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《ネタバレ》 「学校」といえば田中邦衛がオグリキャップを熱く語る印象しかなかったけど、
年とともに見方が変わる典型だろうか、BSでなんとなく観始めたら席を立てなかった。 午後の学校に西田敏行が出勤する風景から引き込まれるものがあった。 情景描写はその場の雰囲気で決めると監督は言うが、映像作家としてもはや単なる匠を超えた 巨匠の域なんだろうと思う。夜の病院の待合室から見える東北の雪とかも印象的だった。 そして内容もお涙頂戴的な印象だったのが、今見るともう落語の世界。 田中邦衛の役は悲劇の標本みたいな役だけど、演者が達者なだけに 滑稽さがにじみ出て笑いがうまれる。西田敏行の授業なんてもう高座でしょ。 人間くささゆえの人情味とぞっとするほどのシニカルな視線がある。 萩原聖人に「イノさんから競馬を取れば何が残るんだよ」と言わせたり そんな萩原聖人へ「話が合わない」と言わせる中江有里のセリフの凄さ。 字を書けることと同じように人は幸せになるのが当たり前という風潮の時代で 幸福について考えること。あの場面は蛇足だったと思う。 楽しいことも悲しいことも長くは続かないし日常は変化していくものだと思う。 その日常のヒトコマに幸せがあって、何気ない放課後の風景だとか、砂の城だとか、 郵便ポストの下で声をかけてもらうこと、オグリキャップのラストランを生で観戦、 答えはすでに出てたはず。 【michell】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-11-30 20:04:15)(良:1票)
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