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三島由紀夫はかなり好きだ。
春の雪はスゴい作品だ。 月並みな言い方だが、いつも彼の描写力には圧倒されてしまう。 圧倒されながら、心地よく酔うのだ。 「午後の曳航」の最後の一行など、息を呑む。 高校生の時にの時に衝撃を受けた。 幼少からじわじわ作り上げられた主人公の複雑な内面。 相手が誰であれ、彼の真意が言葉や表情で語られるという事は少ない。 駆け引き、とも違う、あの微妙な距離感。 それを映像に表現する。 よほどの芸達者であっても、まあ無理というものだ。 できたとしたら、美しい奇跡である。 そしてここには、その奇跡は、無い。 テレビスポットの段階で、ある程度想像はついており、 その上で鑑賞。 この穿った態度を覆すものもまた、ここには、無い。 メリットはある。 原作が以前よりも読まれるでしょう。 四冊買う人も多いかも。 そこで酔って下さい。 是非。 【tj】さん [映画館(字幕)] 2点(2005-11-11 14:12:11)
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