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1.  雨月物語 《ネタバレ》 
「実は幽霊でした」で終わったとしても、喪失感からくる余韻が相当なものだと思うが、更にその後主人公の再生のさまを淡々と描く。これが蛇足でなく、全く説話調になってない所が凄いと思いました。今時こんな映画を取れる人居ないだろうな…何か白々しくなりそう。
[DVD(邦画)] 10点(2008-02-16 20:10:21)
2.  真昼の決闘
「お前達正気か?」と市民の不甲斐なさに憤りつつも何も出来ずにうつむく老人。一人だけと知ってなんとか言い訳を作って逃げようとする元仲間。逃げる女とついていく女。責務を果たし終えた主人公の清々しい姿。主人公の精神を受け継いでいくであろう少年。文句無し。素晴らしい映画でした。
10点(2003-12-17 20:32:20)
3.  アザーズ
あらゆる面でよく出来たホラー映画だと思いました。豪壮なゴシック洋館のムードをここまで活かしきったのは見事。 光を浴びれない子供達の描写は、どこか子供時代のノスタルジー…台風前夜とか、夏休みの夜更かしとか…を刺激するものがあって良かったです。 同じオチで有名なシャラマン監督の映画がありますが、あっちはこのオチが無くても物語が成立するのに比べ、こちらはあらゆる要素がオチに収束される。密度の高いシンプルな構造美。映像的美しさも相まって個人的にはこちらに軍配です。
[DVD(字幕)] 10点(2003-11-29 01:52:09)
4.  マイ・サンシャイン
いわゆる「ロス暴動」を描いた作品にはスパイク・リー監督の「ドゥ・ザ・ライトシング」がありますが、どちらかというと当時目新しかったヒップ・ホップを映画に取り入れる事に主眼が置かれ、黒人コミュニティと韓国人コミュニティとの対立は描かれるものの「ロス暴動」自体はかなり象徴的な描き方でした。 それとは異なり、本作では暴動の発端から収束までが時系列に描かれており、事件の全貌が理解しやすいです。 冒頭、無抵抗の黒人少女を韓国人店主が背後から射殺した「ラターシャ・ハーリンズ事件」はウィキペディア等で見て知っていましたが、数ある黒人差別事件の一つと思っていたらこれが初っ端の元凶だったんですね。韓国人店主に買収された裁判官による実質的な無罪判決(罰金+奉仕活動)が判例となってしまい、その直後に起こった「ロドニー・キング事件」(白人警官による黒人容疑者暴行致死)でも、前の事件の裁判官の罷免運動が起こる中、結局は同じような流れで無罪判決。そこに至って黒人コミュニティが一気に暴発したという感じ。 発端となった「ラターシャ・ハーリンズ事件」や、その後の「コリアン・タウン焼打ち」は当時の日本のマスコミが全く報道しなかった為、予備知識の無い人が観ると事件がかなり違う様相を帯びている事に驚くかもしれません。 本作は身寄りの無い子供を引き取る黒人ホストマザーの大家族と、その隣人の奇妙な白人によるドラマ。それに絡む形で実際の映像(監視ビデオ、ニュース映像、裁判映像、暴動の記録映像など)がかなりの頻度で挿入され、観客があたかも事態の推移を一緒に見守るような形式となってます。 「私はその人物が将来良い事をするか悪い事をするか見極める眼を持っている(だから証拠などはどうでもいいのだ)」と言い放つラターシャ・ハーリンズ事件担当の白人女性裁判官(実際のニュースのインタビュー映像)は凄まじい。 隣人のヤモメ男を演じるダニエル・グレイク好演。子供の前でもケツ丸出しの素っ裸でウロウロ、黒人デモ騒ぎに「やかましい!」と窓からショットガンをぶっ放し、テレビの裁判中継見てると「そんなもの消せ!」と家具を投げつけてくるような危ない奴ですが、根が良いので最後には主人公たちと行動を共にして活躍。キャラが何となく007シリーズに共通する感じ。 白人のみならず黒人も相当ヒドイ奴が出てくる。