1761. 天国の駅 HEAVEN STATION
戦後唯一の女死刑囚の半生を描いた物語。 実話だけに興味をそそられる内容なのだが、本作はもの凄い脚色がされている。 実際の死刑囚カヨは、「美しさ」とは遠くかけ離れた田舎のオバちゃん。 犯行自体ももっとドロドロしていて、死刑になるのが当たり前のような事件なのだが、 ヒロインは清純派の名を欲しいままにした吉永小百合。 確かに汚れ役には違いないが、そこは美しくはかなくカヨの役を演じている。 映画なので事実と全然違っていても別に構わないのだが、 当然のことながら実際の設定や事件内容は、彼女の役柄に沿って変更されているので、 都合のいい展開や突っ込み所が多く、演出の方も空回りが目立つ。 三浦友和、丹波哲郎、津川雅彦と、脇役のキャスティングだけは良かったけどね。 ちなみに本物のカヨは死刑になるとは思っていなかったらしく、 罪を少しでも軽くしようと、担当捜査官に色目やスキンシップを計り、 金歯を覗かせながら盛んに愛嬌のある笑顔を振りまいていたそうである。 何とも凄まじい女だったらしいが、事実に則った吉永小百合の本当の汚れ役を観たかったな。 [映画館(邦画)] 2点(2011-07-23 08:18:05) |
1762. ユージュアル・サスペクツ
シナリオがよく練られたサスペンス映画。 序盤は人間関係及び場面が飛んだりして、ちょっとわかりづらかったんだけど、 中盤からは落ち着いてじっくりと鑑賞できた。 それと同時にオチも予測してしまって、あとはそのまま一直線。 役者さんたちの演技、緻密な構成など、全般的にしっかり仕上がっている作品だとは思う。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-23 06:20:01) |
1763. テンプルちゃんの小公女
テンプルちゃんは、昔の天才子役スターだったそうです。 4歳でショービジネス入り、6歳で大スター、8歳の誕生日には世界中から14万個の贈り物が届き、 10歳で出演料は1本100万ドル。すごい子供だったらしいのですが、全然知りませんでした。 映画はそんなテンプルちゃんを、あくまで見せるための作品に仕上がっています。 終盤は原作と変わっているし、どぎつい虐めのシーンなども省いており、 歌や踊りがちょこっと入って、おしゃまな彼女のかわいい姿が存分に見られます。 演技はそれほどうまいという印象は受けなかったけど、アイドル映画の感覚で鑑賞すれば、 それなりに楽しめるんじゃないかと。 [ビデオ(字幕)] 2点(2011-07-23 06:10:01) |
1764. 大巨獣ガッパ
東宝のゴジラ、大映のガメラシリーズに対抗し、日活が放った唯一の怪獣映画。 ストーリーはちょっと「モスラ」に似ており、怪獣のデザインや動きは正直良くない。 でもガッパは何となく愛嬌があるし、人情劇みたいなシーンの演出には思わず吹いてしまった。 テーマ曲はいかにも日活っぽい。全体的に映画の出来は良くないけど、個人的に好き。 [地上波(邦画)] 3点(2011-07-23 05:51:52) |
1765. タイタンズを忘れない
70年代初頭の実話をベースにしたドラマ。 人種問題がストーリーに厚みを持たせているけど、基本的には友情に重きをおいたスポ根もの。 個人的には前者のほうで、もっと奥の深い人間ドラマを期待していたのだが、 これはもう制作者側の意図が最初から違うので仕方ない。 どこからどこまで脚色しているのかわからないけど、シナリオ、配役、演出のバランスが程よく、 総体的には万人好みの感動作に仕上がっていると思う。 [ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-23 05:32:27) |
1766. ゾンビ・ストリッパーズ
タイトルからもおわかりの通り、ややコミカル、ややスプラッターのB級ホラー。 色っぽい姉ちゃんたちがたくさん出てきて、これは目の保養になる。 懐かしい特殊効果の技術も、しばらく見ないうちに進歩してたんだな、と感心。 ゾンビになったストリッパーたちの踊りのシーンも見所。 ストーリー自体は面白くないけど、重たい映画を鑑賞した後などにはちょうどいいかも。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-23 05:22:44) |
