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1.  リトル・マーメイド(1989) 《ネタバレ》 
原作となったアンデルセンの「人魚姫」の悲しい終わり方が大好きだったので、ご都合主義的で雑なハッピーエンドにガッカリしました。でも前半は楽しく観られました。 アースラがかわいそうでしたね。悪役ならたとえ死んでしまっても、みんなで笑っていられるというような、アメリカ的正義は大嫌いです。
[地上波(吹替)] 6点(2023-06-28 12:02:48)
2.  この胸いっぱいの愛を 《ネタバレ》 
初見の時は8点つけて、けっこうな褒めレビューを書いていましたが、久しぶりに観たらビックリするほどつまらなかったです。こんなに感じ方が変わるものなんだな、という発見だけが興味深かったです。 テンポが悪いし、人物が描けていませんね。 タイムスリップもと思わせておいて途中でひっくり返すところがミソですが、それだけの映画・・でした。今観たら。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-06-21 11:33:41)
3.  コンフィデンスマンJP
連ドラ版は、回によってかなりむらがありましたが、半分くらいの回は、かなり面白かったです。スペシャルドラマ「運勢編」もとっても良かった。 そういう意味では、この映画は、あまり面白くなかったですね。良かったのは、最後のどんでん返しの部分だけで、そこまでがメチャクチャ退屈。ひっくり返すまでのドラマも、それなりに楽しめないとな、やっぱり。あと、古沢良太特有の深いメッセージみたいなものも、この映画からはあまり感じられず、残念でした。テレビ版のほうがずっと良かった。お金をとって上映する映画版がこれでは詐欺もんですが、そもそもが「詐欺もん」なので、そこも計算ずくだったらすごい。
[地上波(邦画)] 5点(2020-08-01 00:20:02)
4.  関ヶ原 《ネタバレ》 
評価低いんだなー。司馬遼太郎とか戦国とか、そういうのを期待している人はガッカリなのかもしれませんね。自分は原田眞人監督の映画だから観たというクチなので、大変満足しました。最初のほうはナレーションがちょっと気に障りましたが、いつの間にかそれも気にならなくなり、すっかり引き込まれていました。見どころ満載でしたが、初芽が特に良かったですね。有村架純、いい女優になってきたなあ。ただ、さいごの三成のセリフは余計でした。初芽の生存を確認してほほ笑んだところでエンドロールだったら最高でした。あと、劇中何度も「正義と不義」という言葉が出てきますが、「義と不義」という言い方をしてほしかったです。
[DVD(邦画)] 8点(2019-06-09 13:59:12)
5.  駆込み女と駆出し男
原田眞人監督の真骨頂。タイトルは何だか間抜けですが、日本随一の映画監督の珠玉の名作です。満島ひかりと大泉洋が素晴らしいのはもとより、戸田恵梨香の才能に驚かされます。
[DVD(邦画)] 9点(2019-06-09 13:58:05)
6.  はなちゃんのみそ汁 《ネタバレ》 
とても良い映画でした。ガンをテーマにした内容ですが、暗くならず、むしろ笑えるシーンが盛りだくさん。だからこそ、なおさら泣けます。 3年分くらい笑って、3年分くらい泣きました。登場人物がみんな魅力的で、特にメインの3人は、観ているだけでもうれしくなります。子供を産んだら病気のリスクが高くなるというとき、本人が産むと言って周りが止めるというのが定番なんだけど、その構造をひっくり返したのも、素晴らしいです。ブログの実話をもとにしているそうですが、映画としてとてもよくできていると思いました。超おすすめです。
[DVD(邦画)] 8点(2018-05-07 09:12:48)
7.  テケテケ2 《ネタバレ》 
前作の「テケテケ」も充分面白かったんだけど、こっちのほうがずっと面白い!「テケテケ」は、この映画の序章に過ぎなかった! セリフ、芝居、映像、音楽、ストーリーの面白さやサスペンス感も、前作より上。人間ドラマとしても質が上がっています。 そして何より「都市伝説」というものに新たな解釈を与えたアイデアが秀逸です。ここらへんは、量子論を勉強した人だと、より楽しめるかも。 傑作!!
