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《ネタバレ》 軍隊というのをこういうふうに捉える人というのは、珍しい。
よく、「タダで飯が食える場所」として刑務所に何度も入りたがる、犯罪者の話を物語の中では見るが、それも軍隊となれば、普通は話は別だろう。それだけこの主人公は、体と心に自信があり、且つシャバでは苦労した人なんだろう。 生来の丈夫な体と、図太い神経で、軍隊ではさほどの苦労もなく、良き上官に恵まれた「ヤマショウ」は、天皇陛下の熱心な信奉者(というと語弊があるか)になる。、今で言うところの「ファン」なのか! 最後、ヤマショウが、亡くなった時、画面に手紙の文面が映しだされる。 「拝啓、天皇陛下様 陛下よ、 あなたの 最後のひとりの 赤子が この夜 戦死をいたしました。」 これは、ヤマショウの視線ではなく、観客の視線の文面、我々が陛下に知って頂きたいと願う視線の、出すことの叶わぬ手紙なのだ。そして私は、ここまで来てやっと思い知る。この物語全体が、陛下に宛てた手紙だったのではないかと。ヤマショウが出そうとして出せなかった、ファンレターなのではないかと。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-15 21:45:39)(良:1票)
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