1. 君の名は 第三部
《ネタバレ》 シリーズ第3部。九州編。これまでの伏線を次々と回収しながら終幕へと向かっていく今作。アタシと夫、義母との仲直り。でもでも今でいうDV的なコトをアタシに重ねておいて、濱口家に許しを請う資格なんて無いよね。アタシに言い寄ってきた男をきっぱりとお断り。フラれた男もしつこさを見せず潔くてよろしい。全シリーズを通していろいろな所でいろいろありすぎて疲れ果て、病床に伏す。東京の病室にて、数寄屋橋でのあの人との思い出に耽りながら峠を迎えるアタシ。引っ張って引っ張って…臨死のタイミングで欧州から戻ったオイラ。悲劇かと思ったら、ギリギリセーフで大団円。ドラマティックすぎるけど、当時はこれが良かったんだよなぁ…良作。 [DVD(邦画)] 7点(2024-12-19 03:26:39) |
2. 君の名は 第二部
《ネタバレ》 シリーズ第2部。北海道編。今作も展開されるすれ違い。前作からずぅーっと泣いているアタシ。だけど出色の出来だった前作に比べて失速。存在感を示すのはアイヌ民族のオレオレ。念願の再会を果たすオイラとアタシ。居たたまれなくて、「オレはハルキがスキなんだよ…とうっ!」。冷たい摩周湖にダイブ。男勝りで勝ち気だけどそれなりに純情オレ、北の大地に散る。そしてまたしても別れるオイラとアタシ。怒涛の第3部へ。 [DVD(邦画)] 6点(2024-12-18 02:01:05) |
3. 君の名は(1953)
《ネタバレ》 戦後初期のメロドラマ邦画を代表する3部作の第1部。戦時下で生死をかけて、手と手を取り合ったアナタとアタシ。数寄屋橋の上で名も明かさずに再会を誓い合う。ここからとても有り得ないようなすれ違いの連続が始まる。まるで韓流やな。70年以上も前、色も着いていないモノクロ邦画にこのようなお話が盛り込まれようとは。今の映像が発達したSFアクション映画なんざ目じゃねえぜ。今作の全てのファンタジックな出来事の中心にいるのは誰よりも夫・ハマグっちゃんの存在。ケッコン前はあれだけ親切だった男が、一緒になった途端にあの豹変ぶり。傲慢で嫉妬深い…極端すぎて滑稽に見えるぞ。DVD特典のドキュメンタリーは今から約30年前に制作。当時は俳優たちも老けて見えただろうが、今となってはみんな若い。生前の大庭監督まで登場する激レア映像。特典も含めて良作。 [DVD(邦画)] 7点(2024-12-17 02:38:55) |
4. 見知らぬ乗客
《ネタバレ》 アルフレッド・ヒッチコック監督による殺人サスペンス。列車内で見ず知らずの男に持ちかけられた交換殺人。承諾していないのに勝手にコトを進められちまう。大いなるとばっちり。貸しをいつ返してくれるんだ…狂気的なこの男に付き纏われシカトも許されねえ。決定的な物証を巡って、ハラハラドキドキ。テニス試合、右に左に打ち合うも上の空。最後は暴走したメリーゴーランドでグルグル取っ組み合いだ。名作ではないけれどお話はなかなか面白いな。 [DVD(字幕)] 6点(2021-10-04 01:12:40) |
5. 戦争と平和(1956)
《ネタバレ》 上映時間3時間半に及ぶ戦争恋愛大作。時代は天下のナポレオン率いる仏軍と露軍の戦い。さすがは大女優オードリー、天真爛漫で尻軽な小娘から戦況が進むにつれて徐々に大人の女性に成長していく様を見事に体現。寒すぎる露の国土、「冬将軍」を食らわされて倒れるナポレオン軍。疲弊しきったチビな皇帝。戦争で多くを失ったアタシ、最大の理解者であるあの人と再会。長尺の割に、戦争スペクタクルとしても恋愛ロマンとしてもイマイチですな。 [DVD(字幕)] 6点(2020-11-08 04:37:09) |
6. クォ・ヴァディス(1951)