[DVD(邦画)] 8点(2017-06-24 09:33:11)(良:1票)
8.  テラ戦士ΨBOY
見た後、3時間くらい、動けなくなるくらい、感動した。今となってはどんな映画だったのかほとんど思い出せないが、当時それだけ感動したのは事実で、強烈な想い出となっている。omutさんも、「感動したけど内容は思い出せない」と書かれているので、ちょっとびっくり。そういう効果のある映画なのか??
[地上波(邦画)] 9点(2017-06-05 13:29:04)
9.  エイプリルフールズ 《ネタバレ》 
世の中には、深刻ぶって、もったいつけて、いかにも高級そうな顔をしながら、実に薄っぺらい「名画」がたくさんありますが、 この映画は、それとはちょうど対極。 薄っぺらい顔をしていながら、とっても深い。 それに、構成も、よくできています。 古沢良太という脚本家は、駄作も多いですが、時々こういう傑作を作ってくれるから目が離せません。 エイプリルフールの日を舞台にした群像劇ということで、いろいろな角度から、徹底的に「ウソ」というものを描いていきますが、その視点の複雑さと深遠さは古沢脚本ならでは。 日本には「嘘から出たまこと」という慣用句がありますが、この「まこと」とは何でしょう? そもそも「ウソ」とは何でしょう? 僕たちは「ウソ」と「ウソでないもの」を、どのように区別しているのでしょう? そういうことをたくさん考えさせられました。 「泣かせよう」としているシーンが目白押しで、まんまと大号泣してしまうのですが、 単なるお涙ちょうだいのように見えて、その裏に多層的なテーマが隠れています。だからこそ、これだけ泣けるんですね。 こういう映画って、「どことどこがつながるか」ということが、途中でおおよそ読めてしまうものですが、これは読めなかったです。 「そういうことか!」と、最後までうならされました。 何がウソで、何が本当かなんて、その事柄に真剣に向き合えば向き合うほど、実はわからなくなる。 だったら「幸福」につながるものを「本当」だとしてしまえばいい。 そういうメッセージが、よく伝わってきて、感動しました。 「宮内庁」にビビる人たちの描写が大げさで、ここだけは良くなかったです。
[DVD(邦画)] 9点(2016-04-02 11:54:52)(良:1票)
10.  ツレがうつになりまして。
よかったなあ。 タイトルがあまり好きではないので、それほど期待していなかったのですが、2時間ずっと泣き通しでした。こんなに泣いたのは久しぶり。 宮崎あおいって、やっぱりすごい女優だなあ、とあらためて感心させられました。うまいし、すごく魅力的です。 男なら誰でも「こんなお嫁さんがほしいなあ」と思うのでは? 堺雅人も、さすがです。 幹夫の会社の上司や部下、晴子の実家の両親なども、ちゃんと描かれていて、すべてがよかったですね。 「うつ病」の映画というよりも、ある「夫婦」の姿を描きながら「生きていく意味」を説いた物語といった感じ。 映像も美しく、カット割りも丁寧。バランスの良い作品だと思いました。
[DVD(邦画)] 8点(2016-04-01 14:56:29)
11.  ねこタクシー 《ネタバレ》 
地味だけど、いい映画でしたねー。 どの登場人物の気持ちも、よく伝わってきました。 セリフもよく練られていたし、俳優たちの表情もリアルで、細部まで丁寧に作られていたと思います。 心に染みます。 この映画に登場する人間たちは、善人でも悪人でもありません。ここにいるのは、ほんとうの「人間」です。 そして、そのほんとうの「人間」に中に存在する「善意」をあたたかく描いていきます。 登場人物をいい人と悪い人に分けてしまうような「嘘っぱちの物語」になっていないところが、とても良いです。 最初のシーンで、自分のことを「人を信じすぎる」と思い込んでいた主人公が、物語の最後で「逆だったんだ」と気づきます。 様々な人の善意に触れて、主人公が得た「気づき」に、ジーンとしました。 ラストシーンもすごくいいですね。教室に入ってからをダラダラと描かないところが、とっても気に入りました。
