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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1893
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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21.  キュア ~禁断の隔離病棟~ 《ネタバレ》 
ニューヨークの大手金融機関に勤めるエリートサラリーマン、ロックハート。順風満帆な生活を送っていた彼だったが、ある日、過去の不正行為が明らかとなり窮地に追い込まれてしまう。事実を知った会社はそんな彼にあるペナルティを課す。それは一通の手紙だけを残しスイスの療養所へと入所してしまった社長を速やかに連れ戻してくるというもの。選択の余地などないロックハートはすぐさま荷物をまとめ、スイスの人里離れた山奥にあるというその療養施設へと旅立つのだった――。19世紀の古城を改装したというその施設へとようやく辿り着いたロックハート。そこは世界中の富豪老人たちが集まり、地下水を利用した独特の療法が行われていた。ところが、面会時間を過ぎているという理由で彼は門前払いさせられてしまう。仕方なく引き返すことにしたロックハート。直後、彼の乗った車が事故を起こし、意識不明となった彼はそのまま施設へと入院させられてしまう。やがて目覚めた彼はすぐに知ることになるのだった。この施設に隠された恐るべき闇の部分を……。ハリウッドのヒットメーカー、ゴア・ヴァービンスキーの最新作はそんな怪しげな雰囲気が全編に漂うサスペンス・スリラーでした。うん、なかなか面白かったですね、これ。禍々しい空気に支配された美麗な映像がとにかく素晴らしい。一見掃除が行き届いた清廉潔白な施設のように見せかけて、お話の進行とともに少しずつ闇の部分があらわになっていくところなど見せ方が凄く巧い。随所に差し挟まれる黒いウナギのような生物が暗い水の中で蠢く映像なども悪夢的で強烈。何日も不眠に悩まされ目の下に隈を作りながら、そんな悪夢のような世界を彷徨う主人公を演じた若手俳優ディン・デハーンもまさに嵌まり役。何処かカフカや阿部公房を髣髴させるこの不条理な世界観は見応え充分でした。ただ、本作には致命的な欠点が一つ。とにかく長い!この内容で2時間20分はさすがに長すぎます。明らかに無駄なシーンが何か所かあり、そこら辺を削れば絶対2時間以内に収まったはず。最後、急にオカルトテイストになったのもちょっと唐突で違和感が拭い切れませんでした。この美しい悪夢とも呼ぶべき独特の世界観はすこぶる好みだっただけに惜しい。あと、決して美少女では無いもののヒロインを演じたミア・ゴスの存在感は抜群でした。彼女がウナギだらけのお風呂に入ったり施設長におっぱい揉まれたりとなかなか体当たりで頑張ってたのも良かったです♡。
[DVD(字幕)] 6点(2018-06-02 03:16:19)
22.  ギリシャに消えた嘘 《ネタバレ》 
1962年、ギリシャ。3度目の結婚を果たし、新たな若い妻と新婚旅行でこの地を訪れた初老の証券マン、チェスター。その正体は本国アメリカで詐欺まがいの取引によって多くの被害者を生んだ証券詐欺師だ。ある夜、高級ホテルに泊まっていた彼らの部屋に怪しげな男が訪れる。どんな手を使ってでも金を取り戻したいと言う投資家に雇われたという彼に、チェスターはいきなり拳銃を突きつけられるのだった。だが、チェスターは思わず反撃し彼を殺してしまう。さらに間の悪いことに、数日前に知り合った怪しげな現地の観光ガイドにそれを見られてしまう。「あなたとあなたの奥さんを助けてあげてもいい」。何故かそう訴えるその若い観光ガイドの名はライダル。その日から、証券詐欺師とその若く美しい妻、そして彼女に熱い視線を向ける観光ガイドという3人の危険な逃避行が始まったのだった…。