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主人公アランが子供たちに注意する台詞、「やめといた方がいい。何故なら”猿”や”ライオン”どころじゃ無くなるさ。もっと恐ろしいことが始まる。」とは言ったものの、その後登場した動物や災難は、沢山の像やサイや縞馬の大群が町を襲ったことはともかくとして、可愛い猿が白バイを盗んで高速で走り、電気屋のTVの前で踊るグレムリンを彷彿させるとさせるシーンがあったり、間抜けなハンターが主人公を追いかけてずっこけたりと、差程びっくりさせるような危険は感じなかった。子供が主役ということで、どうしても幼稚性を残してしまっている。ゴールした後、この”危険なゲーム”をしたことへの戒めは無く、むしろ英雄的扱いになってしまってるのはどうだろう? ジュマンジゲームはまさに、数々の困難を含み、多大な犠牲を払うギャンブル的要素が強い。しかし所詮双六。危険に見舞われても、最後までサイコロを振り続けていさえすれば、必ずゴールに辿り着く。見る者としては、「ここに来れば3つ戻る」とか、「スタートに戻る」と言ったルールが有るかと期待したが、ただ単にサイコロを振り前へ進み続けて、結局アランはゴールに辿り着く。ならばそれ程大騒ぎする程のことでも無かったのでは?また、せっかく苦労してゴールしたのだから、最後はこの勝者が王様にでもなるのか、新車パジェロがもらえるのか?つまりリスクを背負えばその見返りとして褒美がもらえるはずだと・・・。そして勝者がいれば敗者がいる。なのにこのゲームには敗者への罰も無い。こう言った面でもこの中世のゲームは欠陥だらけで、余り面白みのないゲームではないか?これではギャンブルをする意味も無く、土の中に埋めてしまうのも理解できる。何せゲームに勝っても褒美がないのだから。 ラスト、まだ何も知らないはずの2人の子供たちに逢うことを目標としたアランとサム。彼等の喜びは、時間を越えた者への唯一の褒美であった。未来を見て来たため、人生をやり直すことが出来、これから起きることを全て予測できる。競馬に行っても当り続けるだろうし、株の値上がりも予測できるだろう。しかしそう言ったストーリーへの矛盾点に対する説明も不足し、甘さの残る作品に終わったのが残念だ。
【☆】さん 6点(2001-01-24 12:23:27)
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