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鉄腕麗人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2593
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1661.  相棒 -劇場版- 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
「相棒」というテレビシリーズは、不思議な魅力を持っていると思う。  本来は某キー局制作の2時間ドラマ臭がプンプンする刑事ドラマだったにも関わらず、地味というか地道というか根強い人気が続き、10年間にも渡る人気シリーズになってしまった。 描かれるストーリーも、徐々に「謎」が洗練されていき、一定のクオリティーを保つミステリーシリーズとしても育っていったと思う。  テレビシリーズの深いファンではないので、本当に時々放映されている回を見たことがある程度だが、最初は”失笑”せずにいられなかった水谷豊のキレッぷりも、今では”お約束”となり、アレが無いと少々物足りなさも感じる。  この「劇場版」も全く観たくないなんてことはなかったのだけれど、まあ所詮テレビドラマの雰囲気の枠を出ない作品だろうと、特に期待もしていなかった。 そして、実際その予測は外れていはいなかった。  良い意味でも悪い意味でも”豪華な「相棒」”という印象。 1本の映画として完成度が高いとはとても言えないが、普段のテレビシリーズでは見られないであろう大々的なロケーションと豪華キャスト陣は、ファンを存分に喜ばせるスケール感を伴っていたと思う。  人気のテレビシリーズが、予定調湾ごとく映画化される現状には辟易しているが、「映画」にすることで面白味が膨らむ作品は確実にあるだろうし、一概に否定はできないだろうなとは思う。  同シリーズ「劇場版Ⅱ」にも、密かに期待している。
[地上波(邦画)] 6点(2010-12-21 14:12:20)
1662.  殺人ゲームへの招待
先日、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の25周年イベントの映像で久しぶりに“ドク”役のクリストファー・ロイドの元気そうな姿を見た。 また彼の出演映画を観たい、と思っていたところ、今作のオープニングクレジットに彼の名前が出てきて、ささやかに興奮した。  映画は、謎の洋館に招待された何やら訳ありの数人が、繰り返される殺人に巻き込まれる様を舞台調のコメディータッチで描いていく。  「ホームアローン2」の接客係役が印象的だったティム・カリーが狂言回し的立ち振る舞い、濃ゆい顔でドタバタと走り回る。 全体的に“ドタバタ感”が強過ぎて、コメディー要素が強まる反面、ミステリーの趣は軽薄になっていった印象は否めない。  “Clue”というボードゲームを原案とする映画らしく、ストーリー自体に深みがあるとは言えず、ミステリーの真相にもそれほど衝撃は無い。  ただ、まったく違う3通りのエンディングを用意するなど、ボードゲームの映画化らしい趣向には面白味があり、コメディーとミステリーが融合した映画として“まとまり”は良かったと思う。  最終的な感想としては、映画がどうこうの以前に、原作のボードゲームの存在が気になった。 
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-30 17:06:32)
1663.  名探偵ポワロ 鳩のなかの猫<TVM>
「最も原作に近いポワロ」と評される英国人俳優デヴィッド・スーシェが、エルキュール・ポワロを演じるテレビ映画。こういうレベルの高いテレビ映画をきちんと放映するNHKは、色々問題はあるのだろうが、流石だと思う。  名門女学園内で起こった殺人事件という設定を見て、「古畑任三郎」でも同じような話があったなーと思ったが、もちろんヒントを得たのは三谷幸喜だ。  女だらけの女学園で巻き起こる連続殺人において、容疑者も被害者もすべて勤務する女教師たちという設定が先ず面白い。 それぞれくせがあり、何やら秘密を抱えている女教師たちの人間模様を描いた序盤を観ているだけで、まだ殺人なんて起こっていないにも関わらず、ぞくぞくと恐ろしさを感じた。  ミステリーは、某国のクーデターまでを含みつつ意外な程に膨らんでいく。 ただそれが決してあざとく展開するわけではなく、あくまで学園内の人間関係をベースに、一つの殺人事件としてまとまっていく描写に、原作の上質さを垣間みた気がする。 