風光明媚な観光地ギリシャを舞台に、嫉妬と愛情、そして犯罪が渦巻く男女の逃避行をミステリアスに描き出すサスペンス・スリラー。ヴィゴ・モーテンセンとキルスティン・ダンストという実力派俳優2人が、そんな刹那的な逃避行を続ける夫婦を艶かしく演じていると言うことで今回鑑賞してみました。夫婦に何故か現地の貧しい若い男が割り込み、アテネからクレタ島へと逃走を続けていくうちに、彼らに何だか三角関係的な葛藤が芽生えていく様を本作はスリリングに描き出していきます。確かにこの最後まで続くねっとりとした緊迫感はなかなかのもの。歴史や文化に彩られた60年代ギリシャの風景もとても美しく、そんな3人のミステリアスな関係を盛り上げるのに一役買ってます。そこらへんは素直に楽しめました。ただ、演出的に爪の甘さが目立つのが本作の弱点ですね。特に、簡単に人が死んでしまうのは如何なものか。冒頭、私立探偵がホテルにたった一人でやって来て主人公ともみ合ううちに浴室に頭を打って呆気なく死んでしまうというのは、さすがに物語の導入としては弱いと言わざるを得ません。他にも、若い観光ガイドが何故か主人公たちの逃避行についてくる理由付けや主人公の妻が辿る運命など、色んなところに粗さが目立ちます。3人の男女の嘘と嫉妬が交錯する怪しげな雰囲気は凄くよかっただけに、そこらへんが残念な作品でありました。6点。
[DVD(字幕)] 6点(2016-02-20 22:38:48)
23.  ギャングバスターズ 《ネタバレ》 
今朝、あのクズのようなギャングどもをぶっ殺していたのはアンタたち兄弟でしょ?嘘言わないで。ねえ、お金はちゃんと払うから、あたしのお願いも聞いてほしいの――。うだるような熱気に包まれたアメリカ南部のとある田舎町。保安官の庇護の下、まだるっこしい法律など度外視して社会に蔓延るクズのようなチンピラどもに制裁をくだしていたウーディ3兄弟。ある日、そんな彼らは謎の美女からとある依頼を受けるのだった。それは、凶悪なギャングたちのボスから彼女の名付け子である少年を取り戻してくれというもの。多額の報酬に惹かれて、愛用のショットガンや自動小銃を手にウーディ兄弟は、そんなギャングたちのボスの豪邸へと向かったのだったが…。アメリカ南部の田舎町を舞台に、破天荒な日常を生きるそんな“ギャングバスターズ”たちの活躍を小気味よく描いたB級テイストのアクション・エンタメ作品。いやー、とにかくタランティーノやロドリゲスの影響を色濃く受け継いだ作品でしたね、これ。見ているだけでじんわりと汗が滲み出てきそうな乾いた映像、軽快でノリのいい音楽、スピーディで分かりやすいストーリー展開、アクの強い個性豊かな登場人物たち…。てか、これってまんまタランティーノ&ロドリゲスの世界観を踏襲しただけですやん(笑)。もうちょっとこの作品ならではという個性が欲しかったですね。それに演出の所々に「?」な部分があってそこもちょっぴり気になりました(特に、いまいち盛り上がりに欠けるクライマックス!)。でもまあ、肩の凝らないアクション映画として僕はぼちぼち楽しむことが出来たかな~。色仕掛けで男どもを殺しちゃうセクシー殺し屋美女軍団とかも、まあちょっとおばちゃん比率が高かったとはいえ、けっこう堪能させてもらったし。てか、観終わって冷静になって考えてみたら、この悩殺セクシー殺し屋ちゃんたち普通に弱すぎっしょ(笑)。完全に、男の観客のスケベ心に応えたサービスエピソードでしたね~。ま、アリだったけどさ(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2015-01-05 00:22:30)(笑:1票)
24.  キャリー(2013) 《ネタバレ》 