1767. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
ハリソン・フォード主演、インディ・シリーズの第1弾。 アドベンチャーものはそれまでにもあったけど、大掛かりなものはこれが先駆けかな。 今観るとシナリオにはかなり粗もあるけど、お宝の謎という点ではシリーズ中でも一番面白い。 時には突っ込みを入れながらも、あまり深くは考えず、気楽に楽しむ娯楽映画。 [地上波(吹替)] 5点(2011-07-23 05:08:13) |
1768. 恐竜の島
小学生の時、映画館まで足を運んで鑑賞した作品。 序盤の設定からとても面白そうなんだけど、おそらく子供心に、 「ジュラシック・パーク」のような映画を期待していたのだと思う。 だがこの時期はまだ特撮技術が発達していないため、恐竜の造形や動きがもの凄いチープ。 テレビ画面ならまだしも、とてもスクリーンサイズに耐えられるような代物ではなかった。 ドラマとしても面白味に欠け、取り立てて印象に残っているシーンはない。 今の技術なら、多少は観れる映画になるんだろうけど・・・。 [映画館(字幕)] 2点(2011-07-23 04:39:39) |
1769. 風と共に去りぬ
とにかくドラマチックな展開に富んでいる。 4時間近い上映時間を考慮すれば、ほとんど大河ドラマ。 どんな苦境に直面しても強く逞しく生きるというのが、この作品のテーマになっているのだが、 全体のストーリーは、お金のかかった昼メロドラマというイメージに近く、 終盤近くでお話をバタバタ詰め込み過ぎた点と、あっさりした結末を迎えるラストも印象が悪い。 シナリオの完成度は低いが、配役、演出、映像、音楽に関しては申し分なく、 これが昭和14年に作られた映画かとびっくりしてしまう。 映画好きなら一度は観ておく作品なのだろうが、どちらかと言えば女性向けの内容。 [DVD(字幕)] 7点(2011-07-23 04:11:17)(良:1票) |
1770. グリズリー
動物パニック映画で、ほぼ「ジョーズ」を下敷きにしたシナリオ。 当時はCGなどなかったので仕方がないのだが、やはりチープさと迫力のなさは否めない。 人間が襲われるシーンで映る熊の腕などは模型のようだが、俯瞰した場面になると、 普通のかわいい熊さんが走っているだけ。ラストもヒネリがなくて何ともお粗末。 最初から最後まで緊張感のない映画だった。 [地上波(吹替)] 1点(2011-07-23 03:59:43) |
1771. コラテラル
これサスペンス・コメディーだったんだね。 最初はがちがちのサスペンスだと思ったので、何をふざけてんのかと思ったよ。 人間味溢れたタクシー運転手と、冷酷非情な殺し屋トムとのギャップが妙味なんだろうけど、 シナリオの練りが足りないのか、うまくハマっているという感じは受けなかった。 車内で交わされる禅問答のような会話は、ちょっと面白かったけどね。 映像と音楽はよかったかな。演出はいいのか悪いのか、妙なところに凝ってたりして、 変な映画だなという印象しか残らなかった。 [地上波(吹替)] 3点(2011-07-23 03:58:09) |
1772. グッドナイト・ムーン
一応家族愛を描いた、いわゆる感動もの作品。 親たちの設定がちょっと変わっていて、日本ではまず滅多に見られない光景。 この不思議なシチュエーションに子供二人が絡んでくるのだが、 彼らの親たちはそれぞれ自己主張が強く、ホントに子供たちの事を大切に思ってるの? と序盤から不愉快モード全快。彼らのセリフ一つ一つが薄っぺらで、説得力をまるで感じない。 ラストはもう丸わかりだし、終盤の何度も使い古された安直パターンは勘弁してください。 この内容じゃ、出演している役者さんたちもかわいそう。 シナリオ、演出ともに、センスの悪さばかりが目立つ作品だった。 [DVD(字幕)] 2点(2011-07-23 03:10:39) |
1773. キューティ・ブロンド