決して一方を美化する事無く、白人も黒人も悪い奴は悪い、良い奴は良いという描き方が良。 ラストは「え、これで終わり?」って感じがちょっと残念でした。 死んだ友人の遺志を継いで件の韓国人店主を殺しに行くとか、逆に暴動でバラバラになったホストマザーと再開し恩讐を超えて癒されるとか・・どちらでもいいけど、せっかくここまでドラマを作り上げたのだから、あとひと展開かふた展開してほしかった感じ。  あと黒人があそこまでゴキブリを忌み嫌うとは初めて知りました。暴動・略奪に加わりに行った年長の子らを連れ戻さなきゃいけない、一方でお腹を空かせて泣き叫ぶ年少の子らの食事を作らなきゃいけない、とテンパるホストマザーの前にゴキブリが現れてパニックに陥り、駆け付けたグレイクが彼女を必死になだめるというシーン。「ゴキブリが出ると大騒ぎしたり、カブトムシ飼って喜んだり、虫の音で季節を感じたり、たかが昆虫に一喜一憂するのは日本人だけ」という話をよく聞きますが、ゴキブリについてはどこの国の人も一緒やん。
[DVD(字幕)] 9点(2022-10-08 11:48:24)
5.  1917 命をかけた伝令
舞台となるフランス片田舎の幻想的な風景が美しい。 泥だらけの塹壕、霧立ち込める桜満開の農家の廃墟、迷宮のような残骸都市での逃走劇、渓谷の激流に呑まれて滝を落下、森林に響く美しいバラッド(英国民謡)、目にも鮮やかな白い戦場の最前線・・・緊迫感に満たされながら質の良い精神旅行を堪能した感じ。構造がシンプルな分、各々の行動やセリフも感動的で良。 ワンカット技術はもちろん凄いですが、それよりも「激突!」「T1」「ラン・ローラ・ラン」などに連なる「ひたすら逃げる・走る系アイデア一発もの」として高評価です。 007シリーズでこの監督大嫌いだったんですが、この作品はとても良い。監督業にも題材の得手・不得手が有るんですかね。 しかし相変わらずの野暮ったい邦題はどうにかならないのか…。
[DVD(吹替)] 9点(2021-05-15 08:03:07)
6.  KANO 1931海の向こうの甲子園
甲子園大会を主軸に、戦前の日本統治時代の台湾を情緒豊かに描いた映画。八田与一氏の功績も大きくクローズアップしてあります。在日メディアや韓国が伝える戦前の日本とはまるでパラレルワールドの世界ですが、こちらが実際なんでしょう。久々に本来の戦前の情景を堪能できて良かったです。またこういう映画を作ってくれた台湾映画界の人達にも感謝。 あちらの人達は皆演技力ありますね。エース役の人のフォームが凄くサマになってるなと思ったら台湾代表で国際試合に出場した経験もあるとか。 普通にスポーツドラマとしても面白かったですが、やや演出が甘かったのが残念。急に強くなった理由とか、控えの投手がいるのに怪我をした状態で何故投げ続けなければいけないのか・・という所にもう少し説明が欲しかった気がします。 ラスト、ライバル投手が嘉農の練習場に立ち寄りマウンドにボールを置いて南方の戦場に去っていくのは、様々な要素を凝縮した見事なシーンで感心しました。エンドクレジットで語られる各選手のその後、台湾選手はその後も台湾の発展の為に尽力されているようですが、日本人選手は殆どが戦没されているんですね・・。そういう点も隠さずに表現されている事にも好感持てます。 朝日新聞が協賛に加わっており「台湾人が差別されていたという描写を入れないといけない」とゴリ押しがあったと推察されますが、酷い差別発言を繰り返すのは新聞記者・・というのが皮肉が利いてて良です。戦前の朝日新聞は軍部が問題視するほど無責任に好戦ムードを煽りまくっていたというし、実際にこんな感じだったんでしょうね。
[DVD(字幕)] 9点(2018-10-08 01:46:25)
7.  ホドロフスキーのDUNE
