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《ネタバレ》 奴隷制度廃止のためにとにかく法案通過だけを成し遂げようとしている大統領の話。
「旗を掲げるのが私の仕事だ。これを守るのは人民の役目だ」という冒頭のシーンは象徴的だ。だが、何だか感動薄いのは、彼の崇高な理念が見えにくいからかだろうか。 何かを成し遂げる物語というのは、通常そのきっかけとか理由とかそれにまつわる何かを語るものだと思う。だが本作が描くのは、既に戦争になって4年も経ち、下院での議決までの非常に狭い間の政治闘争であり、あまり褒められたものではないやり口での票の獲得などのせいもあり、見ていて面白くない。 園周辺事情に疎い日本人としては、自由の国アメリカで奴隷などという制度が何故導入されたのかとか、それを廃止しようと考えるに至った事情とか、もちろんリンカーン自身のそれに対する思い・事情などを見たかったと思う。 ひょっとして、アメリカ人は「大義名分のある戦争の落とし所」の物語として、この映画を評価したんだろうか? そうだとすると、裏で手を回し、和平交渉団を人目から遠ざけてまで目的を果たそうとしたこの「最も好かれている大統領」は、現在の目から見ても実にアメリカらしかったのかもしれない。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-09-24 18:20:27)
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