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ミスター・グレイさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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1.  第十一号監房の暴動 《ネタバレ》 
これぞ決定的に刑務所の映画だと思わせるのが、ズラッと並ぶ監房の前の一本スッーと細長くのびた閉塞感が漂う廊下の使い方です。オープニングショットからその廊下の表情が映し出され、まず最初に、監房から抜け出した囚人が看守を追い詰める場面でその力を発揮し、看守にグングン走り迫って行く囚人を後ろからハンディカムで捉え恐怖を感じさせます。そしてクライマックと言っても過言ではないのが爆破を中止させる電話をのシーンで、鳴り響く電話を取るために長い廊下の奥も奥から囚人たちが全速力でドッと駆けてくる…受話器を早く取らなければ爆破されてしまう一刻を争うドキドキの緊張感を、廊下の長さを使うことによって見事に表現しています。こういった単純に走る場面であっても見せ方により、実際に暴力シーンや派手な爆発シーンなど見せずとも十二分にスペクタクルを起こせるのです。まさに純度100%の紛れも無い刑務所の囚人のパワーを描いた映画。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-06-23 18:40:36)(良:2票)
2.  宝島(1950) 《ネタバレ》 
子供の頃、私が最も好きだった文学小説は『宝島』で、一番のヒーロは清濁併せ呑むジョン・シルヴァーでした。その流れからこの作品を鑑賞。『宝島』は父親のいないジム少年が海賊シルヴァーと擬似親子体験をする事によって成長する物語ですが、本作ではその様子が良く描かれていると思います。ラストで周囲の人々を考え、少し気まずそうにシルヴァーに手を振るジム少年のシーンなんてなかなかですよ。ロバート・ニュートンは目ん玉ギョロつかせ老獪なシルバーを怪演していますし。ただマニアックな話をすれば大男のアンダーソンがあまり登場しなかったのが残念です。  本作はディズニー作品ですから確かに残酷な部分は極力カットされ、適度な時間にまとまるように話も省かれ、戦闘シーンもちゃちです。でも近年のディズニー作品「パイレーツ・オブ・カリビアン」と比べれば、シルヴァーは実に狡猾ですし海賊たちも血気盛んな乱暴者ばかりでやわな部分はないんです。そして初めて観たのが子供の時で印象が良かった事と、やはり大好きな物語ですので高得点をつけさせて頂きます。  余談ですが、海ものは当たらないというジンクスを「パイレーツ~」で打破したのですから「宝島」も再び映画化してくれないですかね。希望を言わせてもらえればシルヴァーはアル・パチーノあたりが良いのですが…えっ、背が低いって?大丈夫、義足ですので何とかなりそうな気がします。 
[ビデオ(字幕)] 9点(2006-02-22 18:14:46)(良:1票)
3.  大砂塵 《ネタバレ》 
当初は30分ばかり見て中断する予定だったのですが、面白過ぎて最後まで一気に見てしまいました。そのぐらい持続力がありますし、何より美人とは言えない?(少なくとも個人的な趣味からは外れている)ジョーン・クロフォードがいつしか極めて魅力的に見え始めた時点で、この映画の勝利が確定したようなものです(真っ白いドレスを着てピアノをひくシーンは圧巻だ!)。敵のマーセデス・マッケンブリッジにしても魔女の如き禍々しさは最高の悪役ですし、脇役に至るまで各々のキャラクターが過不足なく描かれていますし(しかも間抜けなキャラクター説明なしで、それぞれの人物が完璧に立っている!)、アーネスト・ボーグナインとマッケンブリッジが絶命し石ころの如くコロコロと転げ落ちていく様も素晴らしいです。私には〝西部劇らしからぬ〟とかそういうことは良く分かりませんが、いずれにせよ本作が尋常ではないのは確かです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-04-22 18:29:34)
4.  ダイ・ハード4.0 《ネタバレ》 