「ねえ、ママ、どうして生理のこと教えてくれなかったの?あたし、みんなに笑われたんだよ。それとママがいくら反対したって、あたし、絶対にプロムに行くわ。たとえ、どんな目に遭おうとも」――。狂信的なまでに保守的で厳格な母親に大事に大事に育てられた大人しい少女キャリー。クラスメイトとうまく打ち解けることが出来ない彼女は、周りからの理不尽なイジメにずっと耐える苦しい生活を強いられていた。だが、まだ誰も知らない。キャリーには人智を越えた恐ろしい力が備わっていたことを。プロムの夜、いじめっ子が軽い気持ちでやった些細ないたずらがキャリーを追い詰める。それが恐ろしい惨劇を招くことも知らずに……。スティーブン・キングのデビュー作をブライアン・デ・パルマが映画化した名作の誉れ高い作品を、人気若手女優クロエ・グレース・モレッツ主演で現代風にリメイクした青春モダンホラー。デパルマ版の過去作はずっと昔に観たという記憶はあるのだけど、僕の好みにいまいち嵌らなかったのか、その内容はほとんど憶えていない状態でこの度鑑賞。うーん、観終わってすぐの率直な感想を言わせてもらえば、「ザ・無難」という言葉に尽きると思います。ストーリーの盛り上げ方も、映像の見せ方もキャラクターの描き方も全てが予想の範囲内の及第点クラスなんですよね。だから、クライマックスのキャリーの暴走もカタルシスがあってけっこう見応えあるし青春ドラマとしてもなかなかセンスを感じるし決してつまらなくはないんだけど、こうもう一つ何かが足りないという印象。あのジュリアン・ムーア演じるお母さんがもっとぶっ壊れてて一度見たら忘れられないくらい強烈なキャラクターだったりだとか、クライマックスの惨劇ももっとやり過ぎなくらい血みどろグチャグチャにしちゃうとか、そんなデパルマ版を少しでも追い越そうというようなエッジの利いた演出があればもっと良かったと思うんですけどね。クロエちゃんも頑張っていましたが、彼女はもっと元気もりもりキャラを演じたほうがその魅力を発揮できると思います。という訳で、まあぼちぼち面白かったかなって感じですね。うん、6点!
[DVD(字幕)] 6点(2014-11-01 21:29:55)
25.  キック・アス ジャスティス・フォーエバー 《ネタバレ》 
当時、若干11歳のクロエ・グレース・モレッツちゃんが演じたヒットガールのポップでキュートな可愛さでもって僕のロリコン魂を完全に燃え上がらせてしまった前作から早や数年――。この度、期待に胸と何処かを高鳴らせながら、ようやく続編である今作を鑑賞してみました。いやー、クロエちゃん、すっかり〝女の子〟から〝女〟へと成長してしまいましたね~。仕方のないこととは言え、一抹の寂しさを感じざるをえない僕なのでありました。こういうのを日本的情緒でもって表現すると〝もののあはれ〟と言うのでしょうか(笑)。さて、そんなすっかり成長してしまったヒットガールちゃんなのですが、やっぱり前作でのその強烈な個性でもって観客に絶大なるインパクトを残したことを思えば、さすがに今回はいたって普通のどこにでもいるような正義のヒーローになっちゃいましたね、これ。前作で爆裂していた彼女の魅力って、社会のくだらない常識やモラルなんかを軽々と踏み越えて退屈な大人たちをぼこぼこにする幼き少女という、他を寄せ付けない爽快なまでにぶっ飛んだキャラクター性にあったと思うのだけど、この「女の子として普通におしゃれしたい!恋だってしたい!なのにヒーローにならなきゃいけないなんて…」というあまりにも凡庸な悩みに揺れ動く今回の彼女って、ちょっと常識的に過ぎて魅力が半減しちゃってますって。やっぱりヒットガールちゃんと言えば、危険な放送禁止用語を連発し常にナイフやマグナムを恋人に、ちっぽけな常識やモラルなんかとは無縁の孤高のロリキャラであってほしかった。と、ここまで書いてきて気付いたけれどこの映画の主役って確かキックアスでしたね(笑)。今回も主役であるはずの彼がいったい何をしていたのか、観終わってすぐだというのにほとんど記憶に残ってません。そんなわけで、「キックアス」ってヒットガールちゃんの魅力だけが最高に素晴らしかったのであって、そんな彼女の魅力が半減しちゃえばあとには5点程度の映画しか残らなかったんだなー、ということを再確認させてもらいました。でも、大きくなったとはいえクロエちゃんはこれはこれで可愛かったので+1点っす!
