ジュリエットからの手紙 の やしき さんのクチコミ・感想

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ジュリエットからの手紙 の やしき さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ジュリエットからの手紙
製作国
上映時間105分
劇場公開日 2011-05-14
ジャンルドラマ,ラブストーリー,ロマンス,ロードムービー
レビュー情報
不思議な映画の魔力を秘めている作品、それが鑑賞直後の印象。ベタで先が読める展開が「つまらない」ではなく、「だからこそ良かった」と素直に受け止められる。初見なのに「こういう映画好きなんだよなあ、もう1回見よう!」と思いながら見ている気分。まさに録画していたスポーツの勝ちゲームを見ている気分なのだ。ストーリーに翻弄されないから、映像や演技をしっかり堪能できる「余裕」や「安心感」を与えてくれるのだ。イタリアの美しい風景や50年前の恋人探しのクレアの少女のような美しさ、それを手伝うソフィのナチュラルな可愛さを感動できるのはまさにこのシンプルなストーリーのおかげなのだ。さらに感動を高めているのは、実際にヴェローナで「ジュリエットの秘書」たちによって行われている「ジュリエットレター」というなんともロマンチックなやり取りにすでに心打たれているからだ。おそらく今は亡きゲイリー・ウィニック監督やプロデューサーのエレン・バーキンもこの事実に相当ほれ込んだに違いない。それにしてもヴァネッサ・レッドグレーブが素敵過ぎる!あのブルーアイズの美しさは最近の洋画界でも特筆もの。彼女の瞳が50年をすべてあらわしているのだ。普通に考えれば、夫が亡くなって初恋探しをすることに後ろめたさを感じる可能性も無いわけではないが、彼女の立ち振る舞いと美しさはその夫としっかり愛情ある夫婦生活を送ってきた自負と威厳がある。おそらく亡くなった夫もあの世から応援しているかもしれない、とまで思えてしまう。一方ソフィも二人の男性の間で揺れ動くと思いがちであるが、すでにすれ違いはニューヨーク時代にさりげなく披露されており、別れは時間の問題であったことが伺える。ご都合主義、出来すぎと思いながらも、納得できてしまうのはそんな出演者の演技と演出によるものと感じずにはいられない。本来なら8点かもしれないが、震災以降の自分にとっては亡き監督と出演者への感謝の気持ちと、自分のメンタリティが映画によって救われるという「映画の魔力」を再認識させてくれた意味でプラス1点。
やしきさん [試写会(字幕)] 9点(2011-05-17 10:00:08)(良:4票)
やしき さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2021-08-21スカイ・ハイ(1975)6レビュー5.00点
2021-03-30キャスト・アウェイ6レビュー6.55点
2020-05-21チリ33人 希望の軌跡7レビュー5.83点
2020-04-24Oh! ベルーシ絶対絶命7レビュー7.00点
2020-01-04男はつらいよ お帰り 寅さん6レビュー7.02点
2016-12-28シンデレラ(2015)9レビュー6.82点
2016-02-21スラムドッグ$ミリオネア9レビュー7.09点
2015-03-30イントゥ・ザ・ウッズ6レビュー4.53点
2015-03-08テルマエ・ロマエ6レビュー5.75点
2014-09-20雨に唄えば10レビュー8.07点
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