「エル・トポ」「ホーリーマウンテン」など神級カルト作品数点を遺して一時期シーンから消えたホドロフスキー監督。アイデアが枯渇しきったか、あっちの世界に逝ってしまったか・・と勝手に想像していましたが、実は映画史を塗り替えるようなとてつもない作品を企画し、惜しくも挫折していたそうで。その経移をドキュメンタリーで描いたのが本作。 制作チームとして出てくる名前が凄い。メビウス(漫画家=コンテ)、H.G.ギーガー(美術)、ダン・オバノン(特殊効果)、ピンク・フロイド(音楽)、マグマ(音楽)、サルバドール・ダリ(画家=出演)、アマンダ・リア(ダリの愛人=出演)、ミック・ジャガー(出演)、オーソン・ウェルズ(出演)等々・・ 「スターウォーズ」以前の映画史上初のスペースオペラであり、幻の大作となった後も、精緻に造られた企画書や引き抜かれた制作メンバーを通じてSF映画史に多大な影響を与え、この企画無しにはその後の「スターウォーズ」「エイリアン」「ブレードランナー」と連なるSF大作の潮流は存在しなかったという。・・このような誇大妄想狂の与太話のような話が、関係者のインタビューや膨大な資料を通じて語られていきます。 当時破格の1500万ドルという予算と12時間(!)という上映時間により、どの映画会社も難色を示し、結局企画は幻に終わる。(監督は「時間が長すぎるというなら分けて上映しても良かった。スターウォーズなどのシリーズものの先駆けだ」と仰ってます。) 膨大な借金返済の為に原作映画化権等々を売り渡す事になってしまい、デビッド・リンチ監督での映画化(砂の惑星)が決まった時には監督は廃人同様だったそうな。でも「映画を観ている内にみるみる元気が湧いてきた。何故ならあまりに駄作で大失敗は間違いないから。これは人として当然の感情であろう。」との事。 これは本当に観てみたかった。当時もう少し勇気ある映画会社さえいれば・・と思います。当然監督は、芸術と対峙する「会計士である」映画業界の現状への批判も痛烈に展開。  極私的には、シュールな連想ゲームのようなダリとの出演交渉や、ダリから「彼は才能がある」と当時全く無名のH.G.ギーガーを紹介され、ギーガーと会った時にたまたま見たマグマのライブに衝撃を受け、彼等もチームに引き入れる事とした・・という辺りの流れが興味深かったです。(マグマのクリスチャン・ヴァンデのインタビューもあり。)ギーガーがマグマのジャケットを手掛けたのはこういう経移だったのか。また明言されてはいませんが、マグマ・ファンの間で謎とされる「ボビノ81ライブ」での奇怪極まりない宇宙人コスチュームなどは(おそらく)ホドロフスキー監督の影響なんでしょう。意外な繋がりにビックリ。 そういえば「マッドマックス2」のモヒカン/ハードゲイ・ファッションも「ホーリーマウンテン」に登場した海王星のアクソンが先駆けてますね。この先進性と後世での普遍性。まさに前衛と呼ぶに相応しい。
[DVD(字幕)] 9点(2016-10-23 21:54:38)(良:1票)
8.  草原の実験 《ネタバレ》 
メニュー画面に「音声/字幕」の選択項目が無いので「吹き替え版借りてきちゃったか・・やっちまった」と焦りました(VHSじゃない)。選択項目が無いのも当然で本作では登場人物が一切喋りません。笑ったり悲鳴を上げたりするけどセリフは一切無し。 この為、まるで綺麗な絵本か、PIEブックス辺りの「世界の美しい〇〇」みたいな写真集でも見ているような映像体験。この手法は面白いと思います。 その分ラストは衝撃的。オチ自体は長ーいタイトルの有名な映画を始め決して珍しいものではないんですが、最後の最後ににCGや特殊効果を思いっきり駆使したコレ、というのはインパクトありました。原爆までここまで美しく表現されてしまっていいんだろうか・・という疑問はありますが。(監督氏はピンクフロイドの「ファイナル・カット」聴いてると思う。) 主人公の少女が青い目の青年の方と結ばれてしまうのは「ロシア人、悪い人達ばかり違うよ」という言い訳なのかな。  元ネタの舞台は旧ソ連時代のカザフスタン(西トルキスタン)との事。ソ連が崩壊、カザフも独立を果たし、この地でこういった悲劇が繰り返される事はないでしょうが、現在進行形で同じ事が行われている地がすぐお隣にあります。いまだ中国に占領中のウィグル(東トルキスタン)。この地で何度も行われている原爆実験を、あれだけヒステリックに反核を叫ぶ日本のマスメディアが全く取り上げようとしないのは世界の七不思議。
