41. カレンダー・ガールズ
「何時やるの? 今でしょ」というCMが思い浮かんだ、団結した熟女の面々の行動力が眩しく映りました。ハリウッドの件があればこそ、人々の価値観を考えさせてもらえたと思います。当初の目的を遥かに超えた成果に驚き、実話である事に更に驚きました。太極拳の光景は溜息ものの美しさでありました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-29 20:04:20) |
42. 華麗なる週末
世間の仕組み・不条理・温かみ・恋心・男らしさ。少年がこれ等を感じ取った4日間の濃密さが感慨深い。「コミカル」「純朴」という、らしくない役柄でも光り輝くマックィーンの魅力で全編カラリとした空気が心地良い。その中でのボスの存在感が圧倒的で、「自分の行動に責任を持ち、結果が招いた重荷に耐えろ」と両手を広げる姿が圧巻。草競馬の迫力も特筆もの。深い余韻に浸った作品。 [DVD(字幕)] 9点(2012-09-25 01:32:12) |
43. 華麗なる賭け
生涯愛に溺れる事はない男、虚無の中で生きる男。マックィーンの一挙手一投足に身悶えするひと時でありました。彼以外でこの男を演じられる者はおりません。 [DVD(字幕)] 8点(2011-09-02 23:48:55) |
44. 哀しみの街かど
《ネタバレ》 ヘレンの変わりっぷりにクスリの怖さを見ました。自分の意志で手を出しておきながら、たびたび見せる泣きっ面がどうにもこうにも鬱陶しい。ラストの二人の未来、私は、ボロボロになってごみ溜めの中で朽ちている姿が思い浮かびました。 パチーノのラリっぷりに、若い時から芸達者である事が窺がえます。 [DVD(字幕)] 4点(2011-06-23 19:15:51) |
45. カリフォルニア・ドールス
本作は、プロレスを楽しみたきゃプロレスを観ればいいというプロレスものとは一線を画す出来栄えです。決戦に到るまでの巧みな話の盛り上げ方、じっくり魅せてくれた決戦模様。三人組同様に観る者を楽しませる精神に満ち満ちた作品に大いに満足しました。 [映画館(字幕)] 8点(2010-09-23 17:58:30) |
46. 化石の森(1936)
アランとガブリエルの一期一会をメインにデューク一味、チザム夫妻が絡む密室劇。デュークが野蛮でも酷薄でもないので緊迫感がなく盛り上がりません。アランのとった行為は愛情よりも厭世観が色濃く滲み出ているように見えました。その後の彼女を観たかったので尻切れトンボな結末も残念です。 [DVD(字幕)] 5点(2009-12-20 23:47:16) |
47. ガントレット
悪役長官の性根と頭脳がお粗末過ぎる事による荒唐無稽なストーリー、新味のないバスシーン、強引にも程がある結末に唖然とさせられます。しかし、ゲーム感覚で観るロードムービーとしてそこそこ楽しめる作品で、雨あられの銃声から、昔、ガンバレットにはまって夜毎に撃ちまくって熱くなっていた事思い出しました。 [DVD(字幕)] 4点(2009-12-04 04:45:10) |
48. ガラスの動物園(1987)
登場人物4人が織り成す密室劇。舞台を覆い尽くす何とも言えぬ重苦しい雰囲気が本当に辛かった。元凶のアマンダ。子供の幸せを一心に願いつつ自身の価値観以外は一切受け付けない、その言動に省みさせられるものがありました。親元を巣立つ動物のような親子の在り方がローラにとっての幸せであった気がします。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-14 01:45:19) |
49. カサノバ(2005)
「愛」のタイムサービス、終了間際に完売、といった印象を持ちました。楽しそうに小悪人を演じているアイアンズが笑えます。下品過ぎず、上品ぶらず。艶笑コメディとしていい塩梅でした。 [DVD(字幕)] 4点(2009-10-16 17:09:58) |
50. カサブランカ
身勝手なナルシストぶりがどうにもこうにも鼻持ちならない二股女イルザと、都合のいい男に甘んじるやせ我慢ぶりが痛々しいキザ男リック。これ見よがしなダラダラとした絡みのよろめきドラマは陳腐の極みで白け返ります。真に男らしいルノー署長に敬意を表してプラス3点。 [DVD(字幕)] 3点(2009-10-11 17:34:07) |
51. カジノ
ニッキーとジンジャーのこれ以上内無い程の浅はかさでもって巻き起こすしょうもない騒動に味わいは皆無で、監督特有の暴力描写も薄汚さしか感じられず辟易。デ・ニーロは二人に翻弄されるばかりで何時もの凄みはなくガッカリ。観れば分かるのに、いちいちナレーションをつけてくれる「ご配慮」は失笑モノ。俳優が熱演するほどに薄ら寒さが募り、冗長さにもウンザリ。監督のお粗末さを痛感した作品です。 [DVD(字幕)] 3点(2009-08-30 14:44:28) |
