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《ネタバレ》 素直に、大変面白かった。
20分間の弾丸が飛び交う息苦しさ。半端ではない。映画を見ているだけなのに、一瞬「もう駄目だ、オレは死ぬ」的な諦念がよぎる。他の映画ではほぼ無い体験をした。 で、その後のホノボノ感と来たら。のーんびり見てられるのである。確かに酸鼻極まりない殺し合いをしてはいるんだけど、平和だなーと錯覚してしまうのが恐ろしい。あの20分の後も絶賛本土攻略中なのである。 一人を助けるために、幾人かの命が失われる。戦争でなくても、一人を助けるために多大な労力をつぎ込む。人間って言うのは、いつだってそうだ。戦争行為においてもそれができるかどうかというのは精神の高貴さを問われる。 非人道的処遇を受けるかもしれない、顔も知らない戦友のために命を懸ける彼らに誰もが感動するだろう。 たった一人の隊員のために大勢の命を懸けるのは、今も20世紀の昔も変わらない。誰もがそうする当たり前のことだ。様々な逡巡を見せる司令官から救出隊員たちまで、当たり前の事実を苦しみ抜く。 ある国は21世紀に、たった二人のパイロットを助けるために特殊部隊を中東に送り込む。現実と何ら変わらないこの映画のリアリティには、必ず仲間が助けてくれるという支柱がある。だからこそ他国や戦友を救出する戦闘へ踏み込める。これを覇権国家とか、世界の警察などと揶揄してしまう日本語の文章を見るとイラッとしてしまうのだが、この映画は安全な部屋で交わされる言葉の棘などまるで気にしないかのように、流れていく。 【黒猫クック】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2011-06-11 14:34:50)
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