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2016-06-12 10:38:55)
9.  ゼロ・グラビティ
お話のほとんど全てが衛星軌道上の無重力・無音空間で展開する。絵ヅラがとても新鮮でした。演劇の背景絵のごとくバックにずーっと映し出される地球の様相も、巨大台風があったり、夜になって夜景がキレイだったり、様々に変化してて面白い。たっぷりお金をかけた「アイデア一発もの」という感じでかなり好きです。 自ら命綱を外して同僚を助ける彼は、長いキャリアの中で自分も同じ経験があったんでしょうかね。自分を見失いかけのアメリカ人とそれをリードする力強いロシア人?というのは、最近のアメリカ人の心情を反映してる・・というのは考えすぎかしら。 他の方が仰られる通り、あそこで何故止まらないのかは意味不明でした。あと酸素の供給が無く対流も無いのにあの大火事とか・・。物理的にどれだけ根拠あるのかな。
[DVD(字幕)] 9点(2016-02-27 08:21:12)
10.  世界の果ての通学路
人間の子供版「WATARIDORI」って感じ。子供がてんでバラバラに登場してくるな・・・と思っていたら、時系列に登校時間に合わせてあるんですね。  自分も小学校の頃は片道4kmの道のりを通学してたので何か懐かしかったです。(自分の場合はお菓子我慢したらバスにも乗れましたけども。)特に下校時は延々2~3時間かけて繁華街、田んぼの中、神社の中、ススキヶ原、森の中等々を通り、遠回りして友達の友達の団地に寄ったり、森に作った秘密基地で遊んだり、開発で出来た断崖絶壁によじ登っては怒られたり・・毎日が面白くて仕方なかった記憶があります。(学区が改変され、家のすぐ近くに学校が建ってしまった時のガッカリ感と来たらなかった。)  ・・とにかく「通学路」に特化した点が本作の良さの一つでしょう。学校のカリキュラムなんて余分だし、そんなものを入れたら途端に陳腐なプロパガンダ臭を発してしまう。このような雄大な風景の中を、兄妹或いは友達と、毎日毎日通い続けたという事、その記憶自体が彼等にとっての財産となるのでは・・と思います。  欲を言うと、4チームのほとんどが広大な平原を進むってのが視覚的にもう少しバラエティが欲しかった気も。どこか南米だったか、ジャングルの山から山へ手作りの巨大なロープウェイを伝って通学する子供の写真を見た事ありますが、こういうのも入れてほしかったです。続編もあるといいな。
[DVD(字幕)] 9点(2015-05-31 10:41:32)
11.  ストーカー(1979)
この感覚どこかで味わったことがある・・・と思っていたら子供時代の野原での遊びの記憶でした。芒の原っぱは広大な海原、崖は海にそそり立つ断崖絶壁の秘密基地、廃坑は怪物の住むトンネルだったかもしれない。あそこを踏んだら異次元に落ちるから近づいたらダメ、とか。マンションの非常階段、抜け道的な用水路、おっかない爺さんの居る近所の立派な庭・・・かくれんぼかヒーローごっこか何の遊びだったか憶えていませんけども、この映画にはあの時の感覚が横溢している。「童心に戻って遊ぶ」と言えば、スポーツ化された雪合戦や欧米にあるサバイバルゲーム等がありますが、ルール化され、お金をかけて装備を揃える点で立派な「大人の」遊び。あの頃の、自由に想像力を駆使して遊ぶような面白さとは異なるものです。子供時代のあの感覚を再現するのにこういう手法があったかと唸りました。ちょっと異端の感想かしら。
