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《ネタバレ》 アメリカンドリームという言葉をあらゆる世代に認知させた、有名な作品。あまりにも有名すぎて、レビューしようがないが、最近、DVDで見直して見ると、公開時よりもグッとくるものがあったので。それは、自然なカメラワーク。画面中、誰といてもロッキーが必ず1人になる場面が多く、孤独感がよく表されているなあ、と感心。カラーのトーンもロッキーの衣裳も、押さえ気味で、冬のフィラデルフィアの情景によくマッチしている点。そして、どうしようもない兄貴の描かれ方。最初見た時は、「ええい。うっとおしい奴め!」としか思えなかったのが、再見すると兄も孤独、ロッキーに負けず劣らず孤独な存在だったのだと、よく理解できたこと。心の拠り所が、妹であり、その妹がロッキーと暮らすとなると、どうにもやりきれない(妹の幸せを願うも自分も幸せになりたい)描写が胸を打ちます。あとは、やはり音楽のうまい使われ方。アドレナリンを必要以上に噴出させるこのテーマ曲は、抵抗しがたい高揚感を与えてくれます。ラストにリング上で、叫ぶ恋人の名前。孤独な魂同志が、寄り添うことで寂しく無くなる、強くなれるいい場面です。
【映画小僧】さん 9点(2004-03-08 16:35:29)(良:1票)
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