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-15 20:46:26)(良:1票)
1664.  名探偵ポワロ マギンティ夫人は死んだ<TVM>
このひと月ほどの間で、「オリエント急行殺人事件」と「ナイル殺人事件」を続けて観た。 両作品とも、アガサ・クリスティが生み出した名探偵エルキュール・ポワロが登場するミステリー映画の秀作だった。  ただし、両作品共においてどうしても物足りない点があった。 それは、ポワロの存在感が“薄い”と感じたことだ。  「オリエント急行殺人事件」も「ナイル殺人事件」も原作はアガサ・クリスティのエルキュール・ポワロシリーズの代表作なのだろうと思う。 それだけ描かれる事件の内容には深い面白味があり、だからこそ映画化もされたのだろう。  ただ「事件」そのものがあまりに魅力に溢れている分、その場に居合わせた”名探偵”に魅力が感じられなかった。 “名探偵”は、起こってしまった事件の顛末を追うための”狂言回し”的な印象が強かった。  そして、二つの映画作品の“ポワロ”に魅力を感じられなかった最大の理由は、彼を演じる俳優がデヴィッド・スーシェでは無かったことだ。映画作品でポワロを演じたアルバート・フィニー、ピーター・ユスティノフという2人の名優の演技が悪かったというわけでは決してない。  が、テレビシリーズで「名探偵ポワロ」シリーズを見慣れていた者にとっては、英国人俳優デヴィッド・スーシェの演じるポワロこそがエルキュール・ポワロであり、更に言えば日本語吹替え版を担当し続けている熊倉一雄の声で、事件を解き明かしていく様にこそ、安心感にも似た爽快感を得られるのだ。  と、大部分が映画作品の評になってしまったが、相当久しぶりに観たデヴィッド・スーシェ版ポワロのテレビ映画に大変満足したという話。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-15 20:45:07)
1665.  アガサ・クリスティー ミス・マープル3 ゼロ時間へ<TVM>
「ゼロ時間へ」という意味深なタイトル、そして冒頭で語られる「殺人事件」に対する哲学的な言い回しに、より深い視点からのミステリーが繰り広げるのかもしれないと期待したけれど、実際は極めて定番なミステリーだったと思う。  ミス・マープルが珍しく積極的に事件周辺を嗅ぎ回り、ラストでは真犯人に対して高圧的な姿勢で対峙する様が印象的。 ただその反面、アガサ・クリスティー特有の人間模様には、それほど深みがなく、ドラマ性は薄く感じられた。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-15 11:02:22)(良:1票)
1666.  アガサ・クリスティー ミス・マープル2 シタフォードの謎<TVM>
猛吹雪が吹き荒れる中、山里深い小さなホテルで、次期首相候補の男が殺される。  当然、その小さなホテルに集っていた何やら怪しげな宿泊客らが容疑者となり、  ミス・マープルは例によって自身は殆ど捜査活動に動かないまま、人づてに聞いた情報のみで事件の真相を解き明かしていく。  アガサ・クリスティーの同シリーズも4作品目なので、ミス・マープルの独特の捜査手法にも慣れ、「定番」の流れを安心して見られるようになった。  現在の人間模様と、過ぎ去った人間模様が絡み合い始めたとき、事件の真相が見えてくる。  殺される首相候補の政治家をティモシー・ダルトンという俳優が演じていて、どこかで見たことがあるおっさんだな~と思っていたら、かつて「007」でジェームズ・ボンドを演じた俳優だった。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-15 11:01:27)
1667.  アガサ・クリスティー ミス・マープル2 親指のうずき<TVM> 《ネタバレ》 
