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1.  サンダカン八番娼館 望郷 《ネタバレ》 
とにかく晩年の北川サキを演じる田中絹代が圧巻の名演技!若き日のサキに扮した高橋洋子もまぁ熱演してはいるが、ハッキリ言って全く勝負になっていない。ボルネオでの回想場面と熊本は天草での現在とが対比される形で物語は進むが、天草編が圧倒的にインパクト大なので皮肉な事にバランス崩壊しているかのような印象を受けた。確かに彼女ら”からゆきさん”が遠く異郷の地で身を鬻ぐに至る運命も悲惨ではある。が、何より酷いのはそこまで身を落としても全く報われることなく、人の住む処とは到底思えぬようなあばら家で孤独な老後を送らざるをえないコトではなかろうか。それでいて彼女は笑みを絶やそうとせず、自暴自棄に陥ることもなく気丈に生きている。この余りに悲しくも気高い老女を田中絹代が演じたればこそ、本作はかくも堂々たる佳作の風格を備えることができたと言えよう。老醜を晒すことなく美しい面影を残して銀幕から引退したガルボや原節子のような潔い生き様も決して否定はしない。が、矢張り私は老いてなお演技に情熱を傾けた田中絹代の生き様の方にこそ深く感動を覚える。
9点(2004-12-31 23:39:47)(良:1票)
2.  ダーティハリー 《ネタバレ》 
「ブリット」の超絶カーチェイスにもシビれたが、矢張りコイツには敵わない。本作で衝撃のデビューを飾ったハリー・キャラハンの硬派な”漢”っぷりには惚れ惚れしてしまう。本作で人気を決定付けたのも納得の渋さだ。プールの女性をネチっこくスコープ越しに追った後で容赦なく狙撃するサソリを描いたオープニングで一気に画面に引き摺り込むシーゲルのパワフル演出が光る。次いで銀行強盗を44マグナムで仕留めるハリーの描写が又凄まじい迫力!その際のハリーの台詞がラストの伏線になっているのも実にウマい。身代金受け渡しで電話ボックスを転々と移動させるのと並行して盗聴する場面のスリルも抜群だ。何より恋人とのラブラブなベッドシーンといった余計な水増し場面が一切無く、贅肉を削ぎ落としたかのようなストイックさが「ブリット」を凌駕する最大の理由だろう。「ブリット」はジャクリーン・ビセットが単なる彩りの域を出ず、ハッキリ言って邪魔だった。ハリーは「妻は死んだ」の一言でオシマイ。回想シーンも無し!と実に潔い。つまり、「主人公がキマっていて」・「悪役がインパクト(アンディ・ロビンソン最高!)があって」・「ラブシーンなどの冗長な部分が無くて」最後に「スカッとするカタルシス!」この条件をキッチリ満たせば刑事アクション映画の傑作が出来上がる…という訳なんだが、何故か条件を全て満たす快作はそうそう滅多にお目にかかれないのが何とも辛いトコロだ。本作以降じゃ精々「ダイ・ハード」(1作目のみ)くらいかなぁ。精悍なハリー・キャラハンに敬意を表し9点。蛇足なシリーズ化でマイナス1点!