52. 海外特派員
ヴァン・メアを巡る特派員とスパイ組織の闘い。展開はテンポ良く、それぞれの舞台でのスリリングな攻防が丁寧に描かれていて飽きることなく鑑賞出来ました。キャロルは作品に品と彩を添えており絶妙なキャストでした。マイナス点は2つ。1つは国家間の利害が全く描かれていない事。もう1つはラストシーン、蛇足に思えました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-25 22:35:45) |
53. 怪物團
《ネタバレ》 オープニングの演出に見世物小屋の観客となったかのような気分にさせられます。数多くの正真正銘の畸形の方々の第一印象は正直息を飲むものがあります。しかし、決して怪物ではありません。この世に生を受けて懸命に生きているのです。真の怪物はクレオとヘラクレス。二人の笑い声は常にグロテスクでラストのクレオの成れの果ての姿はその醜い心が剥き出しになった正視に堪えない恐ろしさでした。私の中ではホラー映画ではなくサスペンス映画であり、まさに「空前絶後」という形容がピタリと当てはまる作品でした。 [映画館(字幕)] 8点(2009-07-16 00:27:53) |
54. 華麗なる恋の舞台で
ジェレミー・アイアンズ目当てに鑑賞しました。私のふしだらな期待が空振りに終わった事を差し引いても、観て良かったと言える作品でした。舐めるな! ジュリアの煮えたぎる闘争心と自尊心が上品且つコミカルに描かれており後味が爽やかです。また、彼女は度々「私は友達が少ないの」と嘆きますが、チャールズ卿と付き人?の女性という魅力溢れる人物を見るにつけ、友達は少数精鋭で良いのだと励まされます。 [DVD(字幕)] 7点(2008-01-26 20:40:41) |
55. カッコーの巣の上で
初見は中学生。正義面して人の心まで意のままに操ろうとする婦長は長年に亘り憎悪の対象でした。何十年振りかの鑑賞でもその点は変わりませんでした。規則破りや無軌道はカッコいい事ではありません。しかし、規則やシステムが人間性が置き去りにされたものであり、管理者が被管理者を見下している世界、小は家族から大は国家まで、は正常ではないと思います。ラストで元の日常に帰った者達と走り去っていくチーフ。行動する事の凄さと難しさを痛感させられます。本作でのめり込んだジャック・ニコルソン。今観ても最高のニコルソンです。 2022.9.27追記 ラチェッド婦長の メディケーション タ~イム 今も耳に残っています。鉄仮面が崩れたシーン 今も目に焼き付いています。 お疲れ様でした。 合掌 [DVD(字幕)] 10点(2007-03-25 02:05:40)(良:2票) |
56. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
そもそもこの作品、アイアンズが出演しているので観ました。頭はクール、ハートは熱いアラミスを優雅に演じる姿には満足しました。そして、初めて観たガブリエル・バーンは衝撃でした。眼差しがたまらなく、もうメロメロです。突撃シーンや最期のシーンは胸をかきむしるような、のたうちまわるような(初めてビデオで観た時、部屋で転がっていました。)たまらない気持ちになります。いい歳して何ですが、時々観ては喜んでいます。何時か劇場で観てみたいです。 8点(2004-01-15 15:26:19) |
57. カリートの道
危険だと分かりきった道を一瞬のためらいも見せず進んでいったカリート。何よりも義理を重んずるのがヤクザ社会、義理を通した報いを受けるのもヤクザ社会、夢の世界までの最後の一歩を踏めなかったのは自明の理なのでしょう。ホームでの一瞬の笑顔は結末がわかっているだけに切なさが際立つ、私のパチーノ名場面集の一つです。ホームを運ばれていく際の台詞は、パチーノの眼が語っていましたので個人的には不要でした。ドアチェーン越しに「かかってこい」とばかりに挑発したゲイル、特筆もののゲス振りを見せてくれたクラインフェルド、この二人もカリートと共に忘れじのキャラクターです。私の忘れじの作品です。 [DVD(字幕)] 9点(2004-01-01 02:59:38)(良:1票) |
58. 狩人の夜
サスペンスの傑作。大人になってこんなに怖い思いをしながら見た映画は初めてです。ロバート・ミッチャム演じる偽伝道師は、心底恐ろしかったです。 とても印象に残った美しい映像も良かったです。 10点(2003-11-25 23:50:45) |