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《ネタバレ》 子供向けの簡単な映画かと思ったが、節々に突っ込んだ表現があって驚いた。
例えば、レミーが見るシェフの幻。幻がレミーの進むべき道をアドバイスしてくれるわけだが 子供向けの映画として作るなら、シェフは霊的な不思議な物としていればいいものを 「私は君の想像だ」と登場しょっぱなに宣言する。 レミーはその事について触れないので、まだ本当に幻なのか霊的な物かはわからない。 しかし、中盤レミーが捕まるシーンで、自分自身で話し相手が欲しい為、幻を見ているフリをしている 演技をしているとカミングアウトする、更にネズミといる時はネズミのふり、人間といる時は人間のふり、 誰かに合わせて演技するのがウンザリだと怒り、物語のメッセージ性のひとつでもある 自分に正直に生きる、という事とも絡んでくるのが非常に複雑で面白かった。 この辺りの話の展開が、子供向けの映画なんだらからなんとなくでいいじゃんって感じが しなくて良かった。 映像的には、3DCGではあるものの、一秒とて同じ表情で留まっていないという 表情の豊かさに驚く。一昔前の3DCGは、冷たい印象だったが、この感情豊かな表情が加わった事で 実写以上に移り変わる感情の変化や、微妙な心境を伝え、物語を心豊かな物にしていた。 CG技術の高さ、脚本の完成度ともに高く、日本のCGアニメーション業界も頑張って欲しいと思う。 【六爺】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-08-16 00:34:17)(良:1票)
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