161. バットマン リターンズ
この時のティム・バートン、なんか冴えがなくなった?って感じました。バットマン、ペンギン、キャットウーマン、似た者同士が傷付けあう寒色の世界の物語は、映画の美術そのままに寒い印象ばかりが目立ち、ユーモラスな画材で溢れているにも関わらず、最後まで心弾むような展開にはなりませんでした。この暗さこそがティム・バートン、という方もいらっしゃるかもしれませんが、悲劇を描くにしても、ちょっともやもやとし過ぎているような。全体的にすきま風を感じる映画でした。 6点(2003-12-18 21:09:39) |
162. パッチ・アダムス
デリカシーが必要な題材のワリには、無神経な部分があって、手放しに感動、という訳にはいきませんでした。ガールフレンドの死を、まるで進行上のアクセントのように扱ってしまっていいんでしょうか? 医療についての映画であると同時に当然、死についても語っているだけに、作劇上でその扱いが安易では問題があるとしか言い様がないです。この映画のロビン・ウィリアムズ自体は嫌いではないんですけれどねぇ。ただ、この映画の描こうとした事自体は間違ってないんじゃないかな、って思います。いかに医療技術が進歩しようとも、結局は人間と人間との対話の世界なんですよね。今の現場のインフォームド・コンセント、メンタルケアはこういう人達の尽力によって成立してるんだろうなぁ、って。病気になって入院してみて実感した私でした。 6点(2003-12-18 12:36:45) |
163. 裸の銃を持つ男 PART33 1/3/最後の侮辱
劇場で見たのは、この最終作だけなのですが、今や頭の中で、どれがどれやらごっちゃになってます。脱獄やらアカデミー賞やらがネタのヤツでしたっけか。んー、この頃になるとオープニング以外はどーでもよくなっちゃってるような感じでしたねぇ。どうしてもマンネリ感がしちゃって。それでも、ドレピン警部ものって、他のレスリーものや、最近の下ネタストレート系の笑いよりまだマトモに笑えるんですよね。 6点(2003-12-18 10:26:31) |
164. パーフェクト・ワールド
最初に結末を知らせちゃう映画なワケで、それは中身に自信がなきゃ出来ない事なんですけど、そんなに魅力的な中身ではなかったなぁ、と思いました。ケビン・コスナーの平べったい演技ゆえに子供との関係がそんなに弾んでなくて、奇妙な時間の共有から、決裂、最後の悲劇までが淡々とした感じで、ああ、ここで最初に描かれた部分に辿り着くのね~、と冷めた感じで見てました。イーストウッドとローラ・ダーンは、一体ナンの為に出てきたワケ?って、存在自体が疑問状態でしたけど。 6点(2003-12-17 11:13:15) |
165. PERFECT BLUE
未麻とアイドルは綺麗に描かれて、その周りをとりまく様々な人々を不気味に、気色悪く描いているために、少し不自然。デフォルメって考えると中途半端、いくらナンでもあんなヘンなヤツばっかりの世界がありますか、って感じで、リアリティからも離れてますし。表現を記号化してしまう今のアニメの限界なんでしょうか。題材的に、このアニメ表現レベルでは無理があった気もします。描かれた不気味な世界そのものはリアリティがあって恐かっただけに、絵としての表現法が残念な映画でした。 6点(2003-12-17 11:02:21) |
166. 25年目のキス
《ネタバレ》 ドリューに甦る悪夢は、まるで超能力と惨劇のない「キャリー」みたいだったりして、あんまり素直に笑えない、っていうか、眉を「八」にして笑うよーなカンジ。ラブラブなハッピーエンドに収まっちゃうんじゃなくって、もっとちゃんとケリ付けて欲しかった部分が色々あったんですけれど(最初に友達になる子とかアイドル3人組とか)、でもドリューがヘチャっとした愛嬌ある顔して演じるコメディは、やっぱりイイですね。 6点(2003-12-14 22:55:06)(良:1票) |
167. ドクター・ドリトル(1998)
野犬の保護施設で「おれはカイザー・ソゼだ!」とか「デッドドッグ・ウォーキング!」とかいうの、ウケました。中身は他愛ない、ちょっと下ネタが多めなお子様向け、という感じでしたけど(子供はお尻とかオナラとか大好きですからねぇ)。原作童話の面白さからは遠く離れてしまって、子供の頃に楽しんだ世界を連想する事は全く不可能、エディは巻き込まれて混乱、って演技が多くてパッとしない、それでも動物のリアクションを見ているだけで楽しい映画でした。ただ、閑散とした元日の渋谷で見たこの映画、映画館でインフルエンザを貰ってきて、その後一週間寝込み、その上家族みんなに感染。この映画の事を思い出すたびに、人のいない、終末の世界みたいな渋谷と酷い具合の悪さ、そして家族からの非難を思い出すのでした。 6点(2003-12-14 16:12:26) |
