1. ノーカントリー
《ネタバレ》 一回目観終わった直後しばし呆然自失。いったい何と表現して良いのやら、いったいどう理解して良いのやら。しかし時間がたつごとにもう一度観たいという思いがどんどん強くなり、やがて観ずにはいられなくなる。やはりなんといってもハビエル・バルデム演じるシガーのド迫力でしょうか。あのシガーという男の細部にわたるキャラクターの作りこみはすごすぎます。間違いなく後世に名を残す悪役です。それと対をなす保安官を演じるトミー・リー・ジョーンズが、タイトルの意図するところをまさに具現していましたよね。さすがです。後半ルウェリン・モスが死んでしまう辺りは原作とちょっと違っていて、ちょっとざわざわとわかり辛いような感がありましたが、全体としての雰囲気を壊すほどではなく、まあこの場合彼のあのような退場の仕方は問題ないかと思います。 とにかくコーエン兄弟の細部にいたるまでのディテールのこだわりが遺憾なく発揮されていたす、ばらしい作品だったと思います。 [DVD(字幕)] 10点(2010-11-10 18:13:56) |
2. 息もできない
痛い、痛すぎる。暴力をふるわれる側の肉体的な痛みではなくて、暴力を行使する側の自身も知らない魂の痛みがひしひしと伝わってきてしまう、こんな暴力映画他にあっただろうか。暴力と暴言でしか語る言葉をもたないサンフンのような主人公に感情移入するなんて、普通だったら無理!って感じだし、暗くて救いのない暴力映画なんて観る気分じゃないしもう観ないで返そうかなとも思ったんだけど、本当に観てよかった。いつでもそうなんだけど、間違いなく私の中の名作!って映画に出会ったときって、なんかすごいって思いでいっぱいになってしまって、一体何がすごいのかって言葉にするまでにすごく時間がかかっちゃうんですよね。何度も観て、反芻して、それから感想を口にすべきなんだろうけど、とにかくこれはすごい!ってことをとりあえず言いたくて。 [DVD(字幕)] 9点(2010-12-07 16:55:47)(良:1票) |
3. エレクション 死の報復
《ネタバレ》 前作よりもさらにヒートアップしていてクール。またしても魚釣りのシーン、ちょっと間があるでしょ?緊張しましたね~。こういうセンスってすごいなあと思ってしまいました。とにかく本作はいろんなシーンで緊張しちゃいました。犬のシーンでは、その犬どんな風に使うんだろうとか。たぶん食べちゃうんだろうなとは思ったけど、そうするか!って驚きあったし。ロクをやっちゃうシーンも不気味な感じで。で最後はジミーでしょ、ああ無限地獄って感じで。 [DVD(字幕)] 9点(2010-10-17 21:10:40)(良:1票) |
4. インファナル・アフェア
ハリウッドリメイクより絶対にオリジナルの方が良い。トニー・レオンが特に良い。 [DVD(字幕)] 9点(2010-07-16 10:19:39) |
5. プライベート・ライアン
《ネタバレ》 主演がトム・ハンクスで、戦場で一人の兵士を命がけで助けるっちゅうめっちゃあり得ないヒューマンなドラマかと勘違いしていて、今の今まで見ていませんでした。が、とんだ勘違いでした。私がかような勘違いをするような(度々あるのですが)配給会社の戦略はいかがなものかと思います。危うく傑作映画を見逃してしまうところでした。 まずはスピルバーグ監督のマニアぶりに脱帽。オマハビーチ上陸シーンの迫力は間違いなく戦争映画史上に残る名シーンかと。 また、当初とってつけたようなヒューマンドラマを想像していたのですが見当違いもはなはだしく、決してそんな単純なものではなかった。主人公は忠誠心と正義感からだけでライアン救出に向かうわけではなく、不条理な任務に部下同様に疑問を感じ苛立っている。また、今までの戦争映画であるならば絶対的な敵として描かれていたはずのドイツ兵にも人格が与えられている。そうした個は、戦争という圧倒的な出来事の中であっけなく散ってゆく。そんな無念だったろう人たちにとって、戦う理由や正義が何の意味があるだろう? スピルバーグの痛烈な批判を感じました。また、しばしば戦争を正当化するためにプロパガンダとしてハリウッドが利用されることにも批判をしているのじゃないだろうか。 [DVD(字幕)] 9点(2010-07-15 16:26:07) |
