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窮地に陥った主人公のため天使が救済へ向かうという導入で始まるオープニング。しかし主人公の生い立ちに三分の二の尺が使われ、天使が現れるのはラスト30分。現在の確立された脚本術(いわゆる三幕方式など)に則れば、天使が現れるタイミングは開始10分から20分時点に設定されるのがセオリーだろうと思います。天使の登場が、主人公救済の話が動き出すポイントだからです。実際観ていて主人公の生い立ちにはあまり興味がなく、いつ天使が現れるのだろうと退屈でした。が……あの長尺の生い立ちなくしてあのラストの感動はあり得ただろうか……。主人公の人となりを丁寧に描いたからこそ、無償の愛に溢れる大団円が裏付けられているのではないか……。気がつけば、もし自分がいなかったら家族はどうなっていただろうかとか、この主人公のように誰かから助けられるような生き方をできているだろうかと考えてしまう。人生を変えてくれる映画とは、感動させてくれる映画ではなく自分を省みさせてくれる映画なんだろうと思います。
【Jar_harmony】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-07 22:42:10)
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