168. 追跡者(1998)
出だしのマジメな顔してチキンなところから、パニック映画風飛行機墜落までは「おお~!」って感じでしたが(あ、正確にはTシャツ着るトコまでですね)、そこから先は前作のパターンをなぞるような感じで、途中に登場する中国のスパイ、なんてのもエッセンスでしかなく、見せ場を作るのに苦労してるなぁ、って印象でした。どうせならジェラード警部の日常風景とか、ジェラード警部の恋愛モノとか見せてくれた方が楽しいのに・・・って思う人は少ないかもしれないけど。 6点(2003-12-11 22:12:57) |
169. 世界中がアイ・ラヴ・ユー
ミュージカル好きで、出てくる役者さん達も好きな人が多くて、楽しい映画で、でも、どうしてもこの映画には違和感がつきまとってしまいます。これが1996年に作られた映画だって事自体がヘンな感じ。ラップが1シーンだけ入っていて、そこで辛うじて時代を感じさせるのですが、後はひたすらノスタルジー、悪く言っちゃえば後ろ向き。ウディ・アレンの近年の作品には「ボクには映画の未来なんて興味ないね。好きなモノだけ描いてればいいんだ」みたいな匂いが感じられて、どうも今ひとつ。好きなモノから更に一歩進んで、この時代に残す何か、をどうしても感じられないのです。 6点(2003-12-09 15:09:44) |
170. スリーパーズ
少年時代と大人になってからの繋がりがいまいちかなぁ、って感じがしました。もう少し両方の時代を繋ぐ映像があってくれたなら、って思います。それと少年時代部分ではワリとすぐに事件になってしまってダークな状況になるんですけど、その前にもっともっと彼等の明るく楽しい日々を見せて欲しかったな、とも。その方が悲劇も際立つと思いますし。それにしてもジェイソン・パトリックは目立たない人ですねぇ。これだけ大スターが出てると、霞む霞む。まあ、彼の頭部には最近親しみを覚え始めな状態ですけど・・・風が冷たいや・・・。 6点(2003-12-09 13:59:06) |
171. スモール・ソルジャーズ
声が豪華過ぎです。むしろ声の人達をスクリーンに出してくれ、と。映画はおもちゃっぽさ爆発なのですが、元々題材がおもちゃなので、当然と言えば当然。でも、兵士はバトルシーンで意外とシリアスな、『プライベート・ライアン』も真っ青な状況を演じてみせます。おもちゃだけど。映画の雰囲気は80年代前半にいっぱい作られた映画のようで、ジョー・ダンテってなんだかあんまり進化しないなぁ、と呆れつつも、その変わらなさに安心しちゃったりもしました。ジョー・ダンテのがちゃがちゃした粗雑な作風はちっとも好きじゃないですけど。 [映画館(字幕)] 6点(2003-12-09 13:25:53) |
172. スネーク・アイズ(1998)
《ネタバレ》 ヘンな服着たニコラス・ケイジのハイテンションっぷりに付いてゆけず、でも、デ・パルマ久々のムリなカメラワークうりゃうりゃ~!って映像表現は、わははは、やってるやってる、って。思わせぶりな映像、伏線だかなんだかって状態は、大雑把なパズルみたいで結構面白く、だけどたまたまパトカーが運良くやってきました、みたいな展開はやっぱり雑だねぇ、って感じでした。デ・パルマってサスペンス映画がお得意みたいなイメージですけど、実は無理矢理な展開ばっかりですよねぇ・・・。 [映画館(字幕)] 6点(2003-12-09 13:13:52) |
173. 素晴らしき日
携帯電話を小道具に使いつつ、懐かしい匂いのする、クラシカルなラブ・コメディでした。がちゃがちゃ騒がしい印象もありますが、私としては、べたべたしてるよりはマシかな、って。ジョージ・クルーニーとミシェル・ファイファーがフツーの人、っていうのもかえって新鮮な感じですし。でも実は、共演はしてないけど、この二人、バットマンとキャットウーマンなワケで、その二人が、とゆー目で見ると、これまた新しい楽しみ方が(どんな楽しみ方やら)。 6点(2003-12-08 21:12:47)(良:1票) |
174. スパイ・ハード