[DVD(字幕)] 9点(2011-06-05 18:25:56)(良:2票)
12.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
「プライベート・ライアン」なんて邦題のおかげで「ライアンさんの個人的な話」と思い込み、邦画によくあるエセ反戦映画か何かと勘違いして長い間観てませんでした。「プライベート」とは「二等兵」という意味。意訳すれば「ライアン二等兵救出大作戦」といった所でしょうか。ちゃんと解る邦題にしてよ。冒頭ではスプラッタじみたリアル描写により戦争の悲惨さが描き出され、反戦主義者のハートをもしっかりゲット。さすが商売上手です。当然そういう映画ではなく、クライマックスでは戦地における勇敢さや自己犠牲の尊さが壮大に描き出されます。冒頭のスプラッタは「こんな状況でも、貴方は国や仲間の為に居残って戦うことができるのか」という問いかけへの伏線であり、更には「彼等のような人間が築いた土台の上に、我々は今生きているのだ」という自国民に対するメッセージへと繋がっていきます。どうオチるか疑問に思いながら見てたのでこの展開はお見事。(「わーい助かったー」なんて即座に戦線離脱してしまうアホ兵士だったら身も蓋もありませんけども・・・) 日本人から見れば敵国が勝った映画なのに、これは素直に感動できました。勝者として言うべき事をきちんと言っている感じ。スピルバーグ、老いてなお健在ですね。(といっても10年以上前か)
[DVD(字幕)] 9点(2010-11-23 02:14:21)
13.  300 <スリーハンドレッド>
観たいものが無くて仕方なく手に取った感じだけど…何だこれ?無茶苦茶面白ーい。ペルシャ大王は何やら男塾に出てきそうな風情だし(今にも「究極奥義 何たらの黄昏」とか言いながら変なポーズ取りそうだ)、アジア選りすぐりの最強部隊と称してインド象部隊が出てくるわ王の近衛兵が忍者部隊だわ途中で首刎ねられる指揮官は中国人風だわ(幾らペルシャが大帝国でもそこまで侵略してないw)、ケレン味たっぷりで楽しめました。コミック原作というのが上手く作用している感じ。実験的作風を主としながら、娯楽性重視。ストーリーは意外に正攻法。主人公のスパルタ王が三船敏郎によく似てるのも相まって、どことなく黒澤明を連想しました …と言ったら怒る人居るかな? お話はスパルタ史が元との事ですが、日本の近代史を劇画化したといっても通用しそう。日本の場合、セロンのような裏切り者を処刑できていない所が異なるわけですが。
[DVD(字幕)] 9点(2009-08-09 12:48:01)
14.  デュエリスト/決闘者
ナポレオン帝政全盛期から共和制移行までを歴史背景としつつ、無名の剣士2人が、時を変え、場所を変え、武器を変えて延々と闘うという話。こういう一発ネタモノはかなり好き。更には美術に対する独特の拘りが横溢しており、個人的にはタマランです。特に最後の決闘の舞台となる古城の廃墟が素晴しい。流石リドリーの長編デビュー作という感じ。
[DVD(字幕)] 9点(2008-09-28 22:27:51)
15.  座頭市物語
この1作目は、演出の出来といい人間性の深さといいユーモアといい「用心棒」辺りとタメを張れる映画では。個人的に音楽の使い方(風景描写的な民謡)がイイ。当時の邦画界は世界的に有名な黒澤、小津、溝口ばかりでなく、このような幾多の凄い人脈が裾野のように広がっていたのだな…と今更ながら感嘆しました。
[DVD(字幕)] 9点(2007-06-16 00:58:29)
16.  ロッキー
よくテレビでやっているのを断片的に見て観たつもりだったけど、今回ちゃんと最初から終わりまで観てこんなにいい映画とは知らなかった。ノスタルジックなアメリカの下町の描写とハレの舞台の対比がイイ。音楽が何だか奇跡的に素晴しい。最近どうしようもない映画で延々とエンドタイトルが続くのに閉口する事が多いけど、こちらはあっという間に終わってしまう。いかにも低予算で無名の才能達がありったけの力を出し切った結晶という感じで良い。