[DVD(邦画)] 8点(2016-02-21 13:13:16)
12.  桐島、部活やめるってよ
心の奥底に、染み入ってくる映画でした。すべての登場人物に感情移入できてしまう、リアリティがすばらしい。立ち位置も性格もバラバラな、彼ら一人一人の中に、ことごとく「あのころの自分」の姿が映し出されるという奇跡。そう。「あのころの自分」は、彼でもあり、彼でもあり、彼女でもあり、彼女でもあった。「スクールカースト」を描いた映画だとも言われているようですが、むしろ、「カーストなんて、マスコミが作り上げた幻想」だと、この映画は言っているように感じます。もし、これが現代の高校生の姿なのだとしたら、僕が高校生だった遥か昔から、世界は何ひとつ、変わっていないのだから。
[DVD(邦画)] 9点(2015-12-01 14:16:58)(良:2票)
13.  かぐや姫の物語
 ストーリーの骨格は、たしかに僕らの知っている、あの「竹取物語」。でも、そこで描かれているのは、全く新しい物語です。ここに登場する数多くのテーマは、どれもが大変深遠で、誰しもの人生にあてはまることでありながら、「現代の日本」における僕たちのテーマをビビッドに表現するものです。  僕がこの映画を見たのは2015年ですが、僕自身は、公開当時の2013年に観ていたら、この映画のメッセージを半分も受け取れなかったかもしれないと思います。高畑監督の、時代の本質をとらえる「敏感さ」に、頭が下がります。  常識や虚飾をひっぺがす手法として、いにしえの物語を使ったのが、成功しているんじゃないでしょうか。「西洋の物語」が僕たちの思考のデフォルトになってしまう前の時代を舞台とすることで、「今」の僕たちが直面している、根源的なテーマがはっきりと見えてきます。それは、東洋的なものに回帰するということではまったくなくて、フラットに人間を見つめるということ。常識に曇らされた目を、しっかりと開くということ。  いろいろなテーマがうまく盛り込まれていますが、人間ドラマとしてもとてもよくできていて、今まで「得体のしれない宇宙人」のイメージしかなかったかぐや姫の生き様がとてもリアルに伝わってきて、感動しました。
[DVD(邦画)] 9点(2015-03-25 01:38:27)
14.  小さいおうち
黒木華の存在感だけは評価できますが、あとは退屈。それなりに丁寧に作ってある気もするのですが、伝わってくるものがありませんでした。
[DVD(邦画)] 3点(2015-03-12 08:28:39)
15.  川の底からこんにちは 《ネタバレ》 
人間を、美しく描かないところがとても良いです。「きれいごと」ではない、リアルな描写に心を打たれます。「中の下じゃない人なんているんですか?」という主人公の主張は、一見不合理なように見えます。なぜなら、人間がたくさんいれば、上の上から下の下までそろっているというほうが、合理的だからです。でも、現実はそうじゃない。自分から見た「自分」は、どうしたって中の下。それは「しょうがない」こと。だから「がんばる」しかない。みんなそうやって生きているんだ。ここで言う「がんばる」というのは、世間一般で言われるような「がんばる」とはちょっと違います。それほどポジティブな意味を持っていません。だからこそ勇気づけられるんですよね。人に誇れるような「がんばっている」人生なんか送っていない僕らも、「ここで、中の下の人間として生きている」。それだけで、いいんだ。僕だってがんばっているんだ。それしかないんだ、と思わせてくれるからです。すべての人に対する応援歌的な、すてきな映画だと思いました。
[DVD(邦画)] 8点(2015-03-12 08:23:39)
16.  ジャッジ!