[DVD(字幕)] 6点(2014-09-12 18:14:50)(笑:1票) (良:1票)
26.  キャプテン・マーベル 《ネタバレ》 
記憶を無くしたうら若きスーパーヒロイン、キャプテン・マーベルが地球を舞台に宇宙を揺るがす陰謀と戦うアクション・エンタメ。僕の個人的に苦手とするマーベル・スーパーヒーローものの一作なのですが、この監督の出世作?である、ドラッグ中毒の中学教師を描いたヒューマン・ドラマ『ハーフネルソン』が思いのほか良かったのと、最近の僕のお気に入りの若手女優ブリー・ラーソンが主演を務めているということで今回鑑賞してみました。なんですが、やっぱり僕はこのシリーズとはつくづく相性が悪いのか、最後まで全然嵌まれませんでしたね。なんだろう、このあまりにもノーてんきなノリがいまいち好きになれないからかな。それにストーリーもごちゃごちゃしててよく分かんなかったですし。んでも全編を彩る、90年代カルチャーへの惜しみない愛は個人的にツボでした。ニルヴァーナの「カム・アズ・ユーアー」が突然流れたときは思わずテンション上がっちゃいましたわ。それに主人公が着ている服が、何気にナイン・インチ・ネイルズのTシャツだったりとかね。あと、猫ちゃんも可愛かった!ま、そんなとこです、はい。
[DVD(字幕)] 5点(2020-08-11 00:48:09)
27.  記者たち 衝撃と畏怖の真実 《ネタバレ》 
イラクに大量破壊兵器は存在するのか――。2002年、911同時多発テロによって始まったアメリカの対テロ戦争は、アフガニスタンを制圧するといつしかイラクへとその照準を向け始めていた。作戦を主導するのは、当時政権の中枢にいたブッシュ大統領をはじめとするアメリカのネオコンたち。大義名分となったのは、彼らが主張する、サダム・フセインによる大量破壊兵器開発疑惑だ。NYタイムズやワシントン・ポストといったアメリカの主要メディアも政権側の主張を鵜呑みにし、イラク攻撃もやむなしという論調へと傾く中、とある小さな新聞社が疑問を抱く。ナイト・リッダー社のベテラン、ジョナサン・ランデーを中心とする〝記者たち〟は地道で綿密な取材を重ね、やがて独自の結論を導き出すのだった。政権側は重大な嘘をついている――。だが、愛国心が最高潮に高まっていた当時のアメリカは、後戻りできないイラク攻撃へと踏み込んでゆく…。時代の空気に左右されず、イラク戦争の裏に隠された真実を地道に追求し続けた記者たちの姿を実話を基に描いた政治サスペンス。監督を務めるのは、ハリウッドの名匠として名高いロブ・ライナー。キャストには前作でもタッグを組んだウディ・ハレルソンを筆頭に、ミラ・ジョボビッチやトミー・リー・ジョーンズと言った有名俳優が名を連ねております。綿密な取材や確かな時代考証に基づいたであろうドラマは手堅く作り込まれており、作品としてある一定の水準には達していたと思います。ともすれば退屈になりかねない題材を、随所にユーモラスな演出を差し挟むことで最後まで観客を引き込む工夫を凝らしていたのも好感持てました。ただ、これはこの監督の持ち味と言ってしまえばそれまでなんですけど、作品に漂う空気はなんとものんびりしております。こういう政治サスペンスにもっとも必要であるはずの、ひりひりとした緊迫感やぐったりするような重厚感と言ったものが欠けていたのが、僕的にはちょっと物足りなかったかな。事実を追うことに拘り過ぎたのか、誰に感情移入して観ればいいのか最後まで分からない作りになっていたのもどうかと思います。結論。知られざる真実に触れるという点においては観て良かったと思うんですけど、映画としては幾分か物足りなさの残る作品でありました。
[DVD(字幕)] 5点(2020-03-29 00:01:07)
28.  キラー・メイズ 《ネタバレ》 