9点(2003-11-28 02:48:49)(良:3票)
3.  刑事コロンボ/二枚のドガの絵<TVM>
ちょいとそこの↓2番のお方、「悪い」影響は余計です(笑)!!さて、コロンボシリーズ中屈指の名作と誉れ高い本作ですが、犯人の美術評論家役ロス・マーティンが実~にイイ!!加えて「欲望という名の電車」の(マニアックな方にとっては「猿の惑星」ジーラ役かな?)名女優キム・ハンターに、ベテラン・ドン・アメチー(「コクーン」)まで出演している豪華さ!!コロンボの芸風も本作で完成の域に達したと見て間違いないでしょう。ヤッパ初期シリーズはクオリティがズバ抜けて高いですなぁ。
9点(2003-11-03 01:20:21)(笑:2票)
4.  ジュリア
 フレッド・ジンネマンは70年代に本作と「ジャッカルの日」の僅か2本しか撮らなかったが、2本とも傑出したクオリティだった。女流劇作家リリアン・ヘルマンの回想録が本作の原作だが、全てが史実ではない。ドキュメンタリー・タッチではあってもドキュメントそのものではないのだから映画的アレンジは当然である。殊に列車内でのサスペンスの見事さは娯楽のツボを外さない名匠ジンネマンの面目躍如たるモノがある。ベルリンでのジュリアとの再会も、そこに至るまでのタメが利いているので静かな描写の中にも悲痛なムードが漂い正に圧倒的。「マルタの鷹」等の原作者ダシール・ハメットに扮したジェースン・ロバーズ、ジュリアに扮したヴァネッサ・レッドグレーブが共にオスカーを受賞しているが、彼らの名演技を巧みに引き出したジンネマンの衰えぬ名伯楽ぶりに深く敬意を表し…9点進呈。
9点(2003-10-04 03:59:19)
5.  ジョニーは戦場へ行った
 ダルトン・トランボというシナリオ・ライターを御存じの方は可成りの映画通です。戦前から活躍し、戦後間もなく全米を覆ったマッカーシズム所謂”赤狩り”で映画界を追われ、逮捕・投獄の憂き目に遭いました。出所後、職もなく苦慮する彼に救いの手を差し伸べた一人がウィリアム・ワイラーです。イアン・マクラレン・ハンター名義で彼がシナリオを書いたワイラーの作品が、アノ不朽の名作「ローマの休日」であることは今や有名な話ですね。その後も暫くは偽名での脚本を何本も執筆してきましたが、60年代に入って漸く本名を名乗るようになりました。そんな彼の唯一の監督作品が本作です。そもそもトランボが第1次大戦を元に原作小説「ジョニーは銃を取った」を発表したのは1938年のことでした。あまりに重く救いの無いストーリーに、映画化を積極的に検討するプロデューサーなど誰もいるハズもありません。自身で映画化に踏み切ったのは実に33年後の1971年でした。当然脚本も彼自身です。正に執念の為せる業と言うより外にありません。こうした背景を踏まえて観れば、安直な70年代テイストの後味悪さと全く次元を異にしていることは明白であるとどなたも気付くでしょう。凡そ戦死など一瞬の苦しみに過ぎません。物言わぬ肉塊と成り果てて、それでもなお実験材料として生かされ続けている境遇に耐えられますか?主人公が「殺してくれ」「殺してくれ」と絶望的にモールス信号を躰全体で発し続けるラストシーンに戦慄を覚えないようなオメデタイ方とは個人的に永遠に接点は無いでしょう。戦争の恐怖をこういった特異な形で突き付けたトランボ監督に敬意を込めて9点。明らかに王道ではないので個人的に1点マイナス。
9点(2003-02-24 02:25:37)(良:2票)
6.  タクシードライバー(1976)