突然死した叔母、消えた老婦人、時を越えた殺人事件……。 アガサ・クリスティらしいミステリーをミス・マープルが解き明かしていく。  浮上する「謎」の実像がなかなか見えないので、全編通して“ふわふわ”した感じてストーリーは進んでいく。 ミス・マープルと行動を共にするタペンス婦人がアル中だったりするので、余計に事件の真相が現実と妄想の狭間で見え隠れする。 それはミステリーの特徴として良いのだけれど、キーマンとなる人物の存在や見せ方もぼんやりと曖昧なので、ストーリー自体が追いづらい印象を受けた。導き出された真相と真犯人にも強引さと整合性の欠如を感じた。  独特の人間模様にはドラマ性があり、ミステリーとしての面白味は充分あるのだけれど、謎に対する真相に深みは無かったように思う。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-10-15 10:59:17)(良:1票)
1668.  コララインとボタンの魔女
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督が新たに描き出した独特のアニメーションが印象的な作品だった。 ストーリーは極めてオーソドックスで、特に新しさや興味深いものは無い。が、それを充分に補って余りあるアニーメーションのクオリティーの高さを堪能できる映画だと思う。  外国映画を鑑賞する際、言語が理解できないのであれば、基本的に字幕で観るべきだと思っている。 ただし、アニメ映画の場合は、必ずしもそうするべきではないと思う。 特に、今作のように細やかに作り込まれたアニメーションそのものに魅力がある作品では、日本語字幕を追うことで世界観を堪能し切れなくなる。 声優経験が少ない俳優を吹替え版キャストに起用することには難色を感じるが、アニメのキャラクターたちの見せる言動をそのまま“感じる”ことが重要だと思う。  今作の場合、主人公の声を演じた榮倉奈々のパフォーマンスには、新鮮味と同時に多少たどたどしさを感じたけれど、主人公の母親&魔女役を演じた戸田恵子の声優としての技量が安定して発揮されているので、映画として安定して観られたと思う。  ティム・バートンが絡んでいないので、「ナイトメアー~」や「コープス・ブライド」のような世界観の圧倒的な深みはない。 その部分でやや物足りなさは感じたけれど、卓越したセンスに裏打ちされた完成度の高いアニメ世界を見せてくれる映画だとは思う。
[DVD(吹替)] 6点(2010-10-11 19:06:11)
1669.  プリンセスと魔法のキス
史上初の長編アニメーション映画である「白雪姫」から始まり、“お姫様映画”は、長いディズニー映画史の“王道”であり、“伝統”だろう。 久しぶりにCGを駆使しない伝統的なこのディズニー映画には、全く新しさが無い反面、子供の頃から長年親しんだテイストに対する安心感を覚えた。  ストーリーテリングに新しさはないけれど、プリンセスもプリンスもその姿が終始”カエル”のままで繰り広げられる展開はユニークだったと思う。 登場するキャラクターたちにも、決して深みはないのだけれど、問答無用に応援したくなるような愛着があった。  アニメーションにおいてもCG全盛の現在において、たまにはこういうオールディーなアニメも楽しいし、「伝統」はしっかりと引き継いでいってほしいと思う。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2010-10-04 17:09:29)
1670.  トランスフォーマー/リベンジ
冒頭からいきなり繰り広げられる“トランスフォーマー”たちの怒濤の攻防。 人類の軍隊も加わって、もうどれが味方でどれが敵方なのか訳が分からなくなる程、爆発的で目まぐるしいCGシーンに興奮を通り越して、笑ってしまう。 その時点で、この映画の目的は達成されていると言っていい。  だから、その後に展開されるストーリーがどんなに稚拙だろうが、登場人物たちの安いドラマがちょくちょく挟み込まれようが、さらなる続編のための強引な伏線を見せられようが、非難するべきではない。 そういった容易に想像できるマイナス要素を安直に非難することこそ、浅はかだとさえ思う。  大の大人たちが、子供時代の「想像」を莫大な資金をもってして大真面目に具現化したこの"勢い”だけの映画を、その瞬間だけ単純に楽しめるかどうかで、人生の充実は変わってくると思ったり、思わなかったり。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-09-26 20:29:04)(良:1票)
