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風小僧さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 276
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自己紹介 現在の技術で作られた映画を観る目線で過去の映画を見下すようなことは邪道と思っている。できるだけ製作当時の目線で鑑賞するよう心掛けている。

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1.  エル・スール
 光と影の映像交響詩。詩の朗読を聴きながら良質な絵画を観賞したような後味が残った。  子どもにとって異性の親はある種ミステリアスな存在。自殺した父親の謎に興味をひかれる少女が真実を追い求める。スペイン内戦を背景とした父親の苦悩と葛藤・・・それを理解しようとする娘。“南”への旅立ちが彼女の成長を物語る。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-03-16 20:47:41)《新規》
2.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 
 聴覚障害者の生活、その家族の愛情と葛藤、友人関係や音楽を通じた少女の成長、第1次産業で生計を立てる難しさ等々、いろいろと考えさせられる映画だった。演出はテンポよく進んで中だるみせず観やすい。  特筆すべきは聴覚障害をもつ家族と娘(コーダ)とのコミュニケーション。滑らかな手話で自然な会話になっている。  時にはユーモアやスラングも交え、意味の違う言葉をわざと教える(外国語を教える時よく使う)お馴染みのからかいさえも手話で表現されるとは面白い。本作の内容に相応しい字幕表示だったと思う。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-02-25 21:25:52)
3.  エルヴィス 《ネタバレ》 
 “ブライアン・エプスタインは短過ぎた、パーカー大佐は長過ぎた”の言葉を象徴するような作品。全体的に冗長で、題名は「Elvis」だが内容は「Parker」だね。撮影も前半は細かいカット割りで落ち着かない。   主演俳優は熱演で“キング・オブ・ロックンロール”になりきっているが、エルヴィスの魅力と言える色気・セックスアピールを感じられないのは残念。  ママへの車贈与、拳銃でテレビを撃ったり薬物摂取などのエピソードが羅列される。テレビスペシャルで、パーカーから言われるままクリスマスソングを歌っていたらエルヴィスのキャリアは終わりというのもよく知られた話だ。対照的に映画出演は手短にスルー。たとえ「くだらない映画」と言われようが同じ映画人としてもう少し触れてもいいだろう。復活を決定づけた「エルビス・オン・ステージ」の逸話も、さらにはビートルズへの思いなども欲しかった(大佐の描写はほどほどにして)。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2025-02-17 16:37:04)
4.  スウォーム
 「タワーリング・インフェルノ」の夢よもう一度、とばかりにI・アレンが製作・監督した“飛んで火にいる夏の虫”的駄作。豪華な顔ぶれの演技を見られるのはうれしいが、殺人蜂の恐怖を描くパニック映画としてはショボい内容。  余談だが数年前の夏、住宅の庭木に蜜蜂が黒山のように集団で集まり空中でも数多くの蜂が飛び回っていた。刺されることなく恐怖は感じなかったが、まさにこの映画の1シーンを彷彿させる現象だった。某市役所のHPによれば一時的に群れている「分蜂」で、数日でいなくなるとのこと。そのとおり3日経ったらいなくなった。
[インターネット(字幕)] 3点(2025-02-07 17:07:41)
5.  黒部の太陽
 スケールの大きい大作で見ごたえあるが、岩岡親子の確執に重点を置きすぎて散漫な印象がある。豪華キャストが熱演する中、辰巳柳太郎は悪目立ちしている。寺尾聰の芝居も素人っぽいのが残念。  「富士山頂」は好印象を残したが本作は少々物足りない。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2025-01-19 15:40:55)
6.  パリは燃えているか
 第二次大戦時の連合国対ドイツ軍の攻防をオールスター・キャストで描く。白黒作品として実写映像を活かし、演出映像と違和感なく融合させた。   レジスタンス運動を軸に、自由フランス軍、アメリカ軍、ドイツ軍それぞれのパリ解放をめぐる思惑や駆け引きが興味深い。多くの歴史的建造物を有し文化香る花の都に対するフランス人の思いだけでなく、敵国の将軍も本音はパリを破壊したくないのでは?と思わせる。A・パーキンス演じる兵士がアメリカ人のパリに対する思い入れを体現している。  パリ解放をよそに「パリは燃えているか」と打電を繰り返すシーンが印象深い。  余談ながら同名の音楽を用いた日本の番組、”バタフライエフェクト”というタイトルはいただけない。人間の活動をこじつければ何でもつながるんじゃないの?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-12-22 20:57:13)
7.  北北西に進路を取れ 《ネタバレ》 
 ストーリーテリングにご都合主義もあるが、見せ場を随所に用意して手に汗握るスリルの連続が良い。ハラハラドキドキながらラブストーリーに重きを置いた、監督お得意の巻き込まれ型サスペンス。ラブシーンは相変わらずうまい。  列車、飛行機、オークション会場等、舞台を転々として展開する中、広大な平原のバス停で一人ポツンと待つ主人公が印象深い。ラストのラシュモア山から列車シーンへの画面転換がお見事。   ジョージ・カプランの謎やスパイ団の緩慢さ等、演出の不満をヒッチ先生に言っても「たかがマクガフィンじゃないか」とケムに巻かれそう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2024-12-22 20:57:08)
8.  レッド・オクトーバーを追え!
