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《ネタバレ》 実在の伝説アマチュアゴルフプレーヤー、フランシス・ウイメットが1913年の全米オープンゴルフで起こした奇跡を描く。この映画を観るまでウイメットの名を知らなかったが、奇跡までの険しい道のりを丹念に描き、さらに全米での戦いぶりは緊張感が伝わるなかなかの表現力。名バイプレーヤーのビル・パクストンがメガホンを取った事も驚きだが、十分に感動できる高レベルな作品になっていることがうれしくなってしまう。イーストウッド、レッドフォードクラスではないにしろ、ハロルド・ライミスなど俳優だけではなく監督でもいい作品が作れる才能、映画そのものを愛している映画人の層の厚さを痛感する。「コンスタンティン」「トランスフォーマー」のシア・ラブーフが主人公を熱演している。今でこそゴルフは一般的だが、当時は上流階級のスポーツ、イギリス勢が常に優勝、アマチュアは勝てない、などの常識を覆す活躍が気持ちいい。見所は、全米オープン初日、キャディを頼んだ親友が来られず、その弟エディ(わずか10歳!)が代役として活躍するところ。かわいくて、情熱があって、おまけに「バガーヴァンス~」クラスの最高の助言をくれるのだ。いくら実話とはいえ、実際の会話が映画の通りではないかも知れない。しかし弱冠20歳の青年が幼きキャディとともに天才プロゴルファーらに競り勝ったのは事実。その偉業を考えると、10歳のキャディが単なるクラブ運びではなく、タイムリーな助言や緊張感をほぐす何かがあったのは間違いない。数日間の競技を勝ち抜くのは運だけでも技術だけでも成り立たない。この作品はその事実を感じることができる、素敵な題材選びと的確な表現力、まじめにいい映画だ。
【やしき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-12-26 18:23:03)
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