不死身の男マクレーン、しかも4作目ともなれば、もはや地球に隕石が降り注いだとしても死なないでしょう。ということで本作にはハラハラドキドキは求められず見せ場はド派手なアクションになるわけですが、これがなかなか工夫されていて面白いです。例えば、ヘリに襲われれば手始めに消火栓を破壊し反撃する。これは何とかしてヘリを撃ち落とすに違いないと思っていると、パトカーで撃墜するいう予想以上の離れ業をやってのけてくれます。あるいはマギー・Qに車ごと突っ込みブレーキなど決して踏まない。半ば自殺行為にもかかわらずマクレーンは自分でも不死身だと認識しているようで、その無茶苦茶さがノンストップのアクションを生み出しています。その究極が戦闘機との戦いであって、道路もぐちゃぐちゃになりターミネーターのシュワちゃんだって機械の部分をポロリと露出してしまいそうな激しい攻撃を受けることもマクレーンだからこそ可能なのです。生身の肉体の痛みは失われてしまった感はあるものの、シリーズとしての繰り返しを余儀なくされるのであれば、これぞまさに〝ダイ・ハード〟の続編だと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2010-05-31 18:30:05)
5.  ダーティハリー 《ネタバレ》 
冒頭の狙撃シーンからもうゾクゾクさせてくれますし、銀行強盗をやっつけるシーンだけでハリーという刑事が型破りなんだということを分からせてくれる簡潔さこそが、ハリーの、この映画の、強みです。つまりその強さとは事件から降りておきながら、次の瞬間にはコミックのスーパーヒーローの如くバスに飛び乗ってみせるなどというウルトラCの荒技も、ごくごく自然にやってのけられるということです。  また、夜のシーンは恐ろしく真っ暗になり、闇というのはこういうものだったと思い出させてくれますが、身代金を移送中のハリーを襲う暴漢たちの姿すら把握できないあたりは少々暗過ぎやしないかとも思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-03-30 18:31:42)(良:1票)
6.  たくましき男たち 《ネタバレ》 
群衆の大移動と言えば同監督の「ビッグ・トレイル」を思い出しますが(個人的には「ビッグ・トレイル」の方が好みだが)、これまた壮大な移動です。何より物凄い数による牛の大移動が壮観で、終盤でスー族が渓谷を下って襲ってくるのを、突撃で切り抜けるシーンは特にド迫力です。また、小道具の使い方が上手く、毛布とブーツが恋の鍵となっているわけですが、ラストで毛布によりジェーン・ラッセルがその存在を知らせ、クラーク・ゲイブルがブーツを脱がせるカットで終わらせるなんてのは、さすがウォルシュ監督です。ここでの靴を脱がせるという行為はとっても官能的なのですが、規制がなくなって激しい濡れ場も可能になった今日では刺激が足りんと言われてしまうのでしょう。しかしこういったシーンを見ると映画としては露骨な露出は進歩とならず、むしろ退歩したのではないかとすら思えます。  ・・・ただ細かい話をすれば、前半の吹雪中の移動シーンで馬が駆けた後に巻き起こる砂埃のような雪は良いのですが問題もあり、極寒であるにもかかわらず役者たちの吐く息が全く白くなく、その当りは手抜かりな感じもします。また、ゲイブルと弟の最後の別れ際、なぜ死んでしまう弟ではなくゲイブルの去る姿を見せたのかもよく分かりません。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-01-26 18:08:09)
7.  ダージリン急行
しょうもない兄弟のしょうもない親睦会を見せられている感じなのですが、それがなかなかどうして可笑しい。予定表がありながらも行き当たりばったりで、移動している感じがするのもいかにもロードムービーであり、三人兄弟と一緒に旅をしたくなってしまいます。そして全編を通して脱力気味であるにもかかわらず、随所で意外なまでに躍動感に満ちていますし、何度か使われるスローモーションも面白く、久しぶりに良いスローモーションを見たという感じです。・・・ただ残念?なのは、これの一番面白い所は冒頭に登場する本編とは何の関係もないビル・マーレーのシーンだったりするところです。…何の関係もないついでにもう一つ、三人兄弟のなかで最も男前なオーウェン・ウィルソンは包帯グルグル巻きで顔を隠していますが、彼は現在、プロ野球の巨人に在籍しているグライシンガーにソックリですね。いやぁただ誰かに伝えたかっただけなんです。ごめんなさい。
[映画館(字幕)] 8点(2009-05-08 18:34:41)(笑:1票)
8.  第七天国(1927) 《ネタバレ》 