 東西冷戦を背景に、ソ連原潜艦長たちの亡命をめぐって米ソが繰り広げる虚々実々の駆け引きを描く。アメリカ礼賛映画ではあるが、テンポがよく見ごたえ十分。ライアン役はA・ボールドウィンだが、CIAとしてはひ弱でちょっと頼りない印象だ。  ソ連艦長の亡命か攻撃かの判断は重要なポイントで、緊迫感あるギリギリの決断を描けばもっと盛り上がったのでは?それを決断したダラス艦長役S・グレンは好演。亡命意思を確認するため、ダラスとレッド・オクトーバーがモールス信号で会話するシーンは記憶に残る名場面だ。  魚雷発射され危機になっても艦長たちは冷静すぎの印象であるし、ソ連艦でのコックの銃撃はやや盛り上がりに欠けると思うが、最後は亡命に成功し、めでたし、めでたし。  冷戦時代は他人事でなかった。何せ「プロレタリアート独裁」を職場で語る輩が多数いたんだから。そんな連中はソ連崩壊後、誰も「独裁」賛美に加担した謝罪や反省をしやしない。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2024-12-22 20:57:04)
9.  大怪獣バラン
 前半は快調で、バランの登場シーンなど大いに期待させてくれる。が、後半がいただけない。大暴れすると思ったが自衛隊の投下したパラシュート弾を飲み込んであっけなく最後となり、肩透かしを食らった。造形がよいだけにもったいなかった。
[映画館(邦画)] 4点(2024-12-22 20:56:59)
10.  アバウト・タイム 愛おしい時間について 《ネタバレ》 
 要はかけがえのない1日を大事にしようということなんだね。プロットはよくできており人生論として共感できる点があるものの、何度もやり直しができるというのは弱点でもある。もうひと工夫、制約があってもよかったかな。失敗してもやり直せる人生では深みが出るわけがない。手塚漫画を継承と触れ込みの小説「火の鳥」を読んで、過度のループ展開に飽き飽きしたことを思い出した。  親父のスピーチが最良だったということはラストへの布石。親子の愛情を淡々と綴り、何気ない毎日でも尊いものだと気づかせてくれる。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2024-12-22 20:56:55)
11.  グッバイ、レーニン!
 ドイツ統合をめぐって起こる家族の悲喜劇。あまり笑えず心が揺さぶられることもなかった。  冷戦終結・東西ドイツ統一と家族愛、二つの物語が絡み合い歴史の大きなうねりに巻き込まれる庶民の姿を描く。親子の愛情に重きを置いたテーマ設定はよいが展開は単調だ。   架空の設定で相手を信じ込ませる手法はG・シートンの映画「36時間」やテレビ「スパイ大作戦」等でお馴染みだが、本作は家族の物語が主とはいえ、時が時、場所が場所だけに “嘘もつき通せばそれが真実になる” プロパガンダに通じる怖さがある。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2024-12-22 20:56:51)
12.  スラムドッグ$ミリオネア
 クイズ番組の構成を映画の構成に応用し、格差社会の実態を描いた娯楽作。  貧困から一発逆転のサクセスストーリーはまさに“ボリウッドのインディアン・ドリーム”てか?「面白いストーリーに社会問題を織り込みアカデミー賞受賞!」の王道を行く。  基になったクイズ番組の、もったいぶって気を持たせる演出に嫌悪感を抱いたので本作も好みじゃない。出来すぎの展開だったが最後のダンスは楽しめた。  かつてプレイボーイとしてテレビのワイドショーをにぎわせたアノ俳優が、子役時代にやらかした“肥溜めにドボン!”のエピソードを思い出した。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2024-12-22 20:56:47)
13.  踊る大捜査線 THE MOVIE
 警察署を舞台にした群像劇で、「太陽にほえろ!」のアンチテーゼとして登場したテレビドラマの映画化。変な緩さは現実離れが目立ち素直に笑えないが、管理社会への風刺も交えたサラリーマン喜劇としてみればそこそこ楽しめる。  例の2本の映画へのオマージュ(?)はいただけない。流行のプロファイリングに便乗し、小泉今日子は不自然なパクリ演技と感じる。そして、わざわざセリフで「天国と地獄」とはご親切だ。アジトが見つかるのも安易で、スモークボールの伏線ありきで作った印象。  終盤の、室井による青島の搬送から敬礼シーンまで、感動押し売りが鼻につく。
[CS・衛星(邦画)] 2点(2024-12-22 20:56:42)
14.  影の車
