| 作品情報
レビュー情報
今年(2003年)公開された映画の中でも、今のところ1、2を争う秀作。生きることの切なさ、やるせなさ、愛しさが、実にひょうひょうと描かれていて、まだ若い監督のくせにもはや名人芸のごとき巧さ。ジャック・ニコルソンはこれまでのキャリアでも最高の名演です。まだまだ脂ぎった彼が、ほとんど笠智衆(!)のように見えてくるなんざ、ビックラこいちまっただ。作品自体も、ほとんど日本映画のような撮り方で、この監督は今後とも要チェックと断言しておこう。 《追記》やはり2003年度公作品では、ぼくのベスト作品になりました。冒頭、主人公シュミット氏の会社がある高層ビルを映すカット割りは、まさしく小津安二郎作品そのもの。それも、単なるモノマネや青臭いオマージュなんかじゃなく、はっきりと自分の「スタイル」にしているところがスゴイです。一見地味だけど、これは本物の“滋味”あふれる秀作だ。
【やましんの巻】さん 10点(2003-07-16 16:03:15)(良:1票)
やましんの巻 さんの 最近のクチコミ・感想
|