おとぎ話やオー・ヘンリーの話のようなさわやかな物語なんですが、驚くほど美しい。サイレントの映画でまさかここまで感動するとは思ってもいませんでした。不器用だけど優しいシコと幸薄だけど純真なディアン。〝11時になったら会いに来る〟って、まさか本当に11時になったら二人とも会話をし始めるとは。なんて一途で純粋なんだ!もう二人を応援したくなって仕方ありません。古い映画なのでテンポの遅さは感じますが、BGMも心地良くて効果的。台詞も良いです。〝神に10フランの貸しがある〟なんて洒落てるじゃありませんか。私もけっこう貸しがありますよ~。そして字幕が凄い。何が凄いって最後の〝ディアン〟。文字がでかくなってる。無声映画なのにシコの叫び声がちゃんと聞こえた気がしました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-30 18:27:56)(良:1票)
9.  第9地区 《ネタバレ》 
有名な役者は登場せず、いかにも現実世界の人間のようでありながらも、その顔は記憶し易いような役者の選考はバッチリですし、人間よりも微妙にデカくて微妙に反抗しないながら親しみは全く持てないグロテスクなエイリアン像も良いと思うのですが・・・前半部のインタビュー形式でリアルさを求める安易さはいただけませんし、揺れまくる手ぶれカメラに素早くカットが変わる画面の目まぐるしさは私の動体視力では付いてゆけません。目を背けたくなるような衝撃的シーンもあったはずですが、まるで目撃しなかったとすら思えます。・・・ただ、それでも後半に人間とエイリアンが互いの目的を果たすために協力し合い戦い始めてからは一転して段々と面白くなってきます。ロボットでの銃撃戦は良く出来ていますし、実に軽薄そうだった主人公が片目エイリアンになりながら宇宙船を見上げる最後の表情こそが、人間の尊厳に満ち清々しいものなっているのもどこか感動的です。
[DVD(字幕)] 7点(2011-04-12 18:26:44)
10.  探偵物語(1951)
それぞれのシーンで、殊に感情面のものにおいては的確な演出がなされていますし、室内での人物の出し入れも上手いですし、署内の喧騒や緊迫感も良く出ています。カーク・ダグラスを始め万引きのおばさんまでオーバーアクト気味なものの、そのキャラクターからすればそれも決して悪くはありません。 …しかしこれらの良い点は概して舞台向きとも思えます。移動シーンすらほぼ車内一室で見せてしまっているのですが、これは移動ではなく殴らせる為だけに二人の空間を用意したに過ぎないもので、いくつか良い場面はあるものの、映画としては突き抜けたものが感じられないのです。
[DVD(字幕)] 7点(2009-12-04 18:29:23)(良:1票)
11.  大列車強盗(1903) 《ネタバレ》 
はじめに“train robbery”という題名が出るので、列車を襲うんだと事前に分かるのですが、題名が出ずとも最初の室内のシーンで窓から列車が走ってくる様子をしっかり見せているので、なるほど、これからあれを襲撃するわけだと納得させてくれるところが素晴らしいです。 初期映画で列車と言えば、リュミエールの「列車の到着」を思い起こしますが、あの映画のように観客の方へ向かってくる列車も映していれば、もっと迫力が出て躍動感にも満ちていたかもしれません。しかし、画面の向こう側へと走って行く列車は逃走をイメージさせるものでもあります。また、同じく「列車の到着」は観客が危険を感じて逃げたという伝説がありますが、本作の観客に向けて発砲するラストも当然そういった効果を期待して撮ったようであり、監督の茶目っけが感じられるシーンです。 
[ビデオ(字幕)] 7点(2009-05-12 18:09:32)(良:1票)
12.  ダーウィン・アワード 《ネタバレ》 
人間の突拍子も無い発想から生まれるダーウィン的事故を見聞していくのですが、その〝目線〟が工夫されています。たまにわざわざドキュメンタリー男のカメラの枠を画面に表示させ、観客の目線をドキュメンタリー男のものと同化させているのです。ドキュメンタリー男の姿は画面に映りませんし、時にその存在も無かったもののように扱われますので、あたかも神の目線の如く、人間の奇妙な行動を観察するダーウィン的なファインズを観察するのです。・・・ところが、途中からこのドキュメンタリー男のカメラを構えた姿がチラチラと映し出され始めます。〝あらら、おかしいぞ、神様の姿は見えないはずだろ?〟と思っていましたら、最後の最後でドキュメンタリー男がダーウィン的行動をして画面にもろにインしてくるのです。まるで雲の上から下りて来るように屋上からファインズの位置まで落下してきます。つまりアホな連中だなと思って見ていたら自分もダーウィン的人物の仲間だったというわけです。神の目線は事件の真相を映し出していた固定カメラの方だったのです。当初はハンディカムで撮ってドキュメ風なんて安易でお粗末すぎやしないか?と思っていましたが、見事な仕掛けでした。と言う事で、素敵なダーウィン的人類に幸あれ!