 幼い頃の記憶がよみがえり、子供から殺されるという幻想を抱いて疑心暗鬼になる青年の内面を描く心理サスペンス。  善人然とした加藤剛が、じわじわ迫りくる恐怖に追い詰められる主人公を好演している。自らの過去に苦しめられ破滅に至る男の姿は強く印象に残る。主人公を心理的に追い詰める子役の表情も怖さを増す。
[映画館(邦画)] 7点(2024-12-22 20:56:38)
15.  舟を編む
 辞書を作る過程を通して言葉の奥深さを語り、一風変わった青年と周囲の人々の交流を温かみのある視線で描いている。  言葉は生き物で常に変化するもの。ゆえに「大渡海」のようなものはいつの世にも必要だろう。たとえそれがデジタルであろうとなかろうと。1995年(ウィンドウズ95発売年)というIT化初期の時代設定が絶妙。何度も何度も校正を重ねる様はプロとして当然であるが、何といっても言葉に対する愛着が深い。  岸辺みどりが登場してから展開が一変してちょっとがっかり。古風な顔立ちとギャル風の役柄がミスマッチ。   映画の象徴的な話題、「右」とはどういう言葉で説明するか問われれば“〇〇から見て△△の方角”と答えるのはごく自然な反応だね。子どもの頃、「右」を答えるクイズで“石の上に頭を出した子ども”の問題があったことを思い出した。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-12-22 20:56:33)
16.  アパートの鍵貸します
 会社の階層構造や男女関係をコミカルに描いてタテ社会を痛烈に風刺し、主人公のロマンスも織り込んだ悲喜劇。  哀愁漂う独身男を演じるJ・レモンの細やかな表現が作品に深みを与えている。彼の名演技と、笑いを誘いながらペーソス溢れる展開で作品に魂を吹き込むB・ワイルダーの職人芸が見事に融合した。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2024-12-17 15:57:48)
17.  キャノンボール
 暑苦しいキャストやむさくるしい演技にガックリ。おまけにレースがダラダラ展開で退屈。  華のない主役B・レイノルズと“マスクとマントのヒーロー”のコンビがいただけない。老けこんだD・マーチンは不摂生の私生活を感じさせるしJ・イーラムのやりすぎ演技にも興ざめだ。日本人か中国人か不明の怪しげな東洋人やR・ムーアのセルフパロディーも笑えず。  「イージー・ライダー」風P・フォンダが現れて、乱闘が始まってからはいくらかマシでまあまあ観られた。
[CS・衛星(吹替)] 2点(2024-12-01 15:57:20)
18.  ブロブ/宇宙からの不明物体 《ネタバレ》 
 「マックイーンの絶対の危機」のリメイク。粘液状の生命体が現れてからテンポよく進む。人々を襲って飲み込むシーンが見どころで、緊迫感ある映像だがあまり怖くない。リアルな恐怖感に欠け不謹慎ながらユーモラスにすら感じてしまう(ムンクの「叫び」のような顔や、足をバタバタさせるシーンなど)。  生命体が宇宙からの飛来物でなく、生物兵器として極秘開発という一連の展開は「アウトブレイク」を彷彿させるが、こちらの方が先だったことは好意的に評価したい。
[インターネット(字幕)] 5点(2024-11-19 20:26:17)
19.  ペギー・スーの結婚
 バディ・ホリーの名曲をタイトル由来にして、青春を振り返り人生を見つめ直す物語。結局、家族っていいもんだね、夫婦っていいもんだね、で終わるのだがちょっと物足りない。   アポロの月着陸計画やファビアン等、時代のアイコンが挿入されているがK・ターナーやN・ケイジの高校生は老け顔の印象が強く、他の高校生に比べ浮いており若さを感じない。そのため1960年という、その当時の雰囲気を実感させる説得力がないのが残念。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2024-11-03 17:39:01)
20.  (500)日のサマー
 若い男女の出会いとその後の交際経過をリアルに描き、恋した男の心情を巧みに織り込んだ青春映画。時系列をバラバラにしてランダムの進行だが、大きな起伏がないストーリーのため混乱なく日記を読むような感覚で観られた。  平凡な若者と少々尖った感じの女性、等身大の青春のやりとりが軽快な演出で好感が持てる。低俗なセリフもあるが主演2人の親しみやすさに救われ嫌味が残らない。   多くの映画や音楽等をオマージュしたシーンが散りばめられており、ちょっとしたお楽しみになっている。主演の男優が、わが「テキサス」の監督M・ゴードンの孫だったとは思わぬサプライズだった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-10-20 16:54:43)
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