モロに007なオープニングからしてバカ確定、バカ以外の何を期待する?みたいな映画です。おバカ映画だからって手を抜かず、バスはちゃんと飛ばすし、ハリアーの熱気は描いてるし、ラプターは・・・上半身だけですが、アニマトロニクスで動きますし。レイ・チャールズ演じる、日本じゃアウトなネタも登場。だけど、笑いのテンポ、リズムがあんまり考えられてなくて、あれ?今のネタなんだったの?って通り過ぎて行っちゃう箇所があったりして、いかんせんタイトに作り過ぎな1時間20分。レスリーがシンドそうなアクションこなしてるのが、ちょっとツラい映画でもありました。 6点(2003-12-08 16:54:56) |
175. スーパーの女
《ネタバレ》 おっさんですが家事歴20年超な私、毎日通うスーパーには、いろいろと不満もありますし、店員、お客さんの個性を見られる場でもあります。そんなスーパーを題材にする伊丹監督のアイディアはさすが。男口調の花子に惹かれ、巨大資本に対抗してまとまってゆく正直屋の人々のドラマは、チームもののドラマとしての気持ち良さを感じます。ただ、クライマックスがカーチェイスだったりするのは映画のカラーに合わない気もします。あと、頑固な気質の職人タイプを、犯罪者設定にしてしまった上で全否定って、やり方としてどうなんでしょ? そこを切り崩してこその解決、なんじゃないかと思うんですけど。 6点(2003-12-07 20:30:06) |
176. シン・レッド・ライン
実際の戦場に行った事もない人間が、この映画ってヘン、って語れるのかどうかは、ちょと疑問ですが(いや、そうなると語れる人間って、そうはいなくなりますが)、生きるか死ぬかの状況で、こんなに達観してられるのかなぁ、という感じがしてしまいました。極限状況下での生への貪欲さを見せてくれるのならば納得もできるのですが、自然に目を奪われ、神の創造物を意識する、あり得るのかなぁ? そんな心ぶら下げて戦場出たら、一発でサヨナラしちゃうんじゃないのかなぁ? ずっとそんな気持ちで見ていた映画でした。戦場から一歩退いた状態の人ならば、まだ判らない事もないんですけど。 6点(2003-12-07 16:12:44) |
177. ジュマンジ
《ネタバレ》 お子様向けのがちゃがちゃした映画かな?と思ってたら、意外に楽しめる映画でした。すごろくによって出てくるネタが、そんなにアイディアたっぷり面白そう!って感じではなかったのですが、実際の映像になってくると、それなりに迫力も面白さもあって。警官のキャラクター最高ですし(あの悲鳴ときたら!)。ロビンに、きちんと救いのあるラストシーンが与えられていたのも好印象。ずんどこずんどこしたBGMが印象に残る映画でした。 6点(2003-12-06 23:01:13) |
178. ザ・プレイヤー
皮肉で面白い映画だと思う一方、所詮はアルトマンの僻みなんじゃないの?なんて意地悪く思ってしまったりも。自分の映画で勝負すれば済むものを、結局ハリウッドが気になって仕方ないんです!宣言しちゃってるよーなモンで。土俵の広さを認めずにひとり相撲を取ってる、まるでアメリカの井筒監督のよーな感じがしちゃいますよん。 6点(2003-12-05 19:41:23)(笑:1票) |
179. ザ・エージェント
この映画を見に行った時、2列前の黒人男&日本人女のカップルが、ずーっと喋り続けだったんです。周りの人達が何度も何度も注意するんですが、それでも喋り続け。お陰で映画に集中できなかった私、トム・クルーズの演技がやたらに力みっぱなしのオーバーアクションにしか見えませんでした。ウザい兄ちゃん、くらいにしか思えなかったワケで、当然、どんなドラマが展開しても「あー、はいはい」って。この映画は私の中で、「渋谷はもう映画を見るべき世界じゃない」という事を強く認識した映画、でしかなくなってしまいました。 6点(2003-12-05 13:04:55) |
180. コン・エアー
ニコラス・ケイジが寡黙過ぎて、ドラマを感じるもなにも、ちっとも何にも伝わってこないんですけど、と思いました。あと、このテの映画のパターンで、警察側があまりにマヌケ。だけど、細かいコトはどーでもいーや、って感じのアクション映画ですから、ただなーんにも考えずにあはは~、って見ていれば、ワリと楽しめます。そうそう、だんまりケイジが唯一、まだ見ぬ娘のために買ったぬいぐるみにこだわるあたりは好きです。まあ、新しい娯楽アクションの世界に出会って感動!ってな事は全然ない映画ですけど。 6点(2003-12-03 23:57:26) |