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《ネタバレ》 結論から言うと・・・
驚くことに駿監督じゃない作品で、一番、駿テイストを感じてしまった。 ジブリを引き継ぐのは、アリエッティの監督じゃなく、ゴローちゃんだろう。 巷の評価を見ると、賛否両論。 なぜか、わかった。 駿の脚本がまず、一切説明らしき説明なしに進んでいく。 なぜヒロインがメルと呼ばれるのか、コクリコ坂という名称すら出てこなかったと思う。 更に吾郎ちゃんの演出がまた淡泊。浪花節、勧進帳が嫌いみたい。 もうちょっとタメや見得を切るところがあってもいいと思うが。 とにかく台詞による説明を極力排除し、ちょっとした仕草、表情で表現してるため、 ぼーっと見てると、なにがなんだかわからず、ストーリーが通り過ぎていって、 説明不足だと思うはず。 ただ、ハリウッドじゃない地味な映画もたくさん見てる・・あるいは展覧会に行って、 この一枚の絵画がなにを語りかけようとしてるのだろう?と、しばらく立ち尽くすような、 感受性が強い人が見ると、すごいと思う。 一緒に行った妻の言葉。 「その説明不足が非常に心地良い。自由にこっちの想像が羽ばたく」 そんな妻はもう横でボロ泣き。 大げさな描写がなくとも、 あの単純な目の表情だけで、あ!ここで本格的に、海ちゃんが恋に落ちた!とわかるのである。 (例の演説シーン。海ちゃんの表情にこっちまでゾクッときました。) 音楽の使い方の素晴らしさにもびっくり。庵野と違ってリズム感がわかってる。 作画は、アリエッティを超える安定度。 背景も素晴らしく、特にカルチェラタンの造型には、こんな想い出はなかったはずなのに、 懐かしい、ああ・・過ぎ去った青春だと思わせるパワーがある。 ラストも賛否両論だが、私は良かったと思ってる。 親達はものすげえ嬉しいはずだ。障害が取り除かれ、二人が好き合うようになって。 自分たちの恋や友情~人生が子供に受け継がれたんだもんね。 あのカルチェラタンのように。 P.S 海ちゃんを見てて、私はどうしても拓郎の「元気です!」の名詩を思い出してしまいます。 YOUTUBEなどにあると思うので聴いてみてください。 【うさぎ】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-09-14 21:51:56)(良:4票)
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