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監督が主人公に恋するのは大切なことだが、ここまできれいな人物に描いてしまうと、かえって物足りなくなってしまったというのが本音。都合の悪いことはすべてアルベルトが引き受けてくれるので、良い所取りのただの良い子ちゃんに見えてしまうし........。あれが実像なのなら仕方がないが、どこで彼が目覚めたのか、映画的にはこれじゃあ判りにくいでしょう。アルベルト同様、監督もゲバラに心酔して、骨抜きになってしまったというということなのかな。題材、役者、スポンサー。すべて揃っていても、なかなか大傑作にはならないという見本。監督自身がもう少し歳を重ねて、ゲバラのことを自分なりに噛み砕いてから撮った方が、間違いなく良い作品に仕上がったと思う。とはいえ、南米の息を呑むような美しい景色と、切なさたっぷりの音楽には、結局ホロリとさせられる南米フェチの私なのだった。
【showrio】さん 6点(2005-01-31 16:33:01)
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