序盤はヒロインのキャラがやけに軽薄で、一体この映画どうなるの? と心配したのだが、その後は普通にちゃんと観れた。 いわゆるサクセスストーリーものだけど、コメディー要素があって気楽に鑑賞できる。 多少お話の展開にご都合主義的な部分も見受けられるが、シナリオはちゃんと練られているし、 ヒロインの明るい前向きなキャラが、作品の粗をカバーしているんじゃないかと。 若い人、特に女性にはお薦め。ラストは結構スカッとするし、共感もし易いと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-23 02:47:54)(良:1票) |
1774. キサラギ
密室劇っていうことで、結構期待したんだけど・・・。 コミカルタッチはまだいいとしても、役者たちのオーバーな演技に終始イライラ、 ラストに向けての破天荒な展開と、舞台劇ならこれで鑑賞者を十分引っ張れると思うけど、 映画で舞台劇と同じパターンを見せられてもね。エンディングの演出もいらない。 まったくつまらないというわけではないけど、期待値が高かった分、ガッカリ度も大きかった。 [DVD(邦画)] 4点(2011-07-23 02:11:35) |
1775. 96時間
元工作員の父親が、娘のためにがんばるノンストップアクション。 強い、逞しい父親のキャラが魅力の作品だが、やってる事は「ダイハード」とほぼ同じ。 最近はこういう映画多い。行動範囲が広い分、ストーリーの流れに粗さも見受けられるけど、 これはもう理屈抜きで楽しむ娯楽映画。家族で鑑賞してもいいかも。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-23 01:46:58) |
1776. 大怪獣ガメラ
ガメラシリーズの第1作目。モノクロだったのか。 最初の出だしはまあ良かったんだけど、結局そこだけで終わってしまった。 特撮は年代を考えればそこそこ。ご都合主義のストーリーもしょうがない。 ただガキがうるさい上に、お話を一人で引っ掻き回していて、まったく画面に集中できなかった。 「ガメラは子供の味方」はこの1作目から始まっているようだが、 どうやらこのガキが自分勝手に言い出したところから始まっているようで、 まったく理由づけがないのにはびっくりした。いくら子供向けの映画だからっていい加減すぎ。 [ブルーレイ(邦画)] 2点(2011-07-23 01:29:27) |
1777. 学校の怪談
原作が児童向け、子供が主役ということであまり怖くはないけど、 いろいろなキャラが出てきて、小さな子供たちは楽しめるんじゃないかと。 怪談エピソードの他には、一応友情をテーマにさらりとまとめている。 まったくアクのないストーリーで親御さんも大安心。ぜひお子さんとどうぞ。 [地上波(邦画)] 3点(2011-07-22 20:17:57) |
1778. ダウンタウン物語
ギャング同士の抗争を描いた作品なのに、なんと出演者のすべてが子供。 マシンガンの弾が漆喰、クラシックカーがペダルこぎというのが笑えるし、 随所に織り込まれている歌やダンスも見所。(歌は大人が吹き替えてるのかな?) 全体の雰囲気がほのぼのとしており、最後まで安心して鑑賞できるが、 下手をしたら学芸会で終わってしまいそうな内容を、秀逸な演出で、 エンターテイメント性に溢れた作品に仕上げている。妖艶な歌姫役ジョディ・フォスターもいい。 万人向けのお薦め作品。 [DVD(字幕)] 7点(2011-07-22 16:09:30) |
1779. ドラえもん のび太とブリキの迷宮
「長編ドラえもん」は気楽に鑑賞できて、最初の頃はストーリーも面白かったんだけど、 さすがにこの頃になるとパワーダウン。冒険要素がほとんどなく、お話自体もやや暗い。 それでもちゃんとポイントは押さえてあるので、それなりに楽しめるとは思うど。 個人的には今イチだった。 [DVD(邦画)] 3点(2011-07-22 15:53:52) |
1780. ドラえもん のび太の魔界大冒険
タイムマシンともしもボックスが効果的に使われている、ストーリーの面白いエピソード。 トキワ荘の漫画家さんたちは、飯代を削って三本立ての名画座によく足を運んでいたらしく、 だからという訳ではないけど、藤子先生もお話の作り方がうまい。 もう基本的な流れや構成はずっと同じなんだけど、舞台が魔界ということで、 ちょっとおどろおどろしい雰囲気も、他のシリーズとは変わっていて面白いんじゃないかと。 長編ドラえもんの映画の中では、お薦めのエピソードの一つ。 [ビデオ(邦画)] 5点(2011-07-22 08:01:48) |