 1976年カンヌ映画祭グランプリに輝いたことでスコセッシとデ・ニーロの名を一躍世界に轟かせた異色の問題作。確かにコレは細かなストーリーを追う映画じゃあナイ。その真価はベトナムの傷跡を終結(1975年)直後に活写したタイムリーな見事さにあると思う。しかもベトナムの戦争描写一切ナシに!その一点だけ取ってもオリバー・ストーンの「プラトーン」なんかよりゃ遙かに秀抜。所謂「ニューシネマ」群とも決定的に違うのは「ジリ貧のまま無様な死を迎える」という70年代不景気映画の通過儀礼みたいなワンパターンな幕切れをいとも軽々と飛び超えている点だろう。コレも或る意味痛快。トラヴィスに共感出来ようと出来まいとコノ作品の持つ価値には何ら関係無い。トラヴィスを通して「コイツは…この男は何かヤバイっていうかヤバ過ぎ!!」というメッセージを受け取るごく普通の感性さえあれば充分だ。デ・ニーロの演技と狂気の境を行き来する存在感は(デートでポルノ映画に誘おうが、モヒカン刈りになろうが、売春宿でドンパチやろうが)彼への好悪の感情を超えて、ただひたすら観る者を圧倒する。晦渋に陥る愚を犯さず、テーマを貫徹させたスコセッシの鮮やかな手腕にも拍手を贈りたい。ただ…余りにも重苦しい作風にエンターテインメントとして考えると「王道」から外れ過ぎており、個人的にマイナス1点。
9点(2003-01-25 04:25:22)(良:1票)
7.  スティング
これぞエンターテインメントって感じかな。ジョージ・ロイ・ヒルの余裕綽々たる演出、ニューマン、レッドフォード、R・ショウら俳優陣の好演、名手ロバート・サーティスのカメラワーク、マービン・ハムリッシュの印象的な主題曲、スコット・ジョプリンのラグタイム調ピアノ演奏と、いずれもお見事!しかし、最大の功労者はデビッド・S・ウォードだろう。アノ粋なラストも彼のオリジナル脚本(オスカー受賞)あればこそ。(その後、監督として「メジャーリーグ」を放ったのは周知の事実…カナ?)後味の悪い不景気なモノばっかりで個人的に辟易だった70年代映画界にあって、本作の傑出した娯楽性は今なお燦然と輝いている。重厚な作品とはお世辞にも言えないが、誰にでも自信を持ってオススメできる快作!
9点(2003-01-05 00:59:22)(良:1票)
8.  砂の器
 確かに清張の原作より素晴らしい(御本人も認めてらっしゃるし)。ここまでの傑作となりえたのは、原作でチョロッとしか書かれてない「父子の乞食遍路」をクライマックスに据えた橋本忍(と山田洋次)の脚本の上手さがあればこそ。イヤ、野村芳太郎監督の演出が(カットバックしまくりで)手堅いのも主たる要因だとは思うけど。加藤剛や丹波哲郎、森田健作に島田陽子は別にどうということもないが、緒形拳と加藤嘉の迫力には脱帽!ビジュアル系の若いニーチャンやネーチャンだけ出しても、脇を締める個性的なバイプレーヤーを欠けば、名画の域には容易に達しないコトが如実に証明されていると思う。原作を凌駕した希有な作品に敬意を表して…9点!(-1点の理由?泣かせようってのが見え見えなんで)
9点(2003-01-04 06:29:48)(良:1票)
9.  激突!<TVM>
 リチャード・マシスンの珍しくナイスな原作(サスペンス物ばっかり書いてるがハズレ多し)を得て、TVムービーで作り上げた若きスピルバ-グの処女作にして(多分)生涯の最高傑作!以後幾多の作品を発表しているが、個人的にコレを越える傑作にはお目に掛かっていないのが現状。「金を掛けりゃあ、良いってもんじゃあないだろ?」とハリウッドのお偉方に大見得切ったようなチープなシチュエーションとダイナミックな演出はもう拝めないのかナァ…。原題は「Duel」。決闘、ですか。確かに。余談ですが、私もラジエーターホースが破裂してオーバーヒート!ボンネットからモウモウと白い煙が立ち上った経験有り。それもよりによって一番交通量の多い交差点のド真ん中で!デニス・ウィーヴァー扮するセールスマンの気持ち(オーMYガッ!)がイタイほど理解できた瞬間でした…。
9点(2002-12-22 02:55:38)(良:1票)
10.  バラキ 《ネタバレ》 