1671.  仁義なき戦い 代理戦争
現在(2010.9)放映されている某ビール会社のCMで、御年77歳の菅原文太が、物凄い風格を携えて立ち飲み屋でビールを飲んでいる。 ただのCMだが、菅原文太という大俳優のスター性を改めて感じた。それと同時に、昭和の日本映画史を彩ったスター俳優も、自然の摂理の中で徐々に少なくなってしまったことに一抹の淋しさを覚える。  そんな思いもあって、菅原文太の映画を観たくなった。彼の代表作と言えば、一にも二にも「仁義なき戦い」だろう。数年前に第一作目を観て、その溢れ出る映画のエネルギーに圧倒された。  番外編と評される第二作目を飛ばして、深作監督作品のシリーズ中、最も評価の高い第三作目の今作を観た。  「代理戦争」という副題が表す通り、やくざの組織対組織の思惑がぶつかり合う”かけひき”の様が色濃く描かれた作品だった。 菅原文太演じる広能昌三も、やくざ組織の中の愚かしい欲望の乱立の中で鬱積する場面が多く、一作目のような強大なエネルギーとインパクトは得られなかった。 やくざ映画らしい抗争シーンは何度か挟み込まれるが、トータルすると、どこの世界でもあり得る“政治劇”を観ているような印象を持った。  菅原文太の憤りが溢れる苦悩の表情で映画は終わってしまうので、観ている方もカタルシスが満たされぬまま苦悶してしまう。  どうしてこの作品がシリーズ中、最高評価を得ているのかは理解出来なかったが、シリーズを転換させていくための作品としては重要な人間模様を描いていると思う。  そして、単純に血で血を洗いのし上がっていく様だけを描かず、今作で描き出されたようなやくざ社会の中での“政治”の様や、盃の取り交わしと裏切りが表裏一体であるこの世界の異様なまでの愚かしさまでを、徹底して描き連ねたことが、この映画の孤高の価値に繋がっていると思った。  飛ばしてしまった第二作目も含め、この際、全シリーズ作品を観てみようと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2010-09-10 16:25:37)
1672.  スネーク・フライト 《ネタバレ》 
ギャングが証人抹殺のため、獰猛な毒蛇の大群を飛行機に忍び込ませ全乗客ごと墜落させてしまおうとする。 その滅茶苦茶な設定の段階で、このB級映画の成功は確約されたのかもしれない。  数年前にレンタルが開始された時点で、サミュエル・L・ジャクソン主演ということもあり、「一見の価値」はあるだろうと確信していたのだが、ようやく鑑賞に至った。  良いね。予想通りに良い「B級パニック映画」だった。  ヘビ嫌いの者にとっては思わず目を背けたくなるようなヘビの大群の問答無用に“ウジャウジャ”な様が、まず容赦ない。 それが完全密室の飛行機内を席巻するわけだから、その恐怖感は他のモンスターパニックとは異なり、リアルな分精神的に怖い。  むかつく脇役キャラがお約束のように酷い殺されたり、意外な脇役が窮地を救ったり、思わぬ恋模様や感動が生まれたり……。  ストーリーに内容なんてあってないようなもの。 でもそれが、この手の映画の「王道」であり、それを貫き通しているこの作品の価値は高い。  惜しむらくは、「犬」が生き残っていなかったこと……。最後の最後で飼い主の元へ戻ってくるシーンを期待したのだが。それがあれば更に痛快感がプラスされていただろう。
[DVD(字幕)] 6点(2010-09-08 15:30:16)(良:1票)
1673.  処刑人II 《ネタバレ》 