[DVD(字幕)] 9点(2007-06-15 22:30:21)(良:1票)
17.  めぐみ-引き裂かれた家族の30年
公開後2週間も経つのに登録されてなかったので要望しました。  めぐみさんや蓮池さんを誰か俳優が演じるのかな…と思っていたら、純然たるドキュメンタリー映画。 「まるで小津安二郎がレポートしたかのような」とアメリカで評されているように、意外と淡々としたタッチ。 ただその淡々さが、事件の異常さと、被害者家族の方の力強さを際立たせているようで、とても見応えがありました。 海外で数多くの賞を受賞したのも納得で、ドキュメンタリー映画としては最高部類だと思います。  ただ一つ不満をあげるとすると、脱北者で元工作員の「潜水艦で来て日本人なら誰でもよかった」という証言をそのまま流している所。例えば大物政治家の親類でも拉致しようものなら大騒ぎになるはずで、「拉致しても大丈夫」な人のリストと行動パターンを掴んでいなかった事はありえないでしょう。また、潜水艦で来たばかりのはずの朝鮮人がレンタカー借りたりするのも不自然な話。どう見ても国内を知悉する手引者が居ないと話の辻褄が合わない。この辺りはもう少し突っ込んでほしかったな…とも思いました。
[映画館(字幕)] 9点(2006-12-15 22:02:41)
18.  父親たちの星条旗
国債が集まらなければアメリカは戦争から手を引いていた(つまり日本が勝っていた)…この事実を知ったのが一番衝撃的。 「『負けるのが判りきってる』戦争を始めた責任がどうたら」言ってるのは何処の誰よ…って感じ。ここに到ってもまだまだ日本人に隠されている事実って多いんですね。 簡単に言えばあの戦争の勝敗を分けたのは、国力ではなく、マスメディアの能力の差。戦勝国であるアメリカがそう言い切っちゃってます。 GHQにより軍隊、財閥、大企業、農園等々は解体されたのに係わらず、マスメディアは無傷で残されたのは「こういう無能な連中は残しておいた方が都合が良い・・」とでも思われていたんでしょうか。 戦争シーンは迫力。「英雄」のその後の描写は何かしらロードムービー的味わいで良かったです。
[映画館(字幕)] 9点(2006-12-05 23:19:16)
19.  THX-1138 《ネタバレ》 
全体主義SFといい、白い近未来像といい、いかにも70年代で古い事この上ないですが、気にならず堪能できたのが意外。細部にも神経配らせて丁寧に創り上げられた物は、いつ観ても鑑賞に堪えうるもの何なんだなぁ…と思いました。アート性と娯楽性のバランスが絶妙。白基調の世界から一転して赤い大夕焼けへの変換は「ブレードランナー(完全版)」ラストの森林滑空に匹敵する位に好きです。 関係ないですが漫画「BLAME!」は「ブレラン」よりこちらに多く影響を受けてる感じですね。
[DVD(字幕)] 9点(2005-06-12 01:13:16)
20.  アザー・ファイナル
「世界最下位決定戦」なんて悪趣味か偽善の極みかと思ってましたが、全然違いました。製作者、選手達、関係者等の姿勢も素晴しく真摯。普段ほとんど見ることのないヒマラヤの仏教国とカリブの小国の文化・風習も大変興味深く見れました。こういう平和的な文化交流もサッカーの醍醐味の一つですね。(…そう思うとあの世界の祭典をエゴと贈賄で汚してしまった某国は改めて許せない。) 何気ない街角をサッカーボールが転がっていく等のスタイリッシュな映像も良。 滅多に見ることの無い映像・内容のため1点プラスです。
9点(2004-05-29 21:24:04)(良:1票)
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