1. ブラザーフッド(2004)
《ネタバレ》 朝鮮戦争を舞台に、家族の悲劇及び戦争の悲惨さを描いた映画。非常によい映画だと思った。ストーリーにも破綻はないし(弟の心臓病の中途半端さだけには残念さを感じる)、映像にも激しいまでの迫力がある。俳優たちの演技も、テーマからか力みのようなものを感じないでもないが、ぐいぐいと引き込ませるものを持っている。いろいろ考えてみて、映画としての出来はよいと言って間違いないかと思われる。なぜ主人公兄弟に弾が当たらないのかという疑問が頭から消えない人は、ほとんどのアクション映画を見ることをやめたほうがよいだろう。今現在、日本からこの程度の映画が生み出せるとは思えない。 しかし私は、映画の出来云々よりも、この映画を「お隣の国では、ほんの少し昔に同じ国の人間が殺し合うという悲惨な歴史があった」という事実を認識させられるべきものとして捉えた。日本も朝鮮の歴史に少なからず影響を与えているという事実も踏まえてだ(もちろん悲しい歴史を持っているのは朝鮮だけではない)。 映画に何を求めるかは人それぞれだろう。「戦争をダシして作った泣き映画」と捉えてそれ以上の何も求めないのもよいだろうし、エンターテインメント性に感心してもよいだろう。私の場合は、朝鮮戦争という史実がそこにある以上は、単なる「作品としての映画」以上のメッセージ性をこの映画に感じざるを得ない。そのメッセージ性が感じられることと、作品としての完成度の高さを合わせて、この映画を非常に心に残る作品と評させていただきます。 9点(2004-06-27 09:27:53) |
2. いま、会いにゆきます
《ネタバレ》 泣けました。ってか最近涙もろくなったのかな、思い出しただけでまたウルウルしてきた。自分泣きすぎ。SFチックなヒネリやタネとかはあまり恋愛映画にはそぐわないと思うんですけど、それでも泣けましたね。控えめな音楽もよかったです。やっぱり人間、愛ですね。後、フォローするわけじゃないですけど、主題歌は、この映画にはそぐわないだけで、曲自体は悪い曲ではないと思います。DVD待ち。 8点(2005-01-15 13:39:47)(良:1票) |
3. 下妻物語
おもしろかった。気分のいい映画です。 8点(2004-12-31 16:03:37) |
4. スクール・オブ・ロック
おもしろかったですねえ。私はロック好きなので、余計におもしろかったものと思われます。こういう大団円も分かりやすくてよいと思います。快作ですね。 8点(2004-12-08 12:32:19) |
5. ラスト サムライ
私は幕末~明治の日本史が大好きなのですが、非常に楽しめました。いわゆる時代考証ですか、その辺りで変なところはありますが、力でねじ伏せられるようにして見入ってしまいました。過去の日本そのものを好意的に捉えてくれて、好意的に題材にしてくれた洋画でした。今日の日本はこのようないい題材にはなり得ませんね。 8点(2004-07-04 14:22:31) |
6. 突入せよ!「あさま山荘」事件
戦後の大事件を映画化したということで、私は価値ある一作だと思っております。当時の様子がよく描かれているのではないでしょうか。殉職された方に改めてご冥福をお祈りいたします。 8点(2004-07-03 08:31:52) |
7. 猟奇的な彼女
《ネタバレ》 ラブコメディ映画。大変おもしろい映画だと思った。脱走兵と鉢合わせのくだりなどのよくよく考えてみれば無理なエピソードも、問題なく受け入れられる。レンタルビデオで見たが、私にとっては大いに笑えて大いに泣ける、素晴らしい作品だった。これが妻にとっては始まって3分で熟睡できる映画なのだから、映画を見る目は本当に十人十色ということだ。それにしても現在話題になっているテレビドラマ「冬のソナタ」、かつて大ヒットした映画「シュリ」、そしてこの映画と、韓国ドラマは「実はこうだった」というストーリー展開が実に気持ちよく決まる。お家芸と言ってよいかもしれない。 8点(2004-06-27 11:58:21) |
8. グラディエーター