[DVD(字幕)] 7点(2008-12-16 18:14:02)(良:2票)
13.  タワーリング・インフェルノ 《ネタバレ》 
バベルの塔のごとく天にも届く高層ビルに起こった惨劇。二大スター共演ですが、愚痴一つこぼさず黙々と職務を果たし火と戦い続けるスティーブ・マックィーン演じる消防士がどこまでも格好良いです。さすがに今改めて観ると映像やテンポの遅さに違和感を覚えますし、クライマックスの水をぶちまける消化シーンはこんなもんだったかなという印象ですが、何の感慨にふける有余も与えず一瞬で命を奪ってしまう様は火事の恐ろしさを十分に物語っています。時代と豪華キャストを考慮しますと…う~ん、やっぱりスゴイッ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-01 18:17:32)
14.  タイム・マシン/80万年後の世界へ 《ネタバレ》 
まず近年のリメイク版よりは原作に忠実なのが嬉しいです。科学的脳で未来への介入を危惧したりせず人間的良心の信じるままに行動するジョージは冒険者として親しみ易いですし、同じ所に長々飾る訳ないなんていう野暮なツッコミはやめにしてマネキンの服装で時代確認なんてとっても洒落ていてセンスを感じます。それに友人との再会と思わせてその息子と会うシーンなどはけっこう胸に迫るものがあります。CG技術が進み本物と偽物の区別すらつけられなくなった現在からすれば、どう見ても完全にミニチュアな街並みの崩壊や着ぐるみ感満点のモーロックは愛(哀?)らしいですが、アカデミー賞特殊効果何ちゃらを受賞しているんですから当時としてはそれなりのものだったのではないでしょうか。この作り物っぽさ、私は好きですよ。それにやっぱりH・G・ウェルズの原作が素晴らしい。SFの原点はここにありき!
[DVD(字幕)] 7点(2006-07-17 15:55:35)(良:1票)
15.  ダーク・ウォーター 《ネタバレ》 
久しぶりにティム・ロスがスクリーンで見られるという事で映画館まで足を運びました。もとネタの「仄暗い水の底から」は未見なので比較はできません。それでも同じジャパニーズホラーのリメイク作「ザ・リング」とはだいぶ趣向が違いますね。なにしろ全くと言って良いほど怖くないのです。なぜならこの作品はホラーがメインではなく、ある悲しい女性の物語が軸になっているからです。これも因果応報なのでしょうか、親のなした罪のために娘が贖罪をするのです。その悲劇的物語が実に丁寧に撮られています。登場場面は少ないながら脇役陣もいわゆる実力派で固めてます。いかにも商売人な不動産業者のジョン・C・ライリー、なおざりな管理人にピース・ポスルスウェイト、そして一癖ある弁護士にティム・ロス。こういうありがちな設定は作品をチープにしがちなのですが、そうはならないのはやはり監督と俳優が巧いからに他なりません。でもだからと言って演技を楽しむタイプの作品ではありません。彼らの技量によりスキの無くなったストーリーをじっくり観るという事です。  もしこれから観ようと思っている方がいらっしゃったら、ホラーとして観ない事をお勧めします。
[映画館(字幕)] 7点(2005-11-17 12:52:00)
16.  タイタンの戦い(2010)
《2D版鑑賞》 とにもかくにも〝早い〟です。この目まぐるしいスピードは細部をうっちゃって強引に邁進していきます。雑も甚だしいのですが、ここまでやられるともはや気分爽快で賞賛したくなります。ピーター・ジャクソン監督なら2部作になってもおかしくないものを僅か106分にまとめあげてしまうコンパクトさ。もちろんスピードの代償として神話世界の重厚感や、場面場面の緊張感などは完全に失っており、例えばハデスが宴を強襲してくるシーンなどは酷いものです。しかし「インクレディブル・ハルク」を見た時にも思ったのですがルイ・レテリエ監督は、人物の役割が明確なので見ていて気持ちが良いです。漁師の息子は漁師の息子で、父親は父親で、古参兵は古参兵で、新兵は新兵で、守護者は守護者で、ハンターはハンターなのです。このぶれの無い人物設定こそがマッハのスピードを生み出す秘訣でしょう。  オリジナルのファンであるだけにオリジナルとの比較は控えておきますが、ただ一点だけ、怪物たちの魅力が無いのはあきらめたとしても、カリボスやジンがコスプレしている普通の人間にしか見えないのは問題です。特に歩いている姿はガックリくるもので、やっつけ仕事のように思えます。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-30 18:21:34)
17.  タイタニックの最期 《ネタバレ》 