面白い!こんなに面白い映画だとは、思ってもみませんでした。広告をテーマにした映画なのに、宣伝に失敗してる! 冒頭部からテンポの良いコメディで、グッと引き込まれます。後半はベタながらも泣けたし、役者たちも、みんなよかったです。作りが丁寧。ほんとうに出来の良い映画。観終わったあとに「いい映画観たなあ」って素直に思える作品です。
[DVD(邦画)] 8点(2015-03-02 10:24:10)(良:2票)
17.  映画 鈴木先生 《ネタバレ》 
連続ドラマ版の「鈴木先生」があまりにも面白かったので、それと比べてしまうと、だいぶん見劣りしてしまうんですが、単体の映画としてみれば、十分すぎるクオリティがあったと思います。ただ、導入部の妄想はいらなかったし、後半の事件はうまく機能していなかったですね。小川が屋上から飛ぶシーンとか、本当にこの映画に必要なのか疑問です。しかし、それ以外の部分は、やはり鈴木先生らしいロジカルなメッセージに満ちていて、とても面白い。「選挙の投票率を上げよう」なんて、現実の大人の世界でも未だにやってるんですから。世の中、いかに無考えな人間が多いか・・。「逃げ場を残す」というテーマも、いろいろなシチュエーションにうまく絡めてあって、見事でした。この映画で興味を持った人は、ぜひ連続ドラマのほうを観てほしい。ドラマは、さらに深く、面白いですから。
[DVD(邦画)] 8点(2014-12-30 14:59:35)
18.  婚前特急
うわーっ!! 面白かったーっ! 久々に9点つけたい映画に出会いました。タイトルで損してますよね。こんなに深い映画だとは、夢にも思いませんでした。通り一遍の価値観や、ステレオタイプなストーリーから完全に脱却していながら、決してきわもの映画になっておらず、ひとつの物語として恐ろしいほどに完成しています。プロットの積み上げ方も見事で、無理がない。ひとりひとりの人物の描写が最高にリアルです。「恋愛」だの「結婚」だのいうテーマに、こういう光を当てた作品って、初めてなんじゃないでしょうか。そう、人間ってこういうものだよね、世の中ってこういうものだよね、と納得させられることばかり。しかもそれが、辛気臭くもならず、変にロマンティックにもなっていなくて、その分、深く深く胸に突き刺さってきます。最後のほうでは泣いちゃいましたが、この映画で泣いたのは多分僕を含めて全部で4人くらいしかいないかな、とは思います。 
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-01 10:03:22)
19.  新しい靴を買わなくちゃ
中山美穂の芝居が、とにかくすばらしかったです! 今までは、もっとアンニュイでベタベタした演技をする人という印象で、それほど評価したことはありませんでしたが、こんな芝居ができるんですね。ビックリしました。彼女が演じたアオイは、女性とか男性とかを超えて、一人の人間としてとても魅力的でした。表現が細かかったうえに、なんか空を飛んでいました。千を演じた向井理は、演技力も魅力も足りないし、鈴愛とカンゴのくだりはつまらなかったし、全体に漂う「おしゃれ感」は、気持ち悪かった。フリーペーパーの編集者とカメラマンなどという設定も、勘弁してほしい。でも、それらのマイナスを帳消しにするほど、中山の芝居がよかったです。あと、パリのロケーションも美しかった。アドリブ中心で撮られた前作の「ハルフウェイ」とは違って、今回はきちんと台本で進んでいく映画でしたが、主演女優の力に支えられた作品であるというところは共通していましたね。
[DVD(邦画)] 8点(2014-10-23 08:54:36)
20.  映画 ホタルノヒカリ
ドラマ版は、2シリーズとも全部観ました。映画版はどんなものになるかと心配していましたが、ちゃんと「ホタルノヒカリ」していて、とても面白かったです。蛍と部長の軽快なやり取りは相変わらずおかしいし、後半は何か所か涙がこぼれるところもありました。ドラマの良さも損なわず、映画ならではのスペシャル感もあって、満足できる作品でした。
[DVD(邦画)] 8点(2014-10-22 22:32:53)
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