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《ネタバレ》 「マッドマックス」シリーズは自分より少し前の世代がピンポイントでその世界観に影響を受けた(というよりモロパクリした)「北斗の拳」の方が触れるのが早かった。だから一応シリーズは観ているのだがそこまで入り込むこともなく、そして今回の新作の話も随分前から噂されては消えをくり返していてほとんど期待していなかった。が、まさかここまでの傑作アクションになるとは。
ストーリーはシンプル。行ってそして戻ってくるだけ。その中に息をつく暇もないカーチェイス、アクション。砂、煙、炎、水、血…。そして狂気と生と死。草木も生えない世界。どこへ行っても地獄なのだ。そこで生きようともがく登場人物は後がない連中ばかり。だからこそ彼らの極限状態での行動が胸を打つ。世界観は狂っていて馬鹿だが作りこみは本気だ。止まらないチェイスやアクションはCGに慣れた目に新鮮だし、よく計算されていて飽きさせない。昨今の映画では並ぶものが思い浮かばないくらい迫力があり壮絶だ。 この映画の芯は間違いなくシャーリーズ・セロン。物語的にも主役と言ってよく彼女の演技が要所でこの作品をうまく締めている。ボロボロになっていく彼女はカッコ良く美しい。その割りを食う形になったのは主役のマックスを演じるトム・ハーディだろうか。個人的にはがんばっていたと思うし低音ボイスもいいが存在感はメル・ギブソンと比較されてしまいそうだ。もう少し背があると良かったのかなあ。 まあそんな細かいこともこの映画が持つ熱量で吹き飛ばしてくれる。もう一度観に行きたいと思わせる娯楽作品は久々!絶対劇場で観た方が良い類の作品だ。 【⑨】さん [映画館(字幕)] 9点(2015-06-22 01:35:16)
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