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《ネタバレ》 公務につく人とはいかなる人なのか,どうあるべきなのか,いや,そもそも「働く」ということに,どのような意味や誇りがあるのか。「スミス都へ行く」とか「12人の怒れる男達」とか「生きる」といった類の映画にみられるような,気恥ずかしいくらいの青っぽさ,ストレートさがあっても良かったのではないか。確かに野村聡という人物は,スーパーで働く人々にそれを呈示し(たように見え),県庁という巨大組織においても,小さいが確かな1歩を組織の人間に踏み出させることに成功した(ように見える)。そうかなるほど大切なのは仕事や組織の大小じゃないんだ....というならば,なんで最終的に野村は組織の末端で働くことを選ぶのか?中枢で働く能力があるのなら,野村はその能力を十二分に活かし,県庁を改革してゆくべきではないか?「県庁の☆」たる野村に,そんな期待をしていた人間もいたかもしれない。そもそも「俺が現場で頑張りますから,室井さんは偉くなってください。 」と,そういったのは他ならぬ湾岸署のお前ではないか!それがドサ回りで満足するようでは...最初の野心家っぷりはどこへやら。所詮はその程度の小物だったというんじゃちょっとガッカリ。「県庁のスター」なんてそんなもん,という皮肉であるまい。「スター」なら,転向するにしても,もっと気骨を見せて欲しかった。
【veryautumn】さん [映画館(邦画)] 5点(2006-07-19 19:13:34)(良:1票)
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