ヒマを持て余した今年で30歳になろうという無職のダメ男が、何を思ったか自宅のリビングに段ボールで迷路を作り始めたことがそもそもの始まりだった。もともと凝り性だったせいもあり、出来上がったそれはなんと作った本人ですら三日も出てこれないほどの超大作に。迷い込んで出られなくなったという彼を救うため、同棲中の恋人や腐れ縁の友人たちが一致団結。半信半疑に入口を潜ってみるとそこには本当に広大な迷路が拡がっていた!しかも、内部には随所に危険な罠が仕掛けられていたのだった。さらには危険な悪の化身ミノタウロスまで登場し、獲物を求めて辺りを徘徊し始める。果たして彼らは無事にこの殺人迷路から抜け出すことが出来るのか?アイデア一発勝負で撮られた、完全に低予算のそんな本作、あまり期待せずに今回鑑賞してみました。舞台となる、全て段ボールで手造りされたであろうこのセットは確かにチープなんですけど、これがけっこう細かいところにまで独特のセンスや拘りが感じられて意外に最後まで観ていられる作品になってましたね、これ。まあ一言で言い表すなら、エッジの効いたNHK教育の子供番組みたいな感じで、折り紙の鶴や虫がそこら中にわさわさ動き回っていたり、ピアノの鍵盤が何処までも続く部屋があったりとなかなかに独創的。首を刎ねられた女性から噴き出す血が色鮮やかな紙吹雪なとこなんて、けっこうセンスを感じました。他にも遠近法を使ったビックリハウス的な部屋や、入った者が全員チープな段ボール製パペットになっちゃう部屋など視覚的に飽きさせない工夫が施されているのもポイント高いです。学生たちが自主製作で創ったようなノリで観たら、意外とセンス良かったみたいな感じかな。とはいえ、脚本が同じくらいチープなのはいただけませんけど。全く中身がないうえに、さして笑えないギャグが全編に渡って繰り返されるのがかなり寒い。致命的なのは、こんな殺人迷路が何故出来上がってしまったのか、その根本的な原因を曖昧なままに終わらせてしまったこと。とまあ、お話的には完全にナシだけど、この監督のヴィジュアル・センスにはほんのちょっとだけ将来性を感じました。
[DVD(字幕)] 5点(2020-02-21 03:44:43)
29.  キング・アーサー(2017) 《ネタバレ》 
アーサー王伝説を基にして描かれる荒唐無稽なファンタジー・アクション。いかにもガイ・リッチーらしいスタイリッシュな演出が随所に施されているものの、それが面白さに繋がっているかと問われれば正直微妙。なんか全体的にごちゃごちゃしてていまいち楽しめなかったです。まぁ映像はそれなりに迫力があったので、ぎりぎり5点って感じ。
[DVD(字幕)] 5点(2018-07-23 21:15:50)
30.  記憶探偵と鍵のかかった少女 《ネタバレ》 
記憶探偵――。それは他人の記憶の中に入り込み、その人にしか知り得ない無意識下の真実を探り出すことによって、世の中に溢れる様々な難事件を解決へと導き出す特殊な職業だ。業界最大手の一流企業、マインドスケープ社に所属するジョンもそんな記憶探偵の一人。ところが2年前に妻を亡くしたショックから、彼は長いスランプに陥っていた。このままでは妻の思い出が沢山詰まった家まで売り払わないと明日にも破産してしまう。ジョンは上司に掛け合って、記憶探偵としての仕事を何とか廻してもらうのだった。「大富豪の一人娘がもう1週間も飯を喰ってない。きっと過去のトラウマが原因だ。ジョン、どうだ?簡単な仕事だろう。すぐに向かってくれ」。藁にも縋る思いですぐにその大富豪の邸宅へと向かうジョン。そこには謎めいた言動を繰り返す16歳の美しい少女、アナが待っていたのだった。彼女のトラウマの原因を探るため、ジョンはすぐさま彼女の記憶の中へと潜り込んでいくのだったが……。他人の記憶の中に自在に入ることが出来る特殊な能力を持った探偵が彷徨い込んだ、そんな一人の少女の深層意識という名の迷宮を濃厚に描き出すダーク・ミステリー。クリストファー・ノーランが生んだ傑作『インセプション』が公開されてから、こういう人の深層意識の中へと潜り込んでいく系の作品がやたらと流行ってますね~。でも、その多くは『インセプション』とは比べるべくもない駄作ばかり。本作もその例に漏れず、『インセプション』のような世界観を頑張って構築しようとして(主人公の妻が記憶の世界に留まり続けて鬱状態から自死へといたったという設定なんて、そのまんまですやん笑)、見事なまでにお話が破綻しちゃってます。クライマックスで種明かしされる事件の真相も「いやいやそんな馬鹿な」と呆れるようなもので、僕は思わず失笑しちゃいました。