前作「処刑人」を観てからもう10年も経つ。 先ず思ったのは、あのスタイリッシュな映像センスと冒険心に溢れたアクション映画の続編が、何故このタイミングまで公開されなかったのかということだった。  “万年ネタ不足”に悩まされる今のハリウッドであれば、とうの昔に続編が製作されていて、下手すりゃ「3」とか「4」まで作られていてもおかしくはない。  どうやらその答えは監督のトロイ・ダフィーにあるらしい。 かなりの問題児らしく、前作の製作の段階でも大手製作会社ともめにもめて、結局ほとんど自主製作のような形で撮ったとのこと。  とにもかくにも、根強いファンからの待望論も手伝ってようやく日の目を見た続編。  10年という年月は流石に長くて、前作が「想像以上に面白かった」というインパクトは確実に残っているのだけれど、実際どんなテンションの映画だったかということに対する記憶が正直薄れてしまっていた。  そんなわけで、10年前の記憶を思い起こすように手探りで映画を観始めた。  冒頭から何となくテンポの悪さと、過剰なバタ臭さを感じ、居心地の悪さを感じた。 「何かが足りない」と思い、蘇ってきたのは「彼」の存在だった。 前作で、超個性的な敏腕刑事役として登場したウィレム・デフォーが居ない。  「出演交渉がうまくいかなかったのか……」と残念に思いつつ、中盤に差しかかった。 すると、一転して映画のテンションが加速する。 そこまでどこか遠慮していたようなテンポの悪さが無くなり、前作を彷彿とさせるインパクトが映画を包み込んだ。  そうしてクライマックスまで突っ走り、最後の最後で、唯一欠けていた“ピース”もちゃんとはめ込んでくれた。 過剰で無意味な演出やムラも感じられたが、トータル的には前作のファンも満足できる続編だったと思う。 
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-09-06 00:10:19)
1674.  西の魔女が死んだ
大切な人の死に面した時、「ああしておけばよかった」「あんなことしなければよかった」と後悔しないことなんてないと思う。 その後悔は、時に自己嫌悪に陥るほどに大きくなり、自身を苦しめる。 でも、もし「西の魔女」からのようなメッセージが届いたなら、どれほど救われることだろう。 ラスト、そのあたたかさに涙が溢れた。  映画作品としては、決して完成度が高い作品とは言い難い。 原作は未読だけれど、おそらく、文体で表現された世界観を充分に表現出来ているとは言えないだろうと思う。 それはこの物語が、あまりに繊細で理屈ではない人間同士の心の交じり合いを描いたものだからだ。 映画を観ていて、そのテーマ性自体は伝わってきたけれど、映像表現や演技がそれを伝え切れているかというと、疑問は残った。  “おばあちゃん”を演じたサチ・パーカーが、女優シャーリー・マクレーンの娘だということを、今作の観賞後に知った。 先日、「アパートの鍵貸します」を初めて観て、若かりし日のシャーリー・マクレーンの魅力に触れたところだった。親日家の彼女が、娘の名前に「サチコ」とつけたということを思い出した。  面白い偶然に何だか感動し、この奇遇は、母と娘と孫娘の関係を描いたこの映画にふさわしいようにも思えた。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-08-27 12:17:34)(良:1票)
1675.  おいしい殺し方 -A Delicious Way to Kill-
ケラリーノ・サンドロヴィッチ風の2時間サスペンスドラマ。 特に込み入ったプロットが用意されているわけでなく、終始肩の力を抜いてほくそ笑むテレビ映画だった。  犬山イヌコ、池谷のぶえの“濃い”舞台役者に挟まれて、奥菜恵のコメディエンヌぶりが素晴らしかったと思う。 
[DVD(邦画)] 6点(2010-07-14 16:07:43)
1676.  LIMIT OF LOVE 海猿
何の前触れもなくいきなり巨大フェリーが座礁して、海上保安官の主人公は当然救出作業に向かい、そこにたまたま喧嘩したばかりの恋人が乗り合わせていた。 という展開が、冒頭十数分の間に矢継ぎ早に繰り広げられ、あまりに唐突なストーリー展開と安直さに対して、脚本の稚拙さを先ず感じずにはいられなかった。 映画開始から30分程で既にクライマックスのようなシーンに突入するので、熱い台詞回しとアクションシーンの割に盛り上がることが出来なかった。  主人公の恋人(加藤あい)は早々に救出されてしまい、全体2時間弱の尺をこの後どう展開させるというのか?そういう不安に覆われながら、映画は進んでいく。  結果、どういう映画に辿り着いたかというと、やっぱり“熱い”映画だった。 「稚拙」というワードが、結局終始ちらつくことは否めない。ただし、描かれる映画世界はただただ愚直で、熱い。  何の工夫もない映画と言ってしまえばそれまでだろうが、僕は、主人公たちが馬鹿正直にひたすらに自分の職務を全うしようとする姿に熱くなるべき映画だろうと思った。 脚本的にもっと面白く、もっと感動的に出来る要素は大いにあると思うが、映画自体の方向性は決して間違ってはいないと思う。