まず最初にハッキリしておきたいのは、本作は”実話を基にした”フィクションなのではなく、「登場人物は全て(マランツァーノもルチアーノもジェノヴェーゼも)実名であり実在の人物である」「描かれた出来事は全てバラキの告白に裏打ちされた歴史的事実である」というコト。この辺をキチンと踏まえて観ないと、本作がコッポラの「ゴッドファーザー」や深作の「仁義なき戦い」の亜流みたいな勘違いをされかねないので敢えて無粋な注釈をした次第。テレンス・ヤングは凄くムラっ気のある監督だが、本作では随所に持ち味のパンチの効いた演出を見せ実に手堅い。数少ないアタリとみて間違いなかろう。ヒゲなしブロンソンの男臭さと裏切りの苦悩を滲ませる演技も天晴れ!いわゆる「マフィア」が俗称であり、組織の正式名称が「コーザ・ノストラ」であることも私は本作から教わった。尋問を担当していた連邦捜査官と互いに利用された悲しさを共有し合うラストも余韻を感じさせて良し。8点。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-06-10 23:46:57)
11.  マジンガーZ対暗黒大将軍 《ネタバレ》 
公開から30余年が経過しようとしているが、今も尚コレを超えるインパクトを有したロボットアニメは(まぁつぶさに全てのアニメを検証した訳ではないけどサ)他にあるまい。それほどまでに本作におけるマジンガーZとグレートマジンガーの交代劇は当時の児童にとって筆舌に尽くし難い衝撃的なイベントであったのだ!まずもって主役たるロボットをよくぞここまで容赦なくサディスティックに痛めつけ満身創痍にしたものだ、とスタッフの英断には感心させられる。TV放映中にも多少のピンチは幾度かあったものの、敗北や死を予感させるような危機に甲児が見舞われたことなどほぼ皆無だっただけに観る者の不安・焦燥はいかばかりかご想像いただけるかと思う。だからこそ雷鳴と共に颯爽と登場し、絶体絶命のZを救援するグレートの勇姿と縦横無尽・快刀乱麻の大活躍にも尋常ではないカタルシスが生まれる。TV版最終回のようにZが戦闘獣にやられっ放しのまま終わるのではなく、反撃に転じつつグレートに借りた剣で敵の司令官にとどめを刺すラストも配慮が見られ嬉しい。惜しむらくはグレートの操縦者・剣鉄也のCVがニヒルな低音ボイス野田圭一ではなくチョット甲高い声の田中(デビルマン)亮一だったことと、タイトルロールたる暗黒大将軍が対決など一切せず、単なる顔見せに過ぎないばかりか「余の機械獣を云々」とチョンボ発言まで犯していたこと。併せて2点マイナス。でも、理屈が先走りロボットの活躍そっちのけで小難しい鬱な人間ドラマに傾倒しがちな昨今の妙なロボットアニメなんかよりゃ、遥かに血沸き肉踊らせる”熱い”傑作であり、後代に与えたその影響は甚大であるコトは疑う余地のない事実。
[ビデオ(邦画)] 8点(2006-05-30 02:48:51)(良:1票)
12.  江戸川乱歩の陰獣
乱歩の映画化では恐らく最高傑作。加藤泰って監督は70年代斜陽の邦画界にあっても全く力量が衰えていない。凄いや。ただ、役者のレベルダウンは彼をもってしても如何ともし難く、あおい輝彦では全編を引っ張るには明らかに力不足。キャストではダントツで大友柳太朗がイイ。奥山和由はコレをよーーく観て修行し直せ!
8点(2004-01-17 02:02:43)
13.  レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ
若い頃にドラムス担当だったもんで(意外っしょ?テヘッ)個人的には「ジョン・ヘンリー・ボーナム!モビー・ディック!!!」にむっちゃシビれますた。彼の不幸な事故死を惜しみつつ…奮発して8点進呈しちゃいますぅ!!もし「IMMIGRANT SONG」と「COMMUNICATION BREAKDOWN 」が入ってたら、勢いでプラス2点したかも…??