ラストのハッピーエンドなんて、無理やり捻り出した感が半端ない。そして、こういう作品の一番の肝となるのはやはり主人公が彷徨い込む精神世界をいかにセンスよく映像化しうるかどうか。確かに、監督がゴシック趣味全開の少女ワールドを濃密に描き出そうと頑張っているのは分かるのだけど、うーん、残念ながら僕はそんなにセンスを感じませんでした。こういうのを観るといかにクリストファー・ノーランが天才かがよく分かりますね。記憶の中に入り込まれるアナという少女を演じた子がなかなかの美少女で、そんな彼女が太ももムチムチのホットパンツ姿を惜しげもなく披露してくれたことを考慮して+1点しときます。
[DVD(字幕)] 5点(2015-12-04 19:05:08)
31.  キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け 《ネタバレ》 
巨大な投資会社の経営者として日夜、巨万の富を動かす大富豪ミラー(リチャード・ギア)。マンハッタンの一等地に居を構え、家族にも恵まれ、なおかつ愛人とも良好にやっている彼だったが、とある投資の失敗によって出来た巨額の損失を穴埋めするために粉飾決算へと手を染めていた。会社を銀行へと売却した資金でそれを補填し、なんとか事態を打開しようとするミラーだったが、そんなおり、愛人の車で横転事故を起こしてしまう。同乗していた愛人は即死、なおかつ彼は飲酒運転でもあった。「このままでは会社売却の話も白紙に戻ってしまう…」と、ミラーは嘘に嘘を重ねる危険な賭けへとでてしまう。庶民には窺い知れない上流階級で、金と女と欲望が渦巻く愛憎劇というオーソドックスなサスペンスドラマ。なんだけど、会社の不正を隠蔽しようというストーリーと飲酒運転の罪から何がなんでも逃れようとするストーリーがうまく絡み合っていないような気が…。なんだか別々の映画を交互に見せられているような感じがしました。それにここまで追い詰められるのだから、もっとリチャード・ギアに悲壮感が漂っても良かったと思うのだけど、最後までずっと小奇麗なジェントルメンのまま。そこが良くも悪くも彼の俳優としての個性なんだろうけどね。まあ、シンプルなサスペンスドラマとしてはぼちぼち良かったんじゃないでしょーか。
[DVD(字幕)] 5点(2014-01-09 11:20:54)
32.  キャンディマン(2021) 《ネタバレ》 
鏡に向かってその名を5回唱えると〝やつ〟が現れる――。左手に美味しそうなキャンディを掲げ、何も知らない子供たちをおびき寄せると右手に隠した鋭い鉤爪で次々と血祭りにあげるという、恐ろしいキャンディマン。長らく都市伝説だと思われていたそんな恐るべき殺人鬼に執拗に狙われる人々の恐怖を描いたクラシックホラーのリメイク。カルト映画として名高いオリジナルの方は未見。だからなのか、非常に分かりづらい作品でしたね、これ。とにかくストーリーがさっぱり分からない。結局キャンディマンって何だったの?なぜに主人公であるあの黒人アーティストを執拗に襲うの?途中で急に出てくる女子高生はなぜにキャンディマンを呼び出して殺されるの?伏線も説明も何もないまま、ただお話だけが強引に展開してゆくので観客は最後まで置いてけぼり状態。この監督って、実は映画の基本となるお話の語り方が恐ろしく下手な人なんじゃないかしら。長年差別され不遇の境遇に追いやられてきた黒人たちという社会問題をテーマとして扱い、単なるホラーとしては終わらせないという監督の意気込みはわかるのだけど……。身も蓋もないことを言ってしまえば、映画として単純につまらない。肝心のホラー描写も変に現代アートのような見せ方をするもんだから、はなについてちっとも怖くないですし。差別や貧困といった社会問題を広く世間に訴えたいのなら、まず面白い映画を作ってこそだと僕は思います。
[DVD(字幕)] 4点(2022-11-02 09:01:21)
33.  ギヴァー 記憶を注ぐ者 《ネタバレ》 