[DVD(邦画)] 6点(2010-06-23 16:50:29)
1677.  イングロリアス・バスターズ 《ネタバレ》 
「キル・ビルVol.2」以来のタランティーノの新作鑑賞。「キル・ビル~」ってもう6年前の映画なのかと、少々唖然とした。  そしてこの新作にも、大いに唖然とさせられた。 タランティーノ作品において、「唖然」という表現が“好評”なのか“不評”なのか、その単語のみでは正直判断がつかないだろう。 そして、「唖然」と発した自分自身も、実際のところ好不評の判断がつけづらい。  独特の台詞回しによる“タランティーノ節”に限って言えば、とてもタランティーノらしい台詞の掛け合いに溢れていた。 冒頭のナチスの大佐と農夫の対峙から、ナチス将校に扮したバスターズのメンバーが本物のナチス将校と酒を酌み交わすシーンまで、「タランティーノ!」という賞賛を思わず発したくなるような独特のユーモアと緊張感溢れる掛け合い震えた。  これは久しぶりに、評価に違わないタランティーノの傑作が誕生したんだな。とほぼ確信していた。  が、しかし、クライマックス近くまで非常に大きなエネルギーを感じたまま堪能できのだけれど、最終的な印象として「映画」としての魅力が無い、と感じてしまった。  何だろう?詰まるところ、クエンティン・タランティーノが「ナチス」を描く価値って何なのかが見出せなかったような気がする。 安直過ぎるほどにナチスを悪役として描き、それに残虐なまでの復讐を果たすバスターズの面々と、家族を殺された一人の娘。 結局、登場する全員が残虐なので、誰にも感情移入できない。 もちろん、これがタランティーノの映画である以上、感情移入なんて必要ないのかもしれない。 ただ、部分部分の台詞まわしやシーンは魅力的なのに、それぞれがバラバラで噛み合ない。  まあ“シュール”と言ってしまえばそれで済むのかもしれないけれど、やはりそれでは映画としてのカタルシスは得られない。  あ、そうそう。予想に反して見せ場の無いブラッド・ピットにも、唖然とする。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-06-22 00:03:03)(良:1票)
1678.  カールじいさんの空飛ぶ家 《ネタバレ》 
個人的な話になるが、結婚をして半年が経とうとするまだまだ「新婚」と堂々と言える頃合いに、普段映画を観ない妻と珍しく二人で鑑賞した。  結婚してからというもの、すっかり“夫婦愛”を描いた物語に弱い。 映画の中で描かれるちょっとした夫婦の繋がりの描写に涙が出てくる。 それに加えて元来僕は、老人の涙にめっぽう弱く、長い人生を生きてきたキャラクターが心情を吐露するシーンにはいつも胸が詰まる。  そんなわけでこの映画。まさに感動ど真ん中!の映画であることは容易に想像できた。 そして、主人公が最愛の妻と出会い、共に生き、別れるまでの年月をノスタルジックに描いた冒頭15分で、想像通りに目柱が熱くなった。  正直なところ、この冒頭15分間を自分の妻と観られたことだけでも、とても良かったと思うし、それだけでこの映画の価値は充分だとも言える。(なのでこの点数以下はつけられない)  しかし、15分を過ぎ、主人公のじいさんが妻と過ごした家ごと数百個のカラフルな風船で飛び上がっていくシーンをピークにして、この映画の感動は、皮肉にも徐々に下降していく。  決して映画が面白くなくなっていくということではない。敢えて言うならば、映画の種類自体が変わってしまう印象を覚える。 冒頭15分が最愛の妻に先立たれた老人の切なさを温かく描いた作品であることに対し、それ以降は、老人があまりに現実離れしたアドベンチャーをこれでもかと繰り広げる作品となっている。  もちろん全編通して、妻と妻と過ごした大切な家に対する愛情が尽きることはないのだけれど、展開される「冒険」の内容があまりに突飛過ぎて、ファンタジックなアニメーションであることを考慮しても、その非・現実さに対して感動を覚える暇が無くなってくる。  