タイタニックというよりもあくまで一家族の人間ドラマが主体です。奥さんが旦那さんに愛想を尽かした離婚間際の夫婦なのですが、旦那さんが言うほど悪い人には見えないので奥さんの方が暴走気味に思えます。沈没によって和解してしまうのもお約束と言いますか単純です。でも実際に生命の危機に瀕した時はこんなものかもしれませんし、父と息子の話は良かったです。しかし、映像と言いますかタイタニック題材ものとしてはどうなんでしょう。現実に起きた悲劇的な出来事に対してこんな事言うのもどうかと思いますが、ちょっと人間がキレイ過ぎるのです。割りと誰もが落ち着き払っていますが実際はもっと動揺したと思うし、醜い部分も出たと思うし目も当てられないパニックになったと思うのです。遠目から凄い勢いで沈没して最期の様子は省略ですので〝死〟の描写もないです。ですから悲惨さのようなものは殆ど伝わってこないのです。
[ビデオ(字幕)] 6点(2006-09-08 18:40:10)(良:1票)
18.  ダ・ヴィンチ・コード 《ネタバレ》 
原作読後に鑑賞。原作が長編であったり複雑であるとよく起こり得る事ですが、本作も例に漏れず読んだ者には物足りなさを、読んでいない者には不明瞭さを感じさせるのではないでしょうか。本作の見所はラングドンとファーシュの追いかけっこでもなければ、導師の正体は誰だというネタバレでも何でもなく、ソニエールの残した天才的な暗号の解読にあります。ところが映画はフィボナッチ数列の説明をせず、クリプテックスを一つ省略しただけではなく言葉の壁にぶつかる度に難なくすいすいと進んでいくので、ソニエールの存在が非常に軽くなり、ラングドンやティービング、ソフィーの個人的必要性を感じられませんし、観客として謎解きを楽しむ暇もありません。そして原作と大きく筋を変えた結末は劇的な効果を狙ったのでしょうが映像としての印象は格別無く、私にはやはり原作の方が物語りの終りを感じました。 やはり〝言葉遊び〟に適した最たる媒体は活字であり映像とは思えませんので、ストーリーを追うだけになるのなら思い切った変更があっても良かったのではないでしょうか。という訳で、結局のところ新聞についているパズルを楽しむ類である私は楽しく読んで、楽しく観たのは確かですが、普通のエンターテインメントであり話題先行型であるのは否めないと思いました。・・・ところで、こういうのを見るとローマ字は良いなぁと思ってしまいます。漢字は一字だけで意味を成す素晴らしい文字だけれど、言葉遊びに関してはローマ字にはかないません。スペルの並び替えや短縮で幾通りも単語を作れるのですからね。
[映画館(字幕)] 6点(2006-05-22 18:04:29)
19.  ダウン・イン・ザ・バレー 《ネタバレ》 
車が激しく行き交う交通量の現代と過去の遺物のようにテンガロンハットを被りカウボーイの出で立ちをするハーレンの対比は極めて明確ですが、物語自体は不明瞭な部分が多いです。憑かれてしまったようにウェイドを敵と確信し行動を抑制できないハーレンの姿に何かを感じるほど背景が描かれていないのですから。それでもトーブを撃ったもののロニーを救出しようとした行動にはハーレンの信念が窺えます。おそらく西部劇のヒーロー気取りで現代社会に巣くう病を敵視し、愛するトーブを守るという使命をえて実際に制裁を加えようとしている。その姿には恐怖を覚えます。我こそが正義と常軌を逸してしまったハーレン自身も現代社会の副産物であり病の一部としているのでしょうが、自称でも正義を異常に描くことにより逆に世の中の腐敗を表現しているとも考えられます。前半の甘いラブストーリーから一変する後半の狂気。鏡に銃を向けるシーンなどもあり「タクシードライバー」を彷彿させます。
[映画館(字幕)] 6点(2006-01-18 00:55:25)
20.  大列車強盗(1973) 《ネタバレ》 
面白くなりそうな感じを維持しつつも面白くなることなく最後までいってしまっていて、登場人物たちも、その設定を活かすことなく終わってしまっています(と思ったら、やっぱり“大列車強盗”が始まる前に終わってる!)。 例えば、ジョン・ウェインへの反発が心酔へと変わっていく若者はウェインと殴り合いでもしてほしかったですし、修羅場を共にくぐり抜けたらしい旧知の仲の3人には連係プレーの一つや二つ用意してほしいものです。あるいは、アン=マーグレットの実は娼婦という設定もただのどんでん返しに過ぎず、映画には活かされていません。また、線路や列車、20騎の敵などの登場シーンも工夫が足りないと思います。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-04-27 18:45:29)(良:1票)
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