ここでは誰も過去の記憶を持たない――。今から遠く離れた未来社会。荒廃した世界から立ち上がった人類は、平和を守るために厳密に管理された完璧な世界を創り上げていた。その名も、“コミュニティ”。ここでは誰もが同じ服を着て規則正しい生活を送り、毎朝同じ薬を呑み、毎晩同じ時間に眠りに就き、誰も嘘をつかず、そして誰も過去の歴史を知らない。誰もが平等のこの世界で、それまで何の疑問も抱かず平凡に暮らしていたティーンエイジャー、ジョナスは明日の儀式を前に緊張していた。そう、その儀式によってその人の一生の仕事が決まるからだ。緊張する彼に告げられた職業は、レシーヴァ―(記憶の器)。それは過去に起きた全ての歴史――良いことも悪いことも含め――を秘密裡に受け継ぐもの。前任者である“ギヴァー(記憶を注ぐ者)”から、さっそく指導を受けることになったジョナス。彼から受け取った記憶は驚くべきものだった。戦争、荒廃、憎しみ、苦痛、そして、愛…。徐々に記憶を受け入れていくジョナスは、次第にこの世界に疑問を抱くようになる…。徹底的に管理されたユートピアに暮らしていた若者の成長と闘いを独創的な映像で描いたSF・アクション。アメリカの児童文学を原作とした本作、ジェフ・ブリッジスとメリル・ストリープという二大オスカー俳優共演ということで今回鑑賞してみました。最初は白黒から始まった映像が、主人公が徐々に記憶を取り戻していくことにより少しずつカラーになってゆくという映像表現はなかなか独創的で大変いい。でも、本作の見どころはそこぐらいですかね。『ハンガー・ゲーム』や『ダイバージェント』といった一時期大流行りした設定勝負のヤングアダルトSFと同じく、今作もこの設定の詰めが非常に甘い!!まず、肝心のこのレシーヴァ―という職業の存在意義がよく分かりません。こんなリスクがあるなら別に人間に記憶を受け継がせなくてもいいのに、何故にわざわざ人にその役目を?また、ここまで管理が行き届いた社会なのに、どうして人にマイクロチップを埋め込むようなことはしないのでしょうか。おかげで主人公は簡単に逃げ隠れしまくっちゃってますやん。それにここまで大風呂敷を拡げておいて、後半はかなりこじんまりとした追跡劇がちまちま繰り広げられるだけというのもスケールが小っちゃ過ぎます。特に酷いのが最後のオチ。あまりに投げっ放しで、「え、これで終わるんかい!」とキレそうになっちゃいました。いくら二大オスカー俳優共演とはいえ、これでは凡作と言わざるを得ません。
[DVD(字幕)] 4点(2019-10-07 00:42:12)
34.  キル・ユア・ダーリン 《ネタバレ》 
自分の好きなものを葬り去れ!これまでの退屈な詩や小説なんか全て切り裂いてしまえ!その向こうにこそ新たな文学の地平が拓けるんだ――。1943年、偉大な詩人を父に持つ若き学生アラン・ギンズバーグは、旧時代の体制や芸術などに反抗的な目を向ける青年ルシアンと出合う。彼を取り巻く芸術家や作家志望の若者たちと、酒やドラッグに溺れる刹那的な日々へと身を投じるアラン。いつしか同性愛にも似た友情を育んでゆく2人だったが、ある日、突発的な悲劇が訪れるのだった……。実話を基に、戦後アメリカ文学の一翼を担うことになる作家たちの若かりし日の破滅的な友情と挫折をドラマティックに描いた青春群像劇。僕が今もっとも注目している若手俳優ディン・デハーン君と、大ヒット作であるハリポタシリーズも終わってただいまちょっぴり迷走気味(?)のラドクリフ君が競演ということで、今回鑑賞してみました。なんですが、いやー、つまんなかったですね~、これ。とにかく何がやりたいのかさっっっぱり分からない登場人物たちが繰り広げる、何が言いたいのかさっっっぱり分からないストーリーに終始睡魔が……。特に、図書館に忍び込むシーンの意味不明っぷりにはびっくりです。挙句、最後に表示される「彼らはこの後、こんなにも大活躍したのだよ」と言わんばかりのテロップを読んで僕は「知らんがな!!」と思わず叫びそうになっちゃいました(笑)。この作品に携わった全てのスタッフたちに一言忠告して差し上げたい、「既存の映画という枠組みを葬り去ってやる!と意気込むのもいいけど、その前にもっと映画作りの基本もちゃんと勉強してください!!」。野獣のように鋭い目つきのデハーン君の相変わらずの格好良さに免じて+1点!