開き直って、相変わらずクオリティーが高いピクサーのアニメ映画として、その娯楽性のみを楽しめば問題は無いのだろう。 しかし、多くの人がこの作品に対して求めた世界は、やはり違うと思う。   P.S.実は何よりもマイナスポイントなのは、映画の大部分において、カールじいさんは家に乗って空を飛んでおらず、浮かんだ家を背負って歩いている……という点かもしれない。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-05-10 00:20:53)
1679.  スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ
「エピソード2」と「エピソード3」の間に存在する「クローン戦争」をCGアニメで描いた「スター・ウォーズ」の番外編。 言わば「エピソード2.5」という位置づけではあるが、ストーリートしての完成度としては、チープな2Dアニメーションで描かれたテレビ映画「スター・ウォーズ/クローン大戦」の方が高いと言える。  戦闘シーンの連続に終始してしまい、キャラクターの造詣が浅くなってしまっている点はマイナスポイント。 特に次第に暗黒面へ突き進むはずのアナキンの精神状態の変動があまり見られず、むしろ本編より人間としてしっかりして見えるのはいかがなものか。  ただそれでも、スター・ウォーズファンとしては、深淵なスペースオペラの新たなエピソードが見られただけで、満足は出来る。  どうやらこのCGアニメ版でシリーズ化するプランもあるようなので、不足したキャラクター描写は、後の作品で期待したい。
[地上波(吹替)] 6点(2010-05-07 22:58:10)
1680.  少年メリケンサック
ふとそれに気がついて、意外に思った。 宮崎あおいの出演作を昨年(2009年)は、一本も観ていなかった。それどころか、もっと確かめると、最後に観た彼女の出演映画は、2006年の「ただ、君を愛してる」だった。 3年以上も彼女の演技を映画で見ていなかった。何たることだ。と、思った。  今年の日本アカデミー賞で、主演女優賞にノミネートされた彼女の紹介映像で、今作のワンシーンが流れた。 「何だか面白い演技をしている」と、とても新鮮に感じ、久しぶりに彼女の映画を観たいと思った。  言わずもがな僕は宮崎あおいという女優のファンである。10年近く。  それなのにどうして3年以上も出演映画を観ていなかったのか。 一昨年の大河ドラマの出演の影響で、出演作品数自体が少なかったということももちろん一因だけれど、はっきり言うと「観たい!」と思える作品がなかったということに尽きると思う。  大河ドラマの出演とその成功、CMなどへの露出拡大に伴い、宮崎あおいという女優は、一躍“国民的女優”となった。 そんな中で、彼女の”畑”である映画に対する立ち位置も確実に変化をせざるを得ない状況となったと思う。  詰まるところ、以前のようにフットワーク軽く若手映画監督の挑戦的作品に出演しづらくなってしまった。  それが、彼女の出演映画を「観たい!」と思えなくなってしまっていた要因だと思う。  そんなわけで、この映画についても、自分の中で敬遠していた。  敬遠していた理由はもう一つあって。 クドカンは好きだけれど、彼の良さは長編映画では発揮されにくい。“クドカンワールド”は、テレビドラマや舞台など時間や環境に「制限」がある媒体でこそ発揮されると思う。なのでこの映画も、きっと笑えるし面白いんだろうけど、トータル的にはクドカンが個人的な趣味趣向に突っ走った作品なんだろうと、分かっていた。そして実際そうだった。  ただ今回は、端から「宮崎あおいを見よう」と思って、この映画を観た。 さすがに宮崎あおいで、滅茶苦茶な映画世界の中で、存分にコメディエンヌとしての魅力を見せてつけていた。 終始、「かわいい」としか言いようが無いし、やはりこの女優は凄いと思った。  じゃあそれでいいじゃない。と、思う。
[DVD(邦画)] 6点(2010-03-15 16:41:16)(良:1票)
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