6. インセプション
《ネタバレ》 うんうん、さすがクリストファー・ノーラン監督、単純には見せないですね。この度もすっかりしてやられた感ありです。現実は夢か、夢こそが現実か?このつかみどころのない世界観を、なんともすっきりと手に汗にぎるアクションでテンポよく見せてくれるんでしょう。 [映画館(字幕)] 8点(2010-11-10 18:22:38) |
7. ショーン・オブ・ザ・デッド
とにかく好き。コメディだけど、出てくるゾンビはかなり正統派(何が正統なのかは人によって意見が違うかもしれないけど)。イギリス風ジョークもこの程度なら許容範囲。 [DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 22:15:17) |
8. 第9地区
かなり面白い、かなり笑える、かなり好き。 [DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 21:16:14) |
9. イングロリアス・バスターズ
《ネタバレ》 いいですね~。期待を裏切られるエンドといい、やたら長ったらしい会話シーンといい、バスターズの活躍シーンといい、すべてにおいてタランティーノでしたね。ことに第一章のランダ大佐の手に汗にぎる緊張感みなぎる会話シーンは秀逸ですね。ただ、酒場の会話シーンはちょっと長すぎ。もうええって!とつっこみたくなりました。それと酒場にやってきたランダ大佐が靴と、サイン入りのハンカチを見つけますが、あれって両方いるかな。どっちかでいいと思うんですけど。それと欲を言えばバスターズの活躍シーンをもう少しみたかったかな。とくにイーライ・ロスのはじけっぷりを。それと気になるのがジュリー・ドレフュス。キル・ビルに続きさんざんな役柄なんだけど、NHKでは才女ぶりを遺憾なく発揮した彼女が、一度ならず二度までもこういう役柄を引き受けるのには驚いてしまう。よほどタランティーノ映画のファンなんだろうか。 [DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 20:41:44) |
10. デス・プルーフ in グラインドハウス
おもしろすぎ!そうくるか。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-28 00:52:48) |
11. インビクタス/負けざる者たち
アパルトヘイト批判はともかくスポ根ものは苦手だな~と思いつつ観ましたが、こてこての社会派やスポ根映画ではなかった。またもやすばらしい作品を見逃してしまうところでした。さすがイーストウッド監督。自身が出演しない方がいいのかな?ってか、監督自身が出演しちゃうとどうしてもハリーになっちゃうんですよね。 暗闇の中を一人歩まねばならないときに一編の詩が魂を支え鼓舞する。言霊ってことの意味をあらためて感じてしまいました。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-28 00:49:45) |
12. アウトレイジ(2010)
《ネタバレ》 エンタメに徹した清々しいほどいさぎよい映画じゃないかと。 冒頭シーンがいいですね~。ざっと登場人物たちの性格が表れてて、それにみんな悪い顔!見事にみなさん悪役ぶりが板についていらっしゃる。今回とりわけ印象に残る悪人は三浦友和と椎名桔平でしょうか。三浦友和の捨て犬のような表情がいいですね~。でも、こいつ結構腹では何考えてんだかってところもちゃんと出てる。桔平のただただ突っ走る感じもかっこよかった。でも、それじゃあ生き残れんわね。 ところでどうしても武目線でこの映画を見ちゃうんだけど、最初っから三浦友和目線で見てたらまたずいぶん印象違ったんだろうな。やっぱも一回見ないといけないね。 中華屋シーンと二枚舌シーン、桔平のラストシーンは秀逸ですが、そのほかは結構平凡だし、某国大使とのからみシーン(特にベッドに死体シーン)はつまりません。 [映画館(邦画)] 8点(2010-07-15 16:50:25) |