8点(2003-12-18 02:10:55)
14.  おもいでの夏
少年が年上の美女に恋するというジャンル映画の草分けたる本作を”ありがち”と斬って捨てるのは如何なものかと。マリガンの情感溢れる演出に8点…。
8点(2003-12-12 01:09:08)
15.  ペーパー・ムーン
 ピーター・ボグダノビッチの映画への愛が随所に感じられる懐古調の佳作ロードムービー。MVPは何と言ってもアディ役で史上最年少オスカー(助演女優賞)に輝き、本作で衝撃のデビューを飾った天才子役テイタム・オニール!!とどなたもお思いだろうが、実のトコロ弱冠9歳でのオスカー受賞に果たした縁の下の力持ち的役回りとしてモーゼ役のライアン・オニールの存在を忘れる訳にはいくまい。如何に天才子役と言えど撮影に臨むプレッシャーは相当なモノだった筈。メインで共演する相手が”実の父”であるコトがどれ程彼女をリラックスさせ、彼女の持ち味を存分に引き出す絶妙のサポートとなったかを思い合わせれば、実はライアンこそが本作の最高殊勲選手であるとしても格別不当なモノではなかろう。「ある愛の詩」のオリバー役を含め、ハッキリ言って個人的に全然好きなタイプの俳優ではないが、本作と「バリー・リンドン」での彼は例外。後味悪いヤツばっかりで辟易だった70年代映画群にあって一際輝く小粋な本作に…8点!
8点(2003-10-05 00:23:40)(良:2票)
16.  ザッツ・エンタテインメント
 MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)と言えば、1930~50年代に綺羅星の如き良質のミュージカル映画を連発した制作会社の老舗である。その五十周年を記念した本作は歴代の名作ミュージカルから名場面を色々チョイスして合間に70年代のスターたちが往時の思い出を語るインタビューを織り交ぜた総集編となっている。当然ながら収録作品は「踊る大紐育」「雨に唄えば」「恋の手ほどき」等々どれもこれもMGM作品オンリー!!如何にMGMがミュージカル映画の第一人者的な存在であったかが窺い知れようというものだ。個人的に観たことのある作品が大多数を占めていたので特に新鮮味は無かったものの、矢張りイイものは何度観てもイイ!ハリウッド黄金時代のパワーに圧倒させられると同時にウットリさせられた。特にアステアのタップ&ダンスは芸術品だ。そうそう、日本未公開だった作品もいくつか収録されていたが、中でも「イディオッツ・ディライト」のクラーク・ゲーブルが披露する歌と踊りには吃驚してしまった。ほぇ~アノ”キング”がネェ…w。思わず作品自体も観たくなってしまった。ニコニコ嬉しくなるアイディア賞モノの本作には8点進呈!!流石にジャンルとしてのミュージカルそのものを受け付けない不幸な方々もいらっしゃるコトを考えると満点は無理…だなw。あ、【キリコ】さん、バズビー・バークレーはイイっすよねぇ~。
8点(2003-09-17 03:31:25)(良:1票)
17.  愛と喝采の日々
 おお~そうそう、勘違いしてたよ。確かに「愛とほにゃらら~の云々」系おバカ邦題のオリジンは本作であって、「愛と青春の旅立ち」じゃなかった。「愛と青春の~」でのコメントは謹んで訂正させて頂くw。さて、本作だが久々のシャーリー・マクレーンが中年ながら溌剌とした名演を見せ秀作と言える出来。尤も、本作の後アレ程マクレーンが出まくるとは予想だにしなかった故の評価でもあるんだが…。でも本作の白眉は寧ろロバート・サーティスの鮮やかなキャメラワークに映し出されたミハイル・バリシニコフとレスリー・ブラウンの華麗なる”グラン・パドドゥ”シーンだと思う。流石は元・バレエ振り付け師だったハーバート・ロスだけに見せ方が心憎いほど上手い!アーサー・ローレンツのシナリオはいつもながら回想を巧みに使うなぁ…。でもでも、その後のマクレーン出まくりに興醒めした分、当時の感動も薄らいだので2点マイナース!
