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得体の知れない圧倒的パワーを持つものに、理由も分からず追いまわされる主人公。ただ逃げ惑い、絶望の淵に追い込まれる。だがやがて、意を決し、捨て身の反撃に出て相手を倒す。考えてみれば、スピルバーグの出世作『激突』と同じストーリーである。スピルバーグは追跡者を敢えて露出しないことで恐怖感を演出してくれた。逆にキャメロンは、ターミネーターの強さを徹底的に見せることで『激突』とは、異質の恐怖を観客に与えることに成功している。どちらが、より恐怖感を増幅しているかについては、甲乙つけがたいが、思い比べてみると、初見においては、『激突』のそれが、若干優っているように思える。だがそれは、決して『ターミネーター』を否定するものではない。『激突』には『激突』の、『ターミネーター』には『ターミネーター』の恐怖がそこにある。
【pony-boy】さん 7点(2004-01-05 22:16:17)(良:2票)
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