005-01-11 22:53:34) |
147. マッハ!!!!!!!!
アクションシーンを撮りたいがために何年も費やした作品など聞いたことがありません。おかげで主人公の顔や髪型変わっていってるし。ストーリー構成に着眼したりすると恐ろしい事になりそうなので、この作品はただアクションを楽しむべきだと思います。それにしてもトニー・ジャー・・・セルフプロデュースの能力が彼にあれば、この先「次世代アクションスター」として、スターダムにのし上がる事も十分考えられるほどに凄まじかったです。 6点(2004-12-26 23:15:17) |
148. イン・ディス・ワールド
この作品を映画として評価する事は非常に難しい。余りにも日本に住む私たちとはかけ離れた世界が詳細な説明も無いままに展開され続けていて、何点を付けていいのか見当がつかなかったので、間を取って5点で。ただ、ここに映し出されている事がまさしく今現在「この世界で」展開されているという事実には、行き場の無い哀しさと怒りを感じた。 5点(2004-12-25 22:50:50) |
149. ホット・チック
「色んな具を適当に入れていったら、意外とまともな料理になった」みたいな作品。オヤジと女子高生が入れ替わるという設定だけ最初に決まっていて、あとは適当に付け足していったような印象です。ノリの良さととエイプリル役の子の可愛さに4点で。 4点(2004-12-24 23:07:12) |
150. 時計じかけのオレンジ
何人もの人が書かれているが、これが23年も前に作られているとは思えない。まさしくこの作品でキューブリックが描く近未来に、現代社会が近づいている気がするのが恐ろしい。とても簡単に「面白い」と言えるような内容ではないが、有無を言わさず観客の心に強烈なインパクトを与えて離れない作品である事は確か。 7点(2004-12-23 20:00:10) |
151. 3人の逃亡者
まさに「損はしてない面白さ」といった感じ。力作とか名作という風情はあまり感じられませんが、1時間半は楽しく見れます。同監督の『メルシィ!人生』等が面白いだけに、オリジナルのフランス版がどういった作品なのか一度は観てみたいです。 6点(2004-12-18 23:11:30) |
152. ビッグ・フィッシュ
医師が語った「息子が産まれた日の父の本当の行動」で、それまでティム・バートンが私たちに見せてくれていた夢物語は終わり、「現実」の窮屈さや虚無感が私たち観客を包む。このホラ話だらけの父親を見ながら、かつて小説家太宰治が「自分が明るい時ほど暗い小説を、暗い気分の時ほど前向きで明るい小説を書く。」と語っていた事を思い出した。きっと、父は営業周りで各地を飛び回り、苦労して疲れ果てる自分の姿など家族に見せたくなかったのだろう。息子にも、余り現実に捉われすぎず、自由な発想で生きてほしかったのだろう。その思いが、自分が死ぬ間際にやっと息子に届いて、、父は幸せな顔をして逝った。息子は父親の本当の姿を知った上で、その死に際を自分のホラ話で彩った・・・中盤でも何箇所か涙腺を突いてくるシーンはあったが、この辺りからはもう涙が止まらなかった。もうじき父親になる息子も、きっと辛い顔を見せずに子供と接していくのだろうと思うと、「父が話となってずっと生きていく」という息子のラストの一言に、希望を見出せた思いだった。ぜひたくさんの人に、このティム・バートンの描き出した優しさを感じて欲しいと願いつつ、2004年(に見た映画の)マイベストの作品に9点。 9点(2004-12-12 21:06:26)(良:1票) |
153. フォーチュン・クッキー
「入れ替わり」前後のストーリーが違和感なく流れたのは、二人の演技力があったからこそで、特にJ・L・カーティスは上手く演じていたと思います。それにしても「お互いを知るために人格が入れ替わってしまう」なんてのはあまりにも安易過ぎて、普段はさほど抵抗無くディズニー映画を観れる自分も今回は少し辟易してしまいました。 6点(2004-12-12 08:51:42) |
154. ジョゼと虎と魚たち(2003)
原作が良すぎるのかもしれませんが、どうも「映像化したことでプラスになっている」部分が少ないように思えました。どなたかが書かれていましたが、目を閉じて脚本の朗読を聞いているのと変わらないような。役者の演技が良かっただけに演出不足でそういった印象が残ってしまった事は残念。それにしても、池脇千鶴はこれほど立派に役を演じきれる「女優」だったんですね(ヌードは不要ですが)。大阪弁も上手いし、キャラクターの個性をきっちりと掴み取って演じきれていて好印象でした。 7点(2004-12-05 17:36:13) |