《ネタバレ》 暴君ネロの時代のローマ帝国を舞台にした歴史大作。帝国の将軍と前将軍の養女の恋愛が中心。戦いこそが安らかなる道。当初は嫌われていた粗野なオイラに対し、徐々に心惹かれる優しき敬虔なクリスチャンのアタシ。争いの構図は皇帝ネロVSキリスト教。激しいキリスト教弾圧から、怪力男が猛牛を制したことにより形勢逆転。暴君ネロ陥落。要所で大きく取り上げられる歌舞伎の見得きりみてえな演説シーン。大がかりな戦闘シーンはなく、歴史大作としては物足りねえな。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-08-16 05:16:30) |
7. 喝采(1954)
《ネタバレ》 息子の事故死による悲嘆のために俳優崩れとなった男とその妻、演出家の三角関係。華やかさは無いけど男女の愛憎をありのままに描いていると思う。ダメになった夫を見捨てられねえアタシ。グレース・ケリー嬢、アカデミー主演女優賞受賞。 [DVD(字幕)] 6点(2019-12-30 22:48:21) |
8. 羅生門(1950)
《ネタバレ》 中世の日本を舞台にした、黒澤明監督による名作サスペンス・ドラマ。雨降りの羅生門の下で、殺人・強姦事件について語らう3人。三船敏郎が鬼気迫る怪演。マチ子ちゃんは感情豊かに熱演。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-09-24 00:47:31) |
9. 野火(1959)
《ネタバレ》 原作は大岡昇平。太平洋戦争下、フィリピン・レイテ島でのサバイバルゲーム。強い生存本能が男たちを突き動かす。やってることはトチ狂ってるんだけどね。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-08-18 04:52:51) |
10. 生きる
《ネタバレ》 約4年ぶり2度目観賞。リメイク版公開に向けての復習。黒澤明監督の代表作。瞳をギョロつかせるミイラ面の廃人。タカシくん渾身の名演。胃がんで余命半年、マジメだけど生きた化石のような市民課長が「ハッピバースデー」を境にシャキーーン。やる気があれば何でもできーるっ。廃人をやめて、市民が要望する公園作りに瞳を白黒させながら奔走。だけど最期のブランコで唄うシーンはやっぱり不気味ですな。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2019-06-30 20:36:27) |
11. ダイヤルMを廻せ!
《ネタバレ》 アルフレッド・ヒッチコック監督による密室サスペンス対話劇。グレース・ケリー嬢を救え。真実はいつもヒトツ。謎解きのキーアイテムは文字通り部屋の鍵。トビラを開けちゃってジ・エンド。真犯人は分かってるんだけど、そこへの行程がうまく演出されていました。良作。 [DVD(字幕)] 7点(2019-06-23 04:34:28) |
12. 傷だらけの栄光
《ネタバレ》 悪い事しかしない、どうしようもねえ悪童・ロッキーが強烈な右を武器にリング上で大暴れ。あのロッキー・バルボアを彷彿とさせるタフネスさ。挫折と自暴自棄を重ねて、身も心もボロボロになりながらも栄光を掴んだ漢をポール・ニューマンが熱演。良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-05-26 16:55:59) |
13. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 日本発の怪獣パニック映画の元祖。新作公開に向けての復習。ただの怪獣恐怖映画ではなく、核戦争を警鐘する濃い社会派ドラマとして表現され、完成度が高いと思います。秘密兵器「オキシジェン・デストロイヤー」発動によりゴジラと共に海へ還る隻眼のハカセ。60年も前にこのような作品が日本で作られていたことに素直に感心しました。お馴染みのテーマ曲はゴジラの威厳を表しています。 [地上波(邦画)] 7点(2014-08-16 22:35:50) |
