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《ネタバレ》 「希望を持ってすすめ」‥‥‥それぞれの家庭環境から脱し、様々な事情をかかえた少年達が次第にお互いを理解しあい、助け合い、成長を遂げてゆくその姿は見ていて清々しい。子供達への教育という視点から見ても、とても良くできたドラマではないか。だからこそ、あの悲劇はやるせない気持ちにさせる。しかしなぜだろうか、あの悲劇以後の物語はそれほど印象に残っていない。私にとってあの映画のクライマックスは、映画のタイトルである悲しい「白い嵐」のシーンではなく、そこに至るまでの心躍る物語なのだ。鮮烈に印象に残っているのは、無人島の尾根を元気一杯に駆ける少年達と、勉強を皆の協力で克服して及第点を取り、答案用紙を日暮れの海に丸めて放る少年達の姿。言わば物語の折り返し、楽しい旅の最高潮に達するシーンだ。しかしそれが過ぎた時、これから旅が終わりに向かってゆくという何とも言えない寂しさの予感がする。確か少年の一人が「この旅から帰りたくない」という言葉を口にしたと思うが、映画を観ながらきっと私も同じ気持ちだったのだと思う。私にとってのこの映画の印象的なクライマックスも感動も、この言葉で終わりを告げた。うまく言葉にできないが、だからこの映画のエンディングはそれほど印象に残っていないのだと思う。私は「旅の帰り道」が嫌だったのだ。リドリー・スコット監督らしくダイナミックな映像も大変美しい。大きな帆船で友と大洋を巡る‥‥‥私もたった一度でもいい、少年時代にあんな航海にでてみたかったなぁ。 あー、でも船酔いには滅法弱いからやっぱりムリかなぁ‥‥‥。
【six-coin】さん 7点(2004-10-23 02:17:50)(良:1票)
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