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《ネタバレ》 たけし映画のエッセンスの集大成のような作品。たけしの映画的欲望を好き勝手にぶちまけた感じ。たけし映画のマニアにとってみれば、そのマニア的欲望を満足させてくれるアイテムがいっぱいです。でも逆に言えば、これは過去のたけし映画の引用だけで出来ているような映画だから、とくに目新しさも無い。ですが、そうした《たけし的エッセンス》が物語に拘束されることなく無造作に並べられているため、かえってその本質が露骨に明け透けになってるとも言える。とくに、従来のストーリー作品だったら単にカタルシスとして消費されかねない、たけしの暴力性の部分が、この作品の中ではその「動機」を明らかにしてしまう。それはアメリカ映画のように誇らしい動機ではなく、むしろ惨めったらしくて、日本人なら目を背けたくなるような醜さをさらけ出したもの。その露骨さを物語のエンタテイメント性で覆うこともなく、完全に開けっ広げにしてる。そうした意味でも、これはネタばらしの映画。わたしは、これ以後の作品をまだ見ていませんが、こんなのを作っちゃったら、その後やることなくなっちゃうんじゃないかなあと思う。ちなみに“キタノ・ブルー”がこの作品であんまり青くないのは意図的なんでしょうか?
【まいか】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-01-18 03:03:11)
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