8点(2003-08-31 03:38:40)
18.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
 大ヒットした前作で見事オスカー作品賞に輝いたコッポラにとって、残る目標は「何が何でも」オスカー監督賞!!ボブ・フォシーに浚われた無念を晴らすべく万全を期して発表した続編がコレ。本作が凡百の「パート2」モノと明らかに一線を画す主たる要因は、何と言ってもパチーノ演じるマイケルの”現在”とデ・ニーロ(公開当時の映画誌ではデナイロと表記されてたっけ…)扮する若き日のヴィトーの”過去”との鮮烈な対比をコッポラが凄い馬力で描ききったコトだろう。殊に”過去”篇がシシリーを地方色豊かに描いており、実に秀逸。中でもファヌッチ暗殺シーンの凄味は鳥肌モノだw。オスカー助演男優賞も納得!ただ…矢張り”現在”篇が些か冗長な上にストーリーも陰に籠もっており、クオリティは別として娯楽性&インパクトでは残念ながら前作に及ばないと思う。何よりバランスが悪い。真面目なお坊ちゃんだったマイケルが非情なドンへと変貌する前作のような抑揚が本作のパチーノには欠けているため、ひたすら苦悩し続けるだけで変化に乏しく単調なのが辛い。NYアクターズ・スタジオ伝説の演技指導だった重鎮リー・ストラスバーグを担ぎ出し、マイアミの大ボス、ハイマン・ロスにキャスティングして変化を狙ったようだが、生憎前作のブランドのような意外性にまでは至らなかったのもイタイ。とは言え、コッポラの演出は前作よりも遙かに熟達しており質的には寧ろ上回る出来であるのも事実。よって余り低い点はつけたくない。明らかに「一見さんお断り」な作りと、マフィアの抗争モノにしては何となく書生っぽい文学的なノリに悪いけど2点マイナス。
8点(2003-08-28 01:16:20)(良:2票)
19.  映画に愛をこめて/アメリカの夜
 ヌーヴェル・ヴァーグに一応属しているが、フランソワ・トリュフォーだけは例外的に好きな監督である。何故か?作風が実に明快で且つ抜群に安定した力量の持ち主だから。ゴダールは意図的に晦渋な作風を打ち出そうとしている感じが強く、観客の作品鑑賞レベルを試しているみたいで個人的にどうにも好きになれない。その点で仏映画に於けるトリュフォーは自分にとって本当に貴重な存在だった。余談だが、スピルバーグの「未知との遭遇」に俳優として出演したのも、人生の深い洞察を云々とかじゃなくって単純に子供のような好奇心からだろう。或いはスピルバーグに自分と同じ”匂い”を感じ取ったのか…。兎に角、映画評論から出発したトリュフォーの経歴を踏まえて本作を観ると、彼の溢れんばかりの映画への愛情に思わずこちらも釣られて微笑んでしまう。自らの分身とも言えるジャン・ピエール・レオ(似てるよナァ…)を監督役にして狂言回しに使い、ビセットやバレンティナ・コルテーゼ、アレクサンドラ・スチュワルトらが入り乱れての群像劇にはR・アルトマンのようなシニカルな毒気は無く、巧妙であり且つ優しさに満ちており、個人的に好感度大。ジョルジュ・ドルリューの音楽がここでも実にイイ仕事っぷりでグー!!タイトル通り、映画好きな方には是非御覧頂きたい逸品である本作には…8点!チョット楽屋落ち的な作りが観るヒトを選びそうだから…ね。それにトリュフォーのベストとは思わないし。
8点(2003-03-13 01:11:34)
20.  キタキツネ物語
 2002年12月28日に本作の監督だった蔵原惟繕氏が亡くなりました。動物映画としては他の作品と一線を画す高いクオリティで見応えある傑作に仕上げた練達の手腕とフレップの痛ましくも雄々しい生き様に…8点。蔵原監督の冥福を心から祈り合掌…。
8点(2003-03-05 04:36:15)
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