| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 ロス市警が舞台の刑事映画では必ずと言っていいほど市警の腐敗ぶりに驚かされるが、私が観た中でも本作がとびぬけて酷い。まあ手垢がついた舞台背景となりますが、抜群にキレの良い脚本なので最後までグイグイ引き込まれてしまいました。熱血漢、野心家、芸能界大好き、と個性の異なる三刑事のキャラ設定が巧みですが、このキャラにドンピシャの三人がキャスティングできたのが大きいでしょう。ラッセル・クロウの刑事は、『リーサルウェポン』シリーズのメル・ギブソンの様ないわばよくある暴れん坊デカなんですけど、俳優として全盛期のクロウの発する男の色気とオーラにはクラクラさせられました。大物マフィアが服役した暗黒街の空白を市警の悪徳刑事グループが牛耳ろうとするなんて荒唐無稽な感じもしましたが、現代のメキシコや中南米のことを考えるとあり得るのかな?と思ってしまいます。しかしこの手の刑事ものを見てていつも感じるのは、あれだけ犯人や証言できる共犯者を殺しちゃっても生き残った主人公の話しが通るのは、なんかおかしくね?世の中そんなに甘くないでしょ。 当然のごとく本作は九部門でオスカー・ノミネートされましたが、キム・ベイジンガーの助演女優賞など三部門をゲットしましたが作品賞と監督賞は獲れず、まあ97年は『タイタニック』の年だったから相手が悪かったとしか言いようがないですね。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-08-31 22:32:24)
S&S さんの 最近のクチコミ・感想
|