[DVD(字幕)] 4点(2014-11-01 13:33:57)(良:1票)
35.  紀元前1万年 《ネタバレ》 
何の疑問もなく、紀元前一万年前の人たちがみんな流暢な英語を喋ることにまずはトホホな映画。「こいつらはみんな駅前留学してんのか!」って、そんな色んなお馬鹿なところに突っ込みを入れながら、ポテチ片手にポリポリ楽しむ映画なのだろうけど、さすがにちょっとこれはあまりにもお馬鹿過ぎて笑えないやー。最後まで観ると確実にIQが2くらいは下がります。
[DVD(字幕)] 4点(2013-05-09 12:19:59)
36.  キラー・エリート(2011) 《ネタバレ》 
キラーエリートって言うわりには、主人公をはじめ暗殺者も特殊部隊軍人も誰も彼もがアホ過ぎるんですけど。頑張って練った作戦だったはずなのに些細な事で総崩れしちゃってるし、行き当たりばったりで行動してやっぱり見張りに見つかっちゃってるし、そして追っ手が迫ってるってのに部屋に売春婦呼んでお楽しみしてたら案の定捕まってるし(しかも追っ手もアホだからせっかく捕まえたのに逃がした挙句、偶然通りかかったトラックに轢き殺されるって……)。無駄に豪華なキャストに免じて4点。
[DVD(字幕)] 4点(2013-05-03 14:53:24)
37.  キャピタリズム~マネーは踊る~ 《ネタバレ》 
マイケル・ムーアの作品って、で結局どうすればいいの?ていう疑問がいつも付き纏うんだけど、この作品に於いてその矛盾がもっとも顕著に表れたではないだろうか。この問題を突き詰めていくと、最終的にはやっぱり共産主義革命しか答えはないんじゃないんじゃないの?ムーアの常に社会の底辺に位置する弱者視点から映画を作ろうって情熱は分かるのだけど、そんなにお金儲けが嫌いなら、この映画も無料で公開すればいいのに。マイケル・ムーアの映画って、どうもそこのところの自己批判精神が欠けているような気がする。突飛な考えかも知れないけれど、そんな答えのない情熱って連合赤軍による一連の凄惨な事件との微かな共通点を感じ取ってしまうと言ったら言い過ぎだろうか。
[DVD(字幕)] 4点(2013-04-30 17:24:04)
38.  キリング・フィールズ 失踪地帯 《ネタバレ》 
まだ映画作りの基本をいまいち分かってないんじゃないかなー、というのが正直な感想。画面、画面の繋がりが観ていてしっくりこないし、登場人物の関係性も分かりづらいからどうにも感情移入できない。監督はあのマイケル・マンの実娘みたいだけど、もっと親父の下で修行しなおしてきなさい!というのが正直な感想。でも画面の薄暗い感じとか乾いた荒野とかの描写はちょっと良かったかな。
[DVD(字幕)] 4点(2013-04-21 16:57:01)(良:1票)
39.  キリング・ショット 《ネタバレ》 
完全にタランティーノの映画の影響をモロに受けております。というか、ほとんどこれはパクリなんじゃないかというくらい、デビュー当時のタランティーノ。監督のオリジナリティといったものが完全に皆無でした。そのくせ、タランティーノのキレのあるアクション、オシャレな会話、スタイリッシュな映像美などは中途半端にしか表現できておりません。本家に出ていたブルース・ウィリスをキャスティング出来たことで、もうこの監督は力尽きたんじゃないですかね。
[DVD(字幕)] 4点(2013-03-24 18:28:24)
40.  キラー・インサイド・ミー
テーマが散漫な映画だった。ミステリーなのか、サスペンスなのか、あるいはバイオレンス映画なのか、そこのところが絞り切れておらず、映画としては退屈な印象。最後はもっと破滅的なラストかもと思ったがそこまででもなかった。
[DVD(字幕)] 4点(2012-04-24 12:50:59)
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