13. スペル
《ネタバレ》 良くも悪くもサム・ライミだな~と言える作品。目新しさは全くないが、間違いなくサム・ライミ印。これでいいんです。サム・ライミのファンは「死霊のはらわた」が好きなんだから!地下駐車場および墓場でのばばぁとの対決シーンには拍手をおくりたいです。 [DVD(字幕)] 8点(2010-07-15 15:50:22) |
14. トイ・ストーリー3
《ネタバレ》 前2作が好きなので、当然おもしろかったです。疑ったり喧嘩したりしながらも力を合わせてアンディの元に帰っていくという大筋はかわらないのですが、本作ならではの小ネタもいっぱいで、最後まで楽しく見られました。普通は吹き替えはまず見ないのだけれど、これは吹き替えの声もすごくよく合ってて好きです。 [映画館(吹替)] 8点(2010-07-14 23:32:11) |
15. ビッグ・バグズ・パニック
《ネタバレ》 モンスター・パニックものとしてはかなり良く出来ていると思う。主人公のダメっぷりもいいし、その父のいかれっぷりもとてもいい。虫人間になっていくところなんかもなかなか凝ってっていいです。おもしろい! [DVD(字幕)] 7点(2010-11-11 12:05:00) |
16. 十三人の刺客(2010)
《ネタバレ》 意外におもしろかったです。 冒頭の切腹シーンは、切腹そのものが映らないというのにものすごい迫力。続く明石藩主の蛮行、奇行は稲垣吾郎の怪演がすばらしい。ラストへとつながる伏線のはりかたなどもなかなか心憎い演出。後半の合戦シーンも、殺陣の良し悪しを感じさせないほどのテンポと迫力で、最後まで楽しめました。 ただどうも三池監督は見せすぎ、くどすぎ、説明しすぎの感が拭えない。 [映画館(邦画)] 7点(2010-11-10 18:56:18) |
17. ゾンビランド
《ネタバレ》 ゾンビ映画のパロディものって好きなんですよね。とにかくこういうのが好きなの。ビル・マーレイ出してくるあたりなんか、もうそれだけで笑えちゃいますよね。ウッディ・ハレルソンのマッチョぶりをもっと見せて欲しかったところはありますが、ああいうキャラもまあ、ありかな。笑えるし。 [映画館(字幕)] 7点(2010-10-17 21:56:07) |
18. エレクション
《ネタバレ》 ディーの短気さ凶暴さってのは最初っから強調されてたわけで、こいつはやる男だなってのがわかるわけだけど、穏健派で、子供の世話をするロクが最後の最後であれをやっちゃうってのがすごいよね。魚釣りのシーンはさすがにびっくり。そこで、そのタイミングで、子供のいるところでやっちゃうかって。ロク派の人物たちもそれぞれに個性的かつ印象的で、次回作に期待がもてます。 [DVD(字幕)] 7点(2010-10-17 20:56:55) |
19. 96時間
あり得ね~。シュワちゃんも、セガールもびっくりの強さ!しかもなんちゅう無法者。外国行ってそこまで暴れるか?暴れていいのか?リーアムパパに果てしなく都合のいい展開に、思わず笑ってしまいながらも、うんうん、それでいいんだよと声援を送ってしまいました。娘を溺愛するダメパパリーアムにすっかりやられてしまっていますから、無理でも無茶でも応援せざるを得ないのです。娘には悪いけどまた危機に直面して、リーアムパパに暴れてもらいたいな。 [DVD(字幕)] 7点(2010-07-15 16:38:13) |
20. アイアンマン2
《ネタバレ》 前作は見ていないのですが、今回はミッキー・ロークの悪役が是非見たかったので。 そのミッキー・ローク登場シーンが最大の山場だったように思います。その後は次回作への伏線もはらないといけないし、いろいろ盛りだくさんで少々散漫だったような。せっかくのミッキー・ロークの悪役も、登場シーンほどの迫力はなく、もったいないな~という感じ。 [映画館(字幕)] 7点(2010-07-15 15:28:56) |