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《ネタバレ》 吸血鬼が襲ってくる時の恐怖はドキドキさせられて、心底心臓に悪い映画だったが、宣伝を見て期待してただけに若干拍子抜けした。「地球最後の男」なのだから、とてつもない孤独と必死に戦う様を期待していたのだが、元・人間の吸血鬼や生存者が居たのではちっとも「最後」じゃないじゃないか。…吸血鬼の血清を作る工程も、さらわれた女性を救出しに来た男とのくだりも少なかったし(水溜りにトラップを仕掛けるくらいだから、立派な知能もあるってことじゃないか)もう少し掘り下げて欲しかった部分が大変多くオチもシンプルで、もっともっと面白くなりそうだったのにちょっと残念だ。…「Hello、と俺にも言ってくれよ」連れの犬が死んで、一人でマネキンには話しかけているくだりは悲しかった。「孤独は思索の最高の友である」などという尤もらしい言葉があるが、いくらニヒルな人間でも、一人で過ごすのが好きな人間でも、その他大勢の人間が居るからこそカッコ良く孤独にもなり得るのであって、世界にたった一人しか居なかったら「孤独」という概念すら存在しなくなる。自分の存在意義を確認できない、その苦しさは耐えられないものがあることだろう。
【six-coin】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-12-31 12:53:01)
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