14. 王様と私(1956)
《ネタバレ》 王様VSワタシ。威厳に満ちた王に臆することなく食い下がる気丈な女家庭教師をデボラ・カー熱演。いかつい顔をしながら時折お茶目な一面を見せる王様をユル・ブリンナーが好演、米アカデミー最優秀主演男優賞受賞。最大の見せ場は、やはりエレガントな主題曲に合わせて踊る王様とワタシ。個人的には劇中のお芝居「サイモンから逃げろぃ」も意外とウケました。死の床で明らかになる王様の愛情。ユーモアたっぷりに描かれる王宮ミュージカル、良作。 [DVD(字幕)] 7点(2014-06-01 22:25:20) |
15. 真昼の決闘
《ネタバレ》 正義感に満ちた孤高の保安官を熱演し米アカデミー主演男優賞をがっちり手にしたゲイリー・クーパー、西部劇の名作。ヒロインに麗しきグレース・ケリー嬢。午前中1時間ほどの出来事。時計が時を刻む、刻一刻と迫る“その時”。「ドラゴンボールZ」のサイヤ人襲来を待つような、人々の不安と緊張感がひしひし伝わってきます。そして白昼の無人街での決戦、4人の強敵にたった1人で立ち向かいます。グレーズ嬢がまさに“内助の功”。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-06-01 22:35:49) |
16. 決断の3時10分
《ネタバレ》 やはり見所は互いの思惑が潜む二人のやりとり。豪胆で余裕を見せる大物犯罪者にペースを握られ冷や汗タラタラの牛使い。なぜか駅まで奥方サマが追ってきてます。こちらが本家なのですがテンポ、緊迫感、ラストの盛り上がりなど全てにおいてリメイク版の方がよかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-05-30 01:09:43) |
17. OK牧場の決斗
《ネタバレ》 争いを好まない男たちによる怒りの銃弾、実在の人物による伝説的西部劇。奥目で凄みのある顔つきのバート・ランカスター、「ヴェラクルス」とは異なる正統派キャラの保安官を熱演。ぜんそく賭博師ガンマンをカーク・ダグラス。見所はやはり“OK”という看板が立てかけられた荒野での決闘。 [地上波(字幕)] 6点(2013-05-25 22:57:27) |
18. ヴェラクルス
《ネタバレ》 お姫サマと金貨が乗ったヴェラクルス行きの馬車を警護する、メキシカン西部劇。それぞれがおタカラへ野心を示し、互いにダマし合い立ち位置も入れ替わり立ち替わり、二転三転する展開はよく練られていると思います。まさか行きずりながらも名コンビなはずのゲイリー・クーパーとバート・ランカスターが最後に撃ち合うとは。友に華を持たせ逝く…良作。 [地上波(字幕)] 7点(2013-05-23 01:53:39) |
19. めまい(1958)
《ネタバレ》 ヒッチコック監督代表作の一つ。友人の妻を尾行しているうちに愛してしまった高所恐怖症の男。教会の塔からの転落で彼女を一度ならず二度までも失うことになります。幽霊の存在などややしらける場面もありましたがアイデアは秀逸です。今作では監督自身を見つけられませんでした。 [DVD(字幕)] 6点(2013-05-05 00:46:11) |
20. 北北西に進路を取れ
《ネタバレ》 約6年ぶり2度目観賞。アルフレッド・ヒッチコック監督代表作の一つ。人違いの誘拐から思わぬ騒動に巻き込まれるミステリー・ツアー。ダマし合いの応酬、ひねりと仕掛け満載。平原ではセスナに追っかけ回されちまう。終盤は緊迫の顔岩下り。滑り落ちそうなヒロインを片腕一本でつなぎとめるケイリー・グラント、映画史に残る名シーンです。落ちる、落ちる…。バスに乗り遅れる男として監督本人も冒頭に登場。良作。 [DVD(字幕)] 7点(2013-05-03 02:12:51) |