155. WATARIDORI
「魅了」という言葉がピタリと当てはまる作品。これだけ「鳥と同じ目線」で撮り続けるには想像を絶する苦労があったと思う(雪崩のシーンなどスタッフは大丈夫だったのだろうか?)。鳥たちの視界に広がっている草原・砂漠・雪山・海原の壮大さと人間の作り出した都市の汚さ・小ささとの対比が非常に印象に残り、「もっと高く・広い視点から物事を見ること」の大切さを鳥に教えてもらったような感覚があった。 8点(2004-12-04 17:13:49) |
156. LIVE FOREVER リヴ・フォーエヴァー
(あくまで元オアシスファンとしての視点から書いています。この時代の英国音楽シーンに興味の無い人はきっとこの作品観てもつまらないと思います)。 高2の頃、『BE HERE NOW』で現代の洋楽を知り、「CHAMPAGNE SUPERNOVA」で初めて音楽を聴いて落涙し、『WHATEVER』と『DEFINITRY MAYBE』で完全に洋楽しか聞かなくなった・・・という過去を持つ自分にとって、この映画には非常に興味を惹かれました。 鑑賞後の率直な感想としては、、、辛かったなぁ。 自分の青春時代に愛した物がいとも簡単に否定されてしまっているようで。純粋に「同時代にキャッチーなメロディーを生み出せるメロディーメイカーが英国に出現し、人々を魅了した時代」として、もっと肯定的にブリット・ポップを捉えてもいいのではないかと私は思うのですが、、、 が、それが個人であろうと社会全体の話であろうと「新しい事を始めようとすると過去を否定しなければならない」のは仕方の無い現象でもあり、「過去」を愛した者が辛い思いをするのも仕方の無い事なのかもしれないですね。別れた彼女との写真を見つけ、楽しかった記憶から別れ際の辛い記憶までを思い出してしまうような、自分にとってはそんな印象の作品でした。 8点(2004-11-21 15:53:41)(良:1票) |
157. 女はみんな生きている
ストーリー自体は良い作品。面白いです。まぁ男の自分としては肩身の狭い1時間半でしたが(笑)。 重くも軽くも描けそうな脚本なだけに、もう少し「本格派復讐劇」みたいにしても面白かったかもしれないと思いました。 7点(2004-11-21 14:54:36) |
158. オールド・ボーイ(2003)
《ネタバレ》 この作品にはパワーが漲っています。スクリーンから目を離すことを許してくれません。そしてあの救いようの無いエンディング。結構早い段階で人物関係に潜む復讐の意図は気付きましたが、それでもあの「鋭いナイフでサクッと刺された」というより「錆びたナイフでグニャリと刺された」ような感覚は何とも言えず、、、 観ている側の心に傷跡が残って、なかなか消えてくれそうにありません。今年一番印象に残った作品という事で9点つけたい所ですが、自分はどうしても映画に「救い」や「希望」を求めてしまうので、1点引いて8点で。 8点(2004-11-12 18:22:53) |
159. マッチスティック・メン
《ネタバレ》 何の情報も無く見たので、「リドリー&ケイジ、やってくれたな」というのが観た後の率直な感想。まんまとだまされた。他にも黒幕候補はいた訳だから、「相棒を騙す」という脚本はイマイチ腑に落ちないが、監督の構成・演出・役者の演技はいずれも見事で、2時間弱を思う存分楽しませてもらった。 7点(2004-11-07 16:20:47) |
160. きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー
デンゼル・ワシントンの初監督作という事で期待して見ましたが、非常にいい作品に仕上がっていると思います。濃すぎず薄すぎず、一人の人間がしっかりと描かれていて、鑑賞後の観客の心に「観て良かったなぁ」という爽やかな印象を残す・・・ん、これって彼が今まで演じてきた役柄に対する印象と同じ。やはり、役作りを丹念に緻密に行い、これまで観客の心を掴んできたデンゼルだからこそ撮れた作品なのかもしれません。最近の伝記モノの中では秀作の部類に入ると思う一本に、少し甘めですが9点で。 9点(2004-11-07 10:40:43) |