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《ネタバレ》 孤独とは人を好きになることではじめて感じられる感情だと思う。自ら人を求めない人間は孤独など感じるはずもない。誰かを求める気持ちがあるからこそ常に寂しいという感情を人は持ち合わせている。 そこでここに出てくる登場人物について考えてみると、事故で二度と歩けない体になった男は婚約者が不幸になるから自分の側から遠ざけたのではなく、自分が愛されなくなるかもしれないという恐怖に似た不安が一時そうさせたのだと思う。主役の婚約者の女性はそれが分からずに寂しい思いをする。 不倫というのが1つのポイントになっているが私は誰も憎めなかった。 登場人物の誰もが強く人を求めているけど結局、最後は誰も何も手に入らなかったというのが結末。 不倫される加害者の妻も、夫とよりを戻すということはしなかったし、不倫相手にふられる夫のほうは家族も恋人も失う。事故で動けなくなった男も結局最後は婚約者を手放した。 主役の女性は不倫相手も婚約している男もどちらも選ばなかった。 誰もが強く他人を求めているのだけどうまくいかない。 手に入らない。 しかし手に入らない人たちはいつも側にいる。
【花守湖】さん 9点(2004-12-12 13:20:20)(良:2票)
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