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レビュー情報
2時間を越える壮大なスケールの物語ですが、中だるみがまったくなく、1つ1つのシーンが息をのむほど叙情的です。 邦題にある「大地」という言葉は、この映画の1つの目的です。しかし最後にトムクルーズが念願の大地に旗を突き刺そうとしたあの瞬間、敗者のようにうなだれた姿をみれば、彼の目的は「大地」でなかったことが分かるかと思います。 特にラストの2重のドンデン返しは、無条件に、幸せな気分に浸れることを請け負います。 今ではすっかり映画界の大御所になってしまったトム・クルーズとニコールキッドマンですが、若き日の2人の姿は、必死さと、がむしゃらさに溢れており、本当に輝いて見えました。 トムはあの賭けボクシングのシーンが圧巻だった!この当時のトムの体は小さいが筋肉が引き締まっている。 また好奇心豊富な少女を演じるニコールは「モダン」に憧れアメリカの大地をめざす。「私のアメリカ行きを手伝ってくれたら私の奴隷にしてあげる」 この高慢ちきなニコールの態度には、不快さは微塵もありません。無垢で可愛らしい。 そして彼女を見つめるトムの目が演技を超えて、ラブラブなのであるっ!この映画は、女性の成長の物語だと言えるかもしれない。 洗濯すらろくにできない金持ちの夢見がちな少女が、たくましくなり自分の夢を実現していく。 再会を果たしたトムが、成長したニコールキッドマンを見て、まぶしそうに目を細め、「君は本当に自分の夢を実現できるところまで、辿りついたのか?本当にすごい奴だ」と感慨深げに言った台詞がとくに印象的でした。
【花守湖】さん [映画館(字幕)] 10点(2003-10-15 14:29:30)
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