古代ローマの剣闘士の武勇伝を描いたスペクタクル映画。見応えのある映画だと思った。コロッセウムでの人間同士の殺し合いは、現在の格闘技の先祖である。その殺し合いを見て興奮する古代ローマ人は、現在格闘技などを見て興奮している我々の先祖である。数千年を経ても変わらない人間のDNAを感じて恐ろしくなった。重厚感のある史劇として、人にお勧めできる映画だと思う。 8点(2004-06-27 11:40:02) |
9. スパイダーマン(2002)
分かりやすい。かっこよい。爽快感がある。何年か前の封切り日に劇場で見たが、痛快アクション映画として申し分なし。トビーマグワイアのナイーブさはピーターパーカーにぴったり。キルスティンダンストは私の周りでは不評だが私は嫌いではない。デフォーは、こういう漫画映画に出してはかわいそうな感じがする。ジェームズ・フランコは、もてそうですね。悪役のキャラクターのデザインはゴレンジャーやアバレンジャーに出てきそうで、正直なところ興ざめを通り越して滑稽ささえ感じられるデザインだと思いました。 8点(2004-06-27 10:15:59) |
10. M:i:III
「これでいいじゃん」って感じでした。追加:先日「1」がテレビで放映されたので久しぶりに見ましたが、やはり1の方がおもしろいと思いました。4を作るのなら、原点回帰というか、1に近い作りにしてほしいです。 [映画館(字幕)] 7点(2006-07-09 12:36:00) |
11. 嫌われ松子の一生
《ネタバレ》 何がよかったのかよく分からないのになんかよかったような気がするという、自分にとって少々煮え切らないような感じの映画だった。いろいろな感想が渦巻いて整理できないでもいる。もう一度見るべきなのかもしれない。主演の中谷さんは美しい方なので、引きこもり後の醜い姿をあれほどに大げさに作っても、顔をアップで撮ったときの瞳の輝きがどうしても美しいままのように見えた。あのような美人が役者をやるときの妙な限界なのだろうかと思った。美しくない人が美しい人を演じるより、美しい人が美しくない人を演じる方が実は難しいのだろうか。時代時代の流行歌や風俗を使って昭和から平成への時の流れをなんとはなしに描いているという点で、「日本版フォレストガンプ」のような印象も持った。下妻物語の監督が作った映画だということで見に行ったのだが、似た雰囲気だなと思うと同時に、自分は下妻物語の方がおもしろいと思った。 [映画館(邦画)] 7点(2006-06-08 01:15:50) |
12. 千と千尋の神隠し
ガツンとおもしろいわけではないですが、ジワジワと余韻の残るお話でした。少々説教臭いか。 7点(2004-07-08 09:18:08) |
13. K-19
何もかも秘密だった旧ソビエト社会主義国連邦で実際にあった話なんですね。悲惨ですね。あの国何やってたか本当にわかりませんね。恐ろしいですね。豪快な無責任国家だったのですね。もはや冷戦時代のことも過去のことになりましたね。そのうちチェルノブイリの映画も誰かに作ってほしいですね。この潜水艦はまさにwidowmakerですね。艦内の責任者同士の確執はどうでもいいエピソードだったかもしれませんね。特に西側との冷戦構造が確固としていた時代を描いた映画だからでしょうか、私にも英語は不自然でしたね。でも「戦場のピアニスト」でポーランド人が英語をしゃべっていても気にならなかったから、私も適当なものですね。 7点(2004-07-04 13:21:30) |
14. キル・ビル Vol.1(日本版)
愛すべきパロディ映画、という捉え方をしております。 7点(2004-06-30 20:43:34) |
15. M:I-2
《ネタバレ》 スリルとアクションが一杯のスパイ映画。前作も楽しめたしこの作品も十分に楽しめる。特に、オープニングで「居場所を教えたら...休暇にならない!」という台詞から主題歌に入るところがとてもクール。しかし殺人ウイルスを小道具に使った映画はもう多すぎる。あと、最後のボスキャラとの格闘シーンはやや長すぎるか。 7点(2004-06-27 14:49:27) |
16. 海猿 ウミザル
《ネタバレ》 「踊る大走査線THEMOVIEのスタッフが贈る」という謳い文句だが、「踊る~」よりもこの「海猿」の方がずっとおもしろく感じた。「ストーリーがベタすぎ」などという声があるようだが、奇を衒いすぎて訳がわからなくなるよりはずっとよい。私などはよい意味で安心感を持って見られた。 よかった理由は他に、日本の海上保安庁が舞台であったため、しかも「海上保安庁が全面協力」という触れ込みもあったため、日本にもこのような仕事でがんばっている人もいるんだという親近感が感じられ、また身近感があるがために、心地のよい緊張感も持てたということだと思う。コミカルなシーンも程よく盛り込まれている。それと、藤竜也。若い俳優がああもたくさん出てきて大騒ぎしていると、どうしても軽々しさや覇気の空回りが出てしまいそうだが、その中で藤竜也の存在は重要だった。あの渋みのある声と重厚な演技は映画をぐっと引き締めたはずである。優秀助演男優賞だ。うちの妻は「あれ岡倉大吉じゃないの」と言っていた。それと加藤あい。あのキスシーンの後のはにかみ方はどうだ。あれは非常にいい。私はもうどうしようもなく、鼻の下の伸びるのを止めることができなかった。ついでにあの「香里奈」とかいうタレントの、あの片田舎のロケ地では光り輝いて見えてしまうほどの美人ぶりには、私は男性としてそれだけで評価を上げてしまいそうだ。 しかし、なぜこのスタッフは、いつも「上層部」という立場の人と「現場」という立場の人との対立を大げさに取り扱うのか。そしてなぜいつも「現場」側のスタンスなのか。「どうせお偉方は下っ端の気持ちなんざ理解してくれないのさ」という発想は、私に言わせれば大人が言うことを聞いてくれないと言ってすねる子供の気持ちに近い。共感できない。それと、このスタッフは、ビシッとした制服に身を包んだ人たちをずらっと並ばせて敬礼させるのが、見る人を感動させるには手っ取り早い方法だと思っているのではないか。またこれか、という印象を抱いた。あと、主題歌も、既存の名曲を安直に使うよりも、書き下ろしの曲でいいものが使えていたならモアベターだったか。 まあなんだかんだと書いたが、結論としては面白かった。見ごたえは熱くさわやか。知人にも勧める。邦画は全部ダメという思い込みの方がダメ。 7点(2004-06-27 09:57:37) |
17. ハウルの動く城
最初のうちはおもしろかったけど、終わり頃にはさっぱりおもしろくなくなっていました。映画館で見れば最初から最後までおもしろいのかね? [地上波(邦画)] 6点(2006-07-22 10:22:21) |
18. ボウリング・フォー・コロンバイン
アメリカ合衆国の内部告発映画。その実マイケルムーア監督は、アメリカという国を愛しているからこそ、このような映画を作るのかもしれませんね。 6点(2004-07-23 07:49:36) |
19. 少林サッカー
笑わせていただきました。なかなかいいですよ! 6点(2004-07-08 20:55:05) |
20. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
《ネタバレ》 人間は過去にすがって生きていくべきではなく、未来を切り開いて生きていくべきだというテーマを、おなじみのおふざけキャラクターアニメ「クレヨンしんちゃん」を使って笑いあり涙ありという味付けで描いた映画。1960年代から70年代に日本で幼少期を過ごして、現在それなりに幸福な家庭を持っている男性女性が見れば、「小さかった頃の懐かしい温かさ」と「今現在の自分の家族の大切な温かさ」というふたつの温かさを味わうことができる好作品と言ってよいだろうか。私はその世代であるからか、感じさせられるものも大いにあった。しかし同時にその世代であるからからこそ、もう少し緻密に描いて欲しかったという気持ちも残る。例えば冗長なカーチェイスシーンやスリル感を無理矢理つけるための高いところシーンなどには少々醒める。もともとが子供向け映画だから致し方ないのかもしれないが、もしも作り手が大人にも訴える映画にしたいと思ってこの映画を作ったのだったら、「ここらへんは子供が喜ぶようにしておこう」というような演出さえなしにしてくれてもよかったと思ってしまう。部分部分ではよいなと思わされ涙も出たが、部分部分では首をかしげさせられた映画だった。なお音楽は私好み。 6点(2004-06-27 10:20:26) |