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《ネタバレ》 誰が見ても文句無い大傑作 外国でも評価が高いのがわかる 当時の日本の住宅事情や温泉旅館、アパートや病院、美容院、居酒屋、お葬式、古い町並みを横切る蒸気機関車、すべてが興味深い 日本人ですらノスタルジックなのだから外国でも評価が高いのがわかる わかりやすいローアングル引き気味のカメラ 人物を中心に据えたバストショットは抜群の安定感 この時代から言われ始めた核家族の問題をいち早く捉えた映画だ 長男長女はいたってさばさば 今となっては普通かもしれないな wikiを見ると「家族という共同体が幻想でしかない悲し過ぎる現実」と書いてあるが、そこまで重く無く、いたって普通の家族の様に思える、今となってはむしろ幸せな夫婦の老後と私には思えたのは私がシニカルなせいだろうか 家族と義理の家族の機微の違いなども活写しているのは『歩いても 歩いても』等よりもわかりやすい 杉村春子の演技も判りやすく、相対する原節子の芝居においては今はこのタイプの女優はいないと言い切れるぐらい時代がかっている 今となってはむしろ斬新だった 笠智衆はこのときすでに爺さんで始終にこやか 私はこの笠智衆しか知らない この人の抜群の笑顔でこの映画が優しい印象になった 笠智衆は本当にうまくて、妻が長く無い事を知ったときの顔は、絶望とはこういう顔なのかと思った エンディングでは、最後まで残って世話を焼いてくれた次男の嫁も帰ってしまい、一人になったときに見せた横顔が何気ないが妙に哀しくて何故か涙が出た
【にょろぞう】さん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-03-15 13:19:04)(良:1票)
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