そして父になる の 花守湖 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ソ行
 > そして父になる
 > 花守湖さんのレビュー
そして父になる の 花守湖 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 そして父になる
製作国
上映時間120分
劇場公開日 2013-09-28
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 福山パパは、はっきりいって悪役です。金持ちで、エリート社員で、貧乏なご両親に対して常に上から目線で、悪徳弁護士と手を組んで、子どもを金で買おうとする、最高級のクソ男です。それに対してリリーパパは常に子供たちから愛されている。だから私はリリーパパには興味がない。やはり人間性が破壊されている福山パパに興味が湧く。福山の子供時代、突然母親がチェンジする。「俺はお前を母親と認めるつもりはない」←これは子供の立場からすれば正論だ。しかし今度は自分が突然チェンジする父親になる。新しい子供は憎々しい目で福山パパを睨む。「俺はお前を父親と認めない」という目だ。まさに因果応報!ここで福山パパは母親に電話をかけ、子ども時代の自分の態度を謝ろうとする。子供の人生を振り回す身勝手な親は死罪に値する。トラウマは一生付きまとう。子供が親を憎む権利は日本国憲法で保障されるべきである。しかし、親だって人生に振り回されながら生きている。被害者なのかもしれない。世の中はリリーパパのように子供から愛されるパーフェクトな父親ばかりではない。そう思うと勝ち組の福山が負け組に見えてきて応援したくなってくる。1つポイントがある。ケイタはひそかにカメラで福山パパをたくさん撮っていた。それを見てなぜ福山パパは泣くのか?彼は我が子から愛されていたことに気が付いたのだと思う。何を今さら、と思うかもしれない。しかし、幸せとは失ってから気が付くというのが人生のセオリーである。これが真の人間の姿だ。ラストはどうなったか?「時間」が勝ったのか?「血」が勝ったのか?子供を返すのか?返さないのか?くだらないことだ、事実(オチ)しか興味がないなら新聞で確認しろ。「物語」では結論は重要ではない。福山パパが、自分の愚かさに気が付き、悩み、暗中模索の中、前に進み、そして父になる、物語の本質はそこにある。私は福山の演技を非常に高く評価する。紛れもなく素晴らしい作品です。

花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2014-08-12 20:19:36)(良:3票)
花守湖 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2016-08-16オデッセイ(2015)9レビュー6.82点
2015-10-12メイズ・ランナー8レビュー5.76点
2015-08-16マレフィセント10レビュー6.29点
2015-06-25ブルージャスミン0レビュー6.43点
2015-06-25ゴーン・ガール10レビュー6.87点
2015-01-04トランスフォーマー/ロストエイジ1レビュー5.42点
2014-11-09シュガー・ラッシュ9レビュー7.50点
2014-10-25チチを撮りに8レビュー6.76点
2014-10-18永遠の01レビュー6.28点
2014-10-05それでも夜は明